本日は「おそロシア」の話を紹介していこう。
CBN News Interviews Ukrainian President Zelenskyy: The Trump Effect, Stolen Kids, and Evangelicals
12-09-2024
KYIV, Ukraine – Does Russia want peace? The answer appears to be up to Vladimir Putin… for now. His counterpart is making moves trying to win early international support. President Volodymyr Zelenskyy explained his goals to CBN News in Kyiv just before his surprise summit in Paris with President-elect Donald Trump.
~~対訳~~
CBNニュースがウクライナ大統領ゼレンスキー氏にインタビュー:トランプ効果、盗まれた子供たち、福音派
キエフ、ウクライナ – ロシアは平和を望んでいるのだろうか?その答えはウラジーミル・プーチン次第のようだ…今のところは。プーチン大統領は、国際的な支持を早期に獲得しようと動き出している。ヴォロディミル・ゼレンスキー大統領は、ドナルド・トランプ次期大統領とのパリでのサプライズ首脳会談の直前、キエフのCBNニュースに彼の目標を説明した。
CBNより
ロシアが「平和」を望んでいるというのは、日本人の感覚とは違うのでしょうな。オチも何もない記事なのだけれども。
おそロシア
奪われた子供達
この記事は、ウクライナ大統領のゼレンスキー氏に、トランプ氏がアメリカ大統領に就任したらどうなるのか?をインタビューした内容となっている。
そして、ウクライナの現状について、なかなか凄いことが書かれている。
JESSUP: Some estimates, the official count, I believe, is about 20,000 Ukrainian children who have been forcibly moved from Ukraine to Russia. Some numbers say as many as hundreds of thousands. What is the priority in getting them back? Where do they factor into the equation of peace talks?
ZELENSKYY: Children, that’s very difficult to come back. How do we bring military people? Even that is difficult. Sometimes we can come bring back civilians, and we have some tools to do that Now, when it comes to children, that’s very difficult. Why? Because we cannot exchange children for children. Yes, they have deported children, deported by strength. We are not capturing Russian children. We are not stealing children. We are not deporting their children. That never ever happens.
~~対訳~~
ジェスプ:ウクライナからロシアに強制移住させられたウクライナの子どもたちは、公式には2万人程度と推定されています。数十万人という数字もあります。彼らを取り戻す優先順位は?彼らは和平交渉の方程式にどのように組み込まれているのでしょうか?
ゼレンスキー:子どもたちを取り戻すのは非常に難しい。どうやって軍人を連れてくるのか。それさえも難しい。 時には民間人を呼び戻すこともできますし、そのための手段もあります。なぜか?子供と子供を交換することはできないからだ。そう、彼らは子どもたちを強制送還した。私たちはロシアの子どもたちを捕まえているわけではありません。子どもたちを盗んでいるわけでもない。子どもたちを強制送還しているわけでもない。そんなことは決してない。
ロシア軍が兵士を捕虜するだけではなく、子供達を含むウクライナ人を連行しているという話なのだけれど、取り戻すことは難しいという話をしている。
ウクライナ大統領が「子供を取り返すことができない」というのは情けない限りではあるが、コレが現実である。
日本だって、北朝鮮からも支那からも日本人を取り返せていないのだから、人のことを言えないのですけどね。
教会を破壊
また、なかなか罰当たりなこともやっているようだ。
信長もビックリするような所行である。
ZELENSKYY: As I’ve told you, we have the majority of evangelicals in Europe, and their support is very important. And I want to thank them. And I want to thank all the churches—all the evangelical Christians.
As I have said, we have representatives of different religions and faiths and confessions. And from the very beginning of the full-scale invasion, they were helping a lot. And, you know, anywhere where Russia would come and occupy, they would ruin churches and schools. And they killed 50 priests. And what profits do they gain when they ruined over 700 church buildings? It just underlines one more time that this Russian direction: one language; one church. That’s their understanding.
~~対訳~~
ゼレンスキー:申し上げたように、欧州では福音派が多数を占めており、彼らの支援は非常に重要だ。彼らに感謝したい。そして、すべての教会、すべての福音主義キリスト教徒に感謝したい。
今申し上げたように、私たちはさまざまな宗教、信仰、宗派の代表者です。本格的な侵攻が始まった当初から、彼らは多くの援助をしてくれた。そして、ロシアが来て占領したところでは、どこでも教会や学校を破壊した。そして50人の司祭を殺した。700以上の教会堂を破壊して、何の利益があるのか?このことは、ロシアがひとつの言語、ひとつの教会という方向性を示している。それが彼らの理解だ。
CBN「福音派」より
教会をぶっこわして司祭を殺す……。
非業の最期を遂げる北朝鮮兵士
後はコイツかな。
ゼレンスキー大統領“ロシアが死亡北朝鮮兵士の証拠隠滅”非難
2024年12月18日 9時21分
ウクライナのゼレンスキー大統領は、越境攻撃を行っているロシア西部での戦闘に北朝鮮の兵士が参加していることを隠すため、ロシアが戦闘で死亡した北朝鮮兵士の証拠の隠滅を図っていると主張して、非難しました。
~~略~~
その上で「ロシア軍は、わが国の兵士たちとの戦闘で死亡した北朝鮮の兵士たちの顔を、文字どおり焼こうとしている」と主張して北朝鮮兵士の遺体の証拠隠滅を図っていると非難しました。
NHKニュースより
ウクライナに北朝鮮が兵士を送り込んでいるという話は以前にも触れたが、その兵士が使えなくて困っているロシア軍。
使えないなら帰国させればいいのだけれど、そうではなくて肉盾として使って証拠隠滅しているよと言う話。
残念ながらこれ、動画でも確認できる話らしい。
この話が本当かどうかは不明ではあるが、少なくない北朝鮮兵士の損耗がウクライナにて発生しているらしいことはほぼ間違いないようだ。
ロシア、北朝鮮兵を中心に据えて「猛攻」 ウクライナ軍司令官
2024年12月18日 12:28
ウクライナ軍のオレクサンドル・シルスキー総司令官は17日、ロシア軍が同国西部クルスク州からウクライナ軍を駆逐しようと、北朝鮮兵を中心に据えて「猛攻」を仕掛けていると明らかにした。
AFPより
そして、損耗を厭わずに使ったことで、戦線の押し上げに成功しているようだ。
電力インフラを失うウクライナ
更に以前からやられていることではあるが、ウクライナの発電所や電力網を攻撃しているようだ。
ロシアがウクライナの電力網を集中攻撃 5人死亡、100万人が停電
2024年3月23日
ロシアが22日、ウクライナ最大のダムなど各地のエネルギー施設に対するミサイル攻撃を実施したため、ウクライナでは約100万人が電気の届かない状態になった。欧州最大級のザポリッジャ原発も、一時的に主要電源との接続が断たれたという。
BBCより
ロシア国防省 ウクライナの電力施設に大規模攻撃と発表
2024年6月23日 4時59分
ロシア国防省は、ウクライナの電力施設に対して大規模な攻撃を行ったと発表しました。ロシアによるエネルギー関連施設への攻撃が相次ぐ中、ウクライナでは電力不足による市民生活への影響が懸念されています。
NHKニュースより
ロシア軍がウクライナに「大規模」攻撃、電力インフラ標的に 各地で停電
2024年11月18日
ロシア軍は17日、ウクライナ各地にミサイルとドローン(無人機)による空爆を実施した。この「大規模」攻撃はウクライナの電力インフラを標的にしたものだと、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は述べた。
BBCより
ウクライナの発電所や電力インフラを攻撃するのは、当然ながら戦争犯罪と言う事になるのだが、ロシア軍にとっては日常茶飯事のことのようだ。
この寒い時期に電力を失えば、民間人の命が失われかねないのだが、ロシア軍としてはそれが狙いということなんだろう。
追記
頂いたコメントを見て、インタビュー記事をそのまま載せるのは良くなかったかな?と、若干反省している。以前、ゼレンスキー氏はウクライナの山本太郎だと評したことがあるのだけれど、まあ、そういうことなんだと思っている。
それでも、旗頭としては悪くないんだろうけれど。
で、教会の話について少し補足を。
ウクライナの教会や宗教施設500カ所がロシア軍侵攻の被害と報告書
2023年2月21日
宗教自由研究所が集計した破壊や略奪された建物の三つに一つは「福音派」に属するが、それは「アメリカのスパイ」と告発されてのことだった。「クリスチャニティ・トゥデイ」が報じた。
キエフ(キーウ)に拠点を置く宗教自由研究所(IRF)によると、ロシア軍は約1年前に隣国に侵攻して以来、福音派のキリスト教徒を「不当に攻撃」し、ウクライナの少なくとも494の宗教施設、神学施設、聖地を「破壊、損傷、略奪」してきた。この独立研究機関は今週、ワシントンで開催された第3回国際宗教自由サミットにおいて、最新の報告書を発表した。
kirishinより
ゼレンスキー氏の話は恐らくここのデータから摘まんだ話であると思う。なので、「最近になって起こった話」というわけではないのだろう。
IRFの報告書は、「福音主義教会の祈りの家の破壊の規模は計り知れない」とした。その中には75のペンテコステ教会、49のバプテスト教会、24のセブンスデーアドベンチスト教会、22の「その他」の福音主義教会が含まれており、福音主義者はウクライナの人口の5%未満であるにもかかわらず、全体の3分の1に相当する少なくとも170カ所の被害があったことが判明した。
約80%を占める正教徒のなかで、少なくとも143の破壊された建物が長い間ロシア正教会(ROC)のモスクワ総主教庁に属していたウクライナ正教会(UOC)に属し、34は新しく小さく独立した正教会ウクライナ(OCU)に属している(UOC独自の集計では、砲撃による被害は300教会、うち75教会が「破壊」されている)。
kirishin「ウクライナの教会や宗教施設500カ所がロシア軍侵攻の被害と報告書」より
そして、福音派教会が集中的に狙われる傾向にあるよと。
……大変申し訳ないのだけれど、福音派がどの程度の割合で居るのかという話は、僕自身が良く分かっていない。エウアンゲリオンといわれても、アニメかっ!という突っ込みをする程度なので。
記事の中で福音派が「アメリカのスパイ」とされているのは、おそらくアメリカに福音派の比率が高いからという事情があるのだろう。
ウクライナ政府は、モスクワ総主教庁に所属する正教会がロシアの侵略を支持し、ロシア政府と協力していることから、その活動を制限しようと動いていると、Law & Liberty Internationalの代表でパネルの司会を務めたローレン・ホーマー氏は述べた。
12月、ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領は、「ロシア連邦の影響力の中心地に所属する宗教団体がウクライナで活動できないようにする」ことを国会議員に呼びかける法律案を支持した。もし可決されれば、この法律はUOCの活動を停止させる可能性がある。
kirishin「ウクライナの教会や宗教施設500カ所がロシア軍侵攻の被害と報告書」より
その上、ロシア正教会を危険視しているゼレンスキー氏の思想が現れたインタビューになった、というのが、上の記事の流れなんだと思う。
ウクライナ側の言っていることが必ずしも正しいとは限らないというのは、知られた話なので今更ではあるが、ゼレンスキー氏も結構都合の良い事実だけをピックアップして説明している印象は強い。
尤も、こうした行為が戦争犯罪にカテゴライズされる点と、それが国際社会的には許されないという事実は変わらない。戦場でそんな綺麗事が通用するかどうかという観点はまた別の話ではあるんだけど。
コメント
ゼレンスキーは嘘ついてる!たくさん。
先ず①「欧州は福音派が主流をしめてる」が大嘘! 福音派とは米国の「聖書を第一の真実とする(科学その他との妥協をしない)」原理主義的なプロテスタント集団の総称であり一つの宗派としては存在しない。
②欧州のうちフランス、スペイン、イタリア、東欧ならポーランドなどはカトリック国であり、また英国国教会の英国や、ドイツのように新旧両派の西方キリスト教が混在するのが普通である。これにEU東欧なら
ブルガリア正教会とか東方教会が存在し、
「福音派が主流」などとは絶対に言えない!
またロシア人が教会を破壊していると言うが、ウクライナに存在する教会の過半数おそらく70%は「ロシア正教会」である!
ソ連時代ならともかく、ロシア政府はソ連時代に迫害されてきたコザックの復興に力を入れたり、ロシア正教会の権威を利用する方向てきた。(ロシア正教会はもともと大司教を皇帝が任命するシステムで、最高権力者によって定められる。バチカンのコンクラーベのように枢機卿が投票するような内輪決定システムではない!)
そのロシア正教会と揉めるに決まってる教会破壊をどうしてやるのさ???
またウクライナにはカトリックの典礼を認めた正教会という複雑な宗派もあり、これは破壊やればバチカンと衝突する。バチカンは軍事力なくても、とんでもない額の銀行を持っていて西欧の大資産家に影響力を持つ。バチカンの資金はイタリアがテロの嵐が吹き荒れた70年代に、資産を対ソ連向けに貸し付けていたから、東ドイツで諜報活動していたプーチンが、その影響力を侮るはずはない!!
③ウクライナにおけるプロテスタントは2.5%以下とされ、米国の福音派が影響を与える可能性は低い。というか聖書原理主義の福音派にとって、大事なのは「約束の地」であるイスラエルをユダヤ子孫が死守する事であり、ウクライナなんか宗教思想的にはロクな意味を持たない!!
そんな金と手間あったらイスラエル支援に注ぐでせう!!
ウクライナ支援する事が「国際秩序の力による変更を認めない事」てあると、何度も木霊様が仰るてましたが、その世界秩序は我々の子の代か孫の代には激変してますよ。いまは地図が書き換えられる過渡期。
パワー(軍事力のみてはない)による変更は今も今後も続くし、あと半世紀である程度の決着めいたものは出てくる。
力による変更は認めないという思想は立派ですが、もう時代遅れだと思いますね。
ウクライナには庇ってやる価値はない。
国民の流出だって、アゾフ大隊などの超強硬派を抑えられないゼレンスキーの政治手腕(というかもともと権力ない)の責任てあり、とっとと被害の小さいうちに妥協しなかったゼレンスキーの責任でせう。
とにかく、こういう嘘つきの言うことを信じてはダメです!!
嘘はついているでしょうねぇ。
教会の話は追記させていただきましたが、都合のいい部分を繋ぎ合わせている可能性は高そうです。
北朝鮮兵士の話も、肉盾運用しているのは間違いなさそうですが、顔を焼くとかなんというか盛りすぎだし、疑わしいのですよね。あれ、焼く意味がよく分かりません。
ただまあ、ロシア軍が酷いことをしているのは事実なんだろうと思います。
早く終わって欲しいですね。
尚、アメリカの福音派勢力は、中絶問題などをめぐり、基本的にウクライナ支援に全力なバイデン政権(リベラル派)とは非常に相性が悪い。
もともと福音派は共和党とトランプの岩盤支持層であり、イスラエルならともかく、
異端の東方教会のウクライナになんか注意を傾けるとは思えない!
彼らにとって大事なのはイスラエルてあり、
スラブ人の東方教会の国になんか興味ありませんよ!!
ゼレンスキー大統領はユダヤ系でしたね、ウクライナはイスラエル製銃火器を以前からライセンス生産しています。
戦争がダーティーワークであることは、豊富な米軍の戦場記録を見ればよーく分かります。ウクライナ戦争については、バイデンも、NATO首脳も、岸田も、ゼレンスキーも、プーチンも、キムジョンウンも戦争当事者として同罪でしょう。彼らはこの戦争に参加し、煽っただけで、誰一人まともな停戦努力をしませんでしたから。
戦場には基本的人権が存在しないので、個人的には何を語られたところで涙も出ません。すべてが木っ端微塵に粉砕されてしまうことが戦争の本質だと思っています。だから、そうなる前に機会を捉え、止める努力をすることが重要です。
外野から分かる範囲では、ウクライナ側の人的・物的損失が多く、負けているように見えます。ロシアの損失は、むしろ戦後のほうが深刻かと。
そもそも、相手をぶっ殺す為に綺麗事いっている場合じゃないとは思うんですよ。
ウクライナ側だって、相当苦戦はしているし、綺麗事言っていられませんよね。実際、モスクワで暗殺作戦とかやっていますし。
ロシアの損失は、経済的な面が大きいと思います。
ウクライナは、もしかしたら戦後に外国から支援してもらって復興可能だと思うんですよ。ロシアは……どうでしょうかね。
こんにちは。
この話し自体が、「ロシアが考える『世界』」をよく表していると思います。
曰く、「ロシア世界(ルースキーミール)」と「それ以外」。
ロシア世界とは、ツァーリが居て、ロシア正教を信じ、国民はすべからく農奴、そんな世界。
君の教科書も真っ赤っか、とか、畑はコルホーズ、とか、それ以前の世界。
そして、ロシア世界の外は『何もない』。
だから、そこに住む者も、そこで信奉される神も、全てが破壊の対象であり、殲滅すべきものであり、奪っても問題ないし、『人間など居ない』世界。
全てのロシア人がそう思っているとは流石に思いたくないですが、少なくとも戦場に居るロシア人はそう思ってるだろうし(これは独ソ戦で立証されている、まあ、ドイツも似たようなもんでしたが)、北朝鮮兵への仕打ちも、『人ではない、兵器の一部』と見ればそうなのかと。
だからこそ、ウクライナは絶対に降服できないわけですよね、降服が意味するものを嫌と言うほど知っている(かつて自分達はその一員だった)から。
こんにちは。
ロシア世界ですか。
なにか救いのない概念ですね。
中華思想も似た感じですが、あれはまだ人外でもナニカ住んでいる想定なんですが、ロシア思想は外に何も無いのですか。淋しい話ですね。
うわー。ツンドラの荒野みたいな世界観。
佐藤優がそんな話していたような……
バイキングが建国して、モンゴルが育てたような国てすからねロシアは。おそロシア。