再びロイターネタなんだが。
イスラエル軍がガザ病院空爆、少なくとも500人死亡=当局者
2023年10月18日午前 6:09 GMT+9
パレスチナ自治区ガザの保健当局は17日、ガザ市内の病院がイスラエル軍の空爆を受け、パレスチナ人約500人が死亡したと発表した。病院は患者のほか、避難民で混みあっていた。
ロイターより
今朝から大騒ぎになったこのニュース、注目しておいてほしいのは、「パレスチナ自治区ガザの保健当局」の「発表」をそのまま垂れ流しちゃった、という点だ。
情報戦は世界を巻き込む
「イスラエル軍の非道」と報道
さて、このニュース、映像付きで報道され、イスラエル軍の空爆でガザ地区にある病院が「空爆」されたという事になっている。
また国連によると、避難所として利用されていた学校もイスラエル軍の攻撃を受けた。
これに先立ち、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)はイスラエル軍の空爆により、避難者のためのシェルターとして利用していた学校が攻撃され、少なくとも6人が死亡したと発表していた。
ロイターより
更に、国連の方の団体(国連パレスチナ難民救済事業機関)が、「学校を空爆した」と大騒ぎである。

こりゃ酷い。
……酷いが、どこ、ここ?
イスラエル軍は、病院と学校が攻撃されたという報道について、「なお全ての詳細を調査中」とコメントした。
パレスチナ自治政府の報道官は、イスラエル軍によるガザの病院への空爆は「大量虐殺」で、「人道的大惨事」と非難。パレスチナのシュタイエ首相も「恐ろしい犯罪」とし、イスラエルを支援する国は責任を負うと述べた。
ロイターより
イスラエル軍側は、この報道について「調査中」と回答。パレスチナ自治政府側は完全に吹き上がっている。「人道的大惨事」らしい。

なお、BBCも午前中の情報では、「病院に空爆か」と疑問を投げかける記事を出していた。
イスラエル軍は否定
さて、調査が行われた結果、昼頃にはイスラエル軍側からもコメントが出てきた。
ガザ市の病院で爆発、約500人死亡か イスラエル軍はパレスチナ武装勢力を非難
2023年10月18日 12:26
パレスチナ自治区ガザ地区のガザ市にある病院で17日夜、大きな爆発が起きた。ガザ保健当局は、死者が約500人に上るとしている。ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスはイスラエルによる攻撃だと非難しているが、イスラエルは空爆を否定している。この事態を受け、アメリカのジョー・バイデン大統領はヨルダン訪問の予定を延期した。
BBCより
この記事なのだが、どういうわけかBBCは「病院で爆発」という表現に変えている。「空爆」ではないらしいという事がわかってきたのだ。
一方、イスラエル軍は「X」(旧ツイッター)で関与を否定。病院で爆発があった時間帯には、ガザの「テロリスト」から多数のロケット弾が発射され、病院付近を通過していたとした。
その上で、「複数の情報」から、ガザ地区の武装勢力「イスラム聖戦」(PIJ)が発射したロケット弾が病院に当たったとみられるとした。
BBCより
何故か、イスラム聖戦(PIJ)のロケット弾の話が飛び出してきた。
ロイター通信によると、イスラエル軍から爆発を引き起こしたとして名指しされた「パレスチナ・イスラム聖戦(PIJ)」は、関与を否定した。
BBCより
PIJ側は当然「俺のせいにするな」と関与を否定。
議論の流れから見て、西側諸国はちょっと慎重な物言いをし始め、パレスチナ派は相変わらずの調子となっている。
双方が避難
そして、夜に出た報道ではこんなトーンになっている。
ガザ病院爆発 双方が非難 対立深まり人道状況改善の糸口見えず
2023年10月18日 20時58分
イスラム組織ハマスが実効支配するガザ地区の病院で17日夜に爆発が起き、多数の死傷者が出たことをめぐってイスラエルとハマスは互いを非難し合っています。アメリカなど各国がガザ地区の人道危機への対応を働きかけていますが、双方の対立は深まっていて、人道状況の改善に向けた糸口は見えていません。
ガザ地区では17日夜、北部の病院で爆発があり、ハマス側はイスラエル軍の空爆によって病院に避難していた多数の人々が巻き込まれ、少なくとも500人が死亡したと主張しています。
NHKニュースより
朝のニュースでは、日本のメディアは相当パレスチナ側への同情に傾いていたのだが、情報が色々出てきたら「ちょっと怪しい」というような話になってきた。
【速報】ガザ病院の爆撃は「イスラエル軍によるものではなさそうだ」 バイデン大統領がネタニヤフ首相との会談で発言
10/18(水) 18:45配信
イスラエルに到着したアメリカのバイデン大統領はイスラエルのネタニヤフ首相との会談の中で、パレスチナ自治区ガザの病院への爆撃について「イスラエル軍によるものではなさそうだ」と述べました。
Yahoo!ニュースより
アメリカはスラエル訪問を実施。この後のヨルダン訪問は急遽中止にしてしまったようだ。だが、おそらくこの時点でアメリカはある程度の情報を掴んでいたのだろう。
ツイッターで拡散された情報でこんなものが。
その日が明け、より良い証拠が得られつつある今、私はアル・アハリ病院爆発事件についての予備的な考えを共有したいと思います。私にとって、現場の写真は空爆とは一致せず、500人以上が死亡したという主張とも一致しません。
「大騒ぎしたけど、朝になって見たらちょっと状況が違うっぽい」という内容のツイートだ。
この方は連続ツイートをしていて、どうやら、爆弾らしきものは病院の駐車場に落下し、その影響範囲は半径10m以内。周囲の病院もほぼ無傷という主張をしている。
こういった内容は、実は別のソースでも確認が出来る。
このような情報にあたっていくと、少なくとも「空爆」と断定するのは不味いだろうということがわかる。残念ながら、現時点での真相は不明だが、最初に出てきた情報に飛びつくのは間抜けのやることだということになりそうだ。
追記
BBCが新たな検証記事を出していたので紹介したい。

一番気になったのはこの写真。

爆発物によって出来たクレーターなのだが、かなり小さい印象だ。どうやら火災による被害が大きかったようなのだけれど、本来在るべき爆発を起こした原因となったものの残骸が見当たらない。
まだ見つかっていない証拠の中で重要なのが、ミサイルの破片だ。ミサイルはその砲弾の残骸によって識別できることが多く、飛翔体の出どころを特定するのに使える。しかし、今回はその証拠が見当たらない。
BBCより
都合の悪いモノを隠したとしても、不思議では無い。証拠になるモノだったら、堂々と写真に写せば良いのだから。
コメント
たしかに不思議。あの10mは怪しい。
爆発って瞬間的な燃焼剤の炎上ですから、衝撃波の方向により車が破損しない事はありえます。しかし、周辺が車も何もあれだけ燃え焦げてるのに、先の車が
全く焦げてない!
それあり得るのかな?
とはいえ、ブラジルの提案した一時停戦案を米国が拒否権で潰したのは何だかなぁと思います。結局は米中露の拒否権でいつも潰れる。国連が「連合国」の意味な事をもう、学校で教えるへきだし。
毎度に拒否権で潰れるならば、もう国連の存在価値ないと想うんですよね。
その程度の組織のくせに、あまり綺麗事を掲げないで欲しいですよ。ヘソで茶を沸かしちゃう。
今回は、色々な虚偽情報が飛び交って、国家の首長も振り回されています。
面白い記事をBBCが出していたので追記しておきます。
こんにちは。
JSFさんも反応されてましたね。
https://twitter.com/rockfish31/status/1714688366871277699
「パレスチナ」と「ハマス」は分けて考えるべき、パレスチナを苦しめるのはむしろハマス他のテロリストなのに。
※イスラエルの、パレスチナ人を雇用していた企業の子女が例のコンサート襲撃で亡くなっていたと聞きました。
※「正義」をかざす者を、七面鳥は信用しません。
こんにちは。
JSFさんの分析はいつも参考になりますね。
「パレスチナ自治政府」と「ハマス」は一体ではありませんが、「パレスチナ自治政府」は時と場合によって使い分けますから、信用はおけない感じですよね。今回の爆発の話はハマス側の主張に乗っかって批判していました。
こんばんわ。色々と疑わしいのですが。
他コメ主様も、パレスチナとハマスを一緒にしてはいけない旨を指摘されてますね。同様にパレスチナやハマスと湾岸諸国は別物ですよね?
また、ネタニヤフ政権はシオニスト政権てあり、シオニストとイスラエル一般民衆とも別物と考えるべきと思います。
悪いのはシオニストとハマスであって、
それぞれ市民とは別物に考えるべきかと。その理由として、
湾岸諸国から原油の90%以上を我が国は輸入しており、40%はサウジです。
そこと関係悪化するのは、いくらアメリカ樣の要請あるとはいえ、日本には損しかない気がするのですね。
私は米国内戦の話でも書いたように、バイデン政権や民主党政権が、大統領選挙でどうなるか疑いを持ってます。
イスラエルが米国にとって優先順位が高いのは間違いないですが、大統領が変われば政府高官もガラッと首のすげ替えされるのがあの国です。とうぜん外交姿勢も変わる。
大統領選挙が近づく今に、現政権の顔色を伺ってイエスマンするのはどんなもんか?と疑問を持ちます。
ウクライナの事からずっと私は書いてますが、事は「正義か不正義か」は「どうでも良い」と想うんですね。
大事なのは日本の国益と安全なので。
こんばんは。
ガザ地区のハマスを主語とするのか、パレスチナ自治政府を主語とするのかは、気をつけて書いているつもりです。
ただ、今回はパレスチナ自治政府が、イスラエルを批難しているんですよね。
もちろん情報の出どころはハマスの支配地域であるガザ地区ですが、パレスチナ自治政府側もそれをわかった上で乗っかっているのでしょう。世論は我に味方せり、と。
ご指摘のように、今回のは特にどこにも正義はありはしないと思います。イスラエル軍はガザ地区をすり潰すつもりですし、ハマスはイスラエル人を追い出すつもりなのです。そう簡単には終わりません。そして、別記事に書きましたが、どうやら中東を巻き込んだ動きが本格的に動き出しそうですね。
仮にイスラム諸国で巻き上がる反イスラエルの抗議が、それがハマスらに踊らされたフェイクによるものとしても、
それらの国々でイスラエルへの憎悪が高まってるのは事実なんですね。
フェイクであろうがなかろうが、双方が発狂し非難合戦している現在です。
たとえイスラエルの言い分が正しいとしても、熱が冷めるまでは傍観して口出ししないのが得策だと想うんです。
公平・中立の立場で物申すにしても、双方が発狂してる以上、「奴らの味方か?」とレッテル貼りされるのがオチ!
それは「真実は何か?」とは関係ない、
現実というものだと想うです。
他人の恨みを買うか否かは、真実を語るか否かとは関係ないと思います。
まったく同感です。 こんな時だけ素早く動くなよ -> 増税メガネ!
いっそジャニーズを口実にしちまったらどうでせう?
今は国内で重大な未成年の性的搾取問題が発生していて、そちらをかたさないとならんのですよ。と。
まぁ呆れられるでせうが、未成年・性的搾取に対するムーブメントとは、バイデン米国と西欧が震源地ですので、奴らは正面から「後回しにしろ!」とは言えない。
ついでに安倍さん暗殺の関わる偽宗教の問題もあって、日本国としては
正しい信仰と、人権の為に国内に全力を傾けねばならんのです!と。
間違いなく呆れられますが、どれも彼らが震源地で、頭を抱える問題なので、正面から「今やれよ!」とは言えないはずなんですね。
実際、米国にベトナムや朝鮮への参戦を求められた時も、「いや日本には抵抗勢力があって一枚岩になるまで待ってて下さい」と誤魔化した。
棚上げは我が国の戦後の常套手段でありまして、その辺は米国のエスタブリッシュメントも解ってる。
あまりせっつくとウクライナ支援とか渋るなこいつら…と思わせて乗り切れば良いのでは?
何しろポリコレの震源地ですから。
え? 人権を第一にしろ!言うたのはバイデン閣下ではありませんか?
とすっとぼければ良いかと。
あなたたちがエプスタイン事件を解決しないから、私等に飛火してきたじゃないですか?とね。
菅さんや、安倍さんが言ったら西欧も日本国民も怒るかも知れませんが、腰抜け(と見られている。実際は統一教会に法的措置を命じた事は、そこそこ度胸あると想う)の岸田なら通りそうでないですか。
そうそうバチカンや(笑)イスラム法学者や
タイの仏教指導者や、そういう面子を招聘しましてね。
「いや日本は本気ですんで」とやる。茶番だけど茶番とは奴らは言えない。
いまやる事か?
言われたら今やらんでどうするんてす。エプスタインみたいな幕引きはできんのです!とね。
NHKや民放や企業に圧力かけてね。サントリー会長あたりに顧問にして。
ようは奴らに無理強いさせないだけの芝居を本気でやるんです。
ジャニオタなんざ浮動票の中の一部に過ぎませんから。とことん性的搾取と宗教問題に全力ですと
芝居を打てば良い。
なんらかの報復は受けますが、大統領選挙が近づく中、ウクライナ支援も怪しくなってるのに、金づるを叩きまくる事は奴らもできんでしょう。
ご指摘の話はごもっともであります。
同意できる話ではありますし、だからこそ誤情報に踊らされないようにという趣旨です。
そして、日本にできることは、自衛手段を高めることだけなんだろうと思います。
どちらかに加担することは、確かに益がない。しかし、動かないこともまたリスクだと思います。個人的には、日本政府にどちら側にも立たずに調停する動きを期待しております。そう簡単なことではないと思いますが。