あー、もう3番艦が出来上がったのか。そういえば、島山安昌浩級潜水艦の1番艦のテストは終わったのだっけ?
3千トン級潜水艦 海軍に引き渡し
2024.04.04 13:40
韓国独自の技術で開発した3000トン級の潜水艦「張保皐3」バッチ1の3番艦となる「申采浩」が4日、海軍に引き渡された。南東部・蔚山にあるHD現代重工業の造船所でこの日、引き渡し式が行われた。
聯合ニュースより
相変わらずテロリストの名前を付けられた潜水艦なのだけれど、次からはバッチ2が登場する予定である。
韓国の潜水艦は大型化している
島山安昌浩級潜水艦バッチ1
先ずは、このブログで人気のある韓国の潜水艦に関する情報を纏めた記事のリンクを紹介しておく。
そして、島山安昌浩級潜水艦の2番艦が韓国海軍に引き渡されたときの記事がこちら。
今回はこの2番艦「安武」に続く3番艦「申采浩」が韓国海軍に引き渡されたという話だ。
水中排水量は3,800tと、大型化の進む韓国の潜水艦事情ではあるが、島山安昌浩級潜水艦バッチIの3隻に関して言えば、燃料電池式AIPを搭載するタイプである。
燃料電池式AIPに関して言えば214型潜水艦の時から採用しているので、それなりに熟成されたシステムなのだと思うのだが、残念なことに214型潜水艦9隻はトラブルの噂を良く聞く印象が強い。そして、燃料電池式AIPに関してもトラブルを抱えていた時期があった。
現在は解消されているとのことだが……、性能には不満があるようで、島山安昌浩級潜水艦のバッチ2にあたる4番艦からはリチウムイオン蓄電池を採用する話が出ている。
潜水艦発射弾道ミサイルの搭載が可能
前回、2番艦「安武」の時にも説明したのだが、3番艦「申采浩」にも、弾道ミサイルが搭載可能となっているらしい。
北が挑発した日、韓国はSLBM撃てる潜水艦を公開…「申采浩」進水式
2021.09.28 17:08
潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)6発を搭載する最新鋭潜水艦「申采浩」が28日午後に蔚山の現代重工業で進水する。奇しくも北朝鮮が弾道ミサイル発射を再び行った日に対北朝鮮抑止力の象徴ともいえる新たな戦略資産が公開された格好だ。
申采浩は1番艦の「島山安昌浩」、2番艦の「安武」に続き韓国で独自に設計・建造し3隻目の3000トン級潜水艦(張保皐-IIIバッチ-I)だ。最近試験発射に成功したSLBMを発射できる6個の垂直発射管を備えた。
中央日報より
このSLBM発射機能は、日本にとっても危機感を与えている。

韓国軍が保有する玄武-2B弾道ミサイル(橙色)と玄武-2C弾道ミサイル(黄色)を発射した場合の射程圏で、日本の首都まで射程範囲に収めることになる。
凡そ北朝鮮対策とは思えない潜水艦なのだが、何だろうね。
K潜水艦「申采浩」の韓国海軍引き渡し式典を世界9カ国が参観した理由とは
記事入力 : 2024/04/08 11:01
HD現代重工業は4月4日、蔚山本社で3000トン級潜水艦「申采浩」を韓国海軍に引き渡す署名式を開催したと発表した。引き渡し署名式は通常、韓国海軍と防衛事業庁、船舶建造を担当した造船会社が出席する行事だが、この日は異例にも米国・英国・オーストラリア・フィリピン・ポーランド・ペルーなど、9カ国から来た各国政府関係者およそ20人も出席した。
朝鮮日報より
世界に販売していきたいという意気込みは感じたのだけれども。
なお、新しい情報は出てきていないので、今回はこの辺りにしておきたいと思う。まあ、3番艦が韓国海軍に引き渡されたってことだけだからね。
コメント
韓国伝統の余剰浮力が少ない潜水艦でVLSから6発全弾発射は演習でもやっていないので、是非とも3番艦でやっていただきたいと思います。
それは是非見てみたいですね!
……というか、戦闘局面によっては必要になってくると思うのですが、テストをしないのでしょうか?不思議ですね。
こんにちは。
APIは、静かに着底して過ごすにはいいかもですが、瞬発力がないんですよね。
リチウムなら、短時間なら原潜並みのパワーが出せる。
じゃあいいとこ取りで両方……ってなると、船が巨大化する。
そもそも214級の時に、水素タンク回りで配置に不安があるような話もありましたし、ダメコン考えるとリチウムよりはるかにやっかいなんじゃないかと思います。
ましてや、VLS持ってますからね……
貧乏海軍特有の「装備モリモリ欲張りトップヘビー」で事故らないことを祈りますが……
……就役後の話が漏れ聞こえてこないから、大事には至ってないのか、大事に至るところまで進めていないのか……
興味は尽きませんが、なにせ水の底ですから、動向が見えないのが歯痒いですね。
バッチ2以降でリチウムが火を吹いたり、K219潜みたくならない事を祈ります。
こんにちは。
日本の採用したAPI推進機関であるスターリング機関ですが、なかなか面白い取り組みだったと思います。
ただ、ご指摘のようにスターリング機関では瞬発力に欠けるんですよね。では、燃料電池式AIPではどうかと言えば、恐らくは出力不足で似たような話になりそうだと思っています。214型では冷却系統にトラブルがあったハズですよ。ドイツ式の燃料電池は適正に駆動する温度の範囲があって、そこを外してしまって機関がダウンするみたいなトラブルだったかと。
潜水艦関連の情報は、何か大きな事故に繋がらない限りはニュースにもなりませんから、今のところは順調と理解すべきではないのでしょうかね。