正直、韓国の「国産化率」ってあまり信用していないのだが、これはなんの指標なんだろうね。
[単独]KF-21エンジン公式国産化率20%前後
2024.8.13.17:20
韓国型戦闘機KF-21ボラメに装着されるエンジンの国産化率は、従来知られている40%ではなく20%前後と把握された。
Daumより
従来は40%だとしていたのだけれど、20%前後だということが明らかになったらしい。「ふーん」って感じだね。
兵器の完成が大切
順調な開発計画
韓国が開発している国産戦闘機KF-21だが、製造は割と順調だということになっている。
量産計画も出ていたしね。
ところが、エンジン部品は外国頼みだということが発覚したよというのが、今回のニュースである。
現在、ハンファエアロスペースと米国ゼネラルエレクトリック(GE)が共に作るエンジン部品の国産化率も30%台にとどまり、ハンファエアロスペースが製作すらできず、GEが直接納品するエンジン部品まで含めるとKF-21に装着されるエンジンの国産化率は20%前後に落ちるのだ。
Daum「KF-21エンジン公式国産化率20%前後」より
まあ、別に良いよね。
国産化率20%前後って、それはもはやノックダウン生産ではないのか?と疑ってしまうところなんだけど、まあ、そこは良いだろう。実のところ、他の兵器もさほど事情としては違いがないからだ。
エンジン国産化の伏線
ただ、韓国としては少々気に入らないらしい。
これにより、今すぐKF-21初動物量20機に入るエンジンコスト4600億ウォンのうち約3100億~3500億ウォンがGEなど米国部品会社に入ることになる。今後、電力化物量120機に拡大すれば、約2兆ウォン程度を支払うしかない状況だ。
Daum「KF-21エンジン公式国産化率20%前後」より
相変わらず、取らぬ狸の皮算用をしていて苦笑を禁じ得ないが、こういう心配は完成してからで良いのではないだろうか。
完成すること自体は信じて疑わないということなのだろうか?
13日、政府当局と防衛産業界によると、2016年のKF-21体系開発契約当時、ハンファエアロスペースが韓国航空宇宙産業(KAI)と協議して導き出したエンジン国産化率の目標値は、政府の武器体系部品国産化規定基準17%だった。
契約当時、国産化率を17%水準に引き上げるとしたもので、初号機の量産に入った8年後の現在でも、エンジンの国産化率は当時より3%p程度増加したと当局は見ている。
これに対し、ハンファエアロスペース側は、政府基準の国産化率は22%水準だと明らかにした。
Daum「KF-21エンジン公式国産化率20%前後」より
そして、記事に拠ればどうやらエンジンの国産化率20%前後というのは、予定通りってことらしい。予定通りなら仕方がないよね。
そういえば、ここのところ国産化エンジンを作るとかなんとか言う話をしていたのだが、これが予め分かっていたからってことなのかもしれない。
国産化の話をしているのも、ハンファ・エアロスペース社だしね。
別の関係者は「ライセンス生産を通じて加工面で技術を蓄積してきた」としながらも、「体系開発当時に目標とした国産化率と量産に突入した現段階でのエンジンの国産化率は似たようなレベル」と指摘した。
これと関連し、ハンファエアロスペース側は「ライセンス費用、ロイヤリティ、核心部品及び素材購入費用などの海外支出は、独自開発エンジンを保有していない限り必須」とし、「為替レートが上がれば、それだけ海外に支払わなければならない金額の割合は大きくなるしかない」と説明した。
Daum「KF-21エンジン公式国産化率20%前後」より
……金の話しかしていないのだが、まあ、大切だよね、お金は。
ただ、エンジンの話はともかく開発状況はどうなのさ?開発に成功しないと、自前のエンジン開発しても意味ないからね。続報を期待しているよ!
コメント
韓国の高い国産化率の発表のときは部品点数に占める割合で高く見せているのかな、製造原価に占める国産部品と海外調達部品の価格の割合で国産化率を発表したほうが現実の技術力がはっきりするのにね。
重要でもない部品の数が多くても真の国産化率・技術力の向上につながらない。
「政府の計算式によると」という意味不明な文が添えられていますが、重要な部品は大抵韓国では作れませんから、意味のない指標だと思うんですよね。
それよりも韓国国内でエンジンを組み立てができるということが重要で、部品がストックできてさえいれば、とは思います。
そういう意味で韓国は努力していると思いますよ、記事になっている内容はアレですが。
正しく現実を直視出来なければ、正しく改善出来ない。
我が国に敵対的な国家が正しい現実認識していないことは、我が国の国益です。
喜ばしいことです。
韓国がホルホルしていてくれるうちは良いのですが、これが味方として日本が立ち回らねばならないというのが、頭の痛いところ。
国益になるように相手のことをしっかり知っておかねばなりませんね。
彼の国がいつまで青組に残るのかわからないですが、巻き込まれ災害に遭わないように、距離感を間違えない配慮が必要です。
彼の国から見れば、我が国は不倶戴天でしょうから、信頼出来ないですし。
安易に彼の国に利益を配ったり、妥協したり。
良くないですよね。
所謂「韓国型」と自称される製品ですが、それは世界中から寄せ集めた部分完成品と部品に国産の部品を付け足したノックダウン生産品と理解してよいかと思います。
「韓国型」は、その主要基幹部分が輸入品(あるいはライセンス生産品)であることから、その実態は非国産品と見做してよいでしょう。
結局、自力でつくれないところで、自給率を議論しても意味ないかと。
ニュースなどで「ライセンス生産」と書かれている韓国製品なんですが、本当にそうか?と疑うことが多々あります。
面白い話ではありますが、その辺りを拘る必要が彼の国にはあるんでしょうねぇ。
自給率に関しても、その辺りの価値観が絡んでいるような気がします。
こんにちは。
遅刻コメント失礼します。
「韓国は冶金技術が無い」というのをよく聞きます。
いつぞやのK2電車ちがう戦車のメタル問題あたりがコレですよね。
工業製品、形あるものは必ず盗めるのですが、形だけでは分からないのが「公差」と「冶金」なのでしょう。
精度自体は、頑張って計測しまくればある程度分かるでしょうけれど、それをどうやって公差管理しているかはノウハウの蓄積ですから、製品見ただけではちょっと分からないでしょうね。
冶金も、焼き入れ硬度と深さは分かっても、どのくらいの熱で、どのくらいの時間焼いて、どうやってなますか、という所はやはりノウハウの宝庫ですから……
ジェットエンジンなんて、熱も含めた機械負荷の塊ですから、そういった知見の蓄積が無いとコピーすらままならないのでしょう。
同じ事は中国にも言えて、そもそものコピー元のソ連のエンジンがそこら辺、西側比で劣るもんだから劣化の劣化になってるのではないかと。
虎の子のJ20のエンジンがやっと量産に乗り始めたらしいですが、整備間隔とかどんなもんなんでしょうね?
ロシアは、西側の制裁でベアリングが尽きて、輸送機のエンジンが整備不良で大慌てしていると聞きましたが……さてはて。
※このあたり、日本は、戦中はベアリングで苦労したのに(したから?)、今は最高峰のベアリング作ってるというのがなんとも凄いですよね。
こんにちは。
韓国の冶金技術に関しては、おそらく日々向上しているとは思っています。
ただ、アノ国は技術を余り大切にしない国なので、累積的な蓄積という事が起こりづらい環境にあるようですね。何より、失敗した技術に対して真摯に向き合う姿勢が見られないのが、宜しくないのかと。この辺りは文化も関係しているので、彼らの努力だけで何となるのかは不明です。
ともあれ、ご指摘のような冶金や公差に関する技術はそうそう真似できる様なものでもありませんから、その結果、レシプロにせよジェットにせよエンジン製造がネックで、それ故にこの手のニュースが出てくると、「本気なの?」と疑ってしまいますね。