僕がこの手のニュースを取り扱うのは稀なんだけど、まあ、トレンドだからね。
フジテレビでのCM放映 企業間で対応見直す動き急速に広がる
2025年1月20日 7時50分
タレントの中居正広さんと女性とのトラブルに、フジテレビの社員が関与していたなどと週刊誌で報じられたことをめぐり、企業の間でフジテレビでのコマーシャルの放映を差し止めるなど、対応を見直す動きが急速に広がっています。
NHKニュースより
テレビ業界の再編が始まる?!
テレビCM放映せず
中居氏の話は別にどうでもいい
この件で、触れておく必要があるかどうかは悩ましいが、中居氏の話の触りをほんの少し。
中居正広さん 女性とのトラブルめぐり番組休止など影響広がる
2025年1月10日 19時04分
週刊誌で女性とのトラブルが報じられたタレントの中居正広さんは、9日夜、「トラブルがあったことは事実です。心よりお詫びを申し上げます」などとするコメントを出しました。これを受けてテレビ朝日では出演番組について「今回の事態の真相に不明な部分があるので当面の間休止する」というコメントを出すなど、影響が広がっています。
NHKニュースより
フジテレビとの間に何があったのか?とか、どうしてテレビ朝日が出演番組を急死する判断になったか?とか、どうでも良い部分を切り落とすと、この話のポイントは、中居氏が犯罪行為をしたかどうか、だ。

ただ、当人達の代理人同士で示談が成立していることを考えれば、この話は、男女間のトラブルであって、突っ込みを入れるような野暮な話ではないと、僕は考えている。
中居氏が調子に乗ってしまったとか、女性側が小金欲しさに騒いだとか、色々な憶測が出ているが、そんなのは当人達が対処することである。騒ぐ価値がある話だとも思えない。
だが、問題は女性がフジテレビの社員であって、社として何か関与があったのではないか?という疑いが持ち上がったことだ。疑惑が持ち上がって噂が一人歩きしているところを、第三者が火を付けて燃やしているので、これを如何に鎮火させるかと言うことだ。
テレビ業界の体質
概形的な事実は明らかではないが、テレビ業界の体質は体育会系のノリでパワハラ、モラハラ、セクハラを煮詰めたようなところであっても不思議はない。実際に、番組として表に出てくる部分を見ると、かなり「そういう面」はあった疑いが強い。よって、フジテレビの内部的に、タレントを囲い込むための「手段」を持っていたとしても不思議はない。
その疑いを払拭するためにフジテレビの社長が記者会見をやったのだが、初動で失敗したね。
【記者会見詳細】フジテレビ社長 記者とのやり取りQ&A
2025年1月17日 19時30分
タレントの中居正広さんと女性とのトラブルにフジテレビの社員が関与していたなどと週刊誌で報じられたことをめぐり、フジテレビは17日問題が指摘されてから、初めて記者会見し、港浩一社長が関係者に多大な迷惑をかけたと陳謝しました。
NHKニュースより
これがまた酷い記者会見で、会見の取材が出来るメディアを新聞社などが加盟する記者クラブ限定で行い、記者会見を開いたという既成事実を作っただけに過ぎなかった。
テレビメディアを始め、多くの記者達が「説明責任」を大合唱するのに、この記者会見ではほぼ説明をしなかったことが火に油を注ぐことに。
「控えたい」「調査を」繰り返す テレビカメラも認めず―フジテレビ
2025年01月17日22時13分配信
タレントの中居正広さんと女性とのトラブルを巡り、17日に急きょ開かれたフジテレビの社長会見。テレビ局の会見にもかかわらず、動画の撮影や配信は認めず、出席者を制限し、港浩一社長も「調査委員会での調査」を理由に詳細は語らなかった。
時事通信より
調査委員会を立ち上げて調査を行うという事になっているのだが、現時点で当事者が知っていることを隠している疑いが強いのだ。そして、そのことが残念なことにコンプライアンスを気にする企業はこれがお気に召さなかったらしい。
CMを控える
流石に、「今のフジテレビにお金を出していると思われたくない」と思う企業が多かったようで、企業の間でフジテレビでのコマーシャルの放映を差し止める選択をしたところが次々と。
- 明治安田生命 自社のコマーシャルを差し止め
- 日本生命 19日から公益社団法人のものに差し替え
- トヨタ自動車 18日までに公益社団法人のものに差し替え
- NTT東日本 18日から公益社団法人のものに差し替え
- 第一生命 20日から放映を差し止め
- アフラック生命保険 18日から公益社団法人のものに差し替え
- 花王 自社のコマーシャルを差し止め
- 日本マクドナルドHD 20日からCMの差し止め ← New!
今のところハッキリしているだけで8社だが、更に増える可能性も高い。公益社団法人ACジャパンのCMばかりになったといえば、東日本大震災の時の自粛機関のことが思い出されるが、ACジャパンは組織運営が会員からの会費から成り立っていることから、結局は企業側からお金が出ている点は変わらない。
ただ、フジテレビに直接広告収入が入るということがなくなったわけで、大手各社がCMを控えたことはフジテレビに大きな打撃になるだろうと思われる。
注:おそらくスポンサーからの申し出でCM停止なので、スポンサード契約期間の短縮とか、契約の打ち切りとなったわけではないと思われる。だから、現時点で直ぐにフジテレビが困るという展開よりは4月以降の契約に影響がでるので、早期の問題解決が必要と理解すべきだと思う。
他のテレビ局は大丈夫?
そして、今回の騒ぎの大きな問題は、フジテレビが社員に対してタレントへの接待を強要したという疑いのみならず、テレビ業界全体に「本当に大丈夫なの」という疑念を呈した。
少し古い話で申し訳ないが、吉本興業の話に触れておきたい。
元吉本大物芸人が告白「当時はヤクザの仕事が6割やった」
2019.08.05 11:00
雨上がり決死隊・宮迫博之(49)、ロンドンブーツ1号2号・田村亮(47)らが反社会勢力への“闇営業”を行ったことに端を発した騒動は、経営陣への不満や芸人同士の派閥など、吉本興業内のさまざまな問題に飛び火している。
NEWSポストセブンより
大阪の特殊事情というわけではなくて、そもそも反社会勢力との繋がりが強いのが芸能界であり、多かれ少なかれそういうパワーバランスの中で泳いできた団体であるのだろう。
芸能の興業そのものが、ヤクザの仕切りだというのは珍しくない。日本各地にある祭りだって、そういう面とは切っても切れない。屋台の出し物などは今でもそういった関係者がやっているのだから、まあ、そういうことなんだろうと思う。
三谷幸喜氏、中居正広の騒動で「一番知りたいのは、これはフジテレビだけの話なのか?ということです」
2025年1月18日 23時48分
脚本家の三谷幸喜氏が18日、司会を務めるTBS系「新・情報7days ニュースキャスター」(土曜・午後10時)に生出演した。
スポーツ報知より
三谷氏が「一番知りたいのは、これはフジテレビだけの話なのか?」などと、しれっと質問をしたけれども、これが多くの国民の感想であろう。
裏を返せば、電波利権を牛耳ってきた組織が瓦解しつつあるということでもある。
電波利権にメスが入る可能性
今後、記者クラブだとかクロスオーナーシップなどの制度そのものにメスが入っていくことになるかもしれない。
新聞テレビが絶対に報道しない「自分たちのスーパー既得権」
2016.10.08
~~略~~
世界基準で見てもこの日本のメディア構造は異常である。普通の国ではメディアも普通に買収される。経営者が代わることもあるので、これが会社としてメディアとしての緊張感につながるのだ。
現代ビジネスより
ライターが高橋洋一氏なので話半分にしておくのが無難かも知れないのだが、ともあれ利権構造があるのは事実である。切り崩しが進めば、電波オークションや電波再編への道が開ける可能性はある。それが、幸せかどうかは定かではないが。
追記
あららー、早い展開で。
ローソン、フジテレビCM差し止め 中居正広さん問題で
2025年1月20日 12:58
ローソンは20日、フジテレビで放映しているCMを当面差し止めることを明らかにした。タレントの中居正広さんと女性とのトラブルを巡り、フジテレビの社員の関与が報道されていることなどを踏まえた対応としている。
日本経済新聞より
ええと、リストに2名様追加。
- ローソン 20日よりCMを当面差し止め
- セブン&アイ ホールディングス 20日よりCMの差し止め
そして、不思議なことがおこった。
フジHD株価、一時8%高 株主総会に向け思惑
2025年1月20日 11:58 (2025年1月20日 11:59更新)
20日の東京株式市場でフジ・メディア・ホールディングス(HD)株が上昇し、一時前営業日比138円50銭(8%)高の1829円となった。タレントの中居正広さんと女性とのトラブルを巡り、広告主がフジテレビのCMを差し止める動きが相次いでいる。業績への悪影響が見込まれるものの、株主総会に向けた様々な思惑を背景に上昇した。
日本経済新聞より
投機的な動きが出ているという観測と、経営陣が刷新されることでマシになるのではないか?という期待が出ているという観測があるけれど、いずれにせよ米ダルトン・インベストメンツが物申していることが影響するということなんだろうね。
米ファンド フジ・メディアHDに調査要求 中居さんめぐる対応で
2025年1月15日 17時56分
アメリカの投資ファンド「ダルトン・インベストメンツ」は、フジテレビを傘下にもつフジ・メディア・ホールディングスに対し、週刊誌で女性とのトラブルが報じられたタレントの中居正広さんをめぐる騒動への対応に、企業統治の観点から欠陥があるなどとして、第三者委員会の設置を求める書簡を送ったことを明らかにしました。
NHKニュースより
しかし、そんなことくらいで日本のテレビ業界が改善するとも思えない。

下落が続いていたフジテレビの株価が反転した理由は分からないが、乱高下が続く展開になるかも知れないね。
追記2
おお……。
フジテレビCM差し止め拡大、日産など20社超に
2025年1月20日 13:06 (2025年1月20日 15:01更新)
フジテレビで放映しているCMを当面の間差し止める企業が相次いでいる。トヨタ自動車や日本生命保険、NTT東日本、花王、セブン&アイ・ホールディングス、日産自動車など少なくとも20社超が20日までに差し止めた。
日本経済新聞より
鼠が沈みゆく船から逃げ出すかの如く。
まあ、トヨタが決めた辺りで、自動車各社はほぼ撤退が確定。日本生命が決めた辺りで、生命保険関連会社も撤退する可能性が出てくるとみたので、なんの不思議もないのだが。
これ、寧ろ何処の会社が留まるのか?の方が気になる展開だね。そして、これ株主に対して何か情報が出回っている可能性があるのだが、どうなることやら。
第三者委員会を立ち上げて調べるにしても、「何もありませんでした、無関係です」は最早通用しないだろう。何人かイケニエを捧げることになるかもしれないが、中居氏だけイケニエということはもう無理になった。芸能事務所も困っているだろうねぇ、有効な対策が打てないから。
ただ、喜んでいる方も。
経済学者の飯田氏は、テレビCMの価値が正確に分かる良い機会だと。しかし、このテレビCMの価値がハッキリしてしまうと、今後のテレビの価値が更に低下する機運になるね。
追記3
早い、展開が早いぞー。
フジ、CM差し替え50社超 日産や花王、急拡大
2025/01/20
企業の間でフジテレビのCMを差し替える動きが急拡大し、少なくとも50社超で見直したか見直す予定があることが20日、分かった。日産自動車は人気番組「サザエさん」「めざましどようび」でCMをACジャパンに差し替えたほか、花王やセブン&アイ・ホールディングスも同様の対応をしている。タレントの中居正広さんと女性とのトラブルにフジテレビ社員が関与したとの報道などを受けた措置で、企業イメージ低下を避けるためとみられる。
共同通信より
まだ、「予定」のところが複数あるみたいだけど、乗り遅れるわけには行かないとばかりに、多分、今週中には殆どの企業がCM差し止めということになると思う。
フジテレビ、社長会見後CM差し止め次々 業界に広がる「おかしい」
2025年1月20日 17時25分
タレントの中居正広さん(52)が女性とトラブルになった問題で、週刊文春などで自社の幹部社員の関与が報じられた、フジテレビの港浩一社長らが17日に開いた記者会見が広告業界に波紋を広げている。
~~略~~
加えて、フジは2023年6月から被害状況を把握し、中居さん側からも報告を受けていた一方でスポンサーには一切知らせず、中居さん出演のレギュラー番組を放送していたことも明らかになった。
朝日新聞より
そして、その原因はどうやら信義則に悖るというということで、スポンサーは「裏切られた」という思いが強かったようだ。
これ、フジテレビはもうダメかもしれないね。スポンサー側が「裏切られた」という思いが強く、フジテレビの視聴者からの信頼が回復しない以上は、CMを打つ理由がなくなってしまう。4月以降阿鼻叫喚になるか、その前段階で店を畳まざるを得ない事態を迎える可能性すら出てきた。
追記4
新宿会計士様のところの記事が一連の問題を把握しやすく整理されていたので、紹介させて貰いたい。

その上で、東洋経済の記事を2つほど紹介。


1つは新宿会計士様のところで槍玉にあげている記事で、記事中で東洋経済の記事の内容をこのように切って捨てている。
というよりも、「フジテレビの行動を正すこと」は、べつにスポンサー企業の役割ではありませんし、スポンサー企業にそんな責任はありません。
新宿会計士の政治経済評論より
至極ごもっともである。
が、追記で言及したいポイントはそこではない。
2つめに紹介した東洋経済の記事で触れているが、フジテレビには経営理念がない。結局、日枝帝国の崩壊が表面化しただけのことであり、それはテレビ業界全体に共通する問題とも言える。テレビを付ければ、多くの番組で芸人達が内輪ネタで盛り上がるだけの安い番組作りとなり、学びや気付きとは程遠い内容が垂れ流されているだけである。ドラマにしても小学校の学芸会レベルで、ただセットにちょっと金がかかっている程度。
そんな番組誰が見るんだ、という話である。
そして、とうとうフジテレビに不当利得返還請求の目が出てきたか。まあ、契約不履行ってな話になるし、そもそもフジテレビ側の瑕疵でこの状況だからねぇ。
コメント
うわーすごいことになってる????
いや芸能界に興味なくて、TVは大事件でもなければ年間視聴時間でも5時間といど。
そしてTV局に少からず嫌悪感ある。
なので「電波利権」と新聞社(TVは新聞社の同族)中心の「記者クラブ」の制度に打撃を与えるのは「ざまぁみろ」です。
つか日本をダメにしている根幹みたいな制度でしょう。携帯電話高いのも、偏向報道だらけなのも。この際だから潰せばよいのでないですか?
フジサンケイグループが潰れたから保守言論がダメになるって話でもないし。
何処まで話が進むのかは分かりませんが、統廃合が進む可能性は高そうです。
TBSも内部調査に踏み切りましたが、おそらく何処のテレビ局も「そう」だと思われていて、それはNHKも例外ではありません。
テレビ業界も斜陽産業ですから、色々と改革が進むとは思いますよ。
市場から金を抜くハゲタカちゃんがお台場上空で舞ってますね。
海外からは規制があるから、経営権などと言う話ではないけども、
株価上がればそれはそれで、下がれば下がったで売りから入れば儲かるし、ほかとの組み合わせで儲けようとしている人たちが集まってる。
そんな人はフジテレビがどうなろうと知ったこっちゃないし、ましては中居氏なんて眼中にないし。
とんねるずがTVカメラひっくり返したときの港浩一氏は、今度はどこに始末書をだすんでしょうか?
もの凄い勢いで買い占めている人がいるようですね。
何処が買っているのかは、気になるところです。
ともあれ、一般人は危なくって買えない銘柄になっていますから、乱高下してもにやにやして見守るくらいしか出来ることはありません。
スポンサー各社、「裏切られた」と子供っぽい社交辞令などいわず、フジTVとは「今後提携しない」と宣言したらよろしい。
ネットに押されてTV広告の価値は下がる一方だし、外ならぬTV運営会社が自爆しているのだしね。
企業イメージがどうなるのか?という点がポイントでしょうから、フジテレビの経営陣が刷新されて良いイメージが生まれれば、あるいは提携を続けるかも知れません。
でも、現状は難しそうですね。
いやぁ……
どんどん凄い事になってるワクワク。
警備会社の管理職やった時に、Jリーグ試合の「オンエア前だから」と道路交通法違反なのに居座るTV局クルーのADごときに脅され煮え湯を飲まされた事が何度もある。
あの頃からムカついていた!!
患者に放送作家(引退)の方もいますが、
「記者クラブは諸悪の根源」と話してた。
奴らは思い上がるも大概にしろ!で、見せしめに一つ2つ潰せば良いんですよ!
安倍さんがどんだけ奴らに苦しめられたか考えれば、奴らをガチでビビらせて殺るべき。ざまあみろ!
TVに関わらず!もともと日本の報道というのは新聞社から始まってる。
んで、その新聞社とは維新回天で没落した士族が始めたもので。日本のメディアが反体制的なのは、それが起源だからです。
フジは保守よりかも知れないが、今さら奴らはアサヒと代わりませんよ(笑)
もっともっと炎上したれ!
だいたい今のNHKに「モンティ・パイソン」作れる?? できないでしょ?
あれ英国の国営放送が作ったんですよ!
そういう冒険心もなくしたTVメディアに何の擁護が必要??
下らない芸人の内輪ネタの番組か、学芸会レベルのドラマしか作らんじゃん!
炎上しろ!!
三権分立のような相互監視メカニズム「外」の「四番目の権力」として今まで「やりたい放題」だったマスゴミに
「市場メカニズム」と言う監視が始めて効きそうな朗報ですね。
このまま「電波オークション」と言う、根本からの市場メカニズムまで進んで欲しいモノです
賛成!!
BOOK様の仰る通り!!