バーター契約かな。
韓国軍、ポーランド製自爆ドローン購入契約……「K防産」協力期待
2024.10.3. 23:36
政府が韓国の核心的な防衛協力国として浮上したポーランドから、実戦有用性が検証された自爆ドローン数百台を導入することにした。
Daumより
性能はそこそこなんだと思うけど、わざわざ買うほどの理由があったかどうかは不明だ。
有用な兵器だとは思うが
戦場では有用な自爆ドローン
ええと、購入したのは200機で100億ウォン相当だということなので、1機2億ウォン(2000万円相当)か。
国防部は2日、忠清南道桂龍台で開かれた「大韓民国国際防衛産業展示会」(KADEX)でポーランド側と自爆ドローン購買契約を締結し、年末まで軍に実戦配置する計画だ。契約規模は200台余り(100億ウォン相当)と知られた。
Daum「韓国軍、ポーランド製自爆ドローン購入契約」より
ええぇ、どんな性能なんだろうか。
「これがまさにロシアを恐怖に陥れたポーランド産自爆ドローン」
2024.10.4 03:02
2日、忠清南道桂龍台で開幕した大韓民国国際防衛産業展示会(KADEX)の現場。来場者数十人がポーランドの民間防衛企業WBが生産した自爆ドローン(無人機)「ウォーメイト3」の前に立っていた。横1.6m、縦1.1mサイズのウォーメイト3は、まるでおもちゃのように見えた。しかし、これはウクライナ戦争で実際に使用された武器だ。
Daumより
確かに、ウクライナ関係のニュースでも見かけた奴だな。

ポーランド軍も多数導入している機体で、ウクライナでは事実上の性能テストを実地でやったみたいなところはある。
ウォーメイトは、いわゆる徘徊型兵器と呼ばれるタイプの自爆型UAVで、有名ドコロでは他に、IAI ハロップなどがある。

ハロップは1億ドル(約135億円)程度だとか言われていたのだが、ウォーメイトはハロップよりも大型だね。
ハロップは、航続距離200km、航続時間9時間で、23kg弾頭を使うことが出来る。幅は3m、長さは2.5mとなっている。
ウォーメイト3は、幅は1.6m、長さは1.1mと、ハロップよりも小型で、航続距離は30km(オプションで80kmまで飛行可能)、航続時間は70分。弾頭重量は3kgなんだそうな。
あれ?KUS-LMは?
なお、韓国では大韓航空がKUS-LMという自爆型ドローンを開発していたのだが、そっちは良いのか?
韓国では、大韓航空が打撃型小型無人機(KUS-LM)を公開した。指定された目標に向かって飛んで爆発する攻撃を行う。KUS-LMは自爆だけでなく、偵察任務の遂行も可能だ。近いうちに韓国軍に納品される予定だ。敵軍が衛星位置確認システム(GPS)情報を妨害して無人機の移動を妨害する場合に備えて、地上でも無人機を制御できるシステムを備えている。大韓航空は目標物を無人機に認識させ、目標物が動いても追いかけて攻撃するモデルも開発中だ。
Daum「これがまさにロシアを恐怖に陥れたポーランド産自爆ドローン」より
未だ開発中で、納入されていない感じか。

コイツの詳細な性能に関しては一切報じられておらず、大きさが判明している程度である。幅1.2m、全長1.5mでイランのシャヘド136に似ている(シャヘド136は幅2.5m、全長3.5m)との評価である。
国防部は、韓国も無人機の技術水準は高いが、監視・偵察用の大型無人機などの開発に集中しており、低価格の小型自爆ドローンは国内生産されていない状態だと説明した。
国防部は、小型自爆ドローンの迅速な導入の必要性を満たすとともに、実戦で実証されたドローンを運用してみることで、作戦及び運用概念を定め、今後の国内開発時に反映するという方針だ。
Daum「韓国軍、ポーランド製自爆ドローン購入契約」より
ええと、KUS-LMの大きさとウォーメイト3の大きさは然程変わらないような気がする。
おそらく、ここで国防部が主張しているUAVは、ソンゴルメ(幅6.4m、全長4.8m、価格200億ウォン)だとかRemoeye(幅2.7m、全長1.7m)あたりの話なのだと思う。
自国で開発するより、既に戦場で実績のあるウォーメイト3を購入しようとする動機は分かるんだけどね。ただ、自国開発していた奴は……、今後に期待ということなのだろうね。
直ぐ使えるアイテムが欲しかった?
というわけで、バーター臭い取り引きなのだが、しかし一方で「直ぐ使える」「実績のあるアイテム」というのは、魅力だろうと思われる。
北朝鮮を狙う自爆ドローン、ポーランド産の年内導入が確定=韓国
2024.10.03 10:16
韓国軍当局が年内にポーランド産自爆型無人機 数百機を実戦配備することでポーランド企業との契約を終えた。北朝鮮にドローン開発加速の動きがみられ、迅速な対応が必要という判断からだ。
~~略~~
軍当局が「年内」という時期を決めて自爆ドローン購買契約を迅速に終えるのは、最近の北朝鮮の動きと無関係ではない。これに先立ち北朝鮮の労働新聞は8月24日、金正恩国務委員長の国防科学院無人機研究所での現地指導を伝えながら初めて自爆ドローンを公開した。ロシア・イラン製ドローンと似たこれら無人機が韓国の戦車K2の模型を打撃する場面も同時に伝えた。金委員長は大量生産も指示した。
自爆ドローンを放射砲、弾道ミサイルのような通常兵器として活用するという意図を露骨化したのだ。これを受け、韓国も一日も早く自爆ドローンを配備し、北朝鮮の脅威に対抗する「対称戦力」として前面に出すべきというのが軍の判断だ。
中央日報より
その辺りは中央日報も触れているね。
昨年9月に創設されたドローン作戦司令部が「消耗品」概念で自爆ドローンを多数必要とする状況で、国産ドローンの需給が円滑でない点も作用したとみられる。国防部の関係者は「国内の小型ドローンの場合、監視・偵察用ドローンは国防以外の分野に需要があり、ある程度の市場が形成されている」としながらも「『弾頭』を適用しなければいけない自爆ドローンは国防分野以外の需要がなく、実戦で性能が立証されたドローンを探すのが難しかった」と話した。現代戦の世界的傾向がドローンを重視する方向に変わっているため、国産ドローンを開発するまで待つことはできないという意味とみられる。
中央日報より
しかしそれはそれとして、ポーランドからわざわざ購入する程、ウォーメイト3が優秀かというと、そこは何とも判断しかねる。イスラエル製のアイテムを買っても良かったのでは?と、思っちゃうんだよね。
そういえば、ちょっと高額な国産UAVの量産を決定していたハズなんだけど……。こっちはRQ-4の代わりってことなのかもしれない。
つまり同じような手順を踏むのであれば、ポーランド産のウォーメイト3を購入しておいて、運用しながらサクッとコピーしようという魂胆なんだろうと、そのように感じている。
追記
なお、安っぽいドローンの見た目は、「大丈夫なの?」と気になるところだが、世の中にはこんなのもある。

コレで爆撃された日には浮かばれないのだが。
ウクライナ、1機3500ドルの「段ボール製ドローン」を配備…偵察用だが攻撃にも使用可能
Sep. 06, 2023, 07:30 AM
平たく梱包され、輪ゴムで固定された低価格の「段ボール製」のドローンが、ウクライナに戦場での思いがけない優位性をもたらしている。
コルボ・プレシジョン・ペイロード・デリバリー・システム、略してPPDSと呼ばれるこのドローンは、オーストラリアのSYPAQ社製だ。
~~略~~
このドローンは最大6.6ポンド(約8.6キロ)の荷物を運ぶことができるので、医薬品や弾薬を投下するのに便利だ。
Business Insiderより
ええと、価格は価格は1機約3500ドル(51万円程度)らしい。
ペイロードにもよるが、時速約37マイル(約60km/h)で移動し、航続距離は最大75マイル(約120km)。到着したら、兵士は貨物を回収し、プロペラとアビオニクス・モジュールを取り外し、フレームを捨てるだけだ。
Business Insiderより
使い捨て兵器としては、なかなか有用なのでは?ただ、雨の中で使うのは難しそうなので、プラ断を使うとか、多少工夫は必要かも知れないが。
コメント
いつものベンチマークですね、ただし全ての部品が韓国で作れるわけでは無い所までいつもどうり。
なるほど、ベンチマーク。
なんか……子供の頃に持っていたウルトラホーク(ウルトラセブン)のプラモみたいな
玩具感バリバリなのですが。
見た目で性能が決まる訳ではないですが……
う〜ん……という感じがしました。
兵器=鉄という観念が古いのは解るすが何だかなぁ……
ドローンの中には段ボール製のもありますから、戦略に対する有用性と見た目のバランスは比例せず、安価に作る為の努力の跡だと理解しておきたいところですが、オモチャっぽいのはねぇ。この価格に見合うのか?という気がしちゃいますよね。
そうそう、段ボール製のドローンはご存じだと思いますが、追記で紹介しておきます。
こんにちは。
性能的に、日本海を越える航続距離を持ってるとすると、ちょっとやっかいですね。
※スペックまるで知らないので。
だとしても、せいぜい北九州レベルでしょうけれど……
本邦自営業の方々が対策を持っていることを祈ります。
こんにちは。
朝鮮半島から対馬までが50km程度ですから、オプション使えば届きますね。
凪いだ日には、到達可能ですね。この手のオモチャはレーダーで発見するのが難しいので、危機感を持つ必要はあるでしょう。