韓国の家計負債が火を噴く！融資延滞者614万人の衝撃

徳政令カードを待っているぜ！

韓国、融資延滞者６１４万人…延滞残額５.３兆円

登録:2024-12-15 19:38 修正:2024-12-16 07:54

韓国では高物価・高金利の持続と実物景気の回復遅延で庶民経済がますます厳しくなり、銀行融資、カードローンなどを延滞した個人借主が600万人を超え、延滞残額は50兆ウォンに肉迫した。

ハンギョレより

凄い国だな。時々触れる韓国経済の話なんだけど、本日は軽めに触れておく。多分、来年4月頃に最盛期を迎えると思うが。

それにしても、借金大国のままずーっとなんだけど、これって、どうするんだろうか？最終的には。

高まる徳政令への期待

家計負債の行方

韓国の家計負債は恐るべき勢いで増えている。

韓国の家計負債、３カ月で１８兆ウォン増え１９１４兆ウォン…３年ぶりの最大増加幅

登録:2024-11-19 19:32 修正:2024-11-19 23:51

第3四半期（7～9月）はソウルのマンションを中心に不動産市場に火がつき、住宅担保融資を中心に家計負債が18兆ウォン（約2兆円）増加したと集計された。3カ月で35兆ウォン増えた2021年の第3四半期以来最も大きい増加幅だ。

韓国銀行が19日に発表した「2024年第3四半期家計信用（暫定）」によれば、9月末基準の家計信用残額は1913兆8000億ウォン（約211兆円）で、第2四半期末にくらべ18兆ウォン増え、過去最大残高を記録した。

ハンギョレより

この数字がどの程度なのか？ということなんだけど、対GDP比98.9％（2024年6月時点）である。去年末には100.1％となっていたが、現在は若干持ち直しているのかな。

日本の場合は、家計負債が対GDP比65.4％である。

家計負債とは、家計部門が抱える金融機関などからの借金のことであり、住宅や自動車のローン、クレジットカードを使った借り入れなどが含まれる。

韓国では住宅への投資が活発で、不動産市場はGDPの11％を超えている。また、家計資産の7割が不動産に集中している。

そろそろ逮捕の可能性が高くなってきた韓国大統領のユンユンだが、なんとか不動産バブルを軟着陸させようと画策していた時期があったが、結果的には殆ど効果がなかった。過剰なまでの不動産投資は、今尚韓国国内で息づいていて、その結果がコレなのである。

ヨンクル族（魂「ヨン」・集める「クル」）

何しろ、借金してまで不動産に投資するのが韓国人である。

借金してまで投資　「不動産不敗神話」信奉の韓国で今起きている悲劇

2023年6月25日 11時00分

高騰を続けてきた韓国の不動産価格が下落に転じています。韓国には不動産の価値が上がり続けることを指す「不動産不敗神話」という言葉があり、特にソウルなどの首都圏では広く「信奉」されてきました。価格下落によって自殺者が出るなど、社会が揺れています。何が起きているのか。韓国経済と社会に詳しいニッセイ基礎研究所主任研究員で亜細亜大学特任准教授の金明中氏に解説してもらいました。

朝日新聞より

不動産は値崩れしない！というのが、韓国で信じられている神話なのだ。

話は少し逸れるが、韓国では韓国の歴史は半万年だと信じられている。韓国にとっては歴史の教科書にも檀君朝鮮が「史実である」と教えられる。檀君の即位した年を西暦紀元前2333年としているため、4300年の歴史が韓国にあると信じられている。……四捨五入したら4000年で半万年には1000年ほど足りないんですが？

で、檀君がどんな人物かというと、1280年代に成立した三国遺事という韓国最古の書物に、「桓因（帝釈天）の息子桓雄が、熊女と子を成して生まれたのが壇君である」と記されている。1908歳で亡くなるまで朝鮮の地を治めていたということになっているのだが……、三国遺事は高麗時代の一然（高麗の禅宗の仏僧）の著作であり、檀君に関する記載は他の国の何処にも見当たらない。漢籍にすらないのである。

日本の神話も大概ではあるが、流石にここまでぶっ飛んではいない。三国遺事は神話と言うよりも童話の趣が強いのだが、韓国ではコレが史実ということになっているから恐ろしい。

で、話を戻すが、「不動産不敗神話」が根拠なく信じられているのは実に韓国らしいねというお話なのだが、魂をかき集めるように借金をして不動産に投資をするのが韓国のヨンクル族なのである。

誰もが借金をする

そしてこのヨンクル族は、少なくない数いる。

15日、キム・ヒョンジョン議員（共に民主党）が金融監督院と信用情報院から提出を受けた資料によると、10月末基準で信用情報院の債権者変動情報システムに登録された個人延滞借主（個人事業者を含む）の数は614万4千人と集計された。延滞件数は2146万件、延滞残額は計49兆4441億ウォン（約5.3兆円）だ。銀行などの融資、カードローン、現金サービス、クレジットカード取引代金などで個人・個人事業者の延滞が発生すれば、5取引日以内にここに登録される。

ハンギョレ「韓国、融資延滞者６１４万人」より

で、彼らが非常に支払いに困っているというのが、冒頭のニュースなのだが、その人数は614万人。

韓国の総人口は5171万人（2023年現在）程度なので、人口の1割以上が延滞しているという意味になる。

「庶民急銭」として活用されるカードローンをみると、カード会社9社の残額は42兆2201億ウォンで、前月対比5332億ウォン増え8月に続き過去最多記録を更新した。債権者変動情報照会システムは、個別金融消費者が延滞中の自己債務の現況・変動内訳などを照会できる機能だ。

金融脆弱階層の債務返済能力が低下する中、公的金融から外れた違法な私金融（非公式の金融業者）にまつわる被害も日増しに増加している。庶民金融振興院によると、今年1月～10月に庶民金融統合支援センターに入った違法な私金融に関する相談は4万2409件で、昨年の年間相談件数（1万130件）の4倍をすでに超えている。

ハンギョレ「韓国、融資延滞者６１４万人」より

そして、その多くはカードローンに頼っているということらしいから、恐ろしい話である。

更にカードローンを借りられなくなって、違法私金融からお金を引き出す人も増えていると言うから、最早手の付けられない状況である。延滞率は29.7％になっているらしい。

借金帳消し！

で、そうなってくると韓国国内で求められるのが、借金帳消しとなる「徳政令」の発布である。

徳政令というのは、鎌倉時代から室町時代にかけて、幕府や大名などが発令した売買や貸借などの契約を破棄したり、継続したりする法令で、現代に存在する法律ではない。

が、韓国では今も息づいているんだよね。ある意味、戒厳令みたいなものである。

韓国でまもなく徳政令…借金帳消しは経済崩壊の序曲か

2017/5/28 15:00

韓国で新大統領・文在寅氏の選挙公約が実現に向け動き出した。そのひとつが借金棒引きの徳政令　だ。１００万円以下の借金を１０年以上借り続ける人々を対象に、その借金と利息の全額を帳消しにするというもの。対象は４３万７０００人とされ、実現は簡単ではないが、実現した後にもいばらの道が待っていそうだ。

産経新聞より

残念なことに、韓国では定番政策になっていて、数年毎にこの手の借金を帳消しにするタイプの政策が行われる。ここ20年くらいでも、アキヒロの金融疎外者支援の総合対策（2008年9月）、クネクネの国民幸福基金設置（2012年11月）、ムン君の家計負債対策（2017年7月）、ユンユンの新しい出発基金（2022年8月）、とまあ大統領が分かる度に様々な政策が行われている。

案外、大統領が弾劾される理由も、「早く、徳政令を！」なんてことかもしれない。

でも、人口の約1割が借金地獄に嵌まっているとは、にわかには信じられない話なんだけど、コレが韓国のリアルなのだよね。え？借金棒引きにしたらどうなるって？そりゃ、金融機関に泣いて貰うことになるんだろうけど、最終的には税金投入するしかないと思う。自転車操業みたいな話だよね。

追記

なお、借金に苦しんでいる若者達も結構大勢居るようだ。

年齢別に見ると、青年たちの延滞率が目立って高かった。

２０代の延滞率が３６．２％で最も高く、３０代（３２．４％）の延滞率も３０％台に達した。

景気鈍化の余波に就職難まで重なり、青年層の負債返済余力が大きく落ちたようだ。

40代(29.6%)、50代(26.3%)、60代(22.6%)、70代以上(22.6%)など年齢帯が高くなるほど延滞率は低下する傾向を示した。

キム・ヒョンジョン議員はキム・ヒョンジョン「少額ローンさえ返済できないほど庶民経済が難しい状況」とし「特に小額生計費ローン延滞は信用点数にも影響を及ぼし、今後金融利用にも制約をもたらすことができる」と指摘した。

Daumより

20代、30代の遅延率が高いのも困った話なのだが、これと若年失業率の高止まりは無関係ではないように思う。

韓国の若年失業率は、2024年3月時点で15～29歳で6.5%と公式に発表されているんだけど、実はこんな数字もある。

非経済活動人口には育児、家事、在学、年齢などの理由で働けない人が含まれる。その理由のひとつに「休んでいる」というものがある。特別な理由はないが求職活動をしておらず、文字通り「休んでいる人」だ。2024年8月現在で「休んでいる人」の数は256万7千人で、前年に比べ10.6％も増加。そのうち青年層に当たる20～38歳は74万7千人で、10.5％増加している。青年雇用統計は、就業者数が減少し、就職しようとする意思すらない人も増えているという現実を赤裸々に示している。

このような現実を個々の若者の意思の問題としてのみ考えると、ため息をつくだけで終わってしまう。しかし雇用の側面からみれば、韓国経済が抱えているより大きな問題が見えてくる。就職は、就業を希望している人の労働力の供給の側面からみることもできるし、どのような仕事がどれほど作られているかという労働力需要の側面からみることもできる。

ハンギョレより

この「休んでいる」人口まで含めると、実は若年失業率は25％相当だという話が。

まさに、韓国の未来が心配になる話なんだけど、若年の負債や延滞率が高くなっている背景には、こういった労働環境の悪化が関係しているのではないか？という気がして仕方がない。

追記２

そして、不動産不況はこれからが本番なんだよね。

「アパート好調だったのにダメになった」…利息に耐えられず「涙の競売行脚」

入力2024.12.16.午前7:22 修正2024.12.16.午前7:26 記事本文

ローン返済ができず競売にかけられた不動産が今年13万件に迫ることが分かった。2013年以来11年ぶりの最大値だ。

16日、裁判所登記情報広場によると、今年1～11月の不動産(土地・建物・集合建物)の任意競売開始決定登記申請件数は12万9703件と集計された。

12月が残っているが、1～11月の累計で2013年の14万8701件以来、最大規模だ。昨年の10万5614件に比べても35%増加した。

NAVERより

まだ、売れる物件があるウチはいいんだけど、だんだん売れなくなってきているわけで。

不動産の方は、韓国政府はどういう方針で行くんだろうか？どう考えても碌な結果になりそうにないんだけど、不動産投資を更に緩和するのかな。

韓国の不動産競売市場が悪化、競売物件が急増…高金利・規制強化

2024年11月18日 13:00

韓国の不動産市場に先行指標とされる競売市場で、物件数が急増している。高金利の長期化による利息負担の増加、さらに住宅ローン規制強化に伴う融資上限縮小が住宅購入意欲を冷え込ませ、物件が競売市場に流入している。特に10月には、全国のマンション競売物件が3年11カ月ぶりに最高水準となった。

不動産競売データを提供する「ジジオークション」の「10月競売動向報告書」によると、全国のマンション競売件数は3493件で、前月比19.1％増加し、2020年11月以来最多となった。特に首都圏の競売物件が急増し、ソウルでは380件が競売にかけられ、2015年4月以来の多さを記録。京畿道も809件と、2014年12月以来の最高水準に達している。

AFPより

こういった傾向は、今年の3月頃には既に出ていて、韓国電力の債権の影響でクラウディングアウトが発生している記事を何処かで書いたんだけど、韓国電力の電気料金はなかなか上げられないから小幅な値上げを繰り返している。

そうすると、また何処かで債権を大量発行しないとダメなんだけど、ただでさえ韓国のPF問題で不動産業界は痛んでいるので、先行きは余り明るくないんだよね。