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オーガニック給食の憂鬱

政治
この記事は約13分で読めます。

オーガー肉?(混乱

おっと、タイトルに「○○の憂鬱」という文言を使ったけれども、正確には僕がオーガニック給食に懸念を示しているということだ。日本語の用法として不自然なのはご容赦願いたい。混乱中故に。

区立小中学校の給食の全野菜をオーガニックに 東京・品川区

2025年2月5日 10時30分

東京都品川区は5日、区立小中学校の給食の全野菜を有機農産物(オーガニック)にすると発表した。安全・安心な給食の提供で、給食の質の向上を図るとしている。区によると、全野菜を有機農産物にするのは都内初という。

朝日新聞より

さて、バカなの?と、スルーしたニュースであったが、気になって調べて見たらかなり複雑な問題である事が分かった。

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持続可能という意義付けは良いが

オーガニックの弊害に関する基本

そもそも、オーガー肉……じゃなかった、オーガニックの定義とは一体何なのだろうか?

実は、日本国内でオーガニックを名乗れるのは日本農林規格(JAS)で決まっていて、有機JASマークの表示があることになっている。

基本的には、化学的に合成された肥料及び農薬を避けることを基本として、播種または植付け前2年以上(多年生作物にあっては、最初の収穫前3年前)の間、堆肥等による土づくりを行ったほ場において生産された農産物有機農産物(オーガニック)と定義されている。

当然、コストがかかるので、給食の全野菜を有機農産物にすれば、量は今にもまして減ることになる。

一方で、保存性、安全性、味、栄養価に優れるとされるオーガニック食品だが、様々な研究がなされているものの、一般食品に対する顕著な優位性があることは証明されていない。

つまり、手間のかかる栽培方法を用いたイメージを頂くというのが、オーガニック給食の基本である(偏見)。

税金の無駄遣い

さて、冒頭の品川区のオーガニック給食の話だが。

区では2023年4月から区立学校の給食を無償化しているため、オーガニック化による保護者の負担はない。対象となるのは小学校31校、中学校9校、義務教育学校6校の区立学校の全校。10月から導入する予定という。

朝日新聞「区立小中学校の給食の全野菜をオーガニックに」より

基本的に、品川区民の保護者に負担はない……、ことはなくって、実際には税金から支払っているので、品川区で広く薄く税負担がなされることになる。

10月から1食あたりの単価が12円増額する見込みで、オーガニック化にかかる費用として、新年度当初予算案に約2800万円を計上する。無償化と合わせた学校給食費は、約17億円になるという。

朝日新聞「区立小中学校の給食の全野菜をオーガニックに」より

一食あたりの単価12円増額なので、大したことがないように思えるが、おそらくこの話はまやかしだろう。

有機JASマークのある食品の価格は、以下のようになっている。

・有機栽培品(有機JASマークを貼付)は、国産標準品(慣行栽培品全体)より高価格帯で取り引きされており、一定の付加価値が市場に認められている。

・生産者の約65%は有機農産物等の販売価格について満足している。

・流通加工業者や消費者では、1割高まででの価格を希望する者が過半。標準品から4~5割高以上の価格での取り扱 いを希望する者は1割未満の状況。

農林水産省のサイトより

給食の単価は250円程度(各自治体で異なる)で、全部が野菜というわけではないので4割くらいが野菜だとして、1割増の12円増額というのはさほどおかしな数字ではない。なお、穀類は野菜に含まないものとする。

だが、穀類は野菜に含まないとすると、「健康に良い」とか「栄養価が高い」とかそういうメリットを享受出来るのかがかなり怪しい話になる。だって、給食に含まれる主食の割合を考えれば、穀類の方が割合が多いのだから(注:実は有機JASマークを付けた穀類を使うオーガニック給食を提供する自治体もある)。

とすると、自己満足に税金を使うの?という疑問が生じる。それだったら、子供達が食べられる量を増やそうぜ。尤も、このオーガニック給食は日本国内では自治体のトレンドになっている事もあって、結構広がっているようだ。オーガニック給食を取り入れられる地域は限られるようだが。

うぇるびーいんぐ

品川区の取り組みの全てがダメだとは言わないが、オーガニック給食は本当に意味があるのか?と、疑念を抱く。

品川区は24年度予算から、事業の「無駄」から財源を捻出し、人々の不安を解消して幸せを感じられる施策を盛り込んだ「ウェルビーイング予算」を掲げている。区立小中学校の「学用品」の無償化を実現したほか、25年度から区立小学校、義務教育学校の全37校で「朝の居場所」設置や朝食支援事業に取り組むとしている。

朝日新聞「区立小中学校の給食の全野菜をオーガニックに」より

ウェルビーイング(身体的・精神的・社会的に満たされた状態、つまり「よく在る」「よく居る」状態を指す概念)とは……。

何というか、品川区全体でサヨクかぶれを推進するのが品川区長の森澤恭子氏の目標らしい。

区によると昨年実施した森沢恭子区長とのタウンミーティングで、中学生から「給食を無償化してから質が落ちた」「おいしい給食が食べたい」などの意見が出ていた。23年に行った区民へのアンケートでも、給食の質に対する意見があったという。

朝日新聞「区立小中学校の給食の全野菜をオーガニックに」より

「おいしい給食」への応えがオーガニック給食というのは、頭が沸いているんじゃないのかな?

「給食を無償化してから質が落ちた」との指摘があるのだから、そこを真摯に受け止めるべきではないだろうか。「じゃあ、オーガニック給食にしますね」という発想であれば、それは納税者を馬鹿にした

結局のところ、オーガニック給食にしたという概念で「美味しく感じろ」という押しつけなのである。何なら、試しにオーガニック食品を使った給食とそうでないものでブラインドテストしてみたら良いのではないか。

全国で推進するJA

なおこの話は、JAが推進する話でもある。

「学校給食は教育」 現場で食と農を知る機会 全国オーガニック給食協議会が研修

2024年2月2日

オーガニック給食は、2022年に全国フォーラムを開いて以来、全国で有機農産物を学校給食に取り入れる自治体が増えている。ただ、本格的に有機農産物を学校給食に入れるとなると、既存の納入業者からの苦情や、調理に手間がかかったり、必要な量が確保できなかったりするなど、さまざまな障壁が出てくる。研修会では、これらの課題と取り組んでいる事例が報告された。

JA.comより

このJAの記事で不可解なのは、地産地消・食育にオーガニック給食の話を混ぜている点だ。

「日本一健康文化都市」を宣言している静岡県の袋井市は、子どもの食事調査に基づき、野菜を多く取り入れた給食を追求。令和4年度は年間200日近く、地場産野菜が給食で提供されている。

そのため同市の「おいしい給食課」が給食センターと地元の生産者の間に立って必要な野菜の量を調整している。また冷凍商品でなく素材からの手作りにこだわり、地素材の良さを生かしている。

JA.com「「学校給食は教育」 現場で食と農を知る機会」より

ハッキリ言うが、冷凍食品だから不味いということはない。冷凍野菜の品質も随分あがって、国内生産の冷凍野菜はかなりの品質のものが結構あるし、市場に出回っている食品の品質だってバカにならない。

地産地消を推奨するのは素晴らしいことだとは思うが、それなりにコストが必要である。そこを「食育」という形で教育に還元しないのであれば、それは無駄なコストと言わざるを得ない。

JAにはそれなりの思惑があるだろうけれども、教育界はそういった点も踏まえて教育に活かしてくれないのであれば地産地消に意味があるのか?という疑惑を呈さざるを得ない。

況してや、有機農産物を給食に使うメリットは一体何なのか?について説明を要求する必要があるだろう。

地域経済に還元できるのか

さて、これに関して朝日新聞はこんな記事を出している。

オーガニック給食から広がるSDGs 健康、農業、経済の3方良し

2024年12月5日 9時00分

農薬や化学肥料を使わずに栽培されたコメや野菜を学校給食に使う自治体が増えています。オーガニック(有機)な給食は健康に良いだけでなく、農産物とお金の新たな循環を地域につくり、農業の持続可能性も高めます。給食から広がるSDGs(持続可能な開発目標)の可能性に注目しました。

朝日新聞より

一見良さそうな空気を感じるのだけれど、実はちょっと問題も抱えている。

その動きを22年から作り手として支えているのは、常陸農業協同組合(JA常陸)。専門家を招いて有機農法を学び、まずはジャガイモ、ニンジン、ナス、カボチャ、サツマイモの栽培から始めた。

23年から開始した米づくりでは、有機農法を行う田んぼを分けるため、市が間に入って農地の交換も行った。この秋は8カ月分の給食をまかなえるだけの量を収穫。来年は、作付面積をさらに増やす。

朝日新聞「オーガニック給食から広がるSDG」より

JAでは有機農法の推進をしている側面があって、どうやらこの辺りがサヨクとの関わりが強い疑いがあるんだけど。

有機農業を進める前提としては、こんな話があるんだよね。

5.2 次の事項[採取場において有機農産物又は有機飼料を採取する場合にあっては,a)~c)を除く。]について,内部規程を具体的かつ体系的に整備していなければならない。

a) 種子,苗等又は種菌の入手に関する事項
b) スプラウト類を栽培施設で生産する場合にあっては,種子の殺菌に関する事項
c) 肥培管理,栽培管理,有害動植物の防除,一般管理及び育苗管理に関する事項
d) 生産に使用する機械及び器具に関する事項
e) 収穫,受入れ,輸送,選別,調製,洗浄,貯蔵,包装その他の収穫及び受入れ以後の工程に係る管理に関する事項
f) 生産行程の管理又は把握に係る記録の作成並びに当該記録及び当該記録の根拠となる書類の保存期間に関する事項
g) 苦情処理に関する事項
h) 年間の生産計画の策定及び当該計画の認証機関等への通知に関する事項
i) 生産行程の管理又は把握の実施状況についての認証機関等による確認等の業務の適切な実施に関し必要な事項

農水省のサイトより

上で紹介した有機JASマークを付ける前提として、こんな感じの制約が課されている。細目を細かく説明すると長くなるのでザックリ言及するが、利権の臭いがするよね。

お金がかかるオーガニック

もちろん、有機JASマークを付した高付加価値商品を製造するということを否定する気はさらさらないのだが、有機JASマークの認定には申請などの費用も必要となってくる。

(イ)基本料金

申請者の種別基本料金
有機農産物の生産行程管理者(個人)60,000円+消費税
有機農産物の生産行程管理者(団体・法人)105,000円+消費税
有機加工食品(有機酒類を含む)の生産行程管理者105,000円+消費税
有機藻類の生産行程管理者(個人)60,000円+消費税
有機藻類の生産行程管理者(団体・法人)105,000円+消費税
障害者が生産行程に携わった食品(水産物及び畜産物を除く)の生産行程管理者(個人)60,000円+消費税
障害者が生産行程に携わった食品(水産物及び畜産物を除く)の生産行程管理者(団体・法人)105,000円+消費税
小分け業者及び輸入業者130,000円+消費税
ノウフク小分け業者130,000円+消費税
外国格付表示業者130,000円+消費税
有機料理を提供する飲食店等の管理方法についての取扱業者130,000円+消費税

……金の亡者め。

なお、認定手数料に加えて年次調査手数料は別途必要になって、認証申請又は年次調査を同時に行なう場合は、基本料金とは別に 30,000円+消費税、それぞれ別に行う場合は 50,000円+消費税を徴収する、という規定になっている。

ここから言えることは、そこそこの規模がないと有機農産物を生産することは不可能だと言うことである。生産品にコスト転嫁をして1割程度に抑えられる業者しか、有機JASマークの恩恵を受けられない。

つまりオーガニック給食には、そういった業者以外はお断りですよという意図が見えるのである。そうすると、地産地消とはちょっと距離を感じる話になる。

もちろん、行政としては有機JASが付された食品を使った方が安心だし、満足度が高いということになるんだけど、ここに出てくるのが安定性の問題である。

何故、日本で農薬や化学肥料を許容されているかといえば、生産安定性の問題がある。有機農業は病害虫の影響を受けやすいという問題があるからだ。また、販売ルートが限られるという問題もある。

その為に補助金が出ているのだが……。

令和6年度みどりの食料システム戦略推進交付金(当初予算):農林水産省

何というか、補助金を入れないと維持出来ない歪なシステムなのである。

化学肥料を利用しないと言うことは

なお、有機農産物の利用を推進しようとするあまり、東京新聞などは宗教要素すら感じるような記事を書いている。

<Re Life ローカルへ>13・オーガニック給食へ 変わる、子も親も経済も!

2023年1月30日 12時05分

日本各地でオーガニック給食への動きが盛んだ。ここ千葉県匝瑳市でも有志で市長や議員や役所に働きかけている。給食を変えると子どもが変わる。長野県の旧・真田町(現・上田市)ではパン給食から無農薬か低農薬の米・野菜などの和食に変えると、アトピーやアレルギーもキレる子も激減。勉学の意欲が高まり学力向上。多くの親も家で手作り料理が増え、加工食品が減る。四十名いた不登校はほぼいなくなり、のちに成人の犯罪件数は半減したという。

理由がある。加工食品は製造過程でミネラルが抜け落ちる。ミネラル不足では神経伝達物質を作る酵素が働かず、やる気や集中力が低下、イライラし、キレやすくなる。精神障害やうつ症状にもつながる。給食でミネラル豊富な食を得るから良い変化が起こるのだ。オーガニックの玄米和食を給食にする保育園では、感染症が極めて少なく、子どもがおおらかで活発だと他の施設関係者が驚く。

東京新聞より

何言っているんだか……。

だが、オーガニック信者さんたちに話を聞くと、判を押したような返答がかえってくるから困る。

もちろん、そうしたマインドセットが大切なのは分かる。だが、給食のような公共的な要素の強い話に宗教的要素を持ち込まれては困るのだ。地産地消は大いに結構。だが、オーガニックは本当にそういった路線を守る事が出来るのか?は、かなり怪しいと考えている。

秋山組合長は「輸入自由化が進み、農産物に付加価値をつけなければ立ち行かなくなる。環境面でも世界で取り組みがされている中、農業も変わらなければならない」と率直に語る。当初は内部にも大きな反対にあったが、世界の情勢を説き、「農協が抵抗勢力になってはいけない」と1年以上も説得を続け、生産を担当する子会社で取り組みをスタートできるようになった。

JBpressより

JAの組合長の言葉は、それなりに説得力があるのだが、これがオーガニックに紐付けられるのに違和感がある。

正直、化学肥料を減らそうという取り組みの方には、ある程度理があるとは思っている。

img

化学肥料を使い続けると土地が痩せてしまうという事情もあって、加えて輸入品にその材料を依存していることもあり、化学肥料の削減を推進しようという話は良いことだと思う。

農薬だって減らすに越したことはない。

注:有機農産物には化学肥料ゼロ、農薬ゼロという誤解があるが、現実には使用制限があるという意味である。

だが一方で、収量を安定化させるためにはある程度の農薬や化学肥料の使用は望ましいとされている。

輸送コストと収量のバランスを考えて、農薬の使用量を抑えるとか化学肥料の使用を控えるとか、そういった地域推進型の地産地消経済圏を作るというのであれば、是非ともやってくれということになるのだけれど、調べた限りオーガニックはその目的とはやや逸れる。

オーガニック給食は現在の行政のトレンドになっているらしく、そこそこ広がっているようだ。政府主導の農業政策の一環というところも強いのだろう。だが、そうだとすると品川区の決定には違和感がある。地産地消と言うには無理があるからだ。広い農地を持つ地方が地産地消給食を推進するというのであれば賛成できるが、オーガニック給食を品川で?まさか。

行政はそれが分かった上でやっているのであれば、そこの辺りもしっかり説明して欲しいところである。そうでなければ、税金の無駄遣いだと批判されても仕方がないと思うよ。

追記

そういえば、こんなポストを見かけたんだった。

もう、なんでもあり何だよねこの業界。

コメント

  1. 山童 より:

    う〜ん……あまり書きたくないが、コレは描かねばならんでしょうね。
    ふっちゃけオーガニック食材の多くはイメージ商売ですよ。私が住む農園はまぁ狭い業界でブランドついてるので、あまりやってないけれど、ブランド無い農家が一つ多利を得る方法論として(付加価値付ける)オーガニックがあるんですね。ただ無用に手間やら掛かるから…失敗が多いけど。
    私の農園でも輸出用に限りやってた。
    土壌汚染や水質汚染が酷い中国などの富裕層に売れたんですよ。「冷凍」でね😂 
    ただ冷凍コンテナ輸送に絡む中間搾取があって止めました。
    冷凍食品の質が高い話は木霊様が書いてるから深掘りしない!
    そして化学肥料についても、まぁ土壌の微生物が死んでしまう為に、土(砂と分解された有機物の混合物)が痩せてしまう。御指摘の通り。土壌を形成する微量の無機物(ミネラル分)はミミズなどの生物や、微生物が土中で有機物を分解して作るので、その元になる微生物を殺してしまうのが、
    「風味の薄くなる理由」なのです。
    ケミカルな窒素肥料がポイズンになってる話とは違う!
    でも。そこを理解してないエンドユーザーが多く、深刻な汚染問題を抱える中国とかと我が国を一緒にするのはイメージ先行に過ぎないですよ。むろんケミカル肯定な訳ではないけれど。あと軍事の副産物として産まれた窒素肥料が戦後に世界人口を増やした主因である事も事実。
    そこをスタジオジブリとかが「想い出ぽろぽろ」とかの作品でやたらと喧伝してきて、
    左翼は好きなのですねぇ。土を耕した事もない都市のインテリの都市伝説みたいなものですよ。

    んで、こっから先は今回に告発したい話。
    食物ではないが、野菜を主原料とする化粧品や石鹸などが、経皮感染によるアレルギー疾患を引き起こしてるのご存知すか?
    茶の雫石鹸事件がそうすね。
    これは名の通りの石鹸ですが、小麦原料のツナギを用いた石鹸が、深刻なアレルギー疾患を引き起こし、呼吸困難などの1200人以上の被害者を出して社会問題になった!

    ここで経皮摂取によるアレルギーを紹介。
    平たく言うと、食物由来のクリームや洗剤を皮膚に塗ると、アレルギーでない人が発症してアレルギー体質になってしまう事!

    アレルギーの人が発症するのではなく、
    ノンアレルギーの人が…薬品に使われた食材の為に発病しちゃうのです!!

    つい最近ですが、NHK横浜が「農家の作った石鹸」というブランドを広報した!
    廃棄作物の多さに憂いた農家さんが、苦労して石鹸の材料に用い、「体に良い石鹸」
    「食品ロスを無くす取り組み」として、支持されて販路拡大した商品です。
    で、これは前述した「皮膚から侵入したアレルゲン」となりかねない。 
    それどころか、この場合、経口によるアレルギー疾患より重篤になる可能性が高い。
    それを指摘されたNHK横浜は、「アレルギー体質の方はご注意下さい」と、全く医学的な問題点を理解せずリプレイして、さらに炎上した。
    アレルギー疾患の人が……でなく、アレルギーを発症させる可能性を指摘してるのに!

    詳しくはググって欲しいけど、皮膚の角質に傷(擦り傷や、掻いたあと)があると、
    そこから侵入した物質に対して、肉体は免疫反応により抗体を出します。
    この原理がトリガーとなり、皮膚から入った食物成分に対して過剰反応するようになるんです。結果として一生、その成分となった食物を受け付けなくなる!
    そしてくどいようだが、このケースでは口から入れた場合より、より重篤となる!
    そもそもケミカルだろうが自然食品だろうが、人体にとってはどちらも「異物」であり、だから免疫反応が強固に働くとアレルギーしる。
    で、その異物に対して消化酵素を働かせてくる経口よりも、体の表層から侵入する成分の方が抗体反応は激しいのです!
    だから食物それが何であれ、食い物をお肌パックにしたりするのは危険なのす!!
    下手すると死に至りますよ!

    んで、実はオーガニックブームで、そういう
    医学的な検証を経てない化粧品や洗剤が今まで野放しでした。
    イメージで「体に良い」と刷り込まれてたからです。これは企業側の不勉強もある。
    そもそも薬事法違反なんですよ!

    人体に直接に接する「手洗い石鹸」などは、かなりハードルの高い審査を要求され
    簡単には製造できません! 
    んが、コレは「医療品・医療部外品」として登録した場合で、「雑貨」として登録していると、「洗濯洗剤・台所洗剤」などと同類となり、厚生労働省の厳しい審査基準を満たす必要ないんですね!
    でも、素手で触るならば接触はする訳です
    ゴム手とか不使用ならば!
    ゴム手で洗濯物扱う人がどれだけいます?
    その上、オーガニック幻想で洗脳されてませから、平気で「雑貨」洗剤・石鹸を人体に直接に触れてしまう!
    これ由々しき問題ですよ!!

    NHK横浜の例にあるように、オーガニック幻想を振りまくマスゴミは、そういう危険性をそもそも勉強してない!!
    NHKはバカしかいないのか?と思った!!
    不勉強な報道によって拡散された「幻想」が国民の健康を損なってる!!

    そもそも自然物はケミカルより体に良いとか、誰が決めたのよ??
    漢方薬とか劇薬が多いの知らないの?
    シャブの元素は漢方薬の麻黄でせうよ!
    毒素としては自然物の方がケミカルより強いの知らないと!
    漢方薬は体に優しいと多用して、重篤な状態で運ばれてきた患者を知ってますよ私。
    私も医療人だから、ステロイドを減らしたいという患者さんの気持ちは解る!
    だが、毒と薬は処方と分量による違いで、あらゆる「異物」は使いようなのです。
    そして食物は「あなたの体と同じ」ではなく、あくまで「異物」なのです。
    当然に消化酵素による分解を経ないで、体に取り込まれた「異物」は、消化管を経由した場合より、強いトリガーと成り得るのです。このような危険性を勉強せずに報道するマスゴミには罰則を与えるべきです。
    企業ももっと勉強しろ!!
    被害が出れば、回収だけでなく、とんでもない額の賠償金を請求されるぞ!!
    そうやって倒産した企業は一つじゃない!
    それもコレも安易な自然志向イメージの拡散されてきたせいです!!!

    • 山童 より:

      訂正)経皮感染→経皮感作 

      感作とは体内に侵入した異物に対して、
      T細胞などが免疫抗体を作ること。
      それが異物と同じ成分を持つ物について過剰反応して攻撃するのがアレルギー。
      経皮感作は、消化管→分解→肝臓での解毒
      の過程を経ない為、よりダイレクトに免疫細胞が反応してしまう。
      すると、攻撃対象の元になる食物を、おそらくは一生に食えなくなる!
      小麦アレルギーなどがそう。
      西欧人などは、我々があまり持たない乳糖分解酵素や、肉食や麦食に慣れてきている為に、欧米では重篤な症例があまり見られませんでした。
      しかし米と野菜と魚と発酵食品を長く用いてきた我が国では、小麦アレルギーに対する抵抗度が違う。アルコール分解酵素と同じで、これは人種間で差異がある。
      それゆえ欧米の症例と研究結果を主軸としてきた我が国で、食物以外の製品による 小麦アレルギーが多発し、重篤な症例を産んだ原因てあります!

      だから在来種を軸とした地産地消が、人体の生理には似合ってるのですが。
      それと(地産地消と)オーガニック幻想は
      別物てある事に留意されたいです!

      • 山童 より:

        補記)

        肝臓での解毒
        肝臓には門脈という器官あって、肝臓に運ばれる血液の2/3はここを通ります。実は「消化分解」された栄養素は、一度、門脈で肝臓に運ばれて、解毒作用を受けるのです。
        これはアルコールなどの有害物質だけとは限らない!

      • 山童 より:

        補記2)天然素材幻想

        自然物は毒としてはケミカルより強烈

        コレはFBIで対バイオ&毒素テロの研究をしてきた医学者が断言してる!
        ユナボマー事件だっけな?
        あの「炭疽菌の白い粉」を手紙封筒に入れてバラ撒いた科学者テロリスト。
        あの事件を担当した医者が!
        最も強力な毒素に、キングコブラ毒を分析して、組成した毒をあげてる。
        他にもボツリヌス菌の生成毒素とか。
        ただ、組成や大量生産に費用が高すぎて兵器に使われないだけ!
        またロシアが放射性物質を暗殺毒に使ったりするのは、暗殺または暗殺未遂を「警告」として使う為で、あえて判明し易い毒を用いてる!と。
        あくまでも沈黙の毒として用いるならば、自然物の毒素を純化したものを、
        超微量で用いると言ってます。
        ケミカルよりヤバいんですよ!

    • 木霊 木霊 より:

      いやー、いちいち同感であります。丁寧に解説頂き感謝しております。
      これに関しては新しい記事にさせていただきましたが、報道を待っていた側面もあるんですよね。少なくともNHKは謝罪文を出すと思っていました。
      ところがそれが、現時点で見当たらない。
      どういうことなんでしょうかね?

      記事の内容に戻りますが、「オーガニック」を有り難がりすぎだと思うのです。自然由来のものは安全という刷り込みがなされていますが、採用するメリットが何であるか。それが科学的に証明されているかは重要な点だと思っています。

  2. 砂漠の男 より:

    有機野菜の存在意義って何ですか?、が偽らざる気持ち。
    農薬を使って栽培された地場産野菜を毎日食べている健康な自分は、
    野菜に不安をもっている? いや、何もないですね。
    ただ、支那・朝鮮産物への不信感があるから、極力外食をしないだけです。
    この話は、なんだか役所が仕事を作るために始めた無駄遣いのような気が…

    • 木霊 木霊 より:

      有機野菜の存在意義って何なのでしょうかね。
      実家の親父が農業(家庭菜園レベルではありますが)をやっていて、農業蘊蓄は色々聞かされていまして、農薬を使わなかったり化学肥料を使わなかったりという、ある種の拘りには理解できる面もありますが、食糧の安定供給という観点からするとある程度は何れも使わないとやっていけない。

      記事中に少し言及しましたが、かなりオーガニックは利権に絡む構造になっています。
      そんな認定がなくとも、安心で安全な地場野菜は手に入れられるんですがね。

  3. 七面鳥 より:

    こんにちは。

    自分だけ無農薬やって、周囲の田畑(農薬使用)を巻き込んで蝗害を起こした事例とか、田んぼにジャンボタニシバラ撒くとか。

    意識高い系のやる事は、どれもこれも、ろくでもない。
    それまでの膨大な試行錯誤の上に現在のシステムが成り立っているのを、素人考えでぶち壊すのが意識高い系、革新系の本質だと思ってます。
    結果、焼け野原しか残らないけど、それも彼らは「誰かが言うこと聞かなかったからだ」とか責任逃れして次の場所で同じ事をする。
    時間軸を見る目、省みる目がない奴は、本当にろくでもないです。

    ※化学肥料その他が土地を痩せさせるとかは、全く詳しくはないですが知識として持っています。その上で、それをリカバーして収穫を得るのが現在主流の農法(適量の農薬や化学肥料を適度に使う)だとも思ってます。
    ※いずれ野菜工場(人工照明と水耕とかそういうイメージの奴)が完備(コスト面の解決含む)すれば、いろんな問題が解決するのでしょうけれど……

    • 木霊 木霊 より:

      こんにちは。
      ジャンボタニシ事件は最悪でしたね。

      化学肥料を使って野菜を栽培しても、立派な野菜は出来上がります。農薬を使った方が綺麗ですし、可食部も多くなる。
      ただ、やっぱり化学肥料は地力に頼らずに農作物を作るという側面がありますから、有機肥料というものにも頼る必要があります。
      そういうのを合わせて使って試行錯誤することが求められていると思うのですが、なかなか集合知として工夫が結集できないのが農業という分野でもあるようです。

    • 山童 より:

      鋭い御指摘。
      たとえば有機農法で周辺の田畑に蝗害を引き起こす事例ですね。私の住まう農園が、シナ金持ち向け輸出していたのは、そもそも特異な立地条件にあるす。
      海岸の崖上から丘を持つので、大きな岩棚みたいな閉塞的な農地が有り、それらは海から崖へ吹き上げる強風に晒されるために
      虫が寄り付くのも、他へ飛び去るのも不可能にしてました。そういう風力が戦力になる特異な地形があって初めて、同業者に迷惑かけない栽培がてきたと。
      化学肥料については、そのケミカル成分が土質を汚染すると勘違いしてる人が…いるのですが、それ違います。
      化学肥料が土中のミミズなど虫や、有機物を分解するバクテリアなどを殺してしまうのが問題です。それによって栄養価や味が落ちてしまう。
      オレいつも想うのですが、「クマ殺すな!」とかホザくヤツらと同じて、農業や医療や栄養学などに対する知識がなく、ググる手間すら果たさない。そういう人が…文句たれてる!
      単に思い込みで言う前に、なんてスマホでもPCででもググってみないのですかね?
      その程度の事は猿でもてきるだろうに。
      せっかくググるても理解力か猿以下たかるとしか思えませんよ「革新的な人達」ほどね。😮‍💨

      • 七面鳥 より:

        >「クマ殺すな!」とかホザくヤツら

        3行以上の文章が読めない、理解出来ない、そもそも読む努力しない。
        そんな「意味的文盲」でしたっけ、隣国で大量発生しているそうですが、本邦も対岸の火事ではない、そう思ってます。
        見出しに踊らされて、あるいは、衝撃的なゴシック文字だけ読んで脊髄反射で動く「石北会計」は「無能な働き者」以外の何者でもありません。
        畑の肥やしにしちゃいましょう。