近況は「お知らせ」に紹介するようにしました。
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【フジテレビカウントダウン】経営責任を問われる展開に

報道
この記事は約24分で読めます。

経営責任は当然に問われることになるんだけど、この先どうなるかは気になるところ。需要のある記事かどうかは分からないが、事実関係は整理しておきたい。今後のメディアの帰趨に関わりそうだからね。

フジテレビ取締役会 社員からも対応批判の声 経営責任が焦点に

2025年1月24日 12時03分

中居正広さんと女性とのトラブルにフジテレビの社員が関与していたなどと報じられた問題で、フジテレビと親会社の「フジ・メディア・ホールディングス」が23日開いた取締役会では、経営の責任を人事面でどうとるかをめぐって議論があったことがわかりました。社員の中からも経営陣の対応を批判する声が相次いでいて、港浩一社長らの経営責任が焦点となります。

NHKニュースより

この問題、既に中居氏の女性問題ではなくなった。今や、フジテレビ存続の是非が問われるテレビ業界問題に発展したのである。

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次のステージに

中居氏は引退

さて、当初槍玉にあがった中居氏に関しては、言及する必要もないとは思うが、芸能界を引退するという話になっている。

中居正広さん 芸能活動 引退発表 自身のファンクラブサイトで | NHK
【NHK】女性とのトラブルが報じられていたタレントの中居正広さんが、自身のファンクラブのサイトで芸能活動を引退すると発表しました。…

これに関して「可哀想」という人と「逃げた」という人がいる訳なんだけど、みんな気が早いよ。まだ、ファンサイトに報告しただけで、公式に引退するという発表をしたわけじゃない。もちろん、ファンサイトに発表したと言うことは、近々に引退する可能性が高いのは間違いないんだろうが、公式に引退するには様々な手続きがあるだろうから、言及するにはちょっと早い。

ああ、前回の記事にも多少経緯について触れているのでリンクを貼っておこう。

で、今回焦点を当てるのは中居氏の去就ではなく、フジテレビの話。前回もメディア全体がどうなるのか?という話を書いてはいたんだけど、今回も似た路線の話だね。

フジテレビの問題に

当初から、この話、中居氏と被害者の間の問題であって、何があったかすら語られてはいない。

金銭的解決をしたことは明らかになったが口止め料すら明らかにされていないし、守秘義務を含む示談契約を結んだことで何が起きたかもハッキリわかっていない。

だが、当事者間の問題であれば、それで良いのである。

一方でフジテレビはこの問題を把握していたことは明らかになっており、問題を意図的に隠していたことも分かっている。

この問題をめぐって、フジテレビは、港浩一社長ら幹部が発生直後にトラブルを把握しながら、1年半にわたって中居さんが出演する番組の放送を続けたほか、今月17日の記者会見では、記者会見の撮影などに制限を加え、独立性があいまいな調査委員会を設置しようとしたなどとして経営陣の判断や対応を批判する声が相次いでいます。

NHKニュース「フジテレビ取締役会 社員からも対応批判の声」より

ただ、この問題が当初フジテレビが言っていたように、当事者間の問題だけで済めば良かったのだが、そうではなくなってしまった。フジテレビは当事者の問題として切り離したかったと思うのだが、企業コンプライアンスに関わる問題に発展した。

失敗した社長会見

それが決定的になってしまったのが、件の社長会見である。

フジテレビの港社長が謝罪、調査委設置へ 中居さんトラブルで

2025年01月17日20時43分配信

フジテレビの港浩一社長は17日、東京都内で記者会見し、同社社員が関与したとの報道がある、タレントの中居正広さん(52)と女性とのトラブルを巡り、「多大なご迷惑、ご心配をおかけしたことをおわびする」と謝罪した。この問題に関して、今後速やかに第三者の弁護士を中心にした調査委員会を設置することを明らかにした。

時事通信より

クローズドの会見をやらかした上に、お詫びだけして、何があったかを明かさなかったのだ。

この会見が、「フジテレビは問題を隠す気だ」と思われる切っ掛けになったのだ。既に、社内で発生した女性問題に適切に対処できなかった会社で、その問題を隠していたということになったのだ。

疑惑に関しては、このように回答している。

週刊文春などは、同社の女性社員が人気タレントの接待に動員されていたとも報道している。港社長は「番組制作に出演者らと懇親の場を持つことはある」としながら、組織的な慣行があったとの疑いに対しては「そういうことはないと信じている」と述べるにとどめた。

時事通信「フジテレビの港社長が謝罪、調査委設置へ」より

「ないと信じている」と言われましても。

そもそも芸能界とセクハラ・パワハラは切っても切り離せない体質的な問題で、テレビ業界も十分にその影響を受けている。鶏が先か卵が先かという話ではあるけれど、芸能の世界はヤクザとも無縁じゃない。バーニングプロダクションとか、旧ジャニーズ事務所とか、吉本興業とか、後ろ暗い部分を指さされた事務所は沢山あるし、それにおんぶにだっこなのがテレビ業界なので。

今回は隠せなかっただけだろう。

スポンサー離れが加速

そしてこの会見の結果、即日トヨタなどの大手企業が反応。

フジテレビでのCM放映 見合わせ相次ぐ トヨタや日本生命など

2025年1月18日 21時07分

タレントの中居正広さんと女性とのトラブルにフジテレビの社員が関与していたなどと週刊誌で報じられたことをめぐり、明治安田生命や日本生命、トヨタ自動車、NTT東日本が自社のコマーシャルの差し止めや差し替えを相次いで明らかにしました。 フジテレビでコマーシャルの放映を見合わせる動きが企業の間で急速に広がっています。

NHKニュースより

コンプライアンスを守れない企業に出資するのは、自社を危うくするという判断で、ここを皮切りに雪崩を打ってスポンサー離れが起き、今や100社を超える勢いになっている。

フジHDの社債スプレッドが急拡大、スポンサー離れで信用力低下

2025年1月23日 13:48 JST 更新日時 2025年1月23日 15:49 JST

フジ・メディア・ホールディングスの社債のスプレッド(上乗せ金利)が過去最高水準に拡大した。元SMAPメンバーの中居正広氏のトラブルに傘下のフジテレビ社員が関与していたとの報道を巡って企業が相次ぎテレビ広告を差し止めるなど、フジHDの信用力への懸念が広がっている。

ブルームバーグのデータによると、2028年12月に満期を迎えるフジHD債のスプレッドは22日に約52ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と、前日の約37bpから急拡大。国債利回りとの格差を示す社債スプレッドは一般的に企業の信用力に応じて変動し、信用力が低下するとスプレッドは拡大する。

Bloombergより

現状で、CM出稿を停止しているだけで撤退した企業はさほど多くはないが、問題が長期化すれば再契約は怪しいだろうと言われている。

撤退できない企業もある様だが、多くは企業イメージを損なう可能性が高いとして様子見の状況になった。

「くいしん坊!万才」見合わせ キッコーマン フジテレビに要請

2025年1月21日 18時42分

タレントの中居正広さんと女性とのトラブルにフジテレビの社員が関与していたなどと週刊誌で報じられたことをめぐり、大手食品メーカーの「キッコーマン」は、単独のスポンサーとして提供している番組の放送を26日から当面見合わせるようフジテレビに要請したことを明らかにしました。

NHKニュースより

「くいしん坊!万才」のような単独スポンサー番組は、放映見合わせという判断をしたところもある。

返金請求も

そして、こんな流れに。

【独自】広告返金交渉、契約終了の動き フジCM差し替え、地方局にも

1/22(水) 21:15配信

フジテレビのCMを差し替える動きが相次いでいる問題で、一部の企業が差し替えに伴う広告料金の返還交渉や、広告契約期間の前倒し終了を検討していることが22日、分かった。フジテレビ系列の地方局にもCM差し替えが波及していることも判明した。フジテレビや親会社のフジ・メディア・ホールディングス(HD)、系列局の業績への懸念が強まりそうだ。

Yahooニュースより

企業としては巨大な広告費を出したにも関わらず、CMを流せない状況になったのである。

基本的にはCM差し替えの判断をした企業の都合ということにはなるんだけど、そもそもフジテレビの判断が真っ当であればこんなことにはならなかったのだということを考えると、フジテレビ側の責任を問える余地は十分にありそうだ。

そうすると、スポット契約などを中心に返還交渉などが行われているのは、仕方がない判断だと言えるのでは。

こういった話になってくると、次の段階は契約更新をしないという判断だ。

それを阻止すべく、第三者委員会を立ち上げる話が出ているのだが。

フジテレビ 第三者委員会設置へ 3月末めど提言 信頼回復なるか

2025年1月24日 5時04分

タレントの中居正広さんと女性とのトラブルにフジテレビの社員が関与していたなどと週刊誌で報じられた問題で、フジテレビと親会社の「フジ・メディア・ホールディングス」は23日、独立した第三者委員会の設置を決めました。委員会は調査を踏まえてことし3月末をめどに提言を行うとしていて徹底した調査によって信頼回復につなげられるかが問われることになります。

NHKニュースより

批判を受けて後手に回ってしまった印象が強いが、第三者委員会は3月末を目処に提言と報じられている。

経営責任が焦点に

ただ……、これでは遅いので1月末に取り敢えずは方向性を出すという話になろうと思う。4月に契約更新をするためには1月末には判断がなされていないと不味いのである。

そして、1月末のアナウンスが、何処まで国民に対する説得力を持たせられるのか?ということを考えると、かなり絶望的だ。たかだか10日程度で何が分かるのかという話だし、事態は悪化を辿っている。対策を立てようにも、その時点で最善の手をうつ必要がある。

そこで冒頭の経営責任を問われる展開になったのだけれど、そう簡単な話ではない。

フジテレビと親会社のフジ・メディア・ホールディングスの社外取締役を務める文化放送の齋藤清人社長は24日朝、記者団に対し、23日開かれた取締役会について、「人事に関してというか、経営の責任のとり方ということに関して臨時取締役会では話が出た。ただ、具体的にどのポジションの方がどういう形でという個別、具体的な名前に言及する話ではなかった。経営の責任を人事面でどう考えるかという話がきのうの臨時取締役会で出たことは事実だ」と述べました。

NHKニュース「フジテレビ取締役会 社員からも対応批判の声」より

今想定されるのは、会見で失敗を明確にしてしまったフジテレビ社長の港氏は確実に社長を降りる展開になる。が、それでは経営刷新の色が出せないので、フジ・メディア・ホールディングスの社外取締役の齋藤氏や、取締役相談役の日枝氏あたりも首を差し出す展開が考えられる。当人達は激しく抵抗するだろうけれど、長引けば長引くほど不利になる。

しかし、一般人から見て分かり易いのは「トップの首が挿げ替わったら経営方針が変わる」というものではなく、「構造が改革された」という印象なのである。

まあ、可能性としては問題が風化してしまって、有耶無耶で終わるというパターンもあるのだけれど、そうは問屋が卸さないだろう。

他局はどうなのか

芸能界とテレビ局の癒着という構図で語られた場合に、本当はフジテレビの問題なの?という疑問は沸き出てくるからだ。

TBSテレビ「社内調査を開始」と発表 芸能関係者とテレビ局員の関係めぐる一連の報道を踏まえ実態把握へ

2025年1月20日(月) 15:58

TBSテレビは、「芸能関係者とテレビ局員の関係をめぐる一連の報道を踏まえ、実態を把握するための社内調査を始めている」と発表しました。

TBSより

テレビ朝日、社内調査で「不適切行為」報告なし 「中居正広の土曜日な会」打ち切り発表

2025/1/22 14:40

タレントの中居正広さんの女性トラブルを巡り、テレビ朝日は22日、同局系の「中居正広の土曜日な会」の放送を打ち切ると発表した。また、中居さんのトラブルにフジテレビ社員が関与していたとする週刊誌報道を受け、年明けから社内調査を行った結果、「食事会等での不適切な行為の報告はなかった」と明らかにした。

産経新聞より

TBSとテレ朝を取り上げたが、他にもテレ東とかいくつかのテレビ局の調査が行われる流れになっている。

NHK会長 社内の実態調査について現時点では改めて調査の予定なし「その種の相談ない」 中居問題受け

1/22(水) 14:10配信

NHKの稲葉延雄会長が22日、東京・渋谷の同局で定例会見を行い、タレント中居正広(52)の女性トラブルにフジテレビ幹部社員が関与したとの報道などを巡り、芸能関係者とテレビ局員の関係に疑惑の目が向けられている中で、局内の実態調査の予定について言及した。

Yahooニュースより

また、NHKなどは「問題はない」「調査の予定もない」と突っぱねたらしいが、旧ジャニーズ問題にも関わっていたし、元TOKIOのメンバーの山口達也氏が起こした強制猥褻事件なども記憶にあり、NHKは隠蔽に動いたということを考えると、「調査しない」という判断は極めて危険だ。

TBSのお手盛り調査も、「問題なし」の決定が出ると、疑いの眼差しは強くなると思われる。

日本弁護士連合会:TBS問題(放送倫理)に関する声明

坂本弁護士事件に関してはいつも反日的なコメントを出す日弁連もお怒りであったが、「視聴率優先の名のもとに放送倫理を軽視してきたテレビ放送界の体質」というのが、根底にある事は容易に想像がつくわけで。

株主訴訟も有り得る

次の段階の話にはなるが、現時点でフジテレビは株主に対してかなりの損害を発生させている。

米ファンド、第三者委員会を改めて要求 フジ親会社、23日に臨時取締役会

2025年01月22日20時59分配信

タレントの中居正広さん(52)の女性とのトラブルを巡り、米投資ファンドのダルトン・インベストメンツは22日までに、フジテレビの親会社フジ・メディア・ホールディングス(HD)の取締役会に、日本弁護士連合会のガイドラインに沿った第三者委員会の設置などを要求する書簡を送付した。フジHDは23日、臨時取締役会を開催する方針。

時事通信より

アメリカ投資ファンドのダルトン・インベストメンツは、フジテレビに対してかなりお怒りの様子で、2度も書簡を送ってきて対応を批判している。

ダルトンは、関連会社と共にフジHD株の約7%を保有する大株主。外部の専門家で構成される第三者委員会を設置するよう求める書簡を14日付で同社取締役会に送っており、今回が2度目。

フジテレビの港浩一社長は17日行った記者会見で、第三者の弁護士を中心にした調査委員会を設置すると発表したが、会社から独立したメンバーのみで構成されることを定める日弁連のガイドラインに沿ったものではないことも明らかにした。これに対し、ダルトンは「意図的な真相隠蔽(いんぺい)を図った疑いが生じる」などと厳しく批判。「これ以上の株主価値の毀損(きそん)を容認することはできない」と、同ガイドラインに沿った委員会の設置を要求した。

時事通信「米ファンド、第三者委員会を改めて要求」より

フジテレビの対応はこの書簡を受けての物なんだろうけれど、これがかなりヤバイ。温度差を感じているのは僕だけじゃないと思うんだが、本筋は「第三者委員会の設置」ではなくて「これ以上の株主価値の毀損を容認することはできない」の方だよ。

フジHDとサンケイビル、格付け見通し「ネガティブ」に

2025年1月24日 16:28

格付投資情報センター(R&I)は24日、フジ・メディア・ホールディングス(HD)と子会社のサンケイビルの格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に下げたと発表した。中居正広さんと女性とのトラブルに関連してフジテレビジョンへのCM出稿見合わせが続いており、「事態を改善するのに時間を要する可能性もある」と判断した。

日本経済新聞より

格付けが「安定的」から「ネガティブ」になったものの、今のところは「シングルAプラス」だ。だが、今のところの格付けであって、更にここから見通しが下がる可能性は高い。

格付一覧|信用格付関連 |格付投資情報センター

当然ながら、格付けが下がれば株価に多大な影響がでる。株主も怒るよね。

政局にまで発展か

総務省からの通達

こうした流れを見ている、総務省も気が気ではないようだ。

村上総務相“フジテレビ 第三者委員会で早期調査 適切対応を”

2025年1月24日 12時49分

タレントの中居正広さんと女性とのトラブルにフジテレビの社員が関与していたなどと週刊誌で報じられた問題で、フジテレビと親会社の「フジ・メディア・ホールディングス」は23日、独立した第三者委員会の設置を決めました。村上総務大臣は総務省として会社側に第三者委員会で早期に調査を進め結果を踏まえて適切に対応するよう要請したことを明らかにしました。

NHKニュースより

早く火消しをしろというわけだ。

中居正広さんと女性とのトラブルにフジテレビの社員が関与していたなどと週刊誌で報じられた問題をめぐり、林官房長官はすべての府省庁に対しフジテレビが関わる広報啓発事業などがないか確認を進めていることを明らかにしました。

今回の問題を受けて総務省消防庁は、フジテレビのドラマと連携した消防のPRポスターの配布を延期するなど政府内でも影響が出ています。

NHKニュース「村上総務相“フジテレビ 第三者委員会で早期調査 適切対応を”」より

かつ、政府内に火の粉が飛んでこないように慌てて動いている。

恐らくは天下りの件に関しても色々と突っ込まれたくはないのだろう。総務省幹部が「停波は出来ない」と言ったそうだけれど、法的言えば公序良俗に反するとして停波する解釈の余地はある

政治の問題に飛び火して欲しくない態度がありありと分かるのだが、ここは寧ろ総務省が「停波も有り得る」という厳しい姿勢をみせるべきタイミングだろう。恐らくは総務大臣が高市氏だったら言ったと思うんだけど、村上氏はそういうタイプじゃない。

ネット上の偽情報や誤情報の拡散防止は危うい

そうすると、この問題は現政権の体制批判という展開も孕んでいる。

ところが、タイミング悪くこんな話がでている。

ネット上の偽情報や誤情報の拡散防止へ 官民共同で啓発活動へ

2025年1月22日 17時45分

インターネット上での偽情報や誤情報の拡散などを防ぐため、SNSを運営するプラットフォーム事業者と総務省などが共同で、利用者のリテラシー向上に向けた啓発活動を始めることになりました。

NHKニュースより

総務省としては、偽情報や誤情報の拡散をした場合の罰則すらない現状は改めねばならないハズで、今回のような報道の信頼性を毀損するようなケースにも対応する必要があると思われる。しかし、それをネットに限定してしまった。これは、SNSを監視する方向として国民の批判を招くことになりかねない。

実のところ、SNSの偽情報・誤情報の拡散防止というのは、現状を見るに余り有効な手立てはない。ファクトチェックは必要だが、そもそもファクトは一個人が決められるようなものではないのだ。この手の対策として唯一の成功例はコミュニティノート機能くらいだろうか。受け手に多角的な視点を提供することこそが、最も重要な点ではないかと思うわけだ。

したがって、こんなピントの外れた、タイミングを外した政策を打ち出すのは、単なる既得権益の拡大なのでは?という疑惑を生みかねない。

本来であれば、「クロスオーナーシップ廃止」だとか「電波オークション」だとか、「総務省の電波政策の転換」だとか大胆な政策を打ち出して、改革を叫ぶべきタイミングなのである。

最後に

というわけで、今後の展開に期待しているのだが、取り敢えずは以下の展開を考えている。

  • 中居氏の女性問題はフェードアウト
  • フジテレビの経営責任に発展
  • 他局への告発で再点火
  • テレビ局全体の不信感に発展

この4つはほぼ既定路線だろうと考えている。現在進行形で進んでいるからね。そして、他局がどの程度の火をくべるかで今後の展開が変わってくるのだが、最悪な(国民にとっては良いことかも知れないが)ケースを想定すると、次に来るのはこんな感じではないか。

  • フジ・メディア・ホールディングスがフジテレビをパージ
  • テレビ局の再編(他局か他社がフジテレビを買収)
  • クロスオーナーシップが崩れる

実のところ、キー局よりもローカル局が問題なのだ。

ローカル局はもう経営が成り立たない状況にあって、群馬テレビ事件(社長解任劇:2023年12月)みたいな事案はもっと発生するだろうと思われる。そして、今回のテレビCM出稿停止の結果、CM効果が低いことが観測されるとローカル局の経営状況は更に悪化するのだ。

img

インターネット広告費が伸びている状況で、更に追い打ちを掛ける状況になったので、この傾向は更に加速するだろう。放送設備の更新のタイミングでローカル局の廃止または買収、系列局の崩壊という動きになる可能性は高く、他人事として眺めていられるNHKも対岸の火事ではなくなる可能性がある。

テレビ局再編というのは、結構現実的な話なのだ。

ローカル局の寿命が短くなるのは、もはや避けられないようだ。

体質改善を国民に示すことができるようなそんな妙案があれば良いのだけれど、難しかろうなと、そんな風に思っている。

追記

もう、次から次へと追加要素があって困るな。

フジテレビ、1月分のCM料金請求せず AC差し替え分

2025年1月24日 17:53

フジテレビジョンが広告主に対し、CMキャンセルの案内を始めたことが分かった。1月にACジャパンの公共広告に差し替えた分の広告料金は請求しないと広告主に提示した。親会社のフジ・メディア・ホールディングス(HD)の業績への影響が顕在化することになる。

日本経済新聞より

フジテレビの2024年3月期のCMによる収入はタイムとスポットの合計で1473億円だった。 月間平均で約122億円となるので、CM出稿停止企業分を差し引いても、ざっと100億円程度の損失になる計算である。

短期で決着が付く想定であれば恐らくはこの判断は正しく、スポンサーに対しても好印象を与える可能性は高いが、長期化すると目も当てられないな。

今のところ予想されるのは、3月末までのCM出稿停止は更に広がる可能性が高いので、300億円程度の損失はほぼ確定である。問題は4月以降の番組にスポンサーが付かなかった場合だが、これはありうる。そして、ドラマなどの撮影、或いはアニメの製作など現在進行形でお金が必要な部分に差し障りが出る可能性が高く、そうなると関連業種への損害も拡大する可能性が高い。

フジテレビと言えば月9と言われた時代があったけれども、放映の始まっている『119 エマージェンシーコール』は消防局全面協力の下で作成したにもかかわらず、PRポスターの配布を延期する判断になっているようで、ダメージは避けられまい。

アニメ1クール制作費が12話で最低でも2億4,000万円程度とか言われているので、1クール分のCM出稿停止はかなりダメージが大きいよね。今期は何本新作あったっけ?業界に詳しくないので、どの程度の影響がでるかサッパリ分からないが。

その辺りへの影響がどうでるのか。

追記2

うーん、個人的な見解で申し訳ないのだけれど、もう社長のクビ1つでなんとかなる段階じゃないと思うんだが。

フジ、社長退任案を検討へ 27日に臨時取締役会と会見開催

1/27(月) 1:03配信

元タレント中居正広さんと女性とのトラブルを巡り、フジテレビ社員の関与が報じられた問題で、フジの港浩一社長の退任案について27日の臨時取締役会で検討することが26日、関係者への取材で分かった。他の経営陣の責任についても議論される見通しだ。その後、港氏らが記者会見。港氏は自身の進退について言及するとみられる。

Yahooニュースより

フジテレビとしては社長の首を挿げ替えれば、スポンサーが戻ってくるとでも考えているのかも知れないけれど、大手スポンサーはコンプライアンスを問題にしているんだよね。

だから、社長が解任されたところで再発防止の目処が付かない限りは、スポンサーが戻ってくる可能性が薄い。なんとなく雰囲気的に悪いのでスポンサーが出稿を控えたという面もあるので、空気感が替われば戻ってくる可能性があるとでも考えているのだろうけれど。

九州電力と西部ガスもフジテレビCM差し止め…「コンプライアンスを重視」

2025/01/22 12:40

タレントの中居正広さんの女性トラブルを巡ってフジテレビ社員の関与が報じられた問題を受け、九州電力と、都市ガス大手の西部ガスホールディングスは22日、フジテレビが制作する番組への自社CM放映を差し止めることを明らかにした。いずれも「コンプライアンス(法令順守)を重視した」と説明している。

讀賣新聞より

「総合的に判断して」という企業はまだしも、コンプライアンスを重視した企業は戻りにくいよね、解決の見込みがないと。

追記3

当面は新しい記事を書く予定はないので、追記という形で情報を追加していきたい。

フジテレビ、港社長が引責辞任 会長も、新社長に親会社の清水専務

2025年01月27日16時02分配信

フジ・メディア・ホールディングスは27日、子会社のフジテレビの港浩一社長が同日付で引責辞任し、後任にフジ・メディアHDの清水賢治専務が就く人事を発表した。フジテレビとフジ・メディアHDの会長を務める嘉納修治氏も辞任する。

時事通信より

フジテレビ社長の港浩一氏を生贄に捧げ、フジテレビ会長の嘉納修氏も生贄に捧げたと。にもかかわらず、関係は否定。

【速報】フジテレビ執行役員は、会見で「現時点でも社員は(トラブルのあった)食事会そのものに関与していないと判断している」と述べた

2025年01月27日16時25分配信

フジテレビ執行役員は、会見で「現時点でも社員は(トラブルのあった)食事会そのものに関与していないと判断している」と述べた

時事通信より

じゃあ、誰が食事会に関与しているのか。フジテレビが社として中居氏の事件に関与していないということは、誰も立証が出来ない(悪魔の証明だからね)。

では、誰も関与していない状態で、中居氏だけがトラブルを起こしたのか?というと、これもまた説明できていない。結局、じゃあ何のために会長と社長は辞任したのかが不明のまま。

フジテレビ側としてはトップの首を挿げ替えて生まれ変わるので、スポンサーに「戻ってきて」ということを訴える積もりなのだろう。でも、甘いよねぇ。

コンプライアンスは何処に行ってしまったのか。新社長が登場して、改革をすることでフジテレビを生まれ変わらせるというシナリオを描いているのであれば、中居氏の事件で何が起きたのか?を問わねばならない。しかし、中居氏と被害者の間では示談が成立して守秘義務があるとの契約になっている。つまり、二人は喋らないわけで。

中居氏を刑務所送りにして、フジテレビには何も問題がなかったのだという体にするシナリオは、その時点で成り立たない。問題を起こした人が居なくなったので、「再発防止」「今後は生まれ変わります」と言われても、何が起こってどのような手をうったのかが不明なのだから説得力がないことこの上ない。

フジテレビとしては、被害者女性のケアが出来ていないことが問題で、そこを隠蔽した体質を改めると言うことらしいのだけれど。それは社内的な問題で、対外的な話は何一つ解決していない。そもそも、職務上で問題発生したのであればフジテレビが社員のサポートするのは当然だが、職務とは別のところでのトラブルだったというのであれば当事者間の問題で、今回の対応は些か不可解だ。そこをクリアに出来ない以上は、この件、先に進まないと思うんだが。

追記4

もうええでしょう。

フジ社員の関与記事を訂正 中居さんトラブルで―文春

2025年01月28日20時07分配信

週刊文春編集部は28日、昨年12月26日発売号で、元タレントの中居正広さんと女性とのトラブルにフジテレビ社員が関与したと報じた記事に誤りがあり訂正したと、公式サイトで発表した。

時事通信より

あらー、これまた影響が大きな話だよ。

それによると、同誌はトラブル当日の会食にフジ社員が女性を誘ったと報じたが、その後の取材で、誘ったのは中居さんだったと判明。電子版記事には、おわびした上で修正を追記したという。

編集部は、トラブルの日以前にフジ社員が女性を中居さん宅でのバーベキューに連れて行くなどしていたとして、「(同社員が)関与した事実は変わらないと考えています」と主張している。

時事通信「フジ社員の関与記事を訂正」より

お詫びと修正で済む話なのか、という。

この話が本当だとすると、本件は中居氏と女性X(被害者だと主張する女性について、被害があったかを確認できないために女性Xとする)の間の問題であって、フジテレビは直接的には関与していないことになる。

社内コンプライアンス的な話は残るんだけど、前提が変わってきてしまうことになって、では一体何のための記者会見だったのか?ということになりかねない。なかなか悪質な話だが、文春にも損害賠償請求の矛先が向けられるかもね。

【速報】週刊文春が中居正広氏報道で訂正しフジテレビがコメント…女性と中居氏トラブル当日「社員A氏が誘いドタキャンされ2人きり」→「中居氏に誘われた」

2025年1月28日 火曜 午後6:22

週刊文春電子版は28日までに、元タレントの中居正広氏の記事について訂正を掲載した。

週刊文春が2024年12月25日に公開した記事では、当初中居氏とフジテレビの社員A氏と女性の3人で会食する予定だったが、A氏が直前でキャンセルし、中居氏と女性が2人で会うことになり、トラブルが起きたと報じていた。

一方フジテレビは、「記事中にある食事会に関しても、当該社員は会の設定を含め一切関与しておりません。会の存在自体も認識しておらず、当日、突然欠席した事実もございません」と主張していた。

FNNプライムオンラインより

ブログでは突っ込んでいなかった中居氏の件だが、一応筋書きを整理しておくとこんな感じだ。

<修正前>

  • 社員Aがセッティングし、中居氏、社員A、女性Xの3人で会食する予定だった
  • 社員Aが直前でキャンセル
  • 中居氏が女性Xを自宅でのバーベキューに誘う
  • トラブル発生

<修正後>

  • 中居氏が直接女性Xを自宅でのバーベキューに誘う
  • 女性Xは社員A関連の会食だと「勘違い」した
  • トラブル発生

……これって、随分と前提が変わってしまうね。

断りづらかったかもしれないけれど、女性Xは中居氏と二人だけの食事会になってしまったと気がついた時点で、帰れば良かったのでは?

断る勇気というのは、自身を守る上では必要だと思うんだ。

とはいえ、現実問題としてそうはならなかった。そういったトラブルが発生した時にフジテレビは社員に対して一体何をすべきだったのか?

先ずはヒアリングと実態調査をすべきだったが、これはどうやら行っている模様。

ただ、問題の把握とその対策を協議する段階となって、コンプライアンス部門と問題を共有はしなかった。この辺りは隠蔽工作臭い。反省すべき部分ではあるのだろうが、示談が済んでしまった案件に対して、内情を曝くべきだったかどうかは悩ましいところ。

結局のところ、テレビ局が自らの体質を異常と思えなかったところに今回の問題点があって、中居氏が引退した今となってはトラブルの内情を秘匿し続けることに意味があるかどうかも良く分からない。フジテレビとしてお金を出してでも、事実を明らかにして問題点を洗い出すべきなんじゃないの?

コメント

  1. 山童 より:

    いやースゲェ話になってきました。
    (鼻ホジホジ)
    いやいや政治問題にまで発展するかもと。
    フジサンケイグループはたしか銀行まであるし、日本政府から安く買った土地があるから、不動産収入でそう簡単には潰れないでしょうけれど。グループがフジテレビを切る可能性はありますしね。そこ考えるとどうなのかなぁ? 
    もともとTVメディアが大嫌いなので、鼻ホジホジで眺めてますが、枕営業的なものは昔からあるもので、ただソレを「強要」となってくると、今の国際社会とくに西側では
    非常に重い打撃を食らう。
    いやしくもTVメディアの経営陣が、性的搾取で欧米社会が揺れ動き、次々と大事件になってるの理解してなかったのですかね?
    その点でもう、社長も日枝相談役らも馘首はまぬがれませんね。そこは戦後処理としては外せないでしょう。
    じゃ上層部をパージしたからって、それで市民の信頼つうより人気が戻れば良いが、そうはならないんじゃないかなぁ。世論がそうなりゃ(長期化)すれば、不買運動とかに発展するの怖れて次シーズンの契約は結ばないでせう。大手になるほど。とくに国際的な市場を持つトヨタとかはいっそうね。
    やぁ面白い! どうなるか見ものですね。
    ルパート・マードックが日本の出版社グループの買収に来た1990年代以後の最大の騒ぎでないすかね。なにぶん大株主の外国法人が怒り狂ってるのがヤバい!
    つくづく外圧に弱いなぁ。

    • 山童 より:

      実に面白い喜劇へと発展させてくれた事で、
      中居氏には感謝してます????
      凄いね、歴史に名を残せたよ中居さん????
      まさしくトリックスターなわけで、芸人冥利に尽きるのでないすかね????

      • 木霊 木霊 より:

        中居氏はやんちゃしちゃった程度の話なんだと思いますよ。
        正直、擁護はできませんが、恐らく先輩芸人がやっていた程度の事なのだろうと思っています。額が高額らしいので、結構キワドイことをやったことは間違いないのでしょうが。

        そして、示談で終わらせた。
        が、その後の対応をマズったので、自分のキャリアを終わらせてしまう結果に。自業自得と言えますが、フジテレビの問題とはもはや別問題ですね。

    • 木霊 木霊 より:

      まあなんというか、今日も今日とて色々なことが起きています。
      フジサンケイグループとしては、フジテレビをパージしてしまえば、寧ろ赤字部門が切り離せるので、良いのではないでしょうか。
      もう、これ、挽回は難しいと思いますし。

  2. 山童 より:

    古来わーくにでは、死後に残るものを個体の数として数えます。
    鳥→1羽、魚→2尾、獣→3頭。
    人の場合は死して名を残すので、1名とかね。やぁやぁ名を残しましたね社長ふくめ。まぁその名が汚名なわけですが????
    名を残せただけ業界人として冥利ですよね
    ぎゃはははは????

  3. 匿名 より:

    フジテレビは放送法上の外資比率規制20%を遙かに越えた30%強の停波処分猶予の状態を
    総務省天下りで誤魔化してる侵略国の手先放送局だし

    今回の(どころか恐らく常態化してる)女衒元締め疑惑犯罪に、ちずこさんたち左翼フェミニストの方々がダンマリだったり

    本当はこの件、中・南北朝からのハイブリッド戦への民間反撃ですわな。

    本来、徹底的に停波、電波オークションまで持って行くべきだし 望むらくはスパイ防止法があれば逮捕者続出のはずの件だけど、

    今の野党や自公、岸破グループ、官僚は、ハニトラや悪いと上納されてる側と思えるところがやり切れない

    • 木霊 木霊 より:

      ええと、ご指摘の点はソースが確認できない部分もあるので、賛同できないところもあるのですが……。
      重大な問題なのに、野党が黙っているのが実に不気味ですねぇ。何か、後ろ暗いところでもあるのでしょうか。

  4. 七面鳥 より:

    こんにちは。

    この件に関しては、七面鳥は「フジなんかつぶれっちまえ!」派であることを公言した上で。
    ・示談成立した中井氏の案件を再度問題化した文春その他に対する倫理的、法的な責任の追及はやるべき(でないと、示談の法的意味が無くなる)
    ・フジだけでなく、全てのマスゴミに同様案件があるものとの「決めつけデカ」的対応で、徹底的に身辺調査すべき
    ・総務省その他の天下りも徹底的に叩くべき
    ・誰か墓の中からロベスピエール呼んでこい
    と思ってます。

    一企業、一人のタレントに帰結する話ではなく、業界全体、なんなら国家レベルで粛正の嵐が吹き荒れかねませんが、そこまで宿痾を放置した国民全体にも罪はある、そういう気持ちもあります。
    ジャニーズなんか四天王では最弱、ってヤツですね。
    ※出来れば芋ずる式に吉本も潰したい。

    • 木霊 木霊 より:

      こんばんは。

      業界全体の体質なんでしょう、と、思われてしまっている辺りが救えませんね。
      自分たちがクリーンである事を証明することが難しいわけですから、何処を落とし処にするのかは非常に興味があります。

    • 山童 より:

      フジサンケイグループの総資産が1兆6000億円を超えてたと想うので、仮にフジTVが
      半年〜1年のスポンサー逃亡にあって、500億〜800億の損失をしても、まぁ潰れる事はないてせうね。
      リストラして不動産を売れば、フジTVとサンケイあたりでカバーできるんでないすか。
      ただ面白いのは、ネットフリックスとかとコンテンツ配信ビジネスの契約が半ば。
      ネトフリなど大手配信企業が、この件での
      海外配信の協力を拒むと、現実的に市場てあるアジア諸国に売れなくなる!
      すると国内、海外でコンテンツを売る道がなくなるので、文化事業としてはほぼ終わり???? 発信力がどんどん低下すれば、そのうちにグループからも見捨てられるかも。
      木霊さも仰るとおり、回復はムリなんじゃないかなぁ。
      まぁ見せしめに一つ二つ潰せば良いんです。
      その筆頭として!