近況は「お知らせ」に紹介するようにしました。
スポンサーリンク

戦後80年談話を首相に要求する公明党

安全保障
この記事は約6分で読めます。

必要ですかね、戦後80年談話は。

公明 斉藤代表 “戦後80年にあたっての首相談話を出すべき”

2025年1月22日 16時43分

公明党の斉藤代表は記者団に対し、平和国家としての姿勢を示すため戦後80年にあたっての総理大臣談話を出すべきだという考えを示しました。

NHKニュースより

「戦後レジームからの脱却」という看板を掲げて総理になったのが、故安倍晋三という人物だったと思う。第1次安倍政権発足の時には、「美しい国、日本」というスローガンであったが国民には今ひとつ伝わらなかった。その時に用いられたのが「戦後レジームからの脱却」である。

スポンサーリンク

首相談話とは一体何なのか

過去の談話

その戦後レジームの最たるものが、河野談話(平成5年8月4日)である。

Access Denied

これがまあなかなか酷い内容で、歴史検証をやらないうちに支那や韓国に謝っちゃった。日本の戦後における汚点であり、いわゆる従軍慰安婦問題のトリガーを引いた談話でもある。

この後に出来上がったのがアジア女性基金(平成7年7月設立)という謎の基金であり、幸いにも平成19年には「すべての償い事業が終了した」としてその役目を終えたが、今尚韓国では「従軍慰安婦の問題」とやらが蔓延っている。

こんな酷い談話だったにも関わらず、その後の政権も全てがこの河野談話を踏襲する流れになった。

これの前に出てきた宮沢氏の官房長官談話(昭和57年8月26日)も、侵略戦争をやらかしたことを認める内容でなかなか酷かったが、やはり根拠なく謝罪した河野談話が最初だったというべきだろう。

その後、幾つか談話が発表されている。

  • 村山談話(平成7年8月15日): 戦後50年
  • 小泉談話(平成17年8月15日): 戦後60年
  • 安倍談話(平成27年8月14日): 戦後70年 

しかし、振り返ってみると、一体これは何だったのか?と疑問に思う。

安倍談話

確かに、流れ的には一見、80年の節目に談話が出ても良さそうな感じはする。

だが、このおかしな流れを断ち切るためにこそ、安倍氏は戦後70年の節目に談話を出したのである。安倍氏が出した談話を一部引用するが、ここから安倍氏はそれ以降の談話を必要ないと考えていたことがわかる。

内閣総理大臣談話

終戦七十年を迎えるにあたり、先の大戦への道のり、戦後の歩み、二十世紀という時代を、私たちは、心静かに振り返り、その歴史の教訓の中から、未来への知恵を学ばなければならないと考えます。

~~略~~

日本では、戦後生まれの世代が、今や、人口の八割を超えています。あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません。しかし、それでもなお、私たち日本人は、世代を超えて、過去の歴史に真正面から向き合わなければなりません。謙虚な気持ちで、過去を受け継ぎ、未来へと引き渡す責任があります。

~~略~~

終戦八十年、九十年、さらには百年に向けて、そのような日本を、国民の皆様と共に創り上げていく。その決意であります。

平成二十七年八月十四日 内閣総理大臣  安倍 晋三

外務省のサイトより

過去の歴史に正面から向き合いつつも、戦後生の世代にその責任を押し付けない、正に「戦後レジーム」からの脱却というわけだ。

引用していない部分にも、こんな下りがある。「そして七十年前。日本は、敗戦しました」と。未だに8月15日は「終戦記念日」なのだが、これは昭和38年の閣議決定により決められたことで、これもいい加減、見直すべきだと思っている。80年経っても敗戦したことが認められないのか、と。

正直、僕自身も戦後生まれで「戦争責任」などと言われたところでピンとこない。むしろ、「わかるわかる」というヤツの方が信じられない。反省を忘れたらあたかも日本の軍隊が侵略戦争をやらかすかのような発言をする方がどうかしていると思う。

しかし、過去の談話は皆そうなのだ。

天皇陛下と皇太后陛下は硫黄島へ

戦後の節目、と言う意味では天皇陛下が皇后陛下と共に硫黄島を訪問するという話のほうが意義深く感じる。

両陛下が硫黄島ご訪問へ 4月軸に検討 先の大戦の激戦地、戦後80年で

2025/1/22 19:15

天皇、皇后両陛下が4月、先の大戦で激戦地となった硫黄島(東京都小笠原村)を日帰りで訪問される方向で検討が進められていることが22日、関係者への取材で分かった。同月上旬を軸に調整。戦後80年の今年は広島、沖縄、長崎の訪問も検討されており、節目の年に各地で犠牲者の慰霊に臨まれる見通し。

産経新聞より

残念ながら日本は「過去の反省」と言いつつも、日本が大東亜戦争をどのように戦ったかについて真面目に検証してこなかった。何を失敗して、何が成功したのか。

いい加減、敗戦を受け入れるべきなのだ。

上皇陛下と上皇后陛下は、昭和天皇が終ぞ出来なかった各地の慰霊を実現されている。未だ、直接靖国神社を参拝することは叶っていないのだけれど、秋季例大祭に勅使が参向する形で毎年行われているという点では、それも実施されていると見て良い。

在位中の上皇さまは戦後50年の平成7年、上皇后さまとともに原爆が投下された長崎と広島、地上戦で多くの犠牲者を出した沖縄を相次いでご訪問。これに先立ち、6年2月に自衛隊機で硫黄島を訪れ、2万人余りの戦没兵を慰霊する国の「天山慰霊碑」と、都が日米すべての戦死者の霊をまつった「鎮魂の丘」で拝礼された。天皇陛下は昨年6月の記者会見で、上皇ご夫妻の平和を大切に思うお気持ちを「しっかりと受け継いでまいりたい」と述べられていた。

産経新聞「両陛下が硫黄島ご訪問へ」より

日本の象徴が各地の慰霊に回っているのだから、これ以上の過去の反省はないと言えよう。寧ろこのことを日本国民に知らしめて、慰霊を認識することこそが大切である。

その上で、やはり先の戦争の何が良くて何を失敗したのか、全てを否定するようなことなく冷静に受け止めてこそ、戦後レジームの脱却を実現できるのではないだろうか。

公明党の狙いは、新たな強請のネタを特定国に提供するくらいの事である。それは他国のプロパガンダに乗るという意味であり、どんな日本の国益に繋がるのか?と、疑問に思う。

「首相談話」を出す意味は一体何なのか?は、今一度見つめ直す必要があって、僕自身はもう必要ないと考えている。皆様はどうだろうか。

追記

まーた、ふざけた事を言い始めたな、石破氏は。

戦後80年談話、首相熟慮 公明主張、自民保守派は危惧

2025年01月27日07時01分配信

政府が、2025年の戦後80年の節目に首相談話を出すかどうかに注目が集まっている。公明党は談話で平和国家としての姿勢を示すべきだと主張するのに対し、自民党内では保守派を中心に反対論が根強い。石破茂首相は何らかのメッセージを発信することに意欲を持っているとされるが、熟慮を重ねる意向だ。

時事通信より

ハッキリ言っておくが、8月まで石破内閣は保たないから。

コメント

  1. 七面鳥 より:

    こんにちは。

    むしろ、過去の談話を片っ端から削除する方が先かと。

    河野親子、お前ら絶対許さんぞ。

    • 木霊 木霊 より:

      こんにちは。

      河野談話を延々と踏襲し続ける理由はイマイチ僕には理解できないです。
      「安倍談話を踏襲します」という話にしてくれれば未だマシなんですけどね。