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支那が第1列島線に艦船90隻超を展開して恫喝

中華人民共和国ニュース
この記事は約9分で読めます。

数日前から支那が海上軍事行動で、第1列島線に90隻の艦船を集めている模様。

中国軍、艦船90隻超を展開 台湾「最大規模の海上軍事行動」

2024/12/10

台湾の国家安全当局者は10日、中国が日本の南西諸島から台湾、フィリピンを結ぶ「第1列島線」の内側を中心に海軍と海警局の艦船計90隻超を展開させていると明らかにした。中国による過去最大規模の「海上軍事行動だ」と指摘。米国が政権移行期であることを踏まえ、中国には第1列島線内の支配を誇示する狙いがあると分析した。

共同通信より

事実上の台湾有事勃発というところまで来ているのか?と思ってしまったが、どうなんだろうね。日本のマスコミはスルーしているが。

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単なる威嚇だけではない

威力行動

写真はないかな?

艦船計90隻超 中国軍が展開 「第1列島線」の内側 | 沖縄タイムス+プラス
【台北共同】台湾の国家安全当局者は10日、中国が日本の南西諸島から台湾、フィリピンを結ぶ「第1列島線」の内側を中心に海軍と海警局の艦船計90隻超を展開させていると明らかにした。中国による過去最大規模の「海上軍事行動だ」と指摘。

探しても写真らしきものは見当たらなかったが、沖縄タイムスがこれを報じていたのには少し驚いた。何しろ、沖縄は他人事ではないはずなのだが、支那の一部になりたがっている地域だから。

うーん、丁度良い記事がないなぁ。共同通信の記事が一番マトモだというのも、不可解な話なのだが情報が少ないということなんだろう。

当局者によると、90隻超のうち海軍艦が3分の2で、残りが海警局の艦船。第1列島線内の東シナ海、台湾海峡、南シナ海に広く展開。海軍艦は模擬攻撃訓練などを行い、海警船は臨検などを訓練しているとしている。

共同通信「中国軍、艦船90隻超を展開」より

海警局の船は、臨検の訓練をしているらしいから、かなりの脅威を感じるよね、台湾としては。

支那の今回の狙いとしては、アメリカの現状を見据えて、というのが1つあると思う。

米国が政権移行期であることを踏まえ、中国には第1列島線内の支配を誇示する狙いがあると分析した。

共同通信「中国軍、艦船90隻超を展開」より

共同通信にしては真っ当な分析だね。

台湾側の怒り

この支那の行動に対して、台湾国防部のほうはかなりお怒りである。そりゃ、当然だよね。

中国艦隊の展開「最大」 「第1列島線」沿い、演習警戒―台湾国防省

2024年12月10日20時16分配信

台湾国防部(国防省)の孫立方報道官は10日の記者会見で、中国軍が2022年以降4回行った演習を上回る「最大」規模の艦隊を海上に展開していると明らかにした。頼清徳総統は6日までの外遊で米ハワイ州などに立ち寄り、米台連携をアピール。反発する中国が台湾周辺などで大規模軍事演習を行う可能性が高まり、台湾側は警戒を強めている。

時事通信より

記事にもあるんだけど、総統の頼清徳氏がハワイに出かけたことが、支那にとっては気に入らないらしい。

そりゃそうだ。だって、アメリカはトランプ氏の登場で対支那包囲網を形成する積もりである。頼清徳氏は間違いなくそこに乗る積もりだ。

台湾 頼清徳総統がハワイ到着 中国は米に抗議 対抗措置も示唆

2024年12月1日 15時26分

台湾の頼清徳総統は就任後初めての外国訪問の立ち寄り先としてアメリカ・ハワイに到着しました。これに対して中国外務省はアメリカ側に抗議した上で、対抗措置をとる可能性も示唆しました。

NHKニュースより

ハワイといえば、こんなニュースもあった。迎撃ミサイルのテストの話だね。

IN A FIRST, BALLISTIC MISSILE INTERCEPT SUCCESSFULLY CONDUCTED FROM GUAM

24-NEWS-0010 December 10, 2024

The Missile Defense Agency, in cooperation with U.S. Department of Defense partners, successfully conducted a live intercept of a ballistic missile target, marking the first Ballistic Missile Defense event executed from Guam.

During the flight experiment, the Aegis Guam System integrated with the new AN/TPY-6 radar and Vertical Launching System, fired a Standard Missile-3 Block IIA which intercepted an air-launched Medium Range Ballistic Missile target off the coast of Andersen Air Force Base, Guam. The AN/TPY-6 radar tracked the target shortly after launch to intercept in the first end-to-end tracking use of the radar during a live ballistic missile flight test.

~~対訳~~

グアムから初の弾道ミサイル迎撃に成功

ミサイル防衛庁は、米国国防総省のパートナーとの協力の下、弾道ミサイル標的の実弾迎撃に成功し、グアムから実施された初の弾道ミサイル防衛イベントとなった。

飛行実験中、新しいAN/TPY-6レーダーと垂直発射システムを統合したイージス艦グアムシステムは、グアムのアンダーセン空軍基地沖合で、空中から発射された中距離弾道ミサイル目標を迎撃する標準ミサイル-3ブロックIIAを発射した。AN/TPY-6レーダーは、弾道ミサイルの実飛行試験中にレーダーを使用した初のエンド・ツー・エンド追跡で、発射直後の標的を追跡して迎撃した。

Missile Defense Agencyより

台湾がアメリカとしっかり連携していくという意味は、ハワイ辺りまで、つまり第2列島線の構築はさせないぞと言う意味になってくる。

だから、支那としては、「現時点で第1列島線は押さえたぞ」という意思表示をしたくなるのだろう。

警戒態勢を強める

台湾としては指を咥えて見ている訳にもいかないので、断固とした姿勢を示すことに。

台湾、中国軍に警戒態勢 演習実施か、11日まで7空域設定

2024年12月09日17時43分配信

台湾国防部(国防省)は9日、中国軍や海警局の艦船が台湾周辺に進入したなどとして、緊急対応センターを同日設け、警戒態勢を取っていると発表した。頼清徳総統は6日までの外遊で米台連携を誇示し、反発する中国が台湾周辺で軍事演習を行う可能性が指摘されている。

時事通信より

今のところは台湾周辺に対する警戒態勢をとることで、警戒感を示したわけだが。恐らくは、アメリカ軍との共同演習という方向に向かっていくだろうとされている。

僕自身はここに日本の自衛隊や海上保安庁も一枚噛んで、大規模な演習に参加すべきだと思う。他人事じゃないんだよね、今回の話も。

何故ならば、支那経済がかなり危ういことは言及したと思うが、習近平氏が形振り構わず行動する姿勢を見せているからで、台湾侵攻が悪手だということを理解していても、「甘い誘惑」に逆らえない可能性が。

特に上で指摘したが、臨検という形で締め上げる可能性は高くなってきている。

シーレーンを脅かされる事態なのである。つまり、今回の話は日本の危機で、在韓米軍への牽制でもあるのだ。

アジア版NATOの妄想

意欲がある

石破さんさぁ。

石破首相、「アジア版NATO」に意欲 自治体調達、価格転嫁を促進―衆院予算委

2024年12月10日12時42分配信

衆院予算委員会は10日、石破茂首相と全閣僚が出席して2024年度補正予算案に関する基本的質疑を行い、実質審議に入った。首相は東アジアの安全保障環境に関し、米国の抑止力は相対的に低下していると指摘。「力の均衡をどう維持するかは、軍事を考える上で極めて当たり前の話だ」と述べ、「アジア版NATO(北大西洋条約機構)」構想への意欲を改めて表明した。

時事通信より

空気が読めないにも程があるんだよね……。

アジア版NATOという構想は、現時点では妄想に近い話。大体、アジア版NATOに何処の国と組む積もりなのかすら明確にしていない。

――アジア版NATOの創設は可能でしょうか。

集団的自衛体制が導入されれば、アジアの安定は確実に強化されるでしょう。しかし、現実には、導入のために克服すべきいくつかの障害があります。アジア版NATOが創設されても、NATOと同じようなシステムにはならないでしょう。アジアは欧州や北米よりもはるかに多様で、ほとんどのアジア諸国が中国に不安を抱いています。アジア諸国の間にも緊張があります。さらに、アジア諸国には、北京の行動の一部に懸念があるかもしれませんが、中国を完全に否定的にみている国もありません。

おそらく、日米韓をコアとして、米国と正式な同盟関係を結ぶ国々が安全保障や防衛協力を緊密化させることが、始まりになるかもしれません。2023年8月に発表され、日米韓連携の具体策を示した日米韓首脳共同声明「キャンプ・デービッドの精神」は良いスタートでしたが、制度化と強化が必要です。

Globe+より

これは朝日新聞系のGLOBE+の記事からの引用で、柔らかな表現はしているが「今は無理」と切って捨てている。

大体、「米国の抑止力は相対的に低下している」って、そりゃ事実なんだけれども、日米同盟を基軸にアレコレやっている最中にそんなアホなことを言うか?

クワッドやFIOP、AUKUSの方が大切

石破氏は故安倍晋三の構想をそのまま引き継ぐことが気に入らないのかも知れない。オタク気質の石破氏は、「俺は詳しいんだ」と言いたいのかも知れない。

でも、もうちょっとリアリストになろうよ。

【詳しく解説!】クアッドってなに?焦点は?

2022年5月24日

クアッドは、自由や民主主義、法の支配といった基本的価値を共有する日本、アメリカ、オーストラリア、インドの4か国の枠組みです。
2004年のインドネシア、スマトラ島沖の巨大地震と津波の被害に対する国際社会の支援を4か国が主導したことをきっかけに、2019年に初めての外相会合が開かれました。

NHKニュースより

既にちょっと忘れ去られつつある話かもしれないが、安倍晋三の尽力によってインドを口説き落とした緩めの連携がQuadである。

簡単に言えば支那包囲網なのだが、セキュリティダイヤモンド構想をベースにした考え方で、これに対してはトランプ氏も賛同し、インドのモディ氏も「まあ、それくらいなら」という形で乗っかった話である。

インドにしてみれば、支那との関係も大切なのである。したがって、支那が増長しない程度に牽制しつつ、関係も維持したいのがインドで、それに関してはQuadは都合が良かった。序でに、モディ氏は安倍晋三との友情にも応えたかったという意味もあったと思う。

そして、FOIPである。自由で開かれたインド太平洋構想(FOIP)だが、今尚関係各国にとっては重要なコンセプトで、支那の海洋進出を抑える目的があって、これに関しては環太平洋諸国の多くの国が賛同している。

AUKUSの方も、余り調子は良くないのだが……。

ここにも注力しておくことが、アメリカも乗れる話になってくる。

正直、将来的にアジア版NATOという話が出てくることは否定しないのだが、今ここでその話をしても仕方がないのだ。現実を見ようよ……。

コメント

  1. 山童 より:

    そもそも論として石破は論外です。こいつは現場嫌いの軍事オタクの最たるもので、プロである制服組の言うことを全く聞かない。ソマリアだったか南スーダンだったか
    派遣された自衛官の帰還を迎えるイベントに参加せず、執務室でプラモ片手に軍事論していた!
    現地で過酷な任務を達成してきた隊員らを迎えるのは当然として、まともな政治家ならば、最前線での貴重な情報を指揮官らから聞こうとしますよね?? 記者相手にプラモいじってないでさ!!
    はっきり言って「自分は専門知識がある」と自認している素人で、現場の指揮官や隊員や市ケ谷の制服組には迷惑極まりない政治家でせう!
    あとキンペーくんの暴発に関する「甘い誘惑に耐えられない」という木霊様説は、困った事に現実性が高い!
    経済成長率5%とか北京がホザいていたが、
    今のあそこにんな成長率あるわけねー!
    このまんま行くと「中華の夢」は画餅な事が明らかになり、ここ10年以上を国内政治に強硬手段を用いてきた「ツケ」が顕になる。かといって地道な事でシナ経済が挽回できるタームはとっくに終えてる。
    不動産にせよ、北京政府幹部が銭を出しているから、不良債権処理は政治的に阻止されるという構造的な問題(まぁ共産党の存在ですな)をどうにかせんことには話は進まない。それやるとキンペー失脚だし。
    すると取る手は台湾侵略ってカードとなる。嫌な話ですがこの流れは不可避で、日本は巻き込まれるに違いなく、とっとと防衛に備える時期ですよ。
    石破の一刻も速い失脚を願うものです。

    • 木霊 木霊 より:

      石破ニゲルの名を欲しいままにした事件があります。
      イージス艦「あたご」が漁船に衝突した事件(2008年2月19日)の時、石破氏は防衛大臣だったにも関わらず、矢面に立つのでなしに自衛官を批判しました。それどころか、初動で情報隠蔽した疑いすら。
      https://www.pressnet.or.jp/publication/view/080304_204.html

      知識面で色々なことを知っているかも知れませんが、指揮官としてはダメな方なのです。
      日本のトップに立つ器は、未だにないと思いますよ。責任の取り方を知らない方です。なお、この後の内閣改造で防衛大臣続投を断念したということになっていますが……、どうだか。
      https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%82%B9%E8%89%A6%E8%A1%9D%E7%AA%81%E4%BA%8B%E6%95%85

      海外派遣から帰還した隊員を迎えなかったという話も、探せはしませんでしたが納得です。

      習近平氏が血迷ってしまう可能性は、やはり想定しておくべきだと思います。
      最悪に備えるのがトップの在り方だと思います。

      • 山童 より:

        添付いただいた記事を読みさらに逆上。血圧が上がりそうです。
        んで知識は大切ですが、指揮官に必要なのは先ず胆力。そして冷静さ。そして何より大事なのが運!
        (東郷平八郎も山本五十六も運の強さは言及してる。たしかに鉄火場に連れてくなら半端に腕っぷしや賢さより、運の強い奴と、マッサージの指名客だったヤクザの親分が言ってました)
        こいつ困った事に悪運は強そうなのですな。首相になれた事から観ても????‍????
        早晩にボロ出して辞任に追い込まれるとは思いますが、粘られると台湾有事に間に合わない。内憂外患の内憂の一つですなぁ。

        • 木霊 木霊 より:

          おかしなリーダーを選んでしまった自民党の責任ですね。
          そして、そういった空気を許してしまった国民の責任でもあります。
          自民党に圧力を掛けて、石破氏が辞任できるような下地を作ってあげるべきですね。

          • 七面鳥 より:

            横合いから失礼。

            ゲル、ではなく、ゲーリング、と呼びましょうかね。

  2. 砂漠の男 より:

    クアッドの絶妙さは、それぞれの地域大国のインドとオーストラリアを、自由で開かれたインド太平洋戦略という一枚岩の上に乗せたところにあります。
    反支那で結束した多国間防衛戦略に対して、支那も加えた”アジア版NATO”構想という頓珍漢振りに、石破首相の本質が見えるようです。
    いまの石破政権を、自民党結党以来初の「反米政権」という人もおり、来年からのトランプ大統領との関係悪化がマジで危惧されます。
    ”アジア版NATO”構想には、肝心の米国もインドもオーストラリアも乗ってこないでしょう。石破首相の真意は、将来の日本と支那の軍事同盟なのかも? (それはディストピア過ぎる)

    • 木霊 木霊 より:

      実際に何かを縛る枠組みではないのですが、クワッドを前提に集まりを開催することはできるわけで、情報の共有に、認識の共有。そういった土台には使えるわけですから、有効に利用すべきだと思います。
      石破氏では期待できませんけどね。

  3. 七面鳥 より:

    こんにちは。

    >日本のマスコミはスルーしているが。

    最近は、大中華小中華の各方面への侵食が露骨ですよね。
    犬HKは言うに及ばず、もちろん民放は言わずもがな。
    「革新的」な知事の居る自治体は真っ赤っか。
    奈良県が県民の税金で2億出してK-POPコンサートやるらしいですが……
    「せんとくん」の怒りの平手打ちでも喰らうがいい。
    ※「しかのこ」最終話はカオスでした。

    で、石破。
    「逆張り」と「妄想」の激しい「無能な働き者」は要らないと何度言えば。
    ……「無能な怠け者」だな、こいつの場合。ひとつも仕事してない……

    • 木霊 木霊 より:

      こんばんは。

      最悪のケースは想定しておくべきだと思います。
      メディアの役割は変わりつつありますから、おかしなところはパージしていかねばなりません。
      ただ、それは難しいので、寧ろ電波オークションをして、参入できるメディアを増やしていくと良いと思いますよ。