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似非科学と水の話

科学技術
この記事は約8分で読めます。

さて、皆さんは「水からの伝言」という書籍をご存じだろうか?江本勝氏の著作で、世界75カ国で250万部以上発行されたベストセラーなのだが、これがまあ怪しい。なお、シリーズ化して結構数もあるらしい。

また、江本氏は波動学に傾倒する人物だとも知られていて、波動関係の著書も多数ある。

似た話で、数年前に水素水の話があったと思う。

水素水をつくる材料 工業分野に取引先拡大へ 千曲市の長野セラミックス

2024/11/22 09:05

セラミックス製品の開発・販売を手がける長野セラミックス(千曲市)は、水中で水素を発生させる機能性セラミックスの工業分野への展開を進めている。

信濃毎日新聞より

水素水の効果、いろいろ言われたけど、かなり嘘が混じっているとして厚生労働省からお𠮟りもあったが、ブームはそこそこ続いた気がする。この手の商売は昔からあるのだ。

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波動の研究

似非科学か否か

「水からの伝言」に関してはこんな記事もある。

子どもたちの教育に「ニセ科学」が忍び込んでいる事実をご存知か

2018.8.26

道徳の授業でも、多くの小学校で教材として使われた有名なニセ科学がある。2000年代を中心に広まった、「水からの伝言」だ。

現代ビジネスより

この記事を読んで、子供達の道徳の教科書を探してみたが、幸いなことにそういった文章は見当たらなかった。

だが、ふと思い出したことがある。

“芋を水で洗って食べる” 幸島のサルを小学生が観察 串間市

11月13日 15時32分

芋を水で洗って食べる文化的な行動をする野生のニホンザルが生息することで知られる串間市の幸島で13日、小学生たちがサルの行動などを観察しました。

NHKニュースより

確か、子供の頃、教科書に「幸島の猿」と「芋洗い行動」に関する話が国語か何かの教科書に載っていたハズだ。そしてこれが、「100匹目の猿」の話に繋がっていた。

我々は自立した存在ではない 「百匹目の猿」から学ぶ現象の捉え方

2021.01.28 18:00 ファンドマネージャーとして巨額の資金を運用してきた異色の経歴を持つ作家、波多野聖。彼が書き下ろす歴史経済サスペンス小説『バタフライ・ドクトリン』から、「いま」という時代を読み解くシリーズの4回目をお届けする。

今回は、ある物事や現象を捉えるときに私たちが注意すべき姿勢について、超常現象『百匹目の猿現象』を手がかりに考える。

~~略~~

この『百匹目の猿現象』という話は、ある集団において、行動や考えなどをする個体がある一定数を超えると、接触のない同類の仲間にも伝播するという現象を物語っている。

Forbesより

こんな話を教科書に混ぜるなんて全く以て度し難い。そして、この話は「水からの伝言」と同じルーツの話なのである。

ホメオパシー

つまり、ホメオパシー関連の話だ。

ホメオパシーとは、ドイツ人医師のサミュエル・ハーネマンが確立した、体内の自然治癒力を引き出すことで病気や症状を改善する医療体系である。ただ、狭義には「レメディー(治療薬)と呼ばれる「ある種の水」を含ませた砂糖玉があらゆる病気を治療できる」とするものであり、こちらはかなりトンデモの民間医療である。

ハーネマンは当時医療行為として行われていた瀉血などに疑問を感じ、医療に従事した人物として知られている。その中で「同種のものが同種のものを治す」という知見に至り、これがホメオパシーに発展したらしい。

ただ困ったことに、ホメオパシーの根源的な部分は類似療法、或いは同種医療などと言われる医療分野にも及ぶ話である。

東洋医学では漢方薬の有用性に関する分野で似た考え方があるのだ。が、まるっきり別物である。根源的な部分で似たところがあるのも事実だが、流石に東洋医学とホメオパシーを混同するとは何事だと怒られる。

特に、ホメオパシーは決定的に間違っている点がある。

それは山口新生児ビタミンK欠乏性出血症死亡事故(2009年10月)のような痛ましい事故を起こしたことで、外国でも「医療行為ではない」とするところがほとんどである。悪名高き日本学術会議は、この事件を受けて「ホメオパシーに科学的根拠が無い」と声明を出すに至ったほど。ただ、日本ホメオパシー医学学会(JPHMA)などの組織に正式に加入している医師もいて、少なくない数の愛好者もいるようだ。信じるのは勝手ではあるが、患者にその信念を押し付けるのだけは止めていただきたい。

十分に発達した科学は魔法と見分けがつかない

僕自身はSFが大好きで読みあさっていた時期があって、アーサー・C・クラークの著書も好んで読んだ。クラークは、「クラークの三法則」というものを提唱していて、それが根底にある物語はなかなか面白かった。

  1. 高名で年配の科学者が可能であると言った場合、その主張はほぼ間違いない。また不可能であると言った場合には、その主張はまず間違っている。
  2. 可能性の限界を測る唯一の方法は、その限界を少しだけ超越するまで挑戦することである。
  3. 十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない。

この三原則は経験に裏打ちされたもので、なかなか的を射ていると思っている。その中で良く用いられるのが「十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない」という第3原則で、科学者の中でもこの意見を支持する人は多い。

というか、本当に科学を探究する科学者は、往々にして信心深いモノである。実験の中に神の仕業を感じる瞬間というのは、科学者であればあるのだろう。

「水からの伝言」もフォトブックの形式をとってあって、美しい結晶の写真が掲載されている。

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これはWikipediaに紹介されている雪の結晶の写真だが、自然界にこのようなモノが出来上がると言うことを、「神の仕業だ」と感じる感性があることを僕は否定したくない。

つまり、不思議な現象はそれが解明されるまでは魔法のように感じるモノなのである。

ただ、そのことは科学者の気持ちの問題であって、現実ではない。「水からの伝言」では「美しい言葉をかけると美しい結晶ができる」などと説明しているのだが、コレが世間的にはかなりウケた。その結果が、250万部のベストセラーである。後年、作者は「あれはポエムだ」と説明している辺り、何とも救い難い。

類感呪術

丑の刻参りというのは割とご存じの方も多いと思う。日本で有名な民間呪術なのだけれども、呪いの対象となる人間を模した人形に五寸釘を打ち込むみたいな話であり、こういった累計の呪術を類感呪術と呼ぶそうで。

この手の話は、割と世界各国でありがちなんだけど、太古の時代からこの手の話はあったのだと思う。日本でも、縄文時代からあったらしいとされている。何のことかって?土偶だよ。

土偶は日本では多数出土するが、その多くは部分的に破壊されている。破壊することまでセットで呪術的な儀式であったと推定されており、人類と呪いは古くからの付き合いなんだよね。そして、日本も例外ではないと。

で、これってホメオパシー的な発想な訳で。

ただ、呪術は恐らく当時の最先端の科学であったらしいので、バカにした話でもない。

有用微生物群(EM菌)

で、最後になるが、EM菌の話。土壌の微生物が土地の改善に役立つという話はあるのだが、EM菌は「乳酸菌、酵母、光合成細菌は互いに共生しながら、土壌の微生物を活性化する」と説明されており、万能であるとの触れ込みである。

ただ、世の中には「万能」などというものは存在しないわけで。雑多な菌が寄り集まったら、良い効果が得られるなどお花畑も良いところである。全部が全部ダメって訳じゃないんだろうけれども。そういや、この下りは「ひやっしー」の時もやったな。

EM菌を否定まではしないんだけど、万能の凄い菌ではないよね。土壌の微生物が働いてくれる、それだけの話である。

水は不思議な物体

とまあ、ここまで似非科学寄りの話をずっとしてきたが、割と「紙一重」な部分があるのは事実なのだ。

実際、科学的にも水という物体は少々不思議な特性を有している。例えば、固体、液体、気体と3体に状態を変化させるのはどの物質でも概ね同じだが、水は固体になると体積が増える。そして、水は氷になると水に浮く。ビスマス、ガリウム、アンチモンなども固体になると体積が増えるところは水と同様なのだが、これは全体を見ると圧倒的に少数派である。

この特性が生物が水中で生きられる理由の1つにもなっている。冬季、水が凍って氷が水中に沈んでしまうと、氷は出来上がり次第次々沈んで湖などは底まで凍ってしまうことになる。海も同じで氷ができると大気と水の間に氷の層ができるので、凍結することで結果的に海の中の温度変化が抑えられることになる。

更に、水の密度は20℃の時に998.2kg/m3、4℃の時が最大になり約999.9kg/m3で、0℃以下に冷やされて氷になると916.8kg/cm3となる。この特性であるが故に冬季、表面が凍りつくような時になっても湖の底は4℃の水が集まっていくことになる。冬季に魚たちが水底に集まっている理由はそんな温度の変化にもあるのだ。

そして、表面張力が大きいことでも知られていて、水銀を除いて表面張力は液体の中でトップレベル。更に、水は様々な物質を溶かすという特性が知られていて、こういった特性があるが故に生物の血中に栄養素を溶かして運んでいくことが可能であるといわれている。

神秘性と再現性

一番身近な液体であり、かつ不思議な特性を多く併せ持つのが水という液体なのである。そうした特性に触れて、科学者が神秘性を感じるのは無理からぬこと。水にまつわる詐欺が多いのも、そういった身近でかつ特殊な性質を持つ物質だからかもしれない。

百匹目の猿の話も、水に描かれる波紋の様に伝播するイメージが影響しているのだと思う。波動とか、様々な言葉が尽くされて「それっぽく」説明される詐欺話のなんと多いことか。だが、科学で最も大切なのは再現性と再現する条件を見出すことである。

ただ、再現しなくても科学ではあるのだ。それは未だ再現条件が発見されていないだけで。しかしそのことと信仰との区別は極めて難しくなる。

それ故、科学者は神秘を追い求めロマンに生きることを許される(ただし、社会的評価を得るためには再現性は極めて重視される)し、宗教家は再現しない現象を信仰の対象にしても許される。神秘性は説得力に通ずるから。だが、医師にはそれは許されない。治療行為には再現性(治癒)が求められる。だからこそ、ホメオパシーは危険なのである。

最後に、お題を頂いて書いてみたのだけれど、随分とあっちこっちに話が飛んでしまった。その辺りはご容赦願いたい。

コメント

  1. 山童 より:

    木霊様。いつもありがとう。
    やはりね、こういう事は明確な一線を引いておかねばなりません。
    まぁ例えば私は東洋医学の術者なんですが、実は「気」は信じてない。患者の精神状態で皮膚面に電位差が生じるのは事実だけれど、それが鍼灸のツボ(経穴)の正体とは思わない。
    実際に刺鍼治療もとい「施術」していて(「治療」は「診断(病名特定)」と共に医師法で医師以外の使用を禁じられている)、
    まぁ解る事がある。
    ツボって物質的な反応作用によるものす。
    腎臓を除く実質臓器(肺や肝臓や膵臓など)は脊柱(背骨)に取り付いてましてね、例外は腎臓くらいか(ブラブラで脂肪が包む事で安定している)。消化管は腸間膜という水かきみたいので繋がってる。
    で、背骨についてる以上、臓器から脳へ上行する情報は脊柱からの上行路を取る。
    これは皮膚・体表からの刺激情報も同じルートを通るんですね。
    従って背骨に臓器のついている高さ、例えば肺は胸椎3番についてるんですけど、胸椎三番の高さにある皮膚に刺すと「肺からの危険信号だ!」と「脳を錯覚させる」のてす。これにより脳から「応急処置せよ!」と「誤作動」させて修復回路をオンにする。これが鍼灸の原理ですよ。「気」の存在は必要ない。同様に脊柱のつなぎ目に神経節があり、それらの高さで人体を輪切りにしたような皮膚分節(デルマトーム帯)があって、これらもまた「意図的な誤作動」を刺激により脳へ働きかける!
    要するに自己修復機能を働かせるように、脳を騙す。あくまで解剖生理学的な神経と内分泌の作用であって、「気の存在」はかならずしも鍼灸効果の説明に必要ない!
    これは「もう一つの気の用途」つまり中国武術の武術気功も経験してるから解るす。
    ほぼ接触した状態から打撃を発して相手の内部を破壊するという浸透勁とか発勁という技がある。あれ実は手は零インチ距離でも、脚は踏み込み(その場でも)による重心移動と反発力を出していて、脚→体幹→拳への伝達がスムーズな「だけ」なんです。
    極真空手などフルコンタクト空手と交流あり認められていた太気拳では、一発のパンチを10分かけるような訓練や、立禅による瞑想します。
    神秘的に見えるが、これも科学的で。
    パンチ1発に10分をかけるような極スローで
    訓練を積むと、重心移動と姿勢制御を細分化して体に覚え込ませます。コレにより細い神経支配が繋がってゆき、実速で動いた時にコマ割りしたように自身に身体動作を感じるようになる。すると戦闘時の時間がゆっくり流れているかのようなクロックアップ現象が脳に起きる。(実際にはスローモーションになるのでなく知覚速度が上昇している)これがブルース・リーが截拳道で言っていた「考えるな感じろ」です。
    250CCバイクの世界グランプリを制覇した 片山敬済氏は高速度でコーナーにはいる時に「周囲が静止して視える」と語ってましたが、彼はこの能力をヨガで鍛えた訳ですが、立禅と同じで、呼吸法とともに行うと
    身体に対する主観的な「内観」力が備わる。それが「神秘」の正体です。
    ようするに武術であれ医術であれ、その神秘というのは「気」の存在抜きで説明できるんですよ!
    トップアスリートなら誰しも持ってる類いのものなのですけれど、それらは本人の「主観」としてしか得られないので、それを第三者が理解する時に、神秘性を帯びてしまう。それだけの事なんですね。
    あー……ここに書いた事が鍼灸師会にバレると、また偉いさんに説教されるなぁ🤣
    要は全て科学的に説明できるって話すが。
    私は触覚で癌を検知して、癌専門医に任せた事があります。でも臨床経験を積んだ触覚なら、調子が良い時はそれぐらいできるし、それは気の力でも超能力でもありませんね。

    • 木霊 木霊 より:

      相変わらず博識ですね。

      武術の話はなんとなく分かります。
      昔、剣道をやっていましたが、達人はこちらの起こりを押さえてくる。まさに「何も出来ずに試合が終わる」というのを体験させて貰ったことが。彼らは後の先をとったというのですが、見てから反応したのでは間に合いません。そりゃ、神秘性を信じたくもなりますって。

      マンガとかだと、筋肉の動きとか目線の動きとかで予測するなどと解説していますが、体感だとそんな次元とは明らかに異なる。剣道家の間では有名な動画があって、これなんかは、ね。
      https://www.youtube.com/watch?v=Wmeb6JFEZEw&t=2s
      最後の決め手で面の差し合いに行っているのですが、ハイスピードカメラでしかその攻防が分からない。動画で解説がありますが、面の差し合い前の予備動作で胴を狙っていて(赤)、相手の動きを見て面に切り替え、相手(白)は面を打ってくることを見切って面の差し合いに踏み切る。結果、先に動いた方(赤)が有効打をとるわけですが、相手(白)も面の打ち合いに成功しています。トップクラスの試合なので、何の参考にもならないわけですが異次元の動きですよ。脳から神経に信号が伝達する速度は0.1秒以下だと言われていますが、そこから筋肉を動かして動作に繋げる速度を考えると、どう考えても反射で動いていて思考しているとは思えない。
      多くの武道で似たような事例があると思いますが、科学を超えた何かを信じたくなる気持ちは分かります。

    • 七面鳥 より:

      ちょっとだけ、よこあいから、無粋な突っ込みというか。

      ・神経信号は電気に例えられますが、実際は神経細胞の軸索とかにおける「脱分極」であって、特定の物質によってイオンチャンネルの開閉が起きて神経伝達物質が放出される、この際の電位差を脳波とか神経電位として外部から計測している訳です。
      ・なので、外部からの電気刺激によって、故意に脱分極を起こすことは可能。わかりやすく言えば電気ショックですが、針も、その神経節の近くに打ち込み、刺激することで、電位差を発生させたり、物理刺激が神経節に何らかの誤認識を誘ってる、のでしょうかね?
      ・内臓は腸間膜で吊られている、四つ足の動物はそれで良いのですが、人間は直立しちゃったから腸間膜で吊れなくなった。ので、胃下垂とか面倒な病気が起きる。困ったもんです。
      ・脳のクロックアップ、いわゆるゾーンに入る現象、走馬灯もその一種なんじゃないでしょうかね。肉体の反応速度には、神経の伝達速度による限界がありますが、その反応の指示の方は、脳内で何手か先読みすることで未来予測できる。そこは「正しい訓練」を「重ねる」事で脳に覚え込ませる。覚えるって事はおっしゃる通りに神経細胞の接続が増えることですから、その回路を使う≒クロックアップと同様に処理速度、というより処理内容が一気に増加する、そんな感じでしょうか。一気にドバッと計算することで、より正しい(確実性の高い)未来予測ができる。あるいは、絵の天才は、見たものがドバッと計算されて記憶されて、書くときもドッカンドッカン出てくる、みたいな。
      ・いわゆる「ギフテッド」ってやつも、先天的か後天的かの違いで、脳内にその回路が出来ているのだと理解してます。その分、他の所が手薄になるかもですが。

      科学的な考えで大体のことは理屈がつきますよね。ただまあ、肉体の限界以上には何も出来ない、ってなっちゃうと寂しいので、「その先の世界」があると信じたいのですけど……

      • 山童 より:

        ◯鍼の効用について
        ええと、七面鳥さまの認識の通りです。誤認識を作動させてます。
        普通は合金の銀鍼(金鍼が最も良い)ですが、銅鍼だの色々な金属鍼を用いる事により電位差を出して刺激するイオン鍼とかある。でも、モールス信号的なリズム調整(刺入と抜鍼の繰り返しリズム)の方が効きますけど。
        あと中国鍼はぶ太くて痛いけど効く。 

        ◯腰痛胃下垂…仰る通りです。
        ても最も深刻なのは脳と出産の関係でないすか? 
        赤ちゃんの頭はペコペコしますね。頭蓋骨が癒着してないから。そして女性の骨盤の恥骨って外せるんですけど、
        要は出産の時に恥骨結合を外して、その上で胎児の頭を変形させる事で産道通過させてる。だからサピエンスは「未熟児で出産」を運命つけられており、脳が未分化で産まれるから「アホみたいに成長に時間かかる」のす。
        これ「生物として致命的」でして、
        文明崩壊と地球規模の環境激変が同時に起きた時に絶滅する可能性たかい。

        ◯クロックアップ……私も七面鳥さまと同じ事を考えていたんですよ。
        しかし木霊様の添付して下さった日本剣道選手権を観ていて……
        脳は複数の可能性を予見する「量子コンピューターなのでないか?」と想うようになりました。
        動きながら相手の次手を察知してるなは、あの動きはムリすよ!
        読めない動きを本能で読もうとする、
        その向こうに量子コンピューター的な
        「複数可能性を同時に演算しる」能力があるとしか思えなかった。
        ビリヤードの名人なんかにも似たものかあるけど、剣道の場合はあまりにあまりに刹那の刹那すぎる!
        一足一刀の間合いなら、特殊警棒もった剣道家の方が、アサルトライフル持った兵士のより強い。

        • 七面鳥 より:

          そうなんですよね。
          ホモ・サピエンスは、直立したが故に骨盤≒産道が制約を受けて、胎児は未成熟のまま出てくるしかなくなった。
          生まれてすぐ動けないのは人間の赤ちゃんくらいなものですからね。
          巨大な脳との排他でもありますが……骨盤の制約のない海に戻ればワンチャン。

          そして、剣道とかの達人級のそれ。
          あれはもう、常人の思考で何とかなるものではないですよね……

  2. 山童 より:

    「アキラ」ってアニメまたは劇画をご存知でせうか? アレの中で主役の鉄男と行動を共にする女工作員が、
    「物質が生命になり進化してきた根源力は何だと想う? ソレがアキラの力の正体だ」と申すシーンがあるのすが。
    私は逆向きに考えてみました。
    武道でも勉強でも「姿勢」は大事で、10人組手やるのも、長時間の机勉強するのも、
    実は「姿勢と呼吸」なんですね大事なの。
    警備員や警官が立哨する時に、一見に窮屈な姿勢を取るですが、アレ慣れると長時間を立ち続けるには楽なのが解るす。重心が真ん中に来て、姿勢によって呼吸が安定するから。つまりは姿勢と呼吸(リズム)が大事で、イスラム教の秘教のスーフィズムが
    回転演武を中心とするのも、回転するには
    呼吸リズムと運動軸と作用軸の安定が必要だからなんですね。
    つまり生命活動の基本は「姿勢とリズム」です。この姿勢とリズムを遡ってゆくと、
    原初の海で、未だ単細胞生物だった原始生命が、体内で循環させていたリズムに行き着くと想うんです。別に魂みたいのはいらない。アキラの話への反論です。
    これは概日リズムから解る。
    我々の体内時計はマザーボードが25時間になってます。これは生命誕生時期の地球の1日が25時間で、現在より8倍も距離の近かった月の潮汐を受けていたからです。
    だから潜水艦勤務とかすると、どうしても体内時計が日に1時間づつズレる!
    これを陽の光を浴びて脳内の松果体を刺激する事で、ズレをリセットしている!
    つまり体内時計は2種類ある!
    後者は生命が海から上がり、水中より顕著に太陽光の影響を受けるようになって産まれた進化ですね。
    よく「巨大化した昆虫」とかホラーで出てきますが、巨大化すると外骨格は自重に追いつかず潰れてしまう。内骨格生物になっね初めて巨大化できる(恐竜みたく)。
    当然に脊椎動物は「姿勢」が大事。
    このように、億単位の前から生物は、自らを支える姿勢とリズムを進化の過程で身につけていて、それを遡ると、原初の生命が
    体外と体内の疏泄を始めた時のリズムへと至るし、それが進化の促進力だった想う。
    つまり「体外にある何か(魂とか)がダウンロードされて生命となる」わけでも、
    生命が進化する為に非物質的な「何か」を必要とするわけでもない。
    百歩譲って魂があるとしても、それは生命が起動する時に必要な「一回限りの起動ソフト」みたいなものと思いますよ。
    中医学では魂を魂と魄に分けます。魂は死後に天に昇華するもの。魄は肉体と共に融解して土にもどるもの。つまり肉体と分離できるものと、できないものとに魂を分ける。これは古代エジプトも同じで、魂はバアとカアに分かれる。天に上昇する魂が戻る時に肉体から離れない魂が消滅すると復活できなくなるので、ミイラを作り保存するわけです。で、どちらも肉体から分離し得ない方は「本能と生体活動を司る」。
    つまり肉体と共にある情報(記憶)が個人の人格(個性)を支配していて、肉体と分離し得る側は「個性がない」んです。
    だから中国人も基本的に火葬を嫌うし、
    イスラムは土葬させろゴネるし、アメリカはやたらとエンバマー技術を使う(笑)
    それが宗教(その性質上、人間中心観に世界を再構築せざる得ない)が発展するうちに、天に昇る方が「個性≒人格」を表すという話にすり替えられていった。
    つまり宗教と政治の関係で、魂がダウンロードされて心が産まれますになっただけ。
    つまり魂が存在しても、それは人格や個性の保存などならないし、起動ソフト以上の役割はないでせう。
    要するにスピリチュアルというのは、自分が生きてやがて消滅する事実を直視する勇気を持たない人間の免罪符です。
    ホスピスに勤務していると、普通の人がビックリするくらい覚悟を決めて、「この先には何もない」という事実を呑んで往生されてゆきます。

  3. 山童 より:

    最後に。この疑似科学問題の基本って、実は「スピリチュアル」だと想うので、
    スピリチュアルのど真ん中の「気と魂」について書きました。
    私は医師に「科学者の私より山童さんの方が理系的でデジタルだ」と言われてます。
    もともと文化系出身なのに非常にニヒリスト的でヒューマンでないと。
    その方も防衛医大卒で、外科医なんですけるどね。仏教とか神道に傾倒しておられる
    。おそらく「切断」とか非情な決断を迫られる方ゆえに、どこかで救いを求められるのでせうねぇ。
    んで、ここは叱られるのですが、「だからドラッグがあるんじゃない?」
    ドラッグには酒やカフェインやニコチンなども含めてですし、ゲームなど仮想現実も入りますが。ようは気晴らしですね。
    もともと古代四大文明の発祥地は全て幻覚性植物の原産地なんですね。阿片戦争まで無塩に視える中国も、三国志時代から唐初まで五石散という覚醒剤が蔓延してた。
    ギリシャはケシを飲用してたし。
    生は死ぬまでの暇つぶしと割り切れば、別に消滅する事は怖くなくなるんですけど。
    そうまでして来世とか願うか??
    スピリチュアルにハマる人を観ると、何がそんなに怖いのかと想うす。
    オレは財布が空になる方が空によっぽど怖いですけれど(笑)

  4. 匿名 より:

    セールス「水素水を飲めば発癌性がある活性酸素とくっ付いて無害化できる」
    アンサー「過酸化水素水は発癌性があるので消毒や食品漂白(練り物)に使う事は禁止され
         てアルコールに変わった
         水素水を飲めば活性酸素よりも発癌性が高い過酸化水素が発生する
         訴訟されそうですね」

    本当に言った人を知っている