韓国軍は自走架橋車「水龍」（KM3）を戦力化

日本語で報じられてはいないのだけれど、Money1様のところで取り扱っていてネットで噂になっていたので、記事にしてみた。

韓国の水陸両用渡河装備「ウォータードラゴン」の実配備

2024年6月12日 17時12分

聯合ニュースソウル12日（新華社）韓国軍は12日、独自開発した水陸両用渡河装備「ウォータードラゴン」（KM3）が同日、陸軍第7機動軍団での実戦配備を完了したと発表した。

聯合ニュースより

水龍なんていう素敵な名前が付いているのだが、機械翻訳を使うと「ウォータードラゴン」になっちゃうね。まあ、どちらでも良いんだが。

韓国軍のお馴染み渡河性能

ドイツより技術提供された渡河装備

韓国陸軍の装備は、結構の割合で渡河性能を要求されているのだけれども、この装備は「橋を架けよう」という発想である。

「ウォータードラゴン」は、ドイツのM3水陸両用戦闘車の製造技術をベースに、韓国の軍産企業ハンファ・エアロスペースが開発した。これにより同社は、国内外で初めてM3製造技術を導入し、自主生産に成功した企業となった。

聯合ニュースより

M3水陸両用自走架橋車というのは、結構色々な国が採用していて、ドイツ陸軍だけでなく、インドネシア軍や台湾軍、シンガポール軍、イギリス陸軍、スウェーデン軍、スロバキア軍、ラトビア軍などの他に韓国陸軍も採用している。

M3は4つの車輪で道路を走行し、水上で浮力を得るために2つの大きなアルミニウム製浮桟橋を展開するらしい。ランプで接続するので、8輛用意すると100ｍの水路を橋渡しできるらしい。

こんな感じで使うらしいのだけれど。

なかなか特殊な車両みたいだね。

90%内製化

なお、国産化比率をコレから高める模様。

同社は今後、「ウォータードラゴン」の1,380箇所を順次ローカライズし、ローカライズ率を90％まで高めることに努める。

聯合ニュースより

まあ、何時ものパターンですな。

そして国産化に失敗するところまでがお約束パターンなのだけれど、韓国は割と車両関連の技術は獲得しているハズなので、ある程度は国産化できるのではないだろうか。

しかしまあ、水密構造の車両を製造するのはなかなか難しいわけで。

国産化には多分、それなりの困難性を伴うと思うのだ。なお、このKM3は韓国用にチューニングされているっぽい。

「聯合ニュース」のデータによると、「ウォータードラゴン」はオリジナル版よりも積載エネルギーが10トン増加し、最大64トンとなり、運用人員を80％削減し、配備時間を70％削減できるという。車両の保護を強化するための核、生物学的および化学的防護装置。

Yahoo新聞より

なるほど？

まあ、韓国陸軍にとって北朝鮮軍と戦うためにはどうしても戦車を北朝鮮側に運ばねばならないという事情がある。だから必要な装備なんだろうけれども、国産化するのかー。そうかー。頑張れ、としか。

追記

この支那のニュースソースを見ると不思議な写真が添付されている。

ん？どういうこと？橋を架けるのではないの？とビックリしたが、どうやらドイツ製のM3も、リグを２つだけ接続してフェリーとして機能させることも出来るとあるので、本家も似た機能を持っているんだろうね。

もう１つ。

うーんと、3輛はKM3だと思うのだけれど、そこから先は別の方法で架けた橋だね。ちょっと良く分からないのは、何故手前だけKM3で橋を架けたのか？という点だ。コンセプトが良く分からん。