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支那人の観光ビザ発給要件を巡り、自民党の部会が紛糾

政治
この記事は約12分で読めます。

勝手に岩屋氏がビザ緩和方針を打ち出してしまったが、外交部会で批判が相次いだ。

自民 中国人の観光ビザ発給要件などの緩和方針 否定意見相次ぐ

2025年1月21日 13時45分

中国人の観光客向けのビザの発給要件などを緩和するとした政府の方針をめぐり、自民党の外交関係の合同会議で「中国との間に懸案がある中で、国益にかなうものではない」などと否定的な意見が相次ぎました。

NHKニュースより

こういった部会の批判が「ガス抜き」と称されることもあるのは知っているが、議会制民主主義を掲げる日本にとって、部会が噛まない外交方針決定というのは民主主義の放棄ということになりかねない。

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その緩和、必要ですか?

観光ビザ緩和の意味

話は去年末に遡って、こんな話があったことは皆さんもご記憶に新しいと思う。

この時も岩屋氏の方針に噛みついたのだが、岩屋氏の発言は実に巫山戯た話である。

中国富裕層に10年観光ビザ新設 岩屋外相、北京で表明

2024年12月25日 16:58

岩屋毅外相は25日、訪問先の北京で中国人向けの査証(ビザ)発給に関する緩和措置を表明した。富裕層向けに10年間有効な観光ビザを新設し、団体旅行で取得するビザは滞在可能な日数を30日に延長する。日中間の経済・人的交流を拡大する。

日本経済新聞より

この方針について、日本経済新聞が表に纏めていたのでそれも引用しておこう。

img

これについて賛同する人も多いのだが、ウンザリするね。

この「観光ビザ」が一体何に関係してくるか?ということなんだけれども、先ずは観光公害の助長をすることにある。

訪日外国人の動向

さて、日本には今どれくらいの外国人が観光に訪れているのだろうか?

JNTOのサイトより

年間2507万人(2023年実績)の観光客が訪れていて、10年前には考えられなかった惨状が広がっている。

簡単に言えば「観光公害」という言葉で示される通り、地域のキャパシティを超えた外国人観光客が押し寄せた結果、インフラにも過大な負荷を掛けている状況になっている。

外貨を獲得できるのだから、そのお金でインフラを強化すれば良いという考え方もあるのだろうが、残念なことにインフラ強化には時間を必要とするのだ。一朝一夕で実現できる話でもない。

役人は一体何を考えているんだろうな。「やれ」といわれて、1年や2年で整備できるハズもないし、凄い勢いで観光客が増えてしまうと対策費を積まねばならず、逆にインフラ整備にお金を回せなくなってしまうんだが。

国別割合を見ると、圧倒的に韓国からの観光客が多い。日本が嫌いなら来ないで欲しいんだが。

ともあれ、東アジアで6割を占めていて、支那人がその次に多い感じだ。いや、2023年は台湾の方が多いのかな。

岩屋氏は特に支那だけ優遇すると、そのように発言してしまったんだね。なお、韓国、台湾、香港、マカオはビザ免除の対象国になっていて、短期滞在にはビザを必要としない。中長期の在留資格を取得するためには、いくつかの要件がある。

  • 経営・管理などの活動内容に適した在留資格を取得する
  • 留学などの活動内容に適した在留資格を取得する
  • 技術・人文知識・国際業務などの活動内容に適した在留資格を取得する

ところが、支那人だけは10年のマルチビザを拡充しようとしているんだよね。

医療ツーリズム

ところで、外務省は医療ツーリズムというものも推進しようとしている。

リゾートトラストと三菱商事、医療ツーリズムの新会社

2024年11月14日 19:41

リゾートトラストは14日、三菱商事と高度医療ツーリズムを提供する共同出資会社の設立を検討していると発表した。2025年3月期中の設立を計画する。日本でもメディカルツーリズム(医療観光)を実施する予定でインバウンド(訪日外国人)を取り込む。リゾートトラストは医療施設で日本人向けの高品質な医療を、アジア圏でも提供する。

日本経済新聞より

旅行会社も割と乗り気なようで、何社か動き始めているようだ。

中国からの医療インバウンド拡大へ 日本のクリニックなどがPR

2024年11月21日 16時37分

中国で医療ツーリズムをテーマにした国際的な展覧会が開かれ、日本のクリニックなどが、医療インバウンドの拡大に向けて先進的な医療サービスをPRしました。

~~略~~

このうち、北京の医療関係者の男性は「日本は再生医療や健康診断の分野で強みがあり、中国の富裕層の間で医療ツーリズムのニーズは高い」と話していました。

外務省によりますと、2023年に中国人を対象に発給された日本への医療滞在ビザはおよそ1500件と全体の6割以上を占め、最も多くなっています。

NHKニュースより

世界的に見ても日本の医療のレベルは高いと言われており、これを目当てに日本を訪れる外国人を観光に取り込みたいという意図のようなんだけど。

なお、医療ツーリズムを利用するためには医療滞在ビザというものが発行される。

Access Denied

ただし、医療費の支払いに関しては、自由診療扱いになって任意に価格設定ができ、医療通訳などの料金は、保険外費用として患者に請求が出来ることになっている。また、費用は前払い制を選択しているところもあるのだが……。日本の多くの医療機関は診療をした後に価格が決定することが多く、医療コーディネーターを介してと指導する行政機関も多いようだ。

つまり、そこにトラブルが結構あるという意味でもある。

そして、観光ビザで日本に来た場合に、緊急で入院するようなケースもままあるのだが……。

不払いを警告する厚生労働省

これがまた問題になっているんだよね。

【医療機関向け情報】訪日外国人受診者による医療費不払い防止のための支援資料の紹介及び不払い情報報告システムへの協力の御願いについて

訪日外国人による医療費不払いは、診療受付時に受診者への適切な説明や確認を行うことによって予防できる場合があります。 このため、厚生労働省では、外国人患者受入医療コーディネーター等の専門家がいない医療機関においても、受診時の適切な説明を実施し、医療費不払いの発生防止に取り組んでいただけるよう、医療機関の受付窓口で活用できる簡易資料を作成しました。 ダウンロード・印刷して、各医療機関での不払い発生対策にお役立てください。

厚生労働省のサイトより

トータルでどれくらいの損害が出ているのかは不明(2022年度の総額は8800万円で受け入れ病院の3割が未払い問題に直面したという報告がある)なのだが、高額医療費を踏み倒すようなこともやっている模様。

病院2割で診療費の未払い発生

2024年8月16日 2:00

厚生労働省がまとめた医療機関の外国人患者受け入れに関する2023年度の実態調査によると、23年9月の1カ月間に外国人を受け入れた病院の18.3%で診療費の未払いがあった。22年度調査は19.9%だった。インバウンド(訪日外国人)が急増するなか、対応が急務になっている。

日本経済新聞より

恐らくは医療ツーリズムを利用した場合に踏み倒すことは難しいと思うけれど、ビザが必要ないケースや不法滞在や健康保険証の不備などの「穴」があるために対策は難しいと思われる。

そうなると、その部分から日本の社会保障費が蚕食されることになる。

医療業界が浸食される

そして、医療業界の一部がやはり外資によって浸食されつつある。

中国で話題「日本で会社作れば、医療タダ乗り」、保険診療天国ニッポンの落とし穴

2023.5.26 4:25

“保険診療大国ニッポン”に、中国人の視線がにわかに注がれている。「ビザを取って会社を設立すれば、日本の福祉制度にあやかれる」などといった中国語の動画も拡散されているのだ。一方で、家族も呼び寄せられる「経営・管理ビザ」を使って診療を受けるケースも散見され、「横入りされる形で使われれば、保険診療制度そのものに大きな影響が出るのではないか」と危惧する声もある。

DIAMOND Onlineより

病院に行って外国人の存在に気がつくことがあったが、名前を呼ぶシステムが廃止されたこともあって、近くで外国語を話している人がいない限りは気がつけない。

残念なことに、一部では中国人を含む外国人による公的医療保険制度の意図的な利用も発生している。過去には、保険料を滞納したまま帰国してしまうケースもあった。また、「経営」と目的を偽ってビザを取得し日本で国保に加入、高額な治療を受けた後に「高額療養費制度」を使って枠を超えた分の医療費を取り戻すなどの悪用が報じられている。

前出の行政書士・I氏が接したケースでは「経営・管理ビザを取得した父親が中国から呼び寄せた子ども3人の中に、眼科の専門治療が必要な子どもがいたなどの事例があった」という。

DIAMOND Onlineより

こうした事例はさほど多くないかも知れないが、外資によって病院の経営権が買われるケースなども増えていて、日本の医療システムが悪用される切っ掛けになるのでは?という危惧もある。

日本人のための国民健康保険だったはずなのに、どういうわけか外国人に利用されてしまうのである。

ここまで書けば、10年ビザがどんな目的で利用される可能性があるかは、なんとなく理解頂けるだろう。杞憂ではなく実際に悪用されているケースは紹介したDIAMOND Onlineの記事にもあるように、確実にあるのだ。その額などは不明だが。

外資が関わって、利用費が増加したと思われる事例もある。

東京23区火葬料高騰、民営で9万円 中国資本傘下参入以降、続く値上げ 「侵食」~火葬(上)
昨年末、親族の葬儀を四ツ木斎場(東京都葛飾区)で執り行った70代の男性は葬儀の明細を見て愕然(がくぜん)とした。《最上等(星)》。そう記された火葬料は7万5千…

背景がハッキリ分からないので、この件も批判するべきかどうかは悩ましいところだが、似たようなケースが医療業界でも起こりえるということだね。

そもそも日本の病院は人的リソースが不足しがちで、そこを外国人で補おうという意味不明な方針になってきているのだ。

インドネシア、フィリピン及びベトナムからの外国人看護師・介護福祉士候補者の受入れについて
インドネシア、フィリピン及びベトナムからの外国人看護師・介護福祉士候補者の受入れについてについて紹介しています。

外国人看護師が良いとか悪いとかの以前に、文化の違いが看護に影響する可能性があるし、看護師は母国でも大切なリソースであるから、結果的に日本の人的リソースが増える結果になるとは思えない。

来日して高い医療システムの中で学ぶという発想は否定しないが、日本の人的リソース不足を補うというのは明らかに失敗だろう。だって、帰国が前提なのだから、将来的の安心材料にはならない。

横行する白タク

他にも心配な話がある。それが、白タクの横行だ。

鎌倉で「白タク」横行、成田周辺から観光地に拡大…容疑の中国籍男「友達の友達を乗せただけ」

2024/11/13 14:30

コロナ禍後のインバウンド(訪日外国人客)増加に伴い、神奈川県内の観光地で無許可営業の「白タク」が増えている。取り締まりが強化された10月1日以降だけで、神奈川県警は訪日客狙いの運転手6人を逮捕。年間数件だった摘発件数は今年、すでに12件に上っている。

讀賣新聞より

タクシー業界を守りたいとかそういう話ではなく、この「白タク」つまり違法な観光客相手の運送業が、様々なトラブルを産む可能性が高い。

ライドシェアなどの制度も導入されたものの、タクシー業界に配慮したせいかイマイチ成果が上がっていない感じだ。タクシー業界そのものにもかなり問題があるので、ややこしいのだけれど。

タクシー業界も高齢化が進んでいて、タクシーの絶対数が少なくてタクシーがつかまらないという困った事態を迎えることも少なくない印象なので、ライドシェア解禁というのは悪いことではないという意見もある。

あるのだけれど、白タク行為との切り分けが寄り難しくなるという側面もあって、諸手を挙げて賛成できる話とも言い難い。

白タク行為が各地でトラブルを引き起こしている実態もあって、そもそも違法運営しているのだから多少の法令違反は気にしないのかもしれないが。

不法民泊

更に、不法民泊も増えていることが問題視されている。

“ウィークリーマンションで違法民泊270か所”京都市が指導

07月26日 17時19分

京都市は、市内で「ウィークリーマンション」などと称して宿泊の募集を行っている施設がおよそ270か所確認され、営業許可が必要な旅館業に該当するとして、指導を行いました。 1か月未満の住宅の貸し付けは違法な民泊になるとして、注意するよう呼びかけています。

NHKニュース

このウィークリーマンションの事例のように、以前から不法民泊の問題は存在した。

ただ、これも外国人が資本が入りつつあり、白タクの話も相まって、支那人の白タクが運んだ観光客が支那人の経営する民泊で宿泊し、支那人の経営する土産物屋でお土産を買って、観光地を汚して帰る。そういう負のスパイラルを産んでいる面もあって問題視されている。

そうすると、支那人富裕層が日本に来て果たしてインバウンド効果が見込めるのか?という根本的な疑問が出てしまう。

果たして、観光マルチビザ10年の設定は国益に叶うのだろうか?

え?富裕層はそんなところを利用しない?

だが、富裕層は日本の資本を買い占めて独自ビジネスを始める可能性はあるだろう。それが合法的にやってくれるのであれば未だしも、そうでない場合も勿論考えなければならない。観光ビザではビジネスは出来ないハズなんだけれどね。

方針の方向修正が必要

というわけで、やや「心配事」を羅列した感じになって、陰謀論的な面もあるのだけれども。

自民党の福田幹事長代行は記者会見で「党の合同会議で政府側から説明を聴取したと理解している。国際情勢も大変、微妙な時期にある。こういうことは丁寧に進めなければいけない。私としても丁寧な説明を政府に求めたい」と述べました。

NHKニュース「自民 中国人の観光ビザ発給要件などの緩和方針」より

とにかく、丁寧にその方針を確認して、おかしな使われ方をしないようにしていくべきで、そのための部会での突き上げなのだが、「ガス抜き」と揶揄されないように方向修正をして欲しいものである。

そして、支那の富裕層だから安心、というのはやや誇張しすぎである。

中国人が個人旅行でビザの有効期間中に複数回来日して短期滞在できる「観光マルチビザ」は、有効期限が3年と5年の2種類ある。新たに設ける10年間のビザは富裕層への発給を念頭に、取得するための年収や保有資産の条件を高く設定する。富裕層が日本を訪れやすい環境を整えて消費喚起の効果を見込む。

日本経済新聞「中国富裕層に10年観光ビザ新設」より

年金や保有資産条件を高く設定したからと言って、巨額の医療費を利用する目的で来日されたらたまったものではない。

そもそも、インバウンド効果を期待してという話も怪しい感じなのだから、よくよく考えておく必要があると思う。

コメント

  1. 砂漠の男 より:

    いわゆる『自民党四人組』の暴走は止まるところがないようで、何のために、
    どこを向いて政治をしているのか、その幼稚な精神に白ける話ばかりです。

    〇岩屋外相 中国人観光客向けビザ緩和方針に理解求める(NHKニュース1/24)
    〇自民 森山幹事長「選択的夫婦別姓 法案採決は党議拘束を」(NHKニュース1/24)
    〇村上総務相 インターネット上の偽情報「必要に応じ法規制も」(NHKニュース12/26)
    〇トランプ政権、石破茂首相への関心低く「ディール」対象外か(産経ニュース1/22)

    『自民党四人組』を放置すれば、遠からず日本はレッドチームに。韓国を嗤えませんね。
    トランプ砲が日本にも向けられるかも。

    7月の参院選で、自・公政権を惨敗させるべきですが、惨敗しても『自民党四人組』が政権を手放すとは限らず、その間に支那の日本侵略が加速してしまうことが心配です。

    • 木霊 木霊 より:

      現政権は本当に困ったことに、今の自民党が選んだ政権です。
      これを何とかするのも、自民党の責任なんですよね。

      さて、参院選前に片付けないと、自民党惨敗では済まないことになりますよ、きっと。

  2. 匿名 より:

    あと怪しいのは大阪万博跡地に作る予定のカジノへの中国人客誘導ですかね?
    もしそうなら爆買い中国人が殺到してたコロナ前ならともかく、大不況の今の中国から誰が? 利権誘導まで周回遅れで呆れる

    • 木霊 木霊 より:

      大阪もかなりヤバイ印象です。
      あそこは、自民党も腐敗している状況なんですが、維新の会もヤバそうです。
      カジノは利権が絡んでいると思いますが、そういう世界ですから仕方がないところも。支那が絡んでいるかどうかは不明ですが……、可能性はあるんでしょう。

  3. 七面鳥 より:

    こんにちは。

    来ても良いけど、
    ・運転免許書き換え不許可
    ・医者は全額自費
    この二つを厳守させろと小一時間。

    • 木霊 木霊 より:

      こんばんは。

      運転免許証の話はこのブログでやっていませんでしたが、かなり酷いようですね。
      医療は、そもそも日本人が利用する前提で保険医療制度の上に成り立っていますから、外国人に利用して貰うのは違うんですよねぇ。せめて全額負担くらいはやって貰わないと。