前回の記事と併せて読むと、実に不気味ではある。
中国は尖閣「共同管理宣言」準備 漁民装う民兵の上陸も検討 トシ・ヨシハラ氏インタビュー
2025/4/5 11:00
元米海軍大学校教授で中国海洋戦略研究の権威、トシ・ヨシハラ氏が産経新聞のインタビューに応じた。
産経新聞より
記事で指摘される印象よりも、海上保安庁はかなり頑張ってはいる。だが、「共同管理宣言」を勝手にされる可能性以上に、上陸の可能性が高そうである。
危機管理と防衛政策
尖閣諸島への影響
日本にとって尖閣諸島の重要性は島そのものよりも領海の維持という意味合いの方が強い。
沖縄 尖閣諸島沖 中国海警局の船2隻が一時領海侵入 海保が警戒
2025年4月6日 15時02分
5日午前、沖縄県の尖閣諸島の沖合で、日本の領海に侵入した中国海警局の船2隻は、およそ25時間、領海内を航行したあと、いずれも6日午前11時までに領海を出ました。海上保安本部は、再び領海に入らないよう警告と監視を続けています。
NHKニュースより
ここのところ、尖閣諸島沖合に支那の船が出入りしている状況が恒常化しているようで。
尖閣周辺に侵入の中国船2隻が領海出る 機関砲を搭載、日本漁船に合わせ航行
2025/4/6 14:14
尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺で5日から領海に侵入していた中国海警局の船2隻が、6日午前10時45分ごろ、相次いで領海外側の接続水域に出た。中国当局の船が尖閣周辺で領海侵入したのは2日連続で、今年9日目。
~~略~~
接続水域では、機関砲を搭載した別の中国船2隻も確認された。尖閣周辺で中国当局の船が確認されるのは139日連続。
産経新聞より
NHKは避けているが産経新聞は、この接続水域に出入りしている船舶が機関砲を搭載している様子を報じていて、支那の武装船が日本に来ている実情を現在では指を咥えて見ている状況であるとも言える。
一昨年の話
ただ、産経新聞の記事はよく読むと、一部の情報が一昨年末ということになっている。
ヨシハラ氏の研究によると、中国の習近平国家主席が一昨年末に中国海警局本部を訪れ、「釣魚島(尖閣の中国側名称)の主権を強化せよ」と命令したことを受ける形で中国海警の尖閣海域侵入は艦艇の規模の拡大や頻度が目立って多くなった。その侵入を中国海警局の公式サイトに詳細に記載して、尖閣への恒常的な「駐留や巡回」の国際的認知を図っている。
産経新聞「中国は尖閣「共同管理宣言」準備」より
つまり、方針としては今に始まったことではないと言うことには注意が必要である。
実際に、習近平氏が2023年末に尖閣諸島に対する方針を伝えたという話は公式にも出ている。
習氏、尖閣で闘争強化指示「1ミリも領土譲らぬ」 日本漁船臨検も
2023/12/30 19:24
中国の習近平国家主席が11月下旬、軍指揮下の海警局に対し、沖縄県・尖閣諸島について「1ミリたりとも領土は譲らない。釣魚島(尖閣の中国名)の主権を守る闘争を不断に強化しなければならない」と述べ、領有権主張の活動増強を指示したことが30日、分かった。
産経新聞より
これも産経新聞が報じた内容であり、産経新聞は知っていてこの情報を扱ったということになる。産経新聞がトシ・ヨシハラ氏のインタビューをとりに行ったという形になっているからね。
だから、最近になって政策が変化したという話ではないのだ。
日米安保条約は日本の施政権下の領土への武力攻撃に米国が共同防衛にあたることを義務づけているが、中国による尖閣の日本の施政権否定はこの共同防衛への障害になる可能性もある。
産経新聞「中国は尖閣「共同管理宣言」準備」より
それよりも、冒頭の記事ではこんな指摘もあって、日本政府への防衛政策転換を示唆する目的である疑いが高い。
関連法案を見直せ
もちろん、早急に手を打たねばならない事情があるのは、前の記事で示した通りなのではあるが。
台湾への武力侵攻を考えるのであれば、併せて尖閣諸島へのアプローチは必須。その時に米軍の動きがどのようになるのかは、実際に観測しておかねばならない。
台湾侵攻を実行に移した際、明確に失敗したのではメンツが立たない。そうだとすると、尖閣諸島への上陸は米軍の動きを測定するには丁度良いケースだと判断される可能性が高い。
先島諸島もかなりリスクはあるが、そういった目的に使われかねないのが尖閣諸島なのである。アメリカの思惑としては、そうならないように早めに手を打てよ、という話をしたいのではないかと、そのように思う。
一番足を引っ張っているのは憲法9条なのだが、それ以外にも色々やらねばならないことはある。何より、未だに日本人が尖閣諸島に上陸できていないことが問題であるため、学術調査などの理由を持ち出してでも早急に上陸して、調査し、常駐するような状況を作らねばならない。
コメント
ヤバいヤバいヤバいヤバい!!
どうにか備えないと、それも台湾有事が起きる前に起きる。
とりあえず冷静になるとして、クソ9条を破棄して改正しないと。団塊世代がまとめて死んでくれるとやりやすくなるのだが。
ただ……本音を言うとギリギリまで脳内お花畑で平和の舞に呆けてる連中は邪魔すると想うんですよ。
たからいっそ「盗られた」方が良いのかな?ってね。さらに周辺海域をシナに侵されて沖縄も危なくなるとか。
マトモな日本人に銃殺されそうな意見でせが、それぐらいぶん殴られないと日本は目覚めないと思ってるし。
日本人が生き残る為に必要な国体を整える段階で、ある程度の流血や犠牲も仕方ないと私は思ってるんですね。
有事は起きる想定で準備することは必須です。
「多分起きない」「起きないように努力する」というのは、準備しない理由にしてはならないと思います。
お花畑の連中は、困ったものですねぇ。
本当に困った事態に直面しないと、理解できないのでしょうか?ウクライナを見ていて「他人事」だと思えるのは羨ましい限りであります。そういう意味で流血や犠牲を目の当たりにする必要があるのかもしれませんが、何というかそのための犠牲なら、お花畑の方々になって貰いたいというのが僕の偽らざる本音です。沖縄の基地建設現場の事故を思い出すに、どう考えてもそうはならないのでしょうが。
こんにちは。
「空母いぶき」のファーストシーンがこれじゃなかったでしたっけ?>民兵の尖閣上陸
あの時、石原都知事に買わせておけば……
本当に民主党は……
こんなのありました。
https://globe.asahi.com/article/14713403
[尖閣諸島国有化、10年目の真実 中国激怒に野田政権「本当にまずい」、力関係が逆転」
朝日の記事にしては、割とちゃんとしてます。
そういや、民主党の頃はオバマでしたっけ……今の世界情勢の根源はアイツだと思ってます。
オバマ氏も困ったお方です。
ハッキリ言って、バイデン氏はかなりマシな大統領だったと思いますよ。マトモだったとは言いませんが。
まったく……😮💨
ウ・ロに対する評価はお互いいまさらなので省略しますが。
どう「過小評価」しても両国あわせて軽く30万人超えの死者が出てる。それをもって
対岸の火事でいられるのも変でね?は思いますね。私の好きなゲームの制作者が両国ともに戦死してる。日常になってるんですよ。それは大東亜戦争後半〜末期の日本なみになってる事です。
私はウクライナ支援に反対な方だが、だからって他人事で考えるレベル超えてるだろ?
とお花畑に思いますね。
ウクライナの話はさておき、日本だって同じ目に遭う可能性というのは、当然考えて然るべきです。
彼らにはそれが理解できないのか、理解しないようにしているのか。
そうですね。
実際にシナリオとしては十分に有り得る想定でして。