まあそういうこともあるよね。
【ドイツ】石炭火力の脱却、見直しも CDU党首、産業保護を優先
1/15(水) 11:45配信
ドイツの次期首相の筆頭候補と目される、中道右派・キリスト教民主同盟(CDU)のメルツ党首は13日、党下部組織の集会で、石炭・ガス火力発電からの早期脱却よりも、産業保護を優先させるべきだとの考えを示した。ショルツ首相(社会民主党<SPD>)率いる現政権は、2030年の石炭火力廃止を目標としているが、メルツ氏は自党が政権を奪還した場合、軌道修正を図る姿勢を鮮明にした。
Yahooニュースより
気がつくのが遅いよ。
ドイツは軌道修正が間に合うのか
軌道修正するドイツ
トランプ氏がアメリカ大統領に返り咲いた結果、パリ協定はほぼ瓦解することが決定した。
まあ、もともと実現可能性がない話なんだが。
ただ、アメリカの事情はともかく、ドイツとしてもこれを受けた判断というわけではないのだろうけれど、バカバカしくなってしまったらしい。

そりゃね、ドイツは1.9%だから。
メルツ氏は演説で、代替エネルギーがないまま化石燃料による発電を停止すれば、「ドイツの産業拠点としての立場を危険にさらす」と主張した。一方で、化石燃料による発電を現状のまま続けるわけではなく、廃止に向けた取り組みを進める方針も示した。
Yahooニュース「【ドイツ】石炭火力の脱却、見直しも」より
この記事に出てくる、中道右派・キリスト教民主同盟(CDU)のメルツ党首だが、次期首相になると言われている人物である。
最大野党
現在、CDUはドイツの最大野党としてドイツ国民の支持を得ている存在である。
ドイツ 最大野党の会派 首相候補をメルツ党首と発表
2024年9月18日 9時05分
ヨーロッパ最大の経済大国ドイツで来年9月に連邦議会選挙を控える中、最大野党の会派は首相候補をキリスト教民主同盟のメルツ党首にすると発表しました。最大野党は世論調査の支持率で首位に立ち、メルツ党首が次の首相になる可能性があります。
ドイツでは、来年9月28日に連邦議会選挙が予定されていて、最新の世論調査では中道右派の最大野党キリスト教民主・社会同盟が支持率で30%を超え、首位に立っています。
NHKニュースより
CDUは社会的市場経済の確立に尽力する組織のようで、安定的な経済成長を目指すという立場を取っている。キリスト教を掲げてはいるけれども、キリスト教徒以外を排除するつもりはないとのこと。
一方で、同盟90/緑の党というような強い左派勢力と結びついた環境保護グループのように、反原発や反火力発電というような立場ではない。したがって、メルケル政権のような路線を否定する立場であるようだね。
メルツ氏は68歳で、かつては党内でメルケル前首相との権力争いに敗れ、政界からいったん身を引いたこともあります。
ドイツでは3年前、連邦議会選挙で、それまで16年続いたメルケル前首相率いる政権から中道左派の社会民主党のショルツ首相率いる政権に交代しました。
NHKニュース「ドイツ 最大野党の会派」より
また、メルツ氏自身がメルケル氏にしてやられた過去があるので、メルケル政権の方針を全て破棄するなんてこともやるかもしれないね。
本音では原発の再稼働をしたい
で、火力発電に関してはガス火力発電所を中心に、建設を推進するつもりのようだ。
ショルツ政権は、ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー危機のさなかだった、23年春に原子力発電所の稼働を終了した。メルツ氏はこれを「重大な戦略的ミスだった」と批判し、「イデオロギーが先行し、客観的な判断では全くなかった」と語気を強めた。
CDUは原発について、2月の連邦議会(下院)選挙に向けた公約で、「原子力の選択肢を保持し、停止した原発の再稼働を検討する」と明記している。しかしメルツ氏は「再稼働の可能性は週を追うごとに低下している」と述べ、現実的ではないとの考えを示した。
Yahooニュース「【ドイツ】石炭火力の脱却、見直しも」より
原発に関しても再稼働を目指したいのが本音ではあるが、既に取り壊しを開始してしまった発電所もあって、発電を再開するというのはかなりハードルが高いようだ。
また、新たに原発の建設というのも難しいようなので、直ぐに方針転換というわけには行かないらしい。
そういえば、ドイツはEVに対する補助金を打ち切ってしまっている。
ドイツのEV補助金、1年前倒しで停止 電動化に失速懸念
2023年12月17日 6:59
ドイツ政府は17日から電気自動車(EV)の購入時に支給する補助金を停止すると明らかにした。2024年末まで継続予定だったが、新型コロナウイルス対策で使わなかった過去の予算の転用が違憲となり、補助金を捻出できなくなった。欧州の旗振り役だったドイツの突然の支援停止で、電動化に失速懸念が出てきた。
日本経済新聞より
まあ、支那からのEVを国内の補助金で売っているような状態だったので、もともと苦々しく思ってはいたのだろう。
ドイツのEV販売はこのおかげで失速してしまったが、ドイツ自動車産業も大混乱になってしまった。他に、ドイツの電気料金が高騰しているのもかなり問題で、EV利用の足を引っ張っている。
欧州のエネルギー危機によりドイツの電気料金は高騰した。今は下落傾向にあるが、23年の家庭用電気料金は1kW時当たり45ユーロセント(72円)だ。標準家庭の電気料金は年間34万円を超えていたが、10月には年間24万円まで下がっている。
国際環境経済研究所のサイトより
日本の場合、標準家庭の電気料金(4人家族とする)は14.2万円程度なので、ドイツは日本のほぼ倍の電気料金という感じになっている。
なお、ガス代もドイツでは年間25万円程度だというから、月平均で2万円程度は支払っている感じである。家計にはかなりのダメージなはずだ。ドイツの平均年収は約734万円(2023年)だとされているので、電気ガスの料金が日本の倍程度でもそこまでのダメージは無いはずだが。
産業活性化の為には電力の安定供給が必須
何れにせよ、ドイツ経済にとっても電力の安定供給は死活問題で、現在の国内の電力供給の5割以上が再エネ頼みというのは割と不安定で、自国で電力を賄うのが不可能な(注:トータルでは賄える計算になる)状況である。
欧州卸電力価格が急騰 寒波と再エネ発電低下で
2024年12月13日 19:04
欧州の卸電力価格が急騰している。寒波による気温低下で電力需要が増加する一方、風が吹かず、風力など再生エネルギー発電の低下で供給量が低下したためだ。ドイツでは、特に電力需要が高まる夕方の時間帯にかけて需給が逼迫し、電力価格を押し上げた。
日本経済新聞より
実際に、去年末はかなり電力逼迫して大変だったらしく、ドイツのお陰で欧州の電力のスポット価格が高騰するなどという事態を迎えていた。
……ちょっと考えたらわかるだろう、と思うんだけど。まあ、気がつけたのは良かったよ。ただ、メルツ氏が首相になるのは早くても2月末の話。また、CDUとしては状況が厳しくなりつつある現場なので、政権運営には苦労するだろう。

そうすると、政権が安定するのは早くても5月くらいになるんじゃないかと思われるので、電力不足と火力発電所建設の機運は萎んでしまう可能性もある。脱原発の次は脱炭素だと言われていた時期もあったが、流石に方向修正は避けられないとはいえ、ドイツにおける環境意識は根強いものがあるからね。
まあ、ドイツの命運がどうなっていくのかは、外野から観察していけば良いんだけどね。
追記
ちょっと興味深いニュースがあったので、追記しておく。
ドイツ 次の首相有力視のメルツ氏 中国に厳しい姿勢で臨む考え
2025年1月24日 10時47分
ドイツの議会選挙まで1か月となる中、次の首相就任が有力視される最大野党の首相候補が外交政策などをめぐり演説し、中国に厳しい姿勢で臨む考えを示しました。
NHKニュースより
メルケル氏のやらかした政策の誤りを、何処まで正すことが出来るのか。
演説でメルツ氏は、中国をロシアと並んで欧米の民主主義を脅かす存在だと名指しして警戒感を示しました。
その上で、「中国は専制主義と国家主義が欧米の民主主義と市場経済より優れているのだと示そうとしている」と述べ、厳しい姿勢で臨む考えを示しました。
さらに、中国を重視してきたドイツの経済界に対し「中国への投資は大きなリスクが伴う。問題を抱えても政府に支援を求めないでほしい」と述べ、依存を深めないよう強く促しました。
NHKニュース「ドイツ 次の首相有力視のメルツ氏」より
なかなか発言の内容を見ると不安を感じる面もあるが、支那から距離を置きたいという意図はあるようだ。
ドイツがどこまでやれるのか、は興味のあるところだけれどもね。
コメント
ユーロって通貨システムじたいがドイツのに都合良い制度でしたんで、いい思いしてちょいと金を掴んだら、環境だの人権だの、自分たちを高尚な人間と勘違いしたんですよ。それで現実みない理想主義みたいのに国が傾いた。まぁ、そういう集団発狂といえ点ではナチス政権の頃から変わらんのでないすかねこいつらは。
日本のお花畑と同等な連中ですよ。
あとメルケル以後の政権てのは、米国民主党のドイツ支部みたくなっていった。まんま言ってる事が同じでしょう?
んが、人権だの環境だのホザいてる連中が、政治的エリートで、不都合による実害を無視して理想ばかり語る。
ホンネのところで勘弁してくれよ、とトランプが再登場したわけで。
んが!前にドイツの財団の援助で留学し、各地で教鞭を取った兄貴が「ドイツ人は正気を保ったまま狂うからタチが悪い」と申していた事を書きました。
トランプ大統領を再登場させたアメリカ人てのは、戦争のやり方と徹底性からして、 とことんプラグマティストなんですよ。
対するドイツ人って、シラー(ウィリアム・テルやオルレアンの乙女の作者)的というのか、ロマン派なんてすよね。
ロマン派やめると一気にニーチェみたいなニヒリストになる。その振れ方が尋常でないが、なまじっか論理性を大事にする連中なので、自らのアホさに気づかないんてすね。困った事にコレはリベラリストのダメな部分とも重なる。
いちどブラックアウトして死人が出なきゃ変わらないんと違いますかね?
これ奴らが環境にこだわる事と関係してると想うすけど。例えばナチスは禁煙や全粒粉パンを推進した健康帝国で、かつ自然の好きなロハスでした。
たしかにドイツは森林と湖に山に……と、とても美しい景観が多い。
ところが「絵画」はあまり盛んでない。
神聖ローマ帝国の時代から、基本的に盛んなのは「音楽」ですね。ヒトラーは画家を目指したかもしれないが、芸術の世界で名だたるドイツ人というと、やはりベートーヴェンだのバッハだのとなる!
対するフランスは「絵画」てすよね?
のだめカンタービレはパリ音楽院に留学していたが、フランスを代表する芸術ってやはり画家ばかり!
何がいいたいかと言うと、ドイツ人はビジュアルな環境が整っているのに、わざわざ音楽という「目に見えない芸術」を発展させた。つまりは「現実から目を逸らして観念的な世界に入る」傾向があるって事てす。
私はコレがやつらに米国民主党のスローガンめいた洗脳をした理由と思います。
EUを作って国家という枠組みを緩めてしまったことは、失敗だったと思うのですが、その事を言い出せる政治家は欧州にはまだ少ないのでしょうね。
そういう意味で、イギリスは正しい選択をしたのだと思います。尤も、イギリスは経済的にかなり苦しんでいるので、「正しさ」を実感できるようになる前に滅びる可能性はあるんですが。
ドイツ人は現実から目をそらして夢に生きるのが好きな人々かもしれませんね。
「ドイツ人は正気を保ったまま狂うからタチが悪い」とは、ドイツ人にとっては不本意かも知れませんが、外から見るとそう見えるのだから仕方がないかと。
ドイツのブラックアウトですか。
これって、EUのどこか一国がブラックアウトを起こしたら、そこに繋がる電力網はどうなるんでしょうかね?ちゃんと国境でシャットダウンできるのでしょうか。
ドイツがブラックアウトしたら、電力網で繋がるEU諸国が全てブラックアウトしたら洒落にならないのですが。復旧も難しそうですしね。
ドイツは凄いね。メルケルの16年、ショルツの3.5年(2月の総選挙で退任予定)、
合わせて19.5年の電力政策のツケをこれからどうやって払うのか愉しみ。
そもそもガス火力発電といっても、いまのドイツに発電用の天然ガスを入手
するアテがあるかは微妙。
ちな、ウクライナ経由のロシア産天然ガスパイプラインが昨年末に停止されて、
100年以上ぶりにテキサスに大雪が降り、今冬の欧州は寒波に見舞われたため、
EUの天然ガス価格が爆上がりしています。
https://jp.investing.com/news/commodities-news/article-93CH-986544
スロバキアの首相が堪りかねて、ゼレンスキー大統領を罵倒しつつ、
ロシアと直談判するためにモスクワへ行ったとか。気持ちは分かります。
トランプ:ロシアのガスを通すようゼレンスキーに言うから、国防費3%な。
EU:(……)
メルケル体制下で、かなり左旋回というか共産化していったドイツなんですが、ロシアからの天然ガスを手に入れる伝がなくなるとかなり露骨に工業にも家計にも影響が出ますよね。
そして、この話は案外ドイツだけではないという……。
トランプ氏が国防費3%どころか5%くらい要求するようで。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-01-07/SPQBNPT0G1KW00
ヨーロッパは頭を抱えているのではないでしょうか。
でも、現実を考えると、5%ても足りるかどうかという状況なんですよね。個別安全保障の限界があるからこそ、集団安全保障の方針にしたにも関わらず、蓋を開けたら「アメリカさんお願いします」だったというのが、ヨーロッパの甘えでした。そこを「甘えんな」と言われているだけなんですけれど。
>いまのドイツに発電用の天然ガスを入手
するアテがあるかは微妙
そもそも、 原子力・石炭火力まで閉鎖後 水素発電所に置き換える計画が
、何故か去年12月に予算通らず頓挫した結果
ガスどころか発電所も頓挫したのが現在ですよね(笑)
– – –
国連事務総長のグレテス氏が化石燃料の継続使用は破滅的と言ったそうですが、
温暖化対策として言ったならバカげてると思いますが、
エネルギー枯渇問題としては正しく、しかも以外と急務と個人的には考えています。
今の化石燃料とウランの枯渇時期予測は、現状消費トレンドで計算されてます。
が、例えば石油が無くなれば残り資源の消費は早まることは皆さん同意頂けると思います。
これを勘定に入れると個人的な一番悲観的計算だと全枯渇まであと75年、楽観的計算でも300年
個人的予測で核融合実用化はあと150~300年
政治はワーストに備えて欲しい。とすると2~300年の繋ぎが欲しい。なら人類手持ちの技術。
ソーラー、風力等が繋ぎにならないことは木霊さんに同意です。
残された希望は増殖炉、進行波炉。
(今主流の軽水炉はプルサーマル含めウラン鉱石の2-3%を利用出来ますが、これだけだと上のワースト75年枯渇パターンです)
しかし増殖炉、進行波炉だとウラン鉱石の60%が利用可能。石油石炭無くなってもしばらく持ち、核融合炉の実用化までつなげることが可能。
>木霊様
新世代 小型原子炉は、中身の形式は多様とのことですが、高速増殖炉や進行波炉はプランに入っているのでしょうか?
去年からの山童さん宿題、
核融合等の技術的説明、長文、脱線が著しいですが、ここに続けても良いです?
>核融合等の技術的説明、長文、脱線が著しいですが、ここに続けても良いです?
是非、お願いします。
僕自身も興味がありますし、過去にトライしたことがあるんですが、なかなか難しいのですよね、説明。
私も聞きたいです。
そもそも核融合なんて現在の、近未来でも可能なの?
常温核融合なら熱エネルギーの抽出が不可能(だって常温だもん)なわけで、正当法な核融合しかないわけで。仮に地上の太陽が可能なら、その熱エネルギーをどうやって封印して取り出すのか?
興味津々てすねぇ。
今ある素材じゃムリな気が……
こんにちは。
この件に関しては、
「ばかだねえ。じつにばかだね」
「きみはじつにばかだな」
以上の感想が無いですね。
欧州出羽守、特に独逸出羽守のコメントエイター諸君の発言が気になるところですが、知らぬ存ぜぬ見なかった振りで通すんでしょうね……
でもま、日本で新しい火発造る際には
「ドイツもやってるしぃ~」
「なんなら原発の方がCO2出さないしぃ~」
って言える状況が作れたことは、喜ばしいですね。
出羽守、何処にいっちゃったんですかね。
ドイツはなかなか振り切った政策をやってくれますから、見ている分には面白いです。
真似をするのはなかなかリスキーですが。
とりあえずフランスの原子力に電力を頼ってますよね?
でもフランスの原子力発電のウランって、たしか半分近くニジェールから輸入してた。
そのニジェールがクーデターで反フランス政権となり、駐留フランス軍は撤退。
ロシアのワグネルに治安維持を依頼して、
ウランの対仏輸出を禁止してます。
この状況じゃ、フランクは自国の原子力発電にも陰りが出て、ドイツに回すどころではない。それにドイツの今冬の電力買い占めで、電気代金がEU内で暴騰し、それをドイツ以外の加盟国に非難されてる!
その状況じゃ、これ以上のドイツの電力買い占めはムリでせう。
ロシアと手打ちして売ってもらうか……ウクライナ経由のパイプラインで…そうすると戦争はどうなる?……なわけでドイツは詰んだとしか思えませんな。いや、いったいどーする気なんだろう??
ぜんぜん別な観点からドイツ中心の終わりを感じるのに「ケルト評価」の代わり方。
ケルトって言われる民族がいますね。
あれハリー・ポッターの影響で、赤毛で緑瞳の白い肌民族とされてきた。
それが近年のゲノム解析で、エリン(アイルランド)のケルトは、イベリア半島を出自とする地中海民族な事が明らかになった。
それが何の関係する??
大有りなんです!
EU離脱した英国を含め、元のEUの中枢の国、ドイツ、フランス、英国などは、中東から見れば全て「フランク」です。
ヨーロッパの源とされるギリシャ・ローマはどう考えても「フランク」じゃない!
そこで北&西ヨーロッパを統合する時の、「源ヨーロッパ人」としてイメージ操作に使われたのがケルト人!
ケルトをフランク的な容姿の民族人種として売る事は、まぁゲルマンもバイキングもケルトも同源な民族人種と見なす事であり、EU統合に都合良かった!
そこで大いに利用されたのがエンヤの音楽やハリー・ポッター映画なわけです。
しかしバイキングは半数がアジア人種との混血がいた事や、ケルトが地中海人種である科学的、考古学的な実態は西欧の報道から意図的にオフミットされてきた!
意図的というのは、ケルティッシュの多いアイルランドは、肌こそ白いものの、黒眼暗髪の方が多いのは周知の事実だもの!
意図的に学問から出てきたゲノム結果を封印してきたんですよ。
それが学問的事実が拡散され始めたのは、
仏独中心なEU体制への反発が、抑えられないまでに広がったからだと思います!
各国のナショナリズムの高揚とも関係あるかも知れない。
独仏に対して「お前らフランクと一緒にするなよ!」とね。
横合いから失礼。
いろんな「今まで明るみに出なかった事実」が、パンドラの箱のごとくに溢れ出す時代、なのかも知れませんね、今は。
箱の底に、希望なんて「毒にしかならない、夢遊病の病原菌みたいなやっかいなもの」を発見したと騒ぐヤツが居ないことを祈ります。
※パンドラの罪は希望を解き放ったこと、というのは、エリ8のサキ王子のセリフでしたっけ?今の御時世見ると、同意するしかありません。新谷かおる先生、凄すぎる……
エルヴィス・プーレスリーの生存説が未だあるのはエルヴィス(希望)たからなのでしょうね???? 死んだの還暦の私が小学生の時だけど????
一説にパンドラが開けたのは箱でなく蓋付きの瓶だ説ありますが、スクリューキャップが古代ギリシャにあったとも思われませぬ????
どっちにせよ、このパンドラが放ったエルビス(希望)については、実は様々な見解があって、
本当は「偽りの真実」って説もある。
もともと神話には暗号化された比喩があって、特定のキーでしか解明できない歴史的真実を、当時の為政者の目を逸らし後世に伝えるものであったり、
逆に「常識が変わった為」に、そのキーが見えなくなり、結果として「意図せざる暗号に転じた」場合もある。
「希望」が偽りにより人を動かすというのは、いつまで経っても崩壊しない中国共産党や北朝鮮とか、いつまで経っても活力を取り戻さない日本や、
平和と環境と人権の御花畑や、グレイト・アメリカ再興を夢見るアメリカ
観ていても解るでねすか?
問題を先送りしたい勢力にとって、
希望≒偽りの希望ほど、便利な愚民支配の道具はないんですよ。
最期に残ったのが……。このエピソードで肯定的に捉える人と苦笑する人と。
なにしろ「希望」じゃあねぇ……。
パンドラの罪は、それをこっそり燃えないゴミの日に出しちゃわなかった事ですね。
リベラル界隈がわけのわからん希望を掲げて世界をグチャグチャにしてきたの見てますからね。具体的算段でない希望ならもうイラネーや!って事ですな。
あ、変な位置にレスになったのでそちらは削除お願いします>木霊様
お許し頂けましたので 核融合の自己流説明を、ただし長くなり過ぎたので 以外1~4に分ける予定で、レスも日を跨ぎますm(_ _)m
核融合1. 熱と温度とプラズマ
核融合2. 核融合炉は2億℃
核融合3. だけど実質2千℃?核融合炉開発の現在位置
核融合4. BOOK独断、この先の課題
核融合1:熱と温度とプラズマ
今回は核融合の前に(^-^;
何故いっけん手に負えない超高温が、現実には手に負えちゃてることが多いか?
身近な例、融点660℃のアルミ鍋が、何故 ガスコンロの燃焼炎=1500℃の高温プラズマ、に耐えるのか?
燃焼炎プラズマは、ほぼ空気・気体なので固体のアルミと比べ「低密度」スカスカだから
温度高くても熱量小さい。
数値で言うと、空気の体積比熱はアルミの約1/2400なので
アルミ1mLを0→500℃に温めるのに必要な熱量は、
1500℃の燃焼プラズマ・ガス7200mL(=1500/500×2400)の熱量と同じ。
すなわちコンロはそれなりの時間かけないとアルミは溶けない。
逆から見ると一般的にはプラズマは低密度なのですぐ冷める。
例:
炎って色で温度が判るけどコンロの炎の青色部1500℃と周りの大気の間には
1000℃の部分:本来赤色があるけど、見えませんよね?
理由は、広がるとすぐ冷めるので 1000℃の領域が薄すぎて見えないんです。
– – – – –
プラズマってのは、ガスの分子が電子を手放して(電離と言います) プラスイオンと電子の集団になった物で、実態はまあガスです。
しかし、イオンと電子なので、電流を通しますし何より電場・磁場で動きをコントロールできます。
電離(プラズマ化)は高温・高電圧放電などで起き、
一番身近な例は 燃焼炎、点灯してる蛍光灯の中身です。
脱線1 常温核融合
実は200~500℃ぐらいのが多い(^-^;
2億℃の通常核融合から見れば、日常に近い ≒常温
と言う業界表現だけど誤解の元ですよね
似た困った業界表現が「高温」超電導。液体窒素温度
昔の液体ヘリウムより液体窒素は高温てこと
かも知れないけど一般感覚だとどっちも極低温ですよね(苦笑)
業界「用語」と言うのも個人的に憚られ 「業界表現」と勝手に造語しました
今日はここまで、ちょい退屈な文を最後までお読み頂き ありがとうございました。
なるほど。密度の違いで、濃度による
冷却があるのか。それと密度の違いで
超高熱でも容器などを溶かすにも時間掛かる場合があると。ふむふむ。
プラズマの実態が電離によるガスみたいなものという御指摘もわかり易い!
つか山童みたいな「猿にも解る」でないと理解し難いところを簡易に説明して下さってる。ありがたい!
実態がガスみたいなものという御指摘ないと、わからんもんね。
銃弾と羆みたいな関係かなぁ。よう自衛隊を出せ言う方いるけど、20式の5.56ミリ弾はジュールは大きいけど、
貫通と弾速にエネルギーが消費されるから、ストップパワーがない。だから射程が短く貫通力が無いけど、トルクの大きな散弾銃のスラグで狙う。ジュールが同じでも、弾の質量が大きく速度の遅いスラグの方が。ヒグマみたいのには効く。人体と熊体を相手するには弾のジュールだけじゃ計算外なのと似てるかなぁ。感想として。
「常温」と「高温」のくだりも、はぁなるほど…でしたね。
ただ大規模発電に用いるとなると、湯沸しポットじゃないから、その程度の温度だと発電用蒸気を作るのに足りない気もしないではないです。ボイラーの内部燃焼温度より低い気がする。
という訳でとても勉強になりました。
BOOK様ありがとう!!m(__)m
しっかりお読み頂きありがとうございます。常温核融合は確かにボイラー・タービン動かすには低温過ぎますね。
同じ問題が、ソーラー熱発電や、何と普通の原発でも
非常に高い安全係数確保のためだったかな?
ソーラーの方はスターリングエンジン等で逃げる試みもあるようですがコストとメンテが(^-^;
特に消化不良のご意見は無いようですので、この後、本日分を
核融合2. 核融合炉は2億℃
また熱のハナシから、巷に溢れる説明「核融合炉は超高温が必要で閉じ込めに苦労する」、、、
、、、誰が言い出したかコレ、非常に誤解を招く悪文で誤解が一人歩き
素直に解釈すれば「超高温に耐える物質が無いので閉じ込めに苦労する?」?私も長年騙されてたけど(笑) んな意味じゃありません。
正しい意味は「狭い範囲へのプラズマ閉じ込めが難しくて、すぐ広がる。するとプラズマ冷めて核融合止まっちゃう」です
開発中のD-T核融合
(D:重水素、T:三重水素 =トリチウム)
では 核融合起こすのにDとTの衝突エネルギーとして温度換算2億℃必要
主流のトカマク型炉では1/10万 気圧の真空の部屋にD,T原子を含んだガスを入れ、外から電磁場を掛けて
・ D,Tをイオン化(電離させてプラズマにする)
・電磁場でイオンをドーナツ状の軌道を描くよう加速
・ドーナツ状の領域からイオンが出ないよう電磁場制御
こうして電磁場でD,Tイオンを加速(=加熱)。速度が2億℃相当に達して、、、
…この相対速度(温度で)DとTが衝突すると、、、
、、 目出度く核融合が発生、パチパチパチ、てな仕組みです。
10万分の1の真空にする理由
電磁場でD,Tイオンを加速中、2億度になる「前に」衝突すると
高速道路の接触事故みたいにとっちらかり、左右の壁や地面にぶつかり抵抗で減速、
トカマク炉なら閉じ込め領域外の遅いD,Tとぶつかり減速
すなわち冷めちゃう。のを防ぐため真空にする
空気の10万倍スカスカにしてめったと接触事故が起きないようにしてる。
それでも2億度のプラズマ(イオンの集団)の軌道を電磁場で細かくコントロールし狭い範囲に閉じ込める制御は微妙でシビア。
核融合、始まっちゃうとエネルギーやら色々出て来て更にシッチャカメッチャカ。
制御が微妙になって、制御しくじるとプラズマ広がって
2億度から冷めて核融合止まっちゃう。
、、、核融合の継続には五条悟の六眼が必要なのか?(笑)
、、イヤ、トカマクの制御の中身までは知りません、ワカリマセンm(_ _)m
ここで判明すること
核融合炉はヘタ打つと冷めて止まる。 暴走と言う面では現行の核分裂炉より安全で、問題は別にあります。
脱線2-1
コマケーこと言わず力業で2億度にして核融合起こす手もあります。
でもこの力技には核分裂爆弾:原爆ぐらいのパワーが必要で、、
原爆のパワーで核融合起こすのが、ご存じ水爆(^-^;
脱線2-2
トカマク型の内部の圧力とか、ググる時は 「真空度」って用語使うとヒットしやすい。
脱線2-3
五条悟:事物を原子レベルで捉える「六眼」を持ち、原子レベルの緻密な呪力操作により最強の「無下限呪術」を繰り出す
ググれば核融合の1000倍ぐらい情報出る?
あ! 書き込み失敗の修正ありがとうございますm(_ _)m
>木霊様
脱線の脱線
モビルスーツをズバッとぶった切るような超高温超高密度プラズマを作るには、
現状人類手持ち技術だと核爆発ぐらいしか無いと思う
いえいえ、ちょっと分かりにくい仕様ですし、失敗すると管理者の修正を要することになるので。お気になさらず。
そして、解説に感謝。ただ、感想などは終わるまでは控えさせて頂こうかと。続きを楽しみにしていますよ。
2億℃……????
えっと……太陽の表面温度がたしか6000℃くらいで、コロナが100万℃〜300万℃くらい。太陽中心核で1600万℃くらいか。二億って……唖然!
なもんで「んなもん封じ込められっこねーだろ?」という常識でしたが。
あと言われてみれば、水爆は起爆だか何だかに原爆が使われてるんだった。
とはいえ、やはり実用化は難しそうな。
でも化石燃料はいつかは無くなるし、その用途は燃料だけじゃない。科学繊維やプラスチックなどに回す分ものこさねばならない。それ考えると、やはり実用化を目指せという事になる。
でも高速増殖の藻類によるバイオエタノールの方が早い気もする。
あと意外や意外だったのは(前レスで解説いただいたので納得できるが……)実態は「冷めちゃう事が問題だった」ですか。
これは目から鱗。
たしかにガスみたいなもんとすると、濃度が薄くなるなら、熱エネルギーは急速に拡散して低下すると。
まぁ、じゃあどうやって狭い場所に囲い込むかと思えば電磁波か……。たぶん磁力とかそういう非物質的な手段で来るとは思うてましたが。
利用する為には(拡散して冷めさせない為には)狭い範囲に封じ込めが必要だが、狭い範囲で二億℃出されたら物質的な封鎖は無理ですもんね。
まぁ、ただ、「密度」が肝な話ですから、
万一にその電磁波が止まる事故が起きても、拡散で冷めるなら大災害にはならなそうなイメージもありました。
>高速増殖の藻類によるバイオエタノールの方が早い気もする
個人的にはバイオエタノールの本命用途はエネルギーじゃなく、化石燃料資源が枯渇した後の工業原料としての用途じゃないかと
理由
植物光合成のエネルギー効率は現状1~max2%、まだ見ぬ遺伝子組み換えで4~5%、人工光合成(水素発生)で10% と、現実用ソーラー発電20%の半分以下。
そのソーラーを使ったエネルギー計画でも EU、支那それぞれ、サハラ、ゴビ砂漠を埋め尽くすのが必要で、
ついでに計画破綻状態のことを考えるなら、、、
おわび
ちょっと立て込んじゃってるのと(^-^;
念のため10年サボってた知識をアップデートしてみたら大変なことに
30MWの核融合発電 実証炉がほぼほぼ完成してて、発電まだだけど年明け早々、核融合臨界1000秒とか
、、、解説も書き換えないと、
ただBOOKはバックグランド基礎知識の担当として、最新トピックは木霊さんに投げるのが良いかも(笑)
なので週末までお休みします
ごめんなさいm(_ _)m
なんのなんの、ゆっくり書いていただいて大丈夫ですよ。
30MWの核融合実証炉なんですが、報道では見かけましたが真偽のほどはやや疑わしいと思っています。
温度はともかく、時間は本当に1000秒を達成できたのかどうか。
この辺りは、繰り返しできるかどうかという事も重要でしょうから、そのうち分かるのだと思っていますが。
核融合3. 温度のまとめ、夢の家庭用核融合炉
間空いてすみません、再開。今日は最新トピックは出て来ません。
熱の観点では核融合は暴走し難い話をしました。
本来の核反応特有のヤバイ話:放射線、放射能等の話しは今回は後回しm(_ _)m
先ずは熱のハナシをまとめます。
まず核融合プラズマについてガス燃焼プラズマと似た計算をば。
トカマク型 D-T核融合炉のプラズマ温度は前述のように2億℃ですが、圧力は1Pa、大気の1/10万
なので熱の密度は、
2億℃/10万 =2000℃
すなわちトカマク炉D-T核融合プラズマは2000℃1気圧のガスと同じ熱の密度。まあ2000℃の炎に近い。
ガスコンロの1500℃より熱いですがアセチレンバーナーの3300℃より低い
アルミ鍋や鉄鍋使える? さすがに炎じゃ無いので 困難
さすがに2億℃を熱(エネルギー)密度だけで語るのは手抜きゴメンなさい。
考慮に入れるのは熱輻射(熱放射)の光の波長と、熱移動のうち放射伝熱の割合。
計算省略して(笑)
ガスコンロ1500℃の輻射光 = 青色、約90%
D-T核融合プラズマ2億℃の輻射光=遠紫外線 ≒X線 99.999….%
熱移動のほぼ全てがX線、薄いアルミ鍋だと少し透過するかも?ですが厚目の鉄板で阻止可能。
、、、ただし高速中性子など放射線の影響なければ。
わざわざ熱だけ説明をしたのは訳がありまして
ほぼここまでの熱の手当てだけでOKな核融合も、原理的には存在するからです。
10億℃要る 第X世代炉の見込みですが 、pb核融合 (proton-boron、水素-ホウ素)が出す放射線は
紙一枚で阻止可能とよく説明されるα線(ヘリウムイオン)だけ。
燃料はどこにでもある。放射能や放射性廃棄物ゼロ。隔壁も鉄でOK、問題はプラズマ閉じ込め技術だけ
まあ結構毛だらけのこと言っても 恐らく開発始めたら想定外の問題山積み、は 新技術は全てそうですが
ポテンシャル的には、家庭用核融合炉も可能か?の夢があります。
核融合4.核反応は何故起こる?
元素は融合したり分裂するか?
また予備知識m(_ _)m
理由 物質は安定なモノに変化するのが自然の摂理だから(笑)
周期表には現在120個弱ほどの元素が並んでますが、最も安定な元素は鉄 Fe 56(陽子26個,中性子30個) です。
で、鉄より重い(陽子や中性子を沢山持つ)全ての元素はエネルギーを放出して分裂・崩壊して最後は鉄になり、
鉄より軽い全ての元素はエネルギーを放出して融合し、最後は鉄になります。(但し全部鉄になるには宇宙論的?な時間がかかる)
日常環境でチビチビ鉄に向かうのが放射性物質の崩壊、蹴飛ばされて一気に進むのが核融合や核分裂です。
さて上記を踏まえた核の分裂と融合の生成物の特徴
分裂:ウラン等、陽子・中性子が沢山元素の分裂なので、多種多様な分裂生成物の混ぜモノとなる
(多くは放射性で処置に困る核廃棄物)
融合:水素・重水素等、陽子・中性子ちょびっとの融合なので、生成物の種類は限られる。
結論、、、これが核融合がクリーンと言われる理由
(中には核融合3で触れたpB核融合のように実質汚染の無いものも)
(ただし開発中のD-T核融合はクリーンじゃありません。この話しは6以降で)
核融合5. 核反応の調べ方
先の4.とか、が何故わかる?
答え 理論予測と実験検証
実験は核実験も含みますが多くは天体観測と専用の実験装置
ここでは実験装置を説明します。有名なのが サイクロトロンやシンクロトロン。
シンクロトロンは金属製の「浮き輪」型の真空容器で、ただし直径 数100~数kmと大きな
原理的にはトカマク型核融合炉のご先祖で
電磁場でイオン(プラズマだけど、そう呼ぶには微少量)をドーナツ状軌道で加速し、
能力的には温度換算1兆℃ぐらいかな?加速出来ます。
中の圧力はトカマク型核融合炉の更に1/10万 (10^-6 Pa付近)
スゴく低圧、極微小量なので元がガスじゃ無くても ウラン・プラズマ何てのも作れて、大抵の核分裂・核融合は起こせます。
実際、ウランより重い元素は大抵シンクロトロンで核融合で合成したもの。
ただしトカマクより遥かに低密度なので、エネルギー取り出しは全く無理。
シンクロトロンで核融合を実際に起こし pb核融合なども事実だと確かられてますが、
発電に使えるような高密度は、現状水爆実験のD-T核融合しかデータがありません。
核融合6. D-T核融合の問題、放射能
核融合4.辺りで触れる積もりが失念ここまで伸びちゃいましたm(_ _)m
ただしこれら問題、私も本質理解しきれてないと思います。
なぜなら私の理解の限りでは核分裂炉と同質問題なのに、現実には解決に時間が かかり過ぎてるからです。
さて
D-T(重水素-トリチウム)核融合の生成物は、ヘリウム(イオン)と中性子で、生成エネルギーの大半が高速中性子です
この高速中性子が一番の問題で電荷を持たない上に高エネルギーで遮蔽が難しく
鉄でも50cmぐらい侵入する上に、当たったモノを放射物質化したり、脆化したりする。
透過してどこか内部で衝突した原子核を別の物質、大抵は放射性に変えてしまう。
実は核分裂炉でも高速中性子は出てコレが一番問題で
対策として ウラン燃料ペレットを水にドブ漬けし、
水(が含む水素)を壁として高速中性子を減速している。
水は中性子の減速能力が高く、液体だから脆化の問題は無く、水素と酸素だと中性子捕獲して何になるか比較的はっきりしているからです
しかしD-T核融合はウラン核分裂より遥かに高速中性子が多い上、プラズマを水漬けると冷めちゃうので、
炉の壁を隔てて水で減速、みたいな構造なって減速前の高速中性子を浴びる壁材が必ず発生、
この壁材の脆化、放射化が核分裂炉より異常に早く、壁材開発が課題とされてます。
30MWの発電検証やるぜ! なITER計画のトカマク炉は
この壁材隔てた中性子減速用の水で発電用ボイラーを間接加熱する
(核分裂炉と類似の構造)ですが材料開発中で、プラズマ実験は出来ても、発電実験ホントに出来るか、正直疑問です。
補足6. 高速中性子の遮蔽、読み飛ばしてもOK
中性子は電荷が無いので電磁場遮蔽は効かない。
なので壁で遮蔽しますが、、実は固体や液体は、中性子サイズで見るとスカスカ
具体的には鉄とか固体は大ざっぱには、プラス電荷の原子核(陽子と中性子の塊)が
マイナス電荷の電子を介して引き合い並んだ「結晶」となっています。
この結晶の隣合った原子核の間隔は0.1~0.2nm(ナノメートル)ぐらいですが、原子核の直径はその1/1万ぐらい。スカスカ
だけど結晶は電子と原子核のプラス・マイナスで引き合って位置固定、言い換えると電磁場で固定されてるとも見なせます。
(結晶じゃ無くても分子や液体でも実は似た状況)
なので固体はスカスカでも、電荷を持った電子ビームやイオンビームやプラズマや普通の物質は阻止しますが
電荷を持たない中性子は隙間にスルスル入り、確率論的に原子核に衝突、に近い相互作用した時に停止、します。
しかしコレは内部のランダムな原子核置換でしかも高エネルギー、結晶構造に損失を与えつつ、内部に放射性物質を仕込む
やばい劣化です。
核融合7.核融合発電の現在位置
核融合炉の完成度の基準として「臨界」の継続時間がよく使われ、年明けITERトカマク炉で1000秒 超えたらしい。
「臨界」てのは、プラズマに投入した(電磁)エネルギーと核融合で出て来たエネルギーの比
出力/入力 =Q ≧ 1 が理論定義
ただパワーロス等見込むと、発電でエネルギー取り出す。にはQが20ほど必要で、 その間の色々なQに応じて○○臨界、△△臨界とか色々ある。
こうした値の決め方だとメカ設計で大きく変わるから、 外野が細かいこと気にしもムダ。
上のITERは目標Qは10、で1000秒はQが1よりは大きい○臨界? なので 以外と核融合してるけど、それでも1000秒
10年後ぐらいに定常運転、でも発電電力≒運転電力ぐらい。
先は長い。
核融合8.まとめ、歴史と未来
①核分裂炉:初の原爆実験が1945年
-その6年後
初の原子力発電。
②核融合炉:水爆実験1952年
-その73年後
「発電メカ部を今後 取付け予定、開発中」のITER計画途中
何か時間スケールが10倍超えてて後10~20年で出来るとは、個人的には思えない。
投入人材・技術・資本も世界一流、国際プロジェクトだし、何か特定のボトルネックと言うより、
小さな「要ブレイクスルー技術課題」の山 に埋もれてるんでしょうか? 実は希に良くある
例えば 「今の主流のえーあい」 元となる「人工ニューラルネットワーク」プログラム1958年にはあって簡単な学習も出来ました。
巨大企業や国家プロジェクトも沢山ありましたが、現れては消え、2000年頃まで大して発展しませんでした。
核融合発電も現在の国際プロジェクトが成功したら、それはラッキーの部類じゃないかと個人的には思います。
だけどポテンシャルや希望があるのも事実
山カンで あと100~200年後には実現出来るのじゃ?
それまで高速増殖炉とか水素?、ソーラー?、バイオ?で繋いで
自分は見れないけど、人間が太陽系や銀河に進出する未来を信じたい
一応書き終わりました。
長くなりすぎて、
最後の方は恐らく読み手不在かも?
>山童様
途中レス ありがとうございます 励みになりました。
>木霊様
掲示板レスに 長大な文章書かせて頂き ありがとうございました
なにはともあれ、ありがとうございました。
意外と分かっていないことがあったので、勉強になりました。
夢のある技術ではありますが、発電によって電力取り出すところに至れないというのが、なかなか歯痒い感じですよね。
こちらこそ ありがとうございます。
中の人達はきっと「やってみなきゃワカラン」「当たれば凄い」「外れの確立も無視出来ない」の
ギャンブルが「ホンネ」だけど
国際プロジェクトなので「程ほど」のロードマップで何とか予算承認貰っる感じ何でしょうね。
元・関西人の私としては、優勝を期待しつつもボロ負けしても平気・平常心の
極意・阪神タイガースファンの心、で見守り続けていこうかと
ところでこっそり
BOOKが少年ジャンプ ネタ出すのは不自然でした?
いえいえ、ジャンプネタ、唐突感はありましたがにやりと出来ましたし、問題はないでしょう。
BOOKさん像とはちょっとブレはあった点は否定しませんが(笑)