随分と値下げしたね。
超音速戦闘機の共同開発 インドネシア分担額を大幅縮小=韓国政府
2024/08/16 11:01
韓国初の国産超音速戦闘機、KF21(通称「ポラメ=若鷹」)の共同開発国として加わるインドネシアの分担金が当初の1兆6000億ウォン(約1750億円)から6000億ウォンに縮小された。韓国防衛事業庁が16日の防衛事業推進委員会で決定したと発表した。これによる不足財源の確保などの後続措置を取る計画だ。
Wowkoreaより
単独の記事にするまでもなかったのだけれど、そうせざるを得なかったと。でも、払ってもらえるのかな。
開発は順調?らしいのだけれど
支払いたくないインドネシア
この話は随分前からあって、早い段階でインドネシアとの共同開発を撤回すべきだったのに、その決断が出来なかったところがネックなんだよね。
インドネシアは「共同開発をするよ」「資金は1兆6000億ウォン負担するよ」「試作機1機ちょうだいね」「48機を現地生産でね」というような約束をしたのが2016年のことだった。
実に意味がわからない。
ところが近年になって、フランスのダッソー社からラファールを買うよ、とかアメリカのボーイング社からF-15EXを買うよとか、色々浮気をしだした。当然、そんな状態だからKF-21に支払う金はない。
で、「現物支給でも良い?」とか意味のわからないことを言い始めた。
インドネシア、「パーム油」で韓国型戦闘機KF-21の残金支払い?
登録:2021-11-16 09:14 修正:2021-11-16 09:32
韓国型戦闘機KF-21(ポラメ)を共同開発中のインドネシアが未納の事業費の金額と納付方法などが、来年初めに確定する予定だ。
防衛事業庁関係者は15日、「KF-21製作会社の韓国航空宇宙産業(KAI)とインドネシア国防部は、来年第1四半期までに費用分担契約書を修正し、インドネシアのKF-21事業未納金と今後の納付額を含む年度別分担金納付額を明示することにした」と明らかにした。インドネシアは2015年にKF-21の全体事業費8兆8000億ウォン(約8500億円)のうち20%(約1兆7000億ウォン)を分担することにし、KF-21の共同開発事業者として参加したが、「経済状況が厳しい」として2017年下半期から分担金の支払いを止めた。現在、8000億ウォン(約770億円)台の分担金が未納の状態だ。
韓国とインドネシアは10~11日、ジャカルタで実務協議を開き、インドネシアの事業費の分担比率(20%)と分担金の納付期間(2016~26年)は従来の契約どおり維持するものの、分担金(約1兆6000億ウォン)のうち約30%(約4800億ウォン)を現金ではなく現物で納付することで最終合意した。
ハンギョレより
これも、お金で欲しい韓国にとってはふざけた話なんだけど、世界的に見ると「そういうこともある」という感じだろうか。
分担金縮小の話
で、インドネシアは韓国に対して分担金の延長をお願いしたり、減額してくれとか言い出すわけだ。
インドネシアの「KF21分担金」縮小へ、韓国政府と企業が不足分を充当
Posted May. 09, 2024 09:01, Updated May. 09, 2024 09:01
韓国政府が、韓国型戦闘機KF21「ボラメ」の開発分担金を1兆6千億ウォンから6千億ウォンに引き下げる代わりに、技術移転もその分だけ受けるというインドネシアの提案を事実上、受け入れることを決めた。
東亜日報より
冒頭のニュースはこの話の続報で、1兆6000億ウォンから6000億ウォンに引き下げますよ、という話が決定したというニュースである。
以前ニュースが報じられたときの記事がこちら。
まあ、本当に支払いたくなかったんだね。
武装を除くKF21の開発費は8兆1000億ウォンで、分担の割合は当初、韓国政府が60%、防衛装備大手の韓国航空宇宙産業(KAI)が20%、インドネシアが20%だった。インドネシアは2016年1月、開発が完了する26年6月までに開発費の20%にあたる約1兆7000億ウォン(その後約1兆6000億ウォンに減額)を負担し、これに相応する技術移転を受けることで合意した。
しかし、インドネシアは先ごろ、財政難を理由に6000億ウォンのみを負担すると提案。韓国政府は分担金納付が遅れれば開発スケジュールに影響が出ると判断し、提案を受け入れる方向で検討していた。
Wowkoreaより
資金難ねぇ。
資金難?
なお、インドネシアが資金難であるという話、お金がないのではなくて、あれもこれもやりすぎて足らないという話のように思える。
高速鉄道建設の時にもケチがついたけれども、首都移転とか大きな話をしているので、資金難が嘘というわけではないのだけれど、なんというか、「ご利用は計画的に」とか言いたくなるよね。
KF21の開発費は当初8兆1000億ウォンと策定されたが開発過程でコストが削減され、7兆6000億ウォンに抑えられると防衛事業庁は試算している。このためインドネシアの分担金が1兆6000億ウォンから6000億ウォンに1兆ウォン減っても、不足分は5000億ウォンになる見通しだ。
Wowkoreaより
なにか取らぬ狸の皮算用をしている感じだけれど、どうなんだろうね。
プレスリリース
□ 第163回防衛事業推進委員会(以下防寒委)が8月16日(金)午前10時に国防部で開催されました。
□ 今日の紡錘位では、以下の案件が議論されました。
① 155mm交差延長弾量産計画(案)
② 弾道修正精神事業推進基本戦略(案)
③中型戦術車両事業推進基本戦略修正(案)
④韓国型戦闘機(KF-21)共同開発分担比率調整及び後続措置計画(案)
~~略~~
□「韓国型戦闘機(KF-21)共同開発事業」は、空軍の長期運営戦闘機(F-4、F-5)を置き換え、基盤戦力として活用する韓国型戦闘機を韓国-インドネシア国際共同研究開発として確保する事業です。 。今回の防寒委ではインドネシア体系開発分担金を6,000億ウォンに調整し、価値移転調整及び不足財源確保など後続措置計画(案)を審議・議決しました。
□ インドネシア型戦闘機量産(IF-X)など両国協力関係および不足財源確保の可能性などを総合的に考慮しました。インドネシア側との分担金協議をうまく終え、国民の目の高さに合わせて事業が正常に終了できるようにします。本事業を通じて独自の戦闘機開発能力を保有し、適期電力化や放散輸出などに貢献することが期待されます。
*事業期間:「15~」26年、総事業費:約8兆1,000億ウォン
韓国政府のサイトより
とりあえず、政府のプレスリリースでも、インドネシアの分担金が6000億ウォンにすることは確認できる。
後は、開発費をどれだけ圧縮できるか?だけれども、あれ?エンジンを国産化するとか言っていませんでした?
この他にも、初期製造分を40機から20機に減らすとか、国産化率が発表しているほど高くならない問題とか、色々とコストを押し上げそうな話がチラホラある。
更に言うと、現状開発中のブロック1だと対地攻撃は出来ないのだけれど、韓国空軍が本当に欲しいのはマルチロール機である。何故なら、本質的な敵国である北朝鮮とは空戦力において雲泥の差があるので、空対空戦闘をメインにしてもあまり活躍の場がないことと、北朝鮮のメインウエポンは長距離ミサイルなので、その拠点を潰すためには対地攻撃が必須であるという事情があるためだ。対地攻撃ができるのはブロック2からで、これの開発は未着手でこれからという状況だよね。
そうすると、今の開発が順調に進んでいてコスト圧縮が可能である状況であっても、開発費は実際はもっと嵩みそうな気がするんだ。インドネシアは実質上の手切れ金を支払って、撤退という感じのようだけれども。
コメント
韓国はF-16やT-50をライセンス生産しておりこれらの技術をもとにKF-21を設計したと思われる。だから技術移転に関しては当然ながら米国の許可が必要で、中国寄りのインドネシアはたぶんNGを食らった。んで、韓国独自の技術ならオッケーということになったのだが韓国が実用化出来たものは何も無いので移転できる技術はないねってなって現在に至ったと予想。
KF-21の設計はなかなかスゴイと思いますよ。
どういう経緯にせよ、形にして飛ばして見せたわけですから。
ただ、それで戦えるのかは分からないんですよね。
T-50輸出の際にも色々アメリカからのダメ出しがありましたから、今回も色々とあるんでしょうね。韓国がライセンス関係の交通整理をしているとは思えません。
韓国は対北なら米国練習機選定絡みでロッキード・マーティンが強化してくれた新バージョンのFA-50をとっとと量産して数を揃えたほうが現実的だったとは思う。
財政赤字幅が大幅に増加している韓国で潜水艦用小型原子炉とかKF-21の実戦配備も始まっていないのに第六世代機の開発とかイスラエル同様に自国のF-35専用の整備拠点の建設とか資金のかかる計画が目白押しだけど一度しっかり足元を見て現実的な計画を練り直したほうが良いのだろうけどそれができないのが韓国なんだろうね。(日本を見てしまうことで韓国に適切であるかどうかにかかわらず対抗しようとするのをやめられないのが原因かな)
FA-50ですか。
確か、レイセオンのPhantom Strikeを搭載するという話がありましたね。
実際に、この手の戦闘機を増やして警戒レベルを上げた方が、防衛力を高めることになることは、ご指摘通りだと思います。
色々手を出しているので、どれも中途半端に終わるということがないと良いのですけれど。
原油の代金を救急車で物納しようとした国があるくらいだから、戦闘機開発費の物納だって認められてもいいよなぁ
……インドネシアに試作機渡して、リバースエンジニアリングされたら笑えますね
インドネシアは、どうなんでしょうね。
リバースエンジニアリングというより、製造方法そのもののノウハウを寄越せという厚かましい態度だったようにも思いますが。
嘘つきと詐欺師の化かし合い。
韓国の、賄賂が足りなかっただけじゃないかな。
インドネシアも、一筋縄ではいかない相手です。
どちらが相手を上回れるかが見物ではありますが。
こんにちは。
インドネシアも食わせ者ですが、韓国も脇が甘い、ってのは言い尽くされてますね。
そうまでして、インドネシアに固執するのは、現時点でまともな相手国はインドネシアくらいしか居ないって事なんでしょう。
是が非でもここで輸出実績稼いで次に繋げないと……という事ではないかと。
※そうでもなきゃ、そもそもこんな「高くて使いづらい中途半端な似非ステルス機」買う国なんて出てこないでしょう。安いF-16買うか、頑張ってF-35買うか(いずれも西側)。その方が先行き確かですし。兵装のマッチングで悩まなくて済むし。
こんにちは。
インドネシアはそこそこ金を持っていて人口もある。
上手く利用出来れば経済的にも美味しいのでしょうけれど。