支那の活動が活発化してきたな。
中国軍機が領空侵犯、空自戦闘機が緊急発進し警告 中国軍機の領空侵犯確認は初
2024/8/26 18:14
防衛省統合幕僚監部によると、26日午前11時29分から31分にかけ、中国軍のY9情報収集機1機が長崎県の男女群島沖の日本領空を侵犯した。同省は、領空侵犯した中国軍機に対し航空自衛隊の戦闘機を緊急発進させ、警告などの対応をしたという。同省によると、中国軍機による領空侵犯を確認したのは初めて。
産経新聞より
それも、飛ばしてきたのはY-9情報収集機である。完全な挑発行為だな。
サラミスライス戦法
領空侵犯
場所は、五島列島の男女群島付近か。
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間違って領空侵犯したということではなく、狙ってのことであることはほぼ確実だろう。
これまでの領海侵犯行為とは一線を画す行為である。
領海侵犯は無害通行権があるが
支那が頻繁にやらかしている領海侵犯だが、国際法上、通航するだけなら無害通行権というのがあるので、文句を言うことしか出来ないのが実情である。
とはいえ、恒常的に尖閣諸島周辺に出てくるのだから、アレを許して良いのか?という疑問はあるが。
一方の領空侵犯行為に関しては、民間機なら未だしも軍用機の行為は明らかに他国の権利を侵害し、他国民の平和を脅かすものとして国際法上も問題となる。
よって、容易には相手側もやってこない手段ではあるのだが……。比較的ロシアは日本に気軽にやってくるね。

直近の事例だと、令和5年10月31日のヘリコプターによる領空侵犯だが、年に1回くらいはロシアからの訪問があって、時にはTu-95のような爆撃機も飛んでくることがある。
無人機の領空侵犯は過去にも
なお、NHKは支那軍機の領空侵犯は「初」としているが、過去にも支那からの領空侵犯はあった。
中国軍機が日本領空を一時侵犯 中国軍機の侵犯確認は初 防衛省
2024年8月26日 19時43分
26日午前、中国軍の情報収集機が長崎県沖の日本の領空に一時侵入し、航空自衛隊の戦闘機がスクランブル=緊急発進して対応しました。中国軍機による日本の領空侵犯が確認されたのは初めてで、防衛省が飛行の目的を分析するとともに、警戒と監視を続けています。
NHKニュースより
過去、2件の領空侵犯のうち、片方は国家海洋局(現在は自然資源部に統合され廃止)の所属機で、もう片方は海警局の無人機だとされている。
海警局はこの当時、行政機関扱いで2018年に武装警察隊に編入されている(国家海洋局は調査期間を人民解放軍海軍に委託していて、その後継が海警局として整理されている。現在、海警局は武装警察部隊に編入されている)組織された経緯となっているので、実質的に支那人民解放軍の機体が領空侵犯したケースだと見ても間違いとは言えない。
が、建前としては支那軍機は初の領空侵犯だとも言えるのだろう。まあ、NHKとしてもスルーするわけにはいかないので、こんな記載になっているが。
軍用機以外の領空侵犯は2回
防衛省によりますと、中国の軍用機による日本の領空への侵入は今回が初めてですが、軍用機以外ではこれまでに2回確認されています。
このうち2012年12月には当時、中国の国家海洋局に所属していたプロペラ機が沖縄県尖閣諸島の魚釣島の沖合上空で、数分間にわたって領空を侵犯しました。
また、2017年5月には、中国海警局の船4隻が尖閣諸島の沖合の日本の領海に侵入し、このうち1隻の周辺で小型無人機が飛行し、領空侵犯したのが確認されました。
中国機が尖閣諸島周辺以外の日本の領空を侵犯したのは今回が初めてです。
NHKニュースより
「尖閣諸島周辺以外」って、尖閣諸島だってれっきとした日本の領土であり、その上空に領空侵犯してきたのであれば、同質の話なんだが?
台湾相手には執拗に
なお、似たような事をやられているのは台湾なのだが。
台湾、中国軍機103機を確認 「嫌がらせ」の中止求める
2023.09.19 Tue posted at 09:22 JST
台北(CNN) 台湾周辺で17日から18日にかけ、24時間に中国軍機103機が確認されたことに対し、台湾国防部は声明で「執ような軍事的嫌がらせ」を中止するよう求めた。
国防部は中国軍機の活動を「台湾海峡と地域の安全への重大な挑戦」と非難した。
CNNより
これなんかは結構衝撃的な数の領空侵犯だったが、この手の嫌がらせを支那人民解放軍は台湾に対して執拗に行っている。
一方、日本に対する嫌がらせは今年に入ってから減少していただけに、スタイルを変えてきたのかな?という印象はある。
自衛隊の緊急発進 昨年度はこの10年で最少に
2024年4月19日 13時11分
領空侵犯のおそれがある航空機などに対する自衛隊の緊急発進の回数は、昨年度は、この10年で最も少なかったことが防衛省のまとめで分かりました。
防衛省によりますと、昨年度、航空自衛隊の戦闘機が行ったスクランブル=緊急発進は669回と、前の年度より14%減少し、この10年で最も少なくなりました。
国別では、中国機が479回、ロシア機が174回、北朝鮮が2回などで、中国機とロシア機が全体の98%を占めました。
NHKニュースより
軍用機を飛ばすにも結構なお金がかかるんだよね。ただし、費用負荷戦略という意味では、スクランブルを行う側の方が負担が大きい。台湾はそういう意味では、本当に止めて欲しいと願っているのだろう。
領空侵犯に対する手順
なお、領空侵犯に対する措置としては、次のような段階を踏むことになっている。
ただ、この手順は有人機相手の手順なので、無人機相手にはどうすべきか?というところは頭の痛い話である。今のところは、有人機対応に準じることになっているのだが、警告や威嚇射撃に果たして意味があるのかどうか。
これを機に、しっかりした対応を今一度見直すべきだろう。
追記
産経新聞がこんな記事を出していた。
政府、中国の意図分析急ぐ 初の領空侵犯で 自衛隊は警戒、監視継続
2024/8/26 20:22
日本政府は、26日の中国軍機による初の領空侵犯を巡り、中国に強く抗議するとともに意図の分析を急ぐ構えだ。自衛隊は警戒、監視を続ける。外務省関係者は「意図や狙いは現時点では分からない」と説明。官邸筋は「冷静に対処していく」と語った。
産経新聞より
メディアはやたらと「初」を強調するねぇ。内容も、「意図の分析を急ぐ」「冷静に対処」という温度感だと伝えていて、日本国民には冷静になれというメッセージを出している印象だ。
だけど、最後のはいただけない。
別の防衛省関係者は「日本側の反応を見ている可能性がある」との見方を示した。政府関係者は「領空をかすめた程度だ。訓練の関係でルートを誤ったのではないか」と話した。
産経新聞より
尖閣諸島沖支那工作船衝突事件(2010年9月7日)の時の話を思い出すね。支那漁船を偽装した(と思っている)工作船が、海上保安庁の船体に船首をぶつけてきた事件で、この当時は民主党政権だったために、騒ぎを矮小化させようとし、工作船の船長は拘束したにも関わらず釈放するように圧力をかけて帰国させてしまった。
思い出すのもムカつくけれども、この際の動画を海上保安庁が録画していて、国会議員の前で上映されたのだが、「コツンと当たっただけ」と表現した議員が居たというから、唖然とする。福島瑞穂、てめーだよ!
他にもふざけた感想を漏らした議員はいたようだが、後に国民にも動画が開示される事件があって、これらの議員の不見識が明らかになった。
今回も、事件を矮小化させる意図がある政府関係者がいる(新聞で政府関係者と書く場合、議員ではない可能性が高いが)ことが分かる。外務省辺りの職員の発言かも知れないね。
ともあれ、大騒ぎする必要はないが、断固とした姿勢を見せることも大変重要である。
追記2
今回はかなり動きが速いな。
中国情報収集機による領空侵犯に対する抗議
令和6年8月26日
外務省のサイトより
- 8月26日、午前11時29分から約2分間、中国の情報収集機(Y-9)1機が、長崎県男女群島の領空を侵犯したことを確認しました。
- これを受け、同日午後5時20分頃から、岡野正敬外務事務次官が施泳(し・えい)在京中国大使館臨時代理大使を外務省へ召致し、極めて厳重に抗議するとともに、再発防止を強く求めました。
- これに対して、中国側からは、本国に報告するとの反応がありました。
これは評価に値するところだが、しかし臨時代理大使とは一体?本来なら、駐日大使の呉江浩を直接呼びつける場面なのだが。
なお、呉江浩とは、こんなとんでも発言しやがった人物である。
日中、台湾巡り応酬 駐日大使「火の中に」発言
2024年05月23日19時21分配信
中国の呉江浩駐日大使の台湾情勢に関する発言を巡り、日中が非難の応酬を繰り広げている。日本政府の抗議に対し、中国外務省の汪文斌副報道局長は23日、「(発言は)事実に基づき完全に正当」と主張。「日本の一部で最近、台湾問題への消極的な動きが頻繁に出ている」と指摘し、「内政干渉」しないよう求めた。
時事通信より
こんなトンデモ発言をしやがったので、さっさとペルソナ・ノン・グラータ指定して追い出すべきだったのだが、今回は不在のご様子?
緊迫した情勢になってきている気はするね。こういう時だからこそ、日本側はより強い態度を示すべきだと思う。
追記3
ええと、また寝言を。
中国外務省「領空侵犯の意図ない」、状況を把握中
2024年8月27日午後 5:25
日本の防衛省が26日、中国軍のYー9情報収集機が長崎県男女群島沖の領海上空を侵犯したと発表したことについて、中国外務省の林剣報道官は27日の定例会見で、関連部署が状況の把握に努めていると述べた。
同報道官は「双方は既存の実務ルートを通じた意思疎通を維持している」とし「中国にはいかなる国の領空を侵犯する意図がないことも強調したい」と述べた。
ロイターより
支那の外交部が情報を持っていないことは結構あるので、「状況の把握に努めている」という発言はまま見ることがある。伝書鳩みたいな部署だからね。
外交をやっているのは、中国共産党中央政治局だから、そこは今、二階氏と会っているんだ。どうにも、外交部門でもチグハグな印象を受けるんだが、これ、中身はどうなっているんだろうね。
コメント
先輩の息子さんが、ついこないだまでF15でスクランブル発進していた人なので、何が起きるか解らないスクランブルでは、帰還するとどっと白髪が増える話をしてました。
整備やその他の人達もパイロット以上に摩耗するそうで。
そういう人知れずな場所で祖国を護っている人々がいることに感謝を。
防空の日とか、祖国防衛の日とか、防人の日とか、そういう祝日を作るべき想うす。
貴重な体験談を聞かせていただきありがとうございます。
「5分待機」という風に言われても、一般人にはピンとこないわけでして。5分で飛び立てるようにフル装備で待つのも大変ですが、実際に空に上がってからは、更に緊張感が高まるのでしょうね。
本当に、日々、祖国を護る方々には感謝しかありません。
こういう時には、警告射撃でもしてビビらせるのが効果的なのです。
警告にも手順というものがあることは承知していますが、今回は余りにも敵対的な挑発です。
「日本側の反応を見ている可能性がある」
ー むしろ、支那軍は準戦時体制下にある、くらいにこちらは解釈しておくべきでしょう。
これからは、支那の軍事的挑発を軽んじて議論すべきではないと思います。
威嚇射撃くらいまではやっても良かった気がしますけど、手順的にそこまで留まらなかったのでしょう。
ただ、飛行ルートを見る限り、分かっていて侵入したことは疑いようがありません。
断固とした対応を。
こんにちは。
これは党本部が認識してやらせてるんですかね。
それとも軍部の一部が逸脱しての行為ですかね。
人民解放軍の人事もかなり動きがあるようなので内部の権力闘争の側面もあったりしないのかなとも思います。
こんにちは。
党が命じてやらせた場合と、兵士が独断でやった場合が考えられますが……。
今回の場合は後者ではないのかな、と思います。
恐らくは、無人機を飛ばしてくるのが先だと思うんですよね、狙ってやってくるのであれば。
ただ、そうだとすると、人民解放軍内部での抗争があるんでしょう。
こんにちは。
カミサンが言ってたんですが、
「海がフィリピン相手に結果出してるので、空も負けじと走り出したのでは?」
だそうで、これ、一番考えたくないシナリオですよね。
要するに、末端が独自に暴走し始めたという。
中央の指示なら、タチは悪いがまだマシで、末端の暴走は始末に負えない。
どっちにしても、やる時は徹底的に、完膚なきまでに、後顧の憂い無く、ペンペン草一本残さずに相手を根絶やしにしてあげないとダメです。
この調子だと、その口実をアッチがくれるのも、時間の問題な気がしてきました。
それがフィリピンか、台湾か、沖縄か、あるいは鉄砲玉の北朝鮮かはわかりませんが……
※北朝鮮を鉄砲玉にして、こっちの弾薬がある程度消費したところで動く、と言うの一番やって欲しくない手ではあります。
※北の将軍様は、最近、プー2号と仲悪いみたいですが……
あー、我が国でも満州事変とか張作霖爆殺とかありましたもんね。統制されてない軍事行動は、それ故に政治的交渉が不可能となる。戦というのは外交・政治の延長てすから、そこから逸脱した戦というのはどう火が広まるか解らず。厄介この上ないと。
こんにちは。
奥様の意見に同意なんですよ、僕としては。
最悪のシナリオを想定する必要がありますが、恐らくは共産党内部の空気がそのようになっているので、「多少やってしまっても、日本やフィリピン相手なら許される」「寧ろ評価されるよね」という感じなのではと。
習近平氏のグリップが落ちていることの査証なのでは。
ですよね~……悪い意味で。
※まともな感性なら、これが百害あって一利無し、だと分かりそうなもの。
※「北風と太陽」すら分からなくなってるのか、集金Pay。