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未公開だった「シンクホール地図」が役に立たないモノだと判明

公共事業
この記事は約7分で読めます。

世界が色々凄いことになっているので、相変わらずのニュースを見ると安心するよね。

[単独]「住宅価格の影響」公開しなかったソウル市「シンクホール地図」…地質調査もしなかった

入力2025.04.10 午前3時03分

先月、ソウル江東区明日洞で発生した落ち込み(シンクホール)事故以後、ソウル市のシンクホール危険地域調査資料、いわゆる「シンクホール地図」に対する公開要求が高まったが、ソウル市が住宅価格の影響などを理由に非公開を固守して論議が起こった。

東亜日報より

いつも通りだよ、韓国はさぁ!

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平壌運転

シンクホールが問題に

さてさて、このネタも擦りすぎている感はある。

先週も突っ込みを入れたばっかりなのに、更にアノ記事がどうも嘘っぽいという話が出てきてしまった。

こうした中、この地図がシンクホールの危険度をきちんと分からない不良な資料であることが把握された。専門家たちは精密な地質調査を経てきちんとした「シンクホール地図」を作らなければならないと提言した。

東亜日報「住宅価格の影響」公開しなかったソウル市「シンクホール地図」より

うーん。

シンクホール地図とは。

シンクホール地図

ええと、このシンクホール地図の話、以前、ソウル市が作ると息巻いていた時の話であった。

ソウル市は昨年8月、西大門区シンクホール事故直後「地盤沈下安全指導」を作成すると発表した。当時「地盤沈下の懸念を科学的に総合分析して数値化した指導」として年内構築を予告した。

東亜日報「公開しなかったソウル市「シンクホール地図」」より

この時も記事にさせて貰っているんだが。

夏場にシンクホールが出来がちなので、ソウル市が「安全性を確保するために、シンクホール地図を作るぜ」とか言い出した。

ところが、年末までに作るはずの記事は公開されなかった。

以後地図を作ったが、最近江東区事故をきっかけに地図公開要求が出ると「不動産価格などに混乱を与えることができる」と拒否した。 「住宅価格のために危険情報を隠す」という批判が出た背景だ。

東亜日報「公開しなかったソウル市「シンクホール地図」」より

その理由は、「情報が公開されると不動産評価格が落ちそうだからと」いう話である。まあ、その理屈は分かる。分かるが実際にそうしてイイという話ではないのよ。人命に関わることだからね。

そして、そんなこと心配しなくても不動産価格は下落しているんだけれども。

評価できない

で、今回のこのニュースは、そもそも公開されなかった地図は、シンクホール地図なんかじゃなかった、という話なのである。

9日、東亜日報取材の結果、ソウル市が作ったというシンクホール地図は、単に地下施設を書いてある資料レベルに過ぎないことが明らかになった。地質調査やレーザー探査などは抜けていた。地図名も「地盤沈下安全地図」から「優先整備区域図」に変わった。地下鉄駅、水道管、ガス配管など地下施設密集地域をまず管理対象として表示した水準だった。

専門家らは、ソウル市が作成した優先整備区域図は、大型シンクホール予防に実効性のない資料だと指摘した。ソウル市立大学のイ・スゴン前土木工学科教授は、「地下の精密調査なしに単に施設の位置だけを調査した資料で、深さが10mに達するシンクホールを予測して備えることはできない」とし、「ソウル市が作成した資料は、せいぜい水道管が漏れるかどうかや「ポットホール」のように車の車輪が少し抜けるような小さな地盤沈下の可能性だけを見ることができるレベルだ」と話した。

東亜日報「公開しなかったソウル市「シンクホール地図」」より

公開しないのではなくて、公開できなかったんだね。

そもそも、前日のこちらの記事で紹介したのだけれども、韓国で地盤沈下を調査できる人員は12人しかいないのだとか。4チームで動いて地盤探査機材も、道路用車両3台と狭小地域対応用6台の計9台があるのみ。

調査は6ヶ月待ちの状況なんだとか。

だが少なくとも「当然調査は出来るレベル」の能力はあるのだと思っていたのに、蓋を開けたら調査能力すら怪しいという話になっている。

前のニュースでは「少なくとも調査待ちの状態が半年以上続く」と書かれていたので、それも影響した可能性は否定できない。が、その調査費用は支払ったんだよね?

チョ・ウォンチョル延世大建設環境工学科名誉教授は「もともと3~4ヶ月ぶりにシンクホール地図を作るということは不可能だった」とし「米国地質調査局( USGS )で200年以上作ってきた地図も依然として不十分だと評価されるほど」と付け加えた。

東亜日報「公開しなかったソウル市「シンクホール地図」」より

ちょ、朝鮮人の「できます」は信用するなってアレ?

見切りでスタート

そもそも、こういった地図を作る話をする前に出来るかどうかは調査しておこうよ。思いつきとか見切りでスタートするんじゃないよ。

ソウル市関係者は8日、「最初は地中を把握し、シンクホールを予測する地図を作ろうとしたが、現在、これを実装する技術がないことを後で知った」とし、「内部参考資料レベルなので、公開されたときに無駄な誤解を招く可能性がある」と説明した。結局、資料が不十分なため、公開に消極的だったということだ。

東亜日報「公開しなかったソウル市「シンクホール地図」」より

「後で知った」とか言われましても。

ただこの話を知った後で、以前、引用したニュースの内容を考えると、随分と見方が変わってくる。

ソウル江東区明逸洞の大規模な地割れ(シンクホール)事故発生地が2年前、ソウル市の用役報告書で「要注意地域」に挙げられていたことが分かった。

地下工事の時、地中の現況をあらかじめ調べることができる「3次元統合地図」事業も4000億ウォン程度をかけて始めたが、どんぶり勘定式運営で活用度がますます下落するなど対策も適当ではないという指摘が出ている。

28日、共に民主党のパク·ヨンガプ議員室がソウル市から提出された「ソウル都市鉄道9号線4段階延長事業建設工事地下安全影響評価用役」報告書によれば、事故発生地点近隣は地盤が軟弱で沈下量が大きい所と分析された。

報告書は「事故地点付近の停車場断層帯区間は沈下量が比較的大きく、ここに掘削工事をしたり仮施設を設置·解体する時、計測結果に留意して安全な施工をしなければならない」と指摘した。

毎日経済より

役に立たないとレッテルを貼られた「シンクホール地図」に「要注意地区」と書かれていたにもかかわらず、それすら利用しなかったのがソウル市だったのである。

もう、意味が分からない。

専門調査できる人員が12人しかいない状態で、「地図を作ります」と言ったのをつっこむべきなのか、調査すら行わずに「シンクホール地図」を作って、その出来がイマイチだったので非公開にしたことをつっこむべきなのか。

1つ確かなのは、「シンクホール問題は当面解決しない」ってことだろう。

追記

再び発生したシンクホール。

【写真】釜山のある横断歩道で発生したシンクホール

2025.04.14 08:54

13日午前、釜山沙上区鶴章洞のある横断歩道で、横5メートル、縦3メートル、深さ4.5メートルのシンクホールが発生した。 

中央日報より

それほど大きくはなかったし、被害者もいなかったようだが。

結構大きな穴のように見えるけれど、割と日常茶飯事のことのようだね。

昨日もソウル・釜山の地面が崩落…「GPRは限界、地下水の追跡を」

2025.04.14 07:41

全国各地で地盤崩落事故が続いている中、根本的な予防および対策作りが必要だという指摘が出ている。地方自治体などでは「指標透過レーダー(GPR)」探査を対策として取り上げているが、実効性がないという反論も後に続く。地質および地下施設などを総合的に診断した「シンクホール危険地図」が必要だという意見も提起されている。

中央日報より

で、再び穴が開いてしまったので、急いで対策しようと言い出したらしいというのが、このニュースである。

これを受け、ソウル市は「大規模な地下掘削工事現場の地盤沈下に対する安全管理強化の特別対策を推進する」と伝えた。GPR探査を集中的に実施し、地盤沈下事故を予防するというのが骨子だ。GPR探査とは電磁波を地中に送り反射する信号を通じて地下空洞など地層を感知する技術をいう。

~~略~~

国土交通部の地下安全情報システムによると、2018年から昨年まで発生した地盤沈下1337件のうち56.3%(753件)が上下水管の破損および工事不良が原因と調査された。これについて、2014年ソウル松坡区シンクホール事故調査団長を務めたカトリック関東大学土木工学科のパク・チャングン教授は「シンクホール現象を単なる上下水管の破損や工事問題と見なしてならない」として「地層分析および工事進行状況などを総合的に検討してこそ正確な原因を確認できる」と説明した。

中央日報「昨日もソウル・釜山の地面が崩落」より

……うーん、別の記事でも触れたけれども、「特別対策を推進」ってもう10年も前から問題視されていたハズなんだけれども。

コメント

  1. 山童 より:

    12人か……。いや、それ少な過ぎでは?
    地図つくる前に人を育てなかったかのか?
    この国の話って、いつもこうですよね?
    竜頭蛇尾ってか、蛇尾どころかミミズ尾にもならない。
    ソウルの自治体幹部や議員の給料を1人頭で
    3%カットして集めて、外人技術者を高額給料で雇えば良いのに。助っ人外人。

    • 木霊 木霊 より:

      ソウル市で12人でも少ないんですけど、これ、記事によると韓国全土で12人らしいんですよ。

      > 国土交通省によると、現在、地盤沈下に対応するために設置された国土安全管理院の専任チームは、わずか4チーム12人しかいない。

      凄いですよね。
      ある意味希少職です。

      このシンクホール調査に関しては、過去に韓国は技術を全く持っていない時代があって、東京都に泣きついたことがあります。サルベージしきれていなかったようなので、失われてしまった記事のようですが。その時に技術だけは手に入れたのですが……、活かされていないようですね。
      現在の日本に泣きつかれても、国内の調査で忙しいですからお付き合いできません。自力で頑張って欲しいところです。

  2. 山童 より:

    木霊様、また記事違いで申し訳ないのてすが、うわぁ!な事があって。
    こないだの参政党な同業者の話の続編。
    与太話は好きなので(埋蔵金調査が趣味なくらいですから)怪しい配信とか覗くのですが。うわあ……。
    ケンブリッジの生物学者が「形態共鳴論」なる説を発表して、それが圧力で講演を潰されたと配信を観て。
    またソレかよ……我が国の科学教育どーなってるんだ?
    形態共鳴論とは、ようするに平成初期に船木とかいうオヤジがベストセラー出した
    「101匹目の猿」ですよ。
    あの何か新しい技を猿が覚えると、その真似をする猿が一定数を越えた段階で、全く地理的に関係ない世界全域の猿に技が習得されるというアレ。
    古いのはニトログリセリンの結晶化ができなかった19世紀末期に、ニトロ運搬中の帆船が
    台風に遭遇し爆発するぅ…と怯えていたら、嵐の後で結晶化していた。そうしたら、その時から世界中のニトログリセリンが結晶化を見せたとかいう与太話。
    (19世紀の新聞のメチャクチャさが解ってない)その時代から、何か奇跡が起きると  
    テレパシーだか神の福音だかで勝手に広まるという俗説(伝説巨人イデオンかよ?)

    で、船井の101猿に関しては、もとは昭和後期にライワル・ワトスンちう妄想科学者
    が言い出した事。
    ワトスンは、京都大学霊長類研究センターが離島の猿を観察するうち、芋を海水で洗う事を一匹が発見し、それが群れ全体に渡ると、何故か遠隔した地域の猿にまで伝搬した事を発見した!ちう本から始まる。
    実は、ここで実名を挙げられた河井氏だったか…京大の教授が「んな事は観てないし、言ってもいない。実際に私と研究センターの出した論文を読み返せ!」と公に反論して、ワトスンは謝罪してるんですね。
    ウィンドウズ95のインターネット襲来以前の事なので、今ほど拡散してないけど。
    つまり平成に船井がベストセラー「101匹目の猿」が出版された時点で、ソースは公的に「嘘なこと」が認知されていた。
    ただインターネット以前なので、バカマスゴミが無視した。その直後に地下鉄サリン事件が起きて、オカルト放送が粛清されたもので、船井説は黒歴史になった。
    ところが、YouTube配信が盛んになった中で、「正しかったんだ」「為政者は隠蔽しようとしている」とか盛り上がってるんです。
    いや、だから101猿は元ネタが嘘書いた事を認めてるんだって40年前に!!
    いったい何でこーなるすかね??
    「小麦食うと癌になる」と変わらない!
    しかも40年前の時点に全面撤回された虚説の劣化バージョンが101猿なのに!
    いままた「ケンブリッジの偉い先生が隠蔽されてる」とかで蘇ってる!
    んな便利なものが存在するなら、とっくに米国は兵器化してるし、AT&Tなりイーロン・マスクが独占産業にしてるって!
    よく言う「ニコラ・テスラの超兵器」もそうですが、んなもん存在したなら、第二次大戦であそこまで米国軍は戦死者を出してないし、核開発の予算をそっちに注いだってさ! そうでない事は無かったから!
    フィラデルフィアで実験の巡洋艦がテレポートしたって話とか、なもんあるならとっくに実用化されとろう。でも未だにSR71が廃機にならんのは、テレポート実験なんか存在しなかった(コレは確実です。元ネタが創作だった事が明らかにされてる)
    なんで何度も蘇ってくるんだ??
    人類史を書き換える超常的パワーなんか存在しないんですよ。そういう力が存在するならサピエンスは科学を発展させなかったし、超常的技術があるなら、今の世界の力関係はとっくに変わってる!
    なんで、そういう常識的に考える事ができないのだろう?
    腹立たしいのが、そういう配信してるような連中が、「常識を疑うのが学問と科学なのです」とかホザいてる事。
    イイネと視聴回数稼ぎしか頭にない連中が、こういう事をホザくの観ると、YouTubeがバンする基準を狭めてる理由も理解できます。
    オカルトというのはミステリーの「密室殺人」みたいなものでしょ。娯楽としてパズルワークを楽しむもので、現実的に密室殺人を実行する犯罪者はいない!!
    あり得ない事を前提で楽しむもので、なんで信じるすかね。なんで疑似科学を安易に信じてしまうのすかね?
    人類に火を与えたプロメテウスはあの世で後悔してるんでないすか。こんな奴らに…
    とね。

    • 山童 より:

      そもそも「ケンブリッジの教授が」「世界的な学者だから」とか、その論文も読んだ事がない奴が、「常識を疑ってみるのが科学」とかふざけるんじゃね!!
      そういう「権威」をあたかも「証拠」てあるかのように使ってる事じたいが「常識を全く疑ってない行為」てはないすか??
      問題の論文を取り寄せて精読してから配信しろや!!
      権威というラベルで武装してる奴が「定説を疑うのが学問」とか、ふざけるにもほどがある。今後、あまりに低俗な配信や言論は一定基準でBANする国際的なガイドラインを作るべきですね。
      言論の自由が全てではない!

    • 木霊 木霊 より:

      あー、はい。
      ちょっと時間を見つけて書いてみたいと思います。

      これって、昔扱ったネタの「水からの伝言」と同じ感じの話でしょうね。「百匹目の猿」の話は教科書には「芋洗い行動」みたいな感じで紹介されていた気がします。「波動」の理論もその辺りに関連した話ですね。
      とんでも理論ではあるのですが、武田邦彦氏も似たような話をしていて、科学者が解明したいテーマの1つであるのかもしれません。

      日本には「流行り神」というものが歴史上何度か確認されていて、民間伝承的な話に近しいものだと思います。近代なら「学校の怪談」シリーズでしょうかね。
      ロマンなのかもしれません。

  3. 七面鳥 より:

    こんにちは。

    そもそも論として、シンクホール地図があったとして。
    日常チャメシ・インシデント的に増産体制にあるシンクホールに対し、どれくらい有効なんでしょうね?
    まあ「既存のヤバイ奴」に嵌る可能性は下げられる……のかな?

    その地図が間違ってると、それはそれでまた大惨事を起こすと思いますが。

    要約:要するに、何やってもダメという、いつもの韓国仕草でしかない。

    • 木霊 木霊 より:

      こんばんは。

      いちおう、シンクホール地図はメンテナンスする順番を決める程度の話なんだと思います。
      そのうえで危なそうなところをボーリング調査して穴が開く前にメンテナンスをする。調べるところから躓いているので、どうしようもありませんね。