【驚き】弾劾訴追理由の変更を要求する韓国野党

何言っているんだ、コイツラ。

野党「内乱罪を外そう」ユン弾核審判速度戦…与党「じゃあ再議決必要」

入力 2025.01.03. 20:03　更新日 2025.01.03. 21:34

ユン・ソクヨル大統領の弾劾審判で、国会側が「内乱罪疑惑」を弾劾訴追事由から除外すると明らかにした。

当初、野党の主導で国会で可決された弾劾訴追案には「内乱罪の疑い」が弾劾の最初の理由として明記されていたが、弾劾審判に至ると国会側がこれを撤回したのだ。

朝鮮日報より

憲法裁判所も何を言っているのか意味がわからない。

憲法裁判所の判断に注目

訴追理由を変更するぜ！

ええと、一事不再理を知らないと思われる韓国司法である。そういう事もあるかもしれない。

通常の裁判というのは、最初に争うべき事実を提示して、その証拠なども含めて書類を揃えて審理を進める。その過程で理由補充というのは認められているんだけど、新たな証拠を追加するということではなくて、既に提出した証拠の補強をする証拠を提出するような形が許されている。

新たな証拠の提出によって審理が長引くことを嫌う裁判官は、必要性や関連性が低いと判断された証拠は採用しないことがある。その辺りは裁判官の裁量に任されているのである。一方で、証拠の削除というのは、審理することが適当でないと裁判官が判断すればコレも認められる。

で、韓国の国会（野党）は、どういうわけか、憲法裁判所に提出する「弾劾訴追理由」の中から、「内乱罪」を削ると言い始めたらしい。

当初、国会側は尹大統領の弾劾訴追事由を内乱罪などの「刑法違反」と戒厳令宣布要件に違反し、立法権を侵害したという「憲法違反」に区分した。

国会側の代理人であるキム・ジンハン弁護士は、「内乱犯罪の事実は依然としてあり、刑事法廷で有罪・無罪が判断されるだろう」とし、「ただ、刑事訴訟のように内乱罪を扱うと弾劾審判が長くなるしかないので、大統領の違法・違憲行為を内乱ではなく、憲法違反で構成するということだ」と説明した。

朝鮮日報「野党「内乱罪を外そう」ユン弾核審判速度戦」より

流石に、裁判所側も念を押している。「え？内乱罪は事実上撤回するってこと？」って。

憲法裁判所は3日、尹大統領の弾劾審判2次弁論準備期日を行った。この日、尹大統領側と国会側は、弾劾事由に「内乱罪容疑」を含めるべきかどうかをめぐって攻防を繰り広げた。

この日、チョン・ジョンシク裁判官が国会側に「非常戒厳関連違反行為が刑法上の内乱罪などに該当するという主張を撤回するという趣旨か」と尋ねると、国会側は「事実上撤回するということ」と答えた。

弾劾審判は憲法違反を扱う裁判であるため、内乱罪などの刑法違反については問わずに憲法違反に包含して扱うという趣旨だ。

朝鮮日報「野党「内乱罪を外そう」ユン弾核審判速度戦」より

そりゃ、確認はするよね。「ええ？理由を変更するの？」と。

裁判は開始していないので認められるか

ただ、裁判所としては審理を開始していないので、認められる可能性はある。裁判としては、審理を始める前に理由を変更したとしても、裁判の省力化を図ることが可能であるので拒む理由はないのである。

が、そもそも国会の決議は、既に終わっている。

これに対し、ユン大統領側代理人は「（国会は）内乱罪の成立を根拠に弾劾審判に至ったのだが、刑法上の内乱罪が成立していないのであれば、弾劾訴追は間違っている」と強く反論した。

朝鮮日報「野党「内乱罪を外そう」ユン弾核審判速度戦」より

つまり、決議に至った内容と、憲法裁判所に提出される内容が異なるのだから、そりゃ、ユンユンの代理人は怒り心頭である。

また、「これまで内乱罪を叫んできた国会が、いざ審判が開始されてからこれを撤回するのは、これまで国民を欺いてきたことを自ら認めることになる」とし、「到底理解できない態度であり、請求人代理人が一方的に行うのではなく、国会の議決を経なければならない」と指摘した。

朝鮮日報「野党「内乱罪を外そう」ユン弾核審判速度戦」より

ええと、事態を整理しよう。

＜ユンユンの弾劾訴追事由＞

• 内乱罪などの「刑法違反」　→　取りやめ
• 戒厳令宣布要件に違反し、立法権を侵害したという「憲法違反」

うーん、正直、「内乱罪」は法律要件に照らしても、認定されることは難しいと思う。が、「立法権を侵害」というのも無理があると思うんだ。憲法で認められた戒厳令の宣布要件に違反したというのは、大統領が戒厳令を宣布しなければならないと判断した理由を提示し、これを審理する必要があるとなると、憲法裁判所に果たして認定能力があるのかが怪しい。

むしろ、国会に国会議員が立ち入るのを阻止した点を職権乱用罪で問う方が、勝率は高そうである。立ち入り阻止が、立法権侵害ということは言えると思うんだけど、それが何の罪に当たるかと言うとねぇ。

これが、K-民主主義か！まあ、面白いから良いんだけども。

追記

そうそう、驚きのポストを見つけたので紹介しておこう。

8年前、韓国の憲法裁判所が挙げた「朴槿恵弾劾の理由」の中で今だに理解できないのは

「（被告から）憲法守護の意思が見当たらない」

というくだり。読心術裁判????

この理屈だと裁判官たちの気に入らない人は誰でも弾劾できる。人間の「意思」をどうやって他人が判断できるのか????

— 崔碩栄 (@Che_SYoung) January 5, 2025

クネクネの弾劾理由は、僕には何一つ理解できなかったけれども、特に凄かったのが読心術裁判の話である。こういうのが韓国の憲法裁判所のやり方なのだ。