今日は変則な時間で投稿になるので、申し訳ない。
野放しになる「エロ広告」 学校のタブレットにも…規制なぜ進まず?
2025/3/27 05:30(最終更新 3/27 08:44)
インターネット上にあふれる性的な広告、いわゆる「エロ広告」を目にする機会が増えている。国会でも議論されたが、出口は見えないまま。子どもたちの目に触れさせることを防ぐため、野党議員が広告の規制を求めたが、こども家庭庁やデジタル庁などは「所管する立場にはない」と答弁。そもそも所管官庁が不明確なのだ。
毎日新聞より
なお、時間も取れなかったので昨日見かけたアホっぽい記事にツッコミを入れる感じにして置こうかと思う。
表現の自由とのバランス
広告規制は可能なのか
個人的に、ブログの広告整理には苦労していて、できるだけ広告を少なくしたいのだけれど、仕様変更で変なところに広告が入るので、なんというかイタチごっこになってしまうフシがある。自動広告機能を選んでいるのが不味いのかもしれない。
さておき、広告の場所もそうなんだけど不快な広告が入るのも結構悩みで、一時期は見つけ次第表示しないように設定することもあったんだけど、エロ広告もその類の話だよね。
とはいえ、自分が検索した結果を反映して広告が表示されているのだから、ある意味需要に答えている面はあるんだよ。
おっと、話が逸れた。
「料理サイトやゲーム攻略サイト、学校配布のタブレットでもエロ広告がどんどん入ってくる。『いつまで放置する気なんだ』と日本中で心配と怒りの声が上がっている」と切り出した。
対策として、伊藤氏は子どもが閲覧するウェブサイトには表示されないようにする「ゾーニング」の必要性を主張した。
毎日新聞「野放しになる「エロ広告」」より
ああ、うん。
気持ちはわかるよ。
エロ広告とは「何」なのか
だがそもそも、「エロ広告」とは一体なんだろう。定義ができないものにはフィルタリングができないし、何がOKで何がNGなのかを誰が決めるのだろうか。
政府側は「(アクセスを制限する)フィルタリングの導入の徹底を加速させる」(阿部俊子文部科学相)とする一方、村上誠一郎総務相は「広告リンク先のウェブサイトがアダルトのカテゴリーに登録されていない場合、閲覧を制限することはできない」として、フィルタリングだけでは対策に限界があることを認めた。
質疑を通じ、エロ広告対策は、政府内で所管官庁が定まっていないことも明らかとなった。
毎日新聞「野放しになる「エロ広告」」より
ハッキリいうが、パヨク大好き表現の自由と規制は紙一重である。これを規制するくらいなら、そもそも学校からインターネットに接続できないようにすれば良いのである。広告が入る理由は、広告を表示したいサイトに接続するからであり、教育を行うのにインターネットに外部接続できるようにする理由はない。校内だけのイントラネットで外に出ることができなければ、問題は起きないのではないか。
欧州での実態
さて、「何がエロになるか決められない」とか、「表現の自由を阻害する結果になる」とか、そういう話が外国ではどうなっているのかというと、広告規制はなされているらしい。
だが、伊藤氏によれば、欧州連合(EU)では「デジタルサービス法(DSA)」で未成年保護が規定され、広告規制が既に行われているといい、三原氏は「諸外国の取り組みや課題、法整備など必要な調査研究を進める」とした上で、「司令塔機能を果たしていく」とも語った。
毎日新聞「野放しになる「エロ広告」」より
なるほど?
2020年12月に欧州委員会はDSA案を議会に提出し、2022年11月に施行された。その上で欧州委員会は2023年4月、VLOPとして「Amazon Store」「Apple AppStore」「Google Play」「YouTube」「Facebook」「Instagram」「Twitter(現X)」「Alibaba AliExpress」「TikTok」など17サービスを、VLOSEとして「Google Search」「Bing」の2サービスを指定した。さらに2023年12月にアダルトサイト3サービスをVLOPに追加した。
欧州委員会は2023年12月、DSA違反の疑いでX(旧Twitter)への本格的な調査に入ると発表した。DSAに基づき正式な調査手続きを行うのは初めてである。
日経XTECHより
オウベイガー!と騒ぎ始めた辺り、ある程度は調べて国会で質疑されてはいるのだろう。だが、この法律では「違法なユーザー生成コンテンツについて、関知しながら削除しなかった場合を除いて、プラットフォームの責任は問わない」としていて、広告がエロを含むかどうかを判定できる仕組みが導入されているかというと、どうもそうではないらしい。
今後の展開は? 欧州委員会(EC:European Commission)は申告されたユーザー数をチェックし、テック企業への異議申し立てや追加情報を請求するための時間を設ける。1つ特筆すべき課題は、「超巨大」企業のカテゴリーからポルノサイトが漏れていることだ。これについてロンドン・スクール・オブ・エコノミクス法学部のフソヴェッツ助教授は「ショックなことだ」と語る。ポルノサイトが申告したユーザー数について、欧州委員会は異議を唱えるべきだと考えているという。
MIT Technology Reviewより
DSAもまだ完璧とは程遠い状況にあるようだが、しかしこうした枠組みがあるかないかという違いは大きいと言えるかも知れない。
でも、現状はTemuの広告すら止められない状況にはあるようで。

まあなんというか、課題は多そうだよ。
それでも、個人的には不快な広告をチェックしたら二度と目にしなくて良くなるようなシステムは導入して欲しいとは思っている。ただ、子供達は興味本位で色々な検索をしたりするわけで、やっぱり学校では外部サイトに接続できないようにするほうが良いように思うよ。だって、教育にインターネットって必要なのかな?
一方、家庭でエロ広告が表示されるのを排除するというのはまた別の議論が必要だとは思うんだけど、かなり困難だとは思う。そうすると、これってなんの意味があるのかちょっと良くわからなくなってしまう。
国民民主党は党内ですり合わせして質問すべき
なお、この国会質問、国民民主党の議員が行ったもので、後日、玉木氏がこのことに触れて言及している。
国民・玉木雄一郎代表「エロ広告」で私見 女性議員の質疑での連呼に「敬意」表現の自由にも言及
3/21(金) 12:54配信
国民民主党の玉木雄一郎代表(55)が21日、自身のX(旧ツイッター)を更新。性的要素を含むいわゆる「エロ広告」がネット上で子どもの目に触れてしまう問題と、表現の自由との兼ね合いについて私見を示した。
「エロ広告」をめぐっては、同党の伊藤孝恵参院議員(49)が子どもへの悪影響を問題視し、国会の場で議題としている。玉木氏はその流れを受けた投稿で「『エロ広告』が話題になってますが、国民民主党は表現の自由を必ず守ります。これが大前提です」と表明。「その上で、子どもの目に触れないようにする配慮や、嫌だと思う人がそうした広告を避ける権利は守るられるべきと考えます」とした。
Yahooニュースより
割とキレイゴトを並べているけれども、技術的にそれが可能なのかは党内で議論されてからのほうが良かったのでは?
そして、それ以上に酷いのは毎日新聞なのだが、それは今更か。
コメント
趣旨としては解るんですが、プラットフォーム側を罰する法律が無い以上、あっちも本気で対策はしませんよ。
その上で「具体的かつ技術的に可能か?」を先ず検討すべきでないすかね?
エロ広告がアトランダムに入ってるけしからん! それは解った。
しかし小学校の学級委員会じゃないので、
「悪いこと」をあげてても仕方ない。
技術的に閉め出す事がムリと分かれば、
次は木霊様が仰るインターネット接続をやめるか、プラットフォーム経営企業を懲罰する法律を立法するか?
現実的に可能かの調査委員会と、調査費用を測るのが先でないすかね??
しかし何で野党は、「きょう山田くんが廊下を走ってました。いけないと思います」レベルの発言ばかりするんだろう?
彼らの頭蓋骨を切り開いて中身を観てみたいものですが、中に何も入ってなかったりすると怖いのでやめとこう。
不快な広告をなんとかしたいという気持ちは分かるんですよ。
だけど、じゃあ、政府に「検閲しろ」というのは違うんですよね。方法論も決まっていないし、オウベイガーの効果測定もしっかりできていない。
> 何で野党は、「きょう山田くんが廊下を走ってました。いけないと思います」レベルの発言ばかりするんだろう?
もう、本当にコレですよ。