それって、あなたの感想ですよね?
日本戸籍の「台湾」記載に反発 中国
2025年02月26日14時21分配信
中国政府で台湾政策を担う国務院台湾事務弁公室の朱鳳蓮報道官は26日の記者会見で、今年5月から日本の戸籍で台湾出身者が国籍欄に「中国」ではなく「台湾」と書けるようになることについて、「『一つの中国』原則に背き、中国の内政に甚だしく干渉している」と反発した。中国国営メディアが伝えた。
時事通信より
何か不都合が?
相手の嫌がることをする外交
法務省令の改正
先日も触れたが、日本において戸籍制度に関する法務省令の改正があった。
これにより、戸籍の帰化前の国籍の欄に「地域」の記載が可能となった。

これに関して、日本政府はわざわざ「内政上の判断だ」と説明している。
戸籍の国籍欄に台湾と記載可能 法相 “日本の内政上の判断”
2025年2月18日 16時45分
日本人と外国人が結婚した場合、戸籍の国籍欄に地域名の記載も認められ、台湾と書けるようになることに中国側が反発していることをめぐり、鈴木法務大臣は「日本の内政上の判断で、答える必要はない」と述べました。
NHKニュースより
実際、「内政上の判断」以上の説明のしようがない話で、一部の人に対する利便性を図りかつ、大半の人に不利益を生じない話なのだから、まさに内政の問題である。
一方、中国外務省の郭嘉昆報道官は、17日の記者会見で「台湾は中国の領土の不可分の一部であり、台湾海峡両岸の同胞は中国人だ」としたうえで、「台湾問題で、こそこそと小細工せず、誤ったシグナルを出さないよう日本側に求める」と反発しました。
NHKニュース「戸籍の国籍欄に台湾と記載可能」より
特に台湾だけに配慮した話ではないんだけど?
内政干渉をするな
そして、法務省令の改正の発表があった直後にも騒いでいたのだが、何故か再び国営放送で一騒ぎしたというのが冒頭の報道である。
朱報道官は「台湾は中国の一部だ」とした上で、「日本は台湾問題で歴史の罪責を負っている国として、歴史から教訓をくみ取り、台湾に関する問題を慎重に処理しなければならない」と主張した。中国政府では外務省報道官も「いかなる外部勢力の干渉も許さない」などと述べている。
時事通信「日本戸籍の「台湾」記載に反発」より
日本は台湾問題で歴史の罪責を負っている?
えぇ?何かありましたっけ?
歴史から教訓をくみ取り?
何を汲み取れば良いのやら。
これについて、台湾外交部の蕭光偉報道官は18日の記者会見で、台湾との交流を進める日本の超党派の議員連盟「日華議員懇談会」や、日本に住む台湾の人々が訴えてきた結果だとしたうえで、林佳龍外交部長が、日本の関係者に謝意を示したことを明らかにしました。
そして、「アイデンティティーが尊重されるほか、個人を識別するうえでも明確でわかりやすくなる」と述べ、対応を評価しました。
NHKニュース「戸籍の国籍欄に台湾と記載可能」より
台湾外交部は寧ろ対応を評価しているのだけれど、そのあたりはどう考えているのだろうか。
結局のところ、台湾と支那の問題は両国の問題であって日本政府が立ち入るべき問題ではない一方で、日本の国益のために台湾との関係を深めることには意味があるわけで。
海底ケーブル切断再び
話は少し変わるが、相変わらず支那の「貨物船」に偽装した工作船が、海底ケーブル切断工作を行っている。
台湾、中国人乗り組みの貨物船を拿捕 海底ケーブル切断の疑い
2025.02.25 Tue posted at 21:00 JST
台北(CNN) 台湾の海巡署(海上保安庁に相当)は25日、海底ケーブルを切断した疑いで貨物船を拿捕し、中国人乗組員を拘束した。
海巡署によると、この船は台湾本島と西側の澎湖諸島を結ぶ通信用のケーブルを損傷した疑い。中国人8人が乗り組み、船主の国とは異なる西アフリカのトーゴに船籍を置いていた。
CNNより
とても不思議なことだが、多くのケースで海底ケーブルを切断する事案に支那人が関わっていて、海底ケーブル付近での活動が活発である様だ。
22日夜から台湾南西沖のケーブル付近に停留し、海巡署の度重なる呼び掛けに応じなかった。
25日未明に船がいかりをおろした直後、ケーブルの接続が切れたことを台湾の通信会社が検知した。
CNN「台湾、中国人乗り組みの貨物船を拿捕」より
ピンポイントでケーブルを破壊する手腕は驚嘆に値するが、「手慣れた手法」なのだろうね。
ケーブルの位置に関しては全世界に公開されていて、海底ケーブルの位置を探知する方法もある。

複数回仕掛けられている切断工作だが、台湾当局は慎重な物言いをしている。
海巡署の船員が貨物船に乗り込み、取り調べのために台南の港へ移動させた。
台湾当局は、中国が武力行使に至らない「グレーゾーン戦略」を仕掛けた可能性も否定できないと指摘した。
海巡署は声明で「意図的な破壊工作か単なる事故かはさらに調査する必要がある」とし、検察が捜査中だと述べた。
CNN「台湾、中国人乗り組みの貨物船を拿捕」より
しているが、「偶然破壊してしまった」なんてことは考えにくいわけで、意図的な破壊工作であることは明らかである。
射撃訓練
更に、直近で射撃訓練などの区域を設定したという報道があった。
台湾 “中国軍が事前通告なく射撃訓練の区域を設定”と非難
2025年2月26日 20時22分
台湾国防部は、中国軍が26日に台湾周辺で軍事活動を行った際、事前通告なしに射撃訓練を行うための区域を設定したと発表し、旅客機や船舶の運航の安全を脅かすものだとして中国側を非難しました。
NHKニュースより
陰に日向に嫌がらせを加速しているチャイナだが、よくもまあ色々と思いつくものである。
台湾国防部は、中国軍の戦闘機や無人機などのべ32機が日本時間の26日午前9時40分ごろから台湾周辺で活動し、このうち一部は艦艇と共同で戦闘準備パトロールを行ったと発表しました。
この際に、中国軍は事前通告なしに台湾南部の高雄や屏東からおよそ70キロ沖の海域に射撃訓練のための区域を設定したと無線で知らせてきたということです。
NHKニュース「台湾 “中国軍が事前通告なく射撃訓練の区域を設定”と非難」より
台湾に対してもオーストラリアに対しても嫌がらせを加速しているのだが、何かチンピラがイキっているようにしか見えない。
豪とNZ間の公海で中国が軍事訓練 旅客機が進路変更 豪国防相
2025年2月22日 0時58分
オーストラリアのマールズ国防相は、中国軍がオーストラリアとニュージーランドの間の公海上で軍事訓練を行ったことで、民間の旅客機が急きょ、飛行ルートの変更を余儀なくされたとして、中国側に申し入れを行ったと明らかにしました。
NHKニュースより
こうした支那に嫌がらせを受けている国家の共通点は、支那の海洋侵出に関わる国家であるということだ。
中国が南鳥島沖でレアメタル大規模採鉱を計画 来年8月ごろ実施、資源確保を加速
2024/12/3 00:15
中国の国有企業「北京先駆高技術開発有限責任公司」が、東京・小笠原諸島の南鳥島沖の公海にある水深5000メートル超の深海底でレアメタル(希少金属)を含む球状の岩石「マンガンノジュール(マンガン団塊)」を大規模採鉱する試験を来年8月ごろ実施する計画であることが2日までに明らかになった。
産経新聞より
勿論日本も例外ではなく、冒頭のニュースに関わる話だけではなく、海洋資源開発関連でも、支那の国有企業に直接的な利益が出るとは考えられない行動を計画しているなどという話が出ている。
日本近海で珊瑚漁をするみたいな話だけではなく、国家主導の案件だよと世界にアピールする狙いはあるようだけれど、つまりは海洋侵出絡みの話でもある。
一連の話を繋ぐことが適切かどうかは見極める必要があるが、一本の線で繋がるような話であるとすると、台湾有事の警戒は高めておくに越したことはない。備えあれば憂い無しである。
アメリカの支援は期待できない可能性がある
なお、この件ではトランプ氏は随分と及び腰である。
トランプ氏、台湾有事対応「コメントしない」 記者団に
2025年2月27日 6:50
トランプ米大統領は26日、中国が台湾に武力侵攻した場合の対応を巡り「そのことについては決してコメントしない」と述べた。「そのような立場に身を置きたくない」とも語った。
日本経済新聞より
経済的に支那と対立する姿勢を鮮明にしている一方で、支那を軍事的にも追い詰めるつもりはないというのがトランプ氏の方針であるらしい。
台湾有事、曖昧戦略維持 トランプ氏、対中関係「非常に良くなる」
2025年02月27日08時24分配信
トランプ米大統領は26日、ホワイトハウスで記者団に中国が台湾に武力侵攻した場合への対応を問われ、「一切コメントしない」と米軍介入に関する明言を回避した。一方、中国の習近平国家主席とは「素晴らしい関係だ」と指摘。対中関係が「非常に良くなる」と強調した。
時事通信より
しかしそうすると、台湾有事が起きた時点で日本はどういう対応をすべきか?という話を真剣に考えねばならない。
「アメリカが関与するよ」という発言をされてしまうと、日本は前に出てこない可能性が高い。この点は対ウクライナの話にも共通する話なんだけど、「アジアのことはアジアで解決しろよ」というスタンスなんだよね。
そりゃその通りであって、アメリカの軍事力をあてにして日本が軍事力を持たないとかアホなことを言い出したら(これまではその屁理屈が通用した)、アメリカとしては何のために税金を費やすのかと国民の理解が得られない話になってしまう。
日本は日本の利益のために動くべきであるが、他国の軍事力だけに頼んだ在り方は是正せねばならないのであって、トランプ氏の発言をそういったメッセージだと捉えてさっさと憲法を改正すべきだろう。
結局、支那は力の信奉者だから力の強い者に対しては大きく出てこない。経済だけで太刀打ちできる時代は終わったのだから、さっさと軍事力を獲得しないと、本格的に侵略されるリスクがある。いい加減自覚すべきだろう。
追記
コメントで質問いただいて、ちょっと悩んだのだけれども、コメントではなく追記として書かせていただくことにする。
王貞治氏の国籍
質問内容は、王貞治氏の国籍についてである。
王貞治氏の生まれは東京都墨田区なのだけれど、王仕福の息子として生まれている。
支那浙江省出身の王仕福は、幼少期に日本に移住。そして、国籍は中華民国を選択(日本国籍を選ぶことも出来たが、帰化せずに生涯中華民国国籍だったようだ)。
一方で、王貞治氏の母は當住登美(富山県出身)という名の人物で、日本の場合は日本人と外国人との子が生まれた場合に、日本国籍を取得が可能。これは日本が血統主義を採用しているからである。ただし、出生届の際に中華民国籍で届けたそうで、このことは静岡国体の際に国籍規定にひっかかって出場できなかったことで確認できる。
また、本人の口からも「利便性のためだけに帰化するのを良しとしない」という発言や、「日本生まれ日本育ちの日本人である」という主張が語られており、今も日本人だけれども、中華民国籍を保有しているという状態だと思われる。
王貞治氏の娘も中華民国籍であるようだ。
国籍法は各国の法律に準拠
ここで今回の国籍法絡みの話がちょっと関わってくるのだが、そもそも今回の法務省令の改正は、日本の国籍法に関わる話である。
しかし、王貞治氏は台湾で中華民国籍を取得しているので、日本の国籍法には関わらず中華民国籍が取得できる。この場合、日本では住民票に国籍の記載ができる。
外国人との結婚 国籍欄に「台湾」など地域名記載可能へ 法務省
日本人と外国人が結婚した場合の戸籍の扱いをめぐり、法務省は、ことし5月から省令を改正し、国籍欄に地域名も記載できるようにする方針です。これにより、台湾出身の人が、この欄に「台湾」と書くことなどが可能となります。
~~略~~
住民票や在留カードでは、すでに地域名の表記も認められていて、こうした対応と一体性を確保するとともに、地域のアイデンティティーに配慮するねらいがあるものとみられます。
NHKニュースより
王貞治氏の住民票に何と書かれているかは不明だが、恐らくは国籍の記載はない。
外国人住民の住民基本台帳制度は、平成24年7月9日(入管法等改正法の施行の日)から施行されている。
外国人住民の住民票の写しには、申請内容により「世帯主の氏名及び世帯主との続柄」「国籍・地域」「在留資格」「在留期間」「通称名履歴」「氏名のカタカナ表記」等、記載されます。
大津市のサイトより
が、施行前の住民票にはこの改正が反映されないため、それ以前に維持されていた外国人登録制度に則った登録が行われているものと推測される。
台湾国籍法
というわけで、こちらの質問の答えになるのだけれど。
田中角栄さん からこっち、国籍記載は中華人民共和国 だったのでしょうか?
戸籍における国籍及び地域の記載は、あくまで婚姻時と帰化時限定の話である。婚姻した場合には、婚姻相手の戸籍に入った際に、出身地の記載があり、帰化後に編製された戸籍には、帰化以前の氏名や国籍を記載することになっている。あ、レアケースだが養子縁組した場合にもこれに該当するらしい。
ここに、国籍及び地域の記載ができることとなって、「台湾」と書けるようになったとのこと。なおそれ以前はどうだったかというと、「現在、台湾人女性が日本人男性の妻となる場合、台湾出身者が日本に帰化する場合、又は台湾出身者が日本人の養子となる場合など、台湾出身者の身分に変動があった場合、戸籍における国籍や出生地は「中国」あるいは「中国台湾省」と表記される」と、質問主意書にある様に「中国」の記載が必要であったようだ。
ただ、この場合も日本では遡及効が及ばないため、王貞治氏が生まれて台湾国籍を取得した後、帰化したケースでは、「今をさかのぼること四十七年も前の昭和三十九年六月十九日付で出された法務省民事局長による「中華民国の国籍の表示を「中国」と記載することについて」という通達」が適用される範囲内で、「中国」の記載がなされたであろうと推測され、それ以前であれば「中華民国」と書かれているハズである。まあ、そもそもそうはならなかったので、タダの仮定なんだけれども。
あとは日本人と結婚した場合に戸籍に記載がなされるケースなんだけど、ここでは「出生地」の記載が必要となり、通達通りであれば「中華民国」ではなく「中国」或いは「中国台湾省」と書かれていた可能性はあるんだけど、「出生地」の記載なので「東京都」とした可能性は否定できない。いや、無理かな?
というわけで、支那が冒頭のように騒いだ原因はともかくとして、実態は中華民国の記載は住民票にも外国人登録カード或いは在留カードにもあったハズで、今更の感は否めない。支那の報道官は事実かどうか関係なく騒ぐからね。
コメント
こんにちは。
・中国は、かつての中華思想のまま、周囲に圧力をかければ従うと、いまだに思い込んでいる。ので、オージーやニュージーにも同じように振る舞う。中国も歴史(義和団とか色々)に学びませんねぇ……
・アメリカは昔から「まず自分で守れ!」って言っているわけで(GHQがそれが出来ないようにしたのはさておく)、逆に言うと、自力で必死にやるヤツが助けを求めた時、立ち上がらないのはアメリカンヒーローではないわけです。そこんところを、上手いこと利用出来ると良いのですが。
※アメリカンヒーローがウクライナに冷淡なのは、ウクライナの政治的腐敗と、欧州のやる気の無さ(まず欧州が立ち上がれ!)の二枚看板と、何より戦後の見返りが色々期待出来ないからかと……(太平洋だとアメリカの庭なので何でも出来る、欧州だとイッチョ噛みが多すぎてどうにもならない)
こんにちは。
ちょっとトランプ氏の動きが意味が分からないので、この辺り、来週くらいに追加情報が出てこれば記事にしたいと思っています。
https://x.com/Maks_NAFO_FELLA/status/1895148601602412918
https://x.com/Ukrinform_JP/status/1895049663079915936
>歴史の罪責
日本人人形を志那人 乳幼児が皆で袋にしてる動画とか
今の若い世代は鬼畜の住む日本には来ないとか、
真偽不明ですが、いったいどんな捏造歴史を幼児刷り込み教育してるのでしょうね?
本題
事実関係がややこしくて理解出来ず お教え下さい
国民栄誉賞 第1号 王 貞治さんは、志那大陸ルーツ、日本生まれ、国籍 中華民国 で
故国凱旋?時は台湾に行かれます。
当然 戸籍上の国籍は中華民国で中華人民共和国じゃないと思ってたのですが、
田中角栄さん からこっち、国籍記載は中華人民共和国 だったのでしょうか?
やっぱり中華民国だとすると、そこに台湾と加えて、何を怒る? (いや王さんは日本生まれだし?)
> 王貞治さん
なかなか重い課題を頂きました。調べてみたいと思いますが、恐らくは王貞治氏は戸籍は中華民国のものだったのでは?と思っています(情報が確定出来ないのは、実物の確認が出来ないからで、色々な情報から推察するに中華民国籍を保有し続けていると考えられます)。そして、王貞治氏の戸籍は結婚時点で作られているはずで、1度目の小八重恭子との結婚時には恐らく「中華人民共和国」の記載が、2度目の一般人との結婚の時は2018年のことなのでやっぱり「中華人民共和国」の記載がある可能性はあるのですが、「出生地」の記載を戸籍に行う関係で、東京都ということになっているかもしれませんね。
調査・解説ありがとうございます。
日本人の多数が敬愛する日本永住の台湾人 といえば
王貞治さん が筆頭と思いますし(何せ国民栄誉賞 第1号)
中共が 日台 友好に イチャモン付けてくるなら 引き合いにさせて頂きたい所ですが
ご本人は政治化 忌避されてました上に、書類事実も単純じゃないようで、
まあ心情 王貞治さん は日本人&台湾人 で十分以上か(笑)