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失敗国家パキスタンで支那人を狙うテロ発生

アジア
この記事は約14分で読めます。

あちらこちらで戦火がバラ撒かれている状況で、まーたきな臭い話が。

パキスタン南部で爆発、中国人2人死亡 反政府勢力が犯行声明

2024年10月7日午後 12:25

パキスタンの中国大使館は、同国南部カラチの国際空港付近で6日夜に爆発があり、中国人2人が死亡したと発表した。分離主義武装勢力のバロチ解放軍(BLA)が中国人を標的にした攻撃と表明した。

ロイターより

そう、パキスタンである。

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アジアでも戦争の火種

麻薬とパキスタン

このブログでパキスタンの話題を出すのは、もしかしたら初めてかも知れない。……と思って探したら、結構言及していたよ。

これは1月の記事だね。イランもろくな事やらないな……。まあいいや、今回はパキスタンの話である。

改めて地理的状況を説明するまでもないと思うが、パキスタンはインドの隣国で極めて情勢が不安定な地域の1つでもある。

インドとパキスタンは非常に仲が悪く、パキスタンは支那と深く結びついている。ただ、支那にとってパキスタンとの結びつきは、対インド以上の理由があるのかは不明だが。

更に、パキスタンにとって厄介なのはアフガニスタンの隣国でもあるということである。

【解説】 アフガニスタンのIS系組織「IS-K」とは?

2021年8月27日

「IS-K」は、アフガニスタンとパキスタンで活動する過激派勢力「イスラム国(IS)」系の組織だ。正式名称は「イスラム国ホラサン州(ISKP)」という。

アフガニスタンで最も過激で暴力的な、ジハーディスト(イスラム聖戦主義者)武装集団と言われている。

BBCより

アフガニスタンは、テロ組織であるイスラム国ホラサン州(ISKP)が跋扈する国で、その資金源は麻薬だと言われている。そして残念なことに、アフガニスタンもパキスタンも国内が麻薬に蝕まれた状態であるため、なかなか国内治安の維持が困難である。

更に、パキスタン国内の反政府勢力(テロ組織)もまた、麻薬製造を資金源にしていて、ここいらのテロ組織は宗教を背景に横の繋がりもある様だ。

政策金利は驚きの20.5%

さて、そのパキスタンだが、経済状況はなかなか厳しい。

パキスタン中銀、約4年ぶり利下げ 成長押し上げへ

2024年6月11日午前 10:58

パキスタン中央銀行は10日、政策金利を予想通り150ベーシスポイント(bp)引き下げ20.5%とした。小売物価上昇ペースが大きく減速する中、成長押し上げに向けて約4年ぶりの利下げとなった。

同国では12日に年間予算が提出される。先週発表された5月のインフレ率は2年半ぶりの低水準となる11.8%だった。

ロイターより

パキスタンの人口は実は世界第5位。故にアジアの成長株と言われている。人口は2.358億人もいて、合計特殊出生率は3.47(2021年)。まだまだ経済成長が期待できる状況にあるのだ。

パキスタン経済の現状と今後の展望

2024/09/30

  • パキスタンは、建国時に民主主義政治確立に失敗し政治混乱が続いたため、なかなか経済発展への足掛かりがつかめなかった。隣国インドが経済高成長を謳歌しているのとは対照的に、パキスタンは長らく経済不振が続いてきたが、他方で、世界第5位の人口を擁することから、南アジアの隠れた新興経済大国として注目されている。
  • パキスタンは、周辺国との緊張関係のため地政学的リスクが高いという問題を抱えている。この地政学的リスクの高さゆえに、低所得国にもかかわらず大規模な軍備保持の負担を強いられ、また、投資家からはリスクが高いと警戒されてきた。これが、パキスタンの経済発展を妨げる大きな要因となってきた。
  • パキスタン経済は、ウクライナ戦争後のサプライショックを起点とするインフレ率上昇と、それに対応するための金融引き締めで大きく落ち込んだ。また、輸入物価上昇による外貨準備減少懸念から為替相場も大きく下落した。さらに、2022年6~8月には歴史的な洪水被害が発生し、経済は大打撃を受けた。インフレ率は、2023年5月には38%に達したが、その後低下し、2024年4月以降は10%台で推移している。インフレ鎮静化により、今後の景気回復に期待が持てる状況になってきた。
MUFGのサイトより

だけど、政情不安定なことと経済的な問題があって、2023年にはインフレ率38%と大変なことになっていたんだよね。

今は10%台に落ち着いたようなんだけど、まだ政策金利は20.5%なんだそうで。これ、パキスタンの街中の銀行でお金を借りると、利子が22%とか25%とかそういう世界の話である。

日本だと出資法で定める上限金利が年20%なので、パキスタンの状態がどんなのか、なんとなく想像できるのではないか。

テロが横行

さて、そして治安状況なのだが、冒頭のニュースもテロ絡みなんだけど、こんなニュースを覚えておられるだろうか。

道路、鉄道、警察を同時襲撃 パキスタンで39人死亡、独立派が声明

2024年8月26日 20時00分

パキスタン南西部バルチスタン州で26日、バスや警察署、鉄道などが襲撃を受ける事件が各地で同時多発的に起き、AFP通信によると、少なくとも計39人が死亡した。同国からの分離独立を求める反政府武装勢力「バルチスタン解放軍(BLA)」が犯行声明を出した。

同通信によると、州東部ムサヘルでは、武装集団が幹線道路上でバスやトラックを次々に止め、乗客の身元を調べた上で州外から来た人々を射殺。中部ボランでは鉄道橋が爆破され、6人の遺体が見つかった。やはり中部のカラットでも、警察官を含む10人が銃撃で死亡。州当局者が39人の死亡を確認したことを明らかにしたという。

朝日新聞より

警察官も銃撃によって死亡してしまった事案なのだけれど、テロリストがかなりしっかりした武装をしていて警察官では対応できないレベルの武装集団に仕上がっているらしい。

資金源は麻薬栽培で、武器はどうやら支那から流れているようだ。

死んだ父を探す幼い妹 命を奪った武器の正体

2023年9月14日

「おとうさんは、どこ?」

もうすぐ2歳になる妹は、7か月前に死んだ父親を、今も探すのだそうです。

パキスタンのイスラム過激派組織に襲撃されて命を奪われた警察官の父親。

その時に使われたのは、警察でさえ持っていない「洗練された武器」だったとみられます。

~~略~~

しかし、アメリカ軍は、2021年8月30日にアフガニスタンから完全撤退。

供与してきたすべての武器を回収することはできず、航空機78機、空対地ミサイル、軍用車両、銃などあわせて約72億ドル相当の武器が残されたとみられています。(2022年国防総省の議会への報告、米アフガニスタン復興特別監察官の報告書)

武器の多くは、実権を握ったイスラム主義勢力タリバンの手に渡り、タリバンは「残されたすべての武器などは、1つでも密輸したり売ったりすることは許されていない」として、厳重に管理していると主張しています。

NHKニュースより

NHKが指摘するのはアメリカがアフガニスタンに持ち込んだ武器の存在だが、しかし、支那から流れ込む武器の方が遙かに多い。

(中国特集)パキスタンから見た「中国パキスタン関係」

公開日: 2021年4月8日

パキスタン及び中国両政府は,両国関係を「全天候型戦略的協力パ-トナーシップ」と称している。また,両政府関係者のスピーチや有識者の発言の中では,パキスタンと中国の友好は,「山よりも高く,海よりも深く,蜜よりも甘く,そして,鋼より硬い」と謳われている。

~~略~~

パキスタンと中国の間には,攻守同盟的な軍事同盟条約はない。昨2020年12月,中国の魏鳳和・国務委員兼国防部長がパキスタンを訪問した機会に署名された軍事協力に関する文書においても,教育・訓練,武器開発,軍事情報の交換に関する協力を強化することが報じられただけである。

パキスタンの海外からの武器調達先は,かつては仏や米国であったが,現在は,中国がパキスタンにとって最大の武器供与国である。2016~20年にパキスタンが調達した武器の74%は中国が供与した(逆に言えば,中国の武器輸出の38%がパキスタン向け)。今後,2028年までに戦闘機50機,潜水艦8隻,フリゲート艦4隻が中国からパキスタンに追加供与される予定である。

一般社団法人霞関会のサイトより

パキスタン軍は支那製武器を沢山持っているのは周知の事実であり、パキスタンにおいて供給の不安定な武器をテロリストがずっと使っているというのも、おかしな話である。

反政府組織

さて、冒頭の話に戻るのだが……。

BLAは、アフガニスタンやイランと国境を接するバロチスタン州の独立を要求。またパキスタンによる同州の搾取を手助けしているとして中国を非難し、中国関連の施設や中国人を標的にした攻撃を行っている。

ロイター「パキスタン南部で爆発、中国人2人死亡」より

パキスタンと支那との関係が深いこともあって、反政府組織は支那を敵視しているようで。それが冒頭の事件に繋がったということなんだけど。

BLAは軍や政府関係者を侵略者とみなし、港湾や鉱山の開発に携わる中国人や州外からの労働者なども攻撃してきた。今年4月には、南部カラチで日本人駐在員を狙った自爆テロを起こした疑いも持たれている。

朝日新聞「道路、鉄道、警察を同時襲撃」より

こちらは8月の事件の方の記事に書かれている内容だが、支那が「支援」と称してパキスタンに入植している状況を、パキスタン人としては苦々しく思っている感じが伝わってくる。

パキスタン政府は支那との関係を更に深めようとしているだけに、こういった形の事件の発生は容易に想像できる。が、支那としても、パキスタンから大量の麻薬が流入してくる困った問題があって、苦々しく思っていると思う。

これで、国家同士の関係がこれで拗れていく可能性もあって、隣国インドを巻き込みつつ、三つ巴の戦いになりかねないのが困った話。インド、パキスタン、支那はお互いに領土問題を抱えているだけに、ややこしい話だし、単なる領土争いではなくて、民族的なことに加えて宗教的なことも関わってくるだけに、解決しがたい話でもある。

そして、この三国、核保有国なんだよね、何れも。

ややこしい事態に発展しなければ良いのだけれど。

中東とのややこしい関係

水害とパキスタン

さて、記事を書いているうちに、既に消えてしまったが、過去にもパキスタンの話を取り扱ったことをおぼろげながら思い出してきた。

パキスタンの洪水、「全土の3分の1が水没」と気候相 復興には莫大な費用

2022年8月30日

歴史的な洪水に見舞われているパキスタンで、全土の3分の1が完全に水没したと、同国の気候変動相が29日に述べた。復興には100億ドル(約1兆4000億円)以上かかると、計画相が見通しを示した。

壊滅的な洪水は、各地で道路や家屋、作物を押し流している。多数の命が失われており、被害の跡が刻まれている。

シェリー・レーマン気候変動相は、「すべてが1つの大きな海になって、水をくみ出すための乾いた土地がない」、「文字通り、パキスタンの3分の1が現在水没しており、これまでのあらゆる限度、あらゆる基準を超えている」とAFP通信に話した。

BBCより

2022年の水害は、上に紹介したようなインフレの原因にもなった、パキスタン経済にも大きな打撃を与えた災害であった。

この時の話をどう総括したかは覚えていないのだが、パキスタンと言えばインダス文明にメヘルガルである。ハラッパー、モヘンジョダロだ。

高度なインダス文明が滅んでしまった原因となったのが、気候変動だとされているが……、そのうちの1つとして疑われているのがインダス川の氾濫である。

2022年に発生した水害は、正にインダス川が氾濫することでは未曾有の被害をパキスタンに与えてしまった。国土の1/3が水没するという前代未聞の事態に陥ったのだが……、歴史的にはまあ、なんというか、「そういう地域だ」としか。

パキスタン洪水、雨量は平年の10倍 インダス川が「湖」に

2022年9月2日 5:13

パキスタンで深刻な被害をもたらしている洪水について、欧州宇宙機関(ESA)は1日、平年の10倍の降雨量が原因となったとの見解を示すとともに、インダス(Indus)川の氾濫によって生じた広大な「湖」の衛星画像を公開した。

同国では、6月から続くモンスーン(雨期)の豪雨が引き起こした洪水で、これまでに少なくとも1190人が死亡。広範囲の農地が水没し、家屋100万戸以上が損壊した。

AFPより

ただ、2010年にも甚大な水害を引き起こしており、今年もあったんだよね。

パキスタン アフガニスタン各地で洪水 あわせて100人以上死亡

2024年4月19日 4時33分 

パキスタンと、アフガニスタンでは、断続的に大雨が降り続いた影響で、各地で洪水が発生するなどして、これまでにあわせて100人以上が死亡しました。

パキスタンでは各地で断続的に大雨が降り続いて洪水が発生し、地元当局やメディアによりますと今月13日以降、これまでに全土で60人以上が死亡したということです。

NHKニュースより

割と頻繁に水害は起きていて、それの対策がちっとも進んでいないのがパキスタンという国なのである。

水害だけじゃない経済への打撃

なお、水害だけが問題かというとそんなことはなかった。

これが何かは、直ぐに予想が付くと思う。世界的にも問題になった武漢肺炎の流行である。武漢ウイルスをバラ撒いた支那との関係が深かったパキスタンは、割と早い段階からパンデミックの影響で社会がメチャクチャになってしまった。

そしてこの話は、支那からの影響だけではなく隣国イランなどとの関係でもパンデミックが断続的に発生しているというところがポイントである。それだけ経済交流があるという意味でもあるのだが。

イランとの関係悪化

ええと、中東との関係について言及した理由は、今年の初めのこのニュースと関係している。

パキスタンがイラン領攻撃、異例の応酬で死者も 中東の緊張どうなる

2024年1月18日 22時15分

イランから、近隣国へのミサイルなどの攻撃が相次いでいる。15~16日には、イスラエルの関連拠点や過激派組織「イスラム国」(IS)が標的だとして、イラク北部のクルド人自治区やシリアパキスタンの領内を攻撃。これに対し、18日にはパキスタンからイラン領内への報復とみられる攻撃で9人が死亡した。中東の大国イランと、核保有国のパキスタンが攻撃の応酬になる事態は異例。パレスチナ自治区ガザ地区でイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が続くなか、地域をまたがって緊張が拡大する事態が続いている。

朝日新聞より

イランとパキスタンは全長900キロの国境を接しており、国境付近では結構テロリスト同士の紛争が勃発している。1月のコレは、これがお互いにテロ組織の拠点を越境攻撃したよ、ということらしい。

いや、「ことにした」ということかもしれないが。

パキスタンとイラン外相、テロ対策連携で合意

2024年1月29日 20:40

イランのアブドラヒアン外相は29日、パキスタンの首都イスラマバードで同国のジラニ外相と会談した。両国は互いに相手領土内の自国に対する反政府勢力を攻撃し合い緊張が高まっていた。両外相は、テロ対策などで連携を強化することで合意した。

パキスタン外務省は「両国は、相互尊重と共通の課題に対処するため集団的アプローチに基づき、平和と繁栄に向けて努力することで合意した」とした。

日本経済新聞より

国内でも国外に対してもテロ組織には苦労している感じだね。

パキスタンはイスラム教国家で、国内の約96~97%がイスラム教徒(割合はスンニ派が85~90%、シーア派が10~15%)なのだけれど、イランの人口の90%から95%がシーア派である。IS系のテロ組織はスンニ派だけれど、だからといってISKPが国内のスンニ派に対して融和的かというとそうでもない。結局のところ、彼らの主義主張はともかく本質がテロ組織なんだよね。テロ組織同士のネットワークもあって、あれが宗教を掲げている理由は良く分からない。

そうすると、中東の混乱をテロ組織を介してパキスタンに輸入してくることにもなりかねない。そして、テロ組織が横の繋がりが出ていることで、国家の枠が機能しないなどということも。中東で起きている事案って、そういう話なんだけどね。

と、まとまりのない話になってしまったけれど、パキスタンが不安定でアジア地域の火種になりかねない状況だよという話で締めておきたいと思う。

追記

3月頃のニュースだが、こんなこともあったようだ。

爆発で中国人技師ら6人死亡 車突っ込む、自爆テロか―パキスタン

2024年03月26日20時42分配信

パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州の山道で26日、車が爆発に巻き込まれ、乗っていた中国人技師5人とパキスタン人運転手の少なくとも計6人が死亡した。自爆テロとみられる。地元メディアが伝えた。

実行犯の乗った車が、中国人技師の車に突っ込み爆発した。技師らは同州コヒスタン地区にある水力発電ダムの建設現場で働いていた。ダムは中国主導の巨大経済圏構想「一帯一路」の下、中国企業が建設を進めていた。

時事通信より

この件、当時はたいして気に留めていなかったのだが、改めて読むとなかなか支那が現地のヘイトを買っているなと言うことの分かる話である。

水力発電ダムは、本来なら電力を生み出す存在なので、それなりに歓迎されるはずだ。

警官らが自爆テロの現場を調べる様子/AP

ダム建設現場だから何もないところであるのは、ある意味当然だと思うのだが……、こんな場所で待ち伏せしてテロを起こしたというのは、殺意の高さを物語っているとも言える。

警察幹部によると、イスラマバードからダス水力発電所のダム建設現場に向かっていた労働者らの車列に、自爆犯の車が突っ込んだ。

犯行声明は出ていない。3年近く前にも同じ現場に向かっていたバスが何者かに爆破され、中国人9人を含む13人が死亡した。

CNNより

コレと関係があるかどうかは不明だが、こんなニュースもあった。

屈指の線刻画、ダム水没へ パキスタン、保存目指す

2023/11/30 09:55

パキスタン政府が北部で進めるダム建設現場に、文字のない先史時代から5~7世紀に描かれたとみられる仏像や動物の線刻画が多数残されている。5万点以上とされる世界でも大規模な文化財が水没の危機にあり、地元考古学者や政府は保存を目指している。

神戸新聞より

テロリストの背景など調べても仕方がないのだが、支那によるパキスタン侵略という側面がある話であるとしたら、なかなか深刻なことでもある。アジア諸国では、発電下電力を支那に売るようなことも割と行われていて、川下の人々がダムの建設によって甚大な被害を受けているケースもあると聞く。

無関係とも言い切れない話である。

コメント

  1. 河太郎 より:

    「洗練された武器」に「麻薬」かぁ……。
    たしかにアフガン周辺は「黄金の三日月地帯」と言われ、タイ、ミャンマー、ラオスそれに近隣に中国ある「黄金の三角地帯」に継ぐ麻薬生産地なのですね。
    中国兵器については、パキスタンのトライバルエリア(北部辺境自治区域)で、ノリンコのコピーAKMを見た事がある(私は詳しくないが同行者が詳しい)。
    もともと同行者が、あの地域で当時の最新型のAK(小口径高速弾のカービンタイプ)を写真に撮り、ジェーン年鑑とか軍事研究誌やコンバットマガジン誌に売り込む為に企画した旅てしたから。多くはソ連&東欧銃器てしたが、中国製も見かけた。
    意外と知られてないけれど、中国の雲南省からミャンマーさらにインドへ至る西南シルクロードは武装反政府勢力の物流コネクションになっていて、それらはスタン諸国(中央アジア)へ繋がる。ここ高野秀行というルポライターが踏破して本を著してる
     んで、たしかアサシン(暗殺教団)の本拠地があったのも、この辺りですね。
    彼らの残党?のイズマィリ派を山間の僻村に見かけますから。少数派ではありますが、モンゴル系のハザラ族と違いイラン系の白人顔。たぶんカルト的教団や武装勢力と麻薬の接点が近い地域なんですよ。昔からね。またシナの武器がここいらに流出しているのも20世紀には始まってるのは確かです。しかし……こりゃ「シナざまみろ」とか言ってる話じゃないですよ!
    パキスタンでコレなら、東南アジアのインドネシアにもテロが広がるって事で、インドネシアにテロ拡散すれば、日本も無関係ではいられなくなる。そこ不安すねぇ。

    • 河太郎 より:

      ついでに……西南シルクロードですが。
      司馬遷の史記の列伝に、中国の竹杖がインドで見られる事について、西域〜パミール高原のオアシスルートとは別物な雲南省→インドのルートがあった事が指摘されてます。司馬遷て前漢の人すから。
      ここいらにリレー式に物流させてくルートがあったのは確かで、冷戦以後は対立する武装反政府組織同士が、医薬品や武器弾薬の調達の為に麻薬密輸を「協力しあう」関係があったと想うんですよ。
      ミャンマーの反政府組織が使っていた布銭(布に高濃度の阿片を練り込み乾燥させたもの)そっくりのものをパキで見てます。
      すると80〜90年代にバッタもんコピー銃器を大量販売していたノリンコが、元紅衛兵の独立国家(ベトナム出兵で帰国できず、そのままミャンマー国境付近で勝手に国家を名乗ったもの)に売りつけ、それが西南シルクロードルートで、中央アジアからパキスタンに流れた気がするんですよね。

    • 匿名 より:

      東郷隆さんの戦場は僕らのオモチャ箱を思い出しました。

      • 河太郎 より:

        うわ! 懐かしいですね。 
        大友克洋が「気分はもう戦争」を描いた頃かと。

    • 木霊 木霊 より:

      昔からアメリカもえげつないことをやっていますから、アメリカからの武器供与という可能性も十分にあるわけですが、パキスタンですからねぇ。
      以前はロシア製、アメリカ製が多かったようですが、今は支那製の武器が多いのだとか。
      そして、核保有参加国の争いとなれば、日本も無関係というわけには行かないんでしょうね。

  2. 河太郎 より:

    七面鳥さま。あと頼みます。
    パンシィールの獅子マスードが、ソ連と戦っている時に、ソ連軍に配備され始めた小口径高速弾のAKって何でしたっけ?
    なんか、こないだの返コメの中にあった銃だと想うが、どうも良く解らない。
    ダラで相棒が探してる時に、ぼや〜と周辺全部を観ているような怪しい視線の白人に情報提供を求められたのですが。
    実物を手に入れてくれたら現金で100万円相当を支払うと言っていたなぁ。
    あれCIAとかだと想うんですね。ソ連が小口径アサルトライフルを実戦配備したのは初めてで、よほど実物が欲しかったのだろうと。

    • 匿名 より:

      AK-74で5.45x39mm弾を導入
      戦場は僕らのオモチャ箱では分隊支援火器のRPKー74

      • 河太郎 より:

        匿名氏。これはありがとうございました。私は同行はしていますが、目的が違うもので、あまり銃器を観察してなかったのですね。
        おまけに東郷氏が出版した後に出かけてる(笑)東郷氏がAK74を見つけたのかどうかは、その本を未読なので解らないのですが、そのうち「日本の古本屋検索」で取り寄せて読んでみる気になりました。御礼申し上げます。
        因みに私は「汗血馬の子孫」がパキスタン北部やアフガン周辺にいるという噂で、それを観に行った理由です。
        結論から言うと寄生虫による感染症でしたが(笑)瘡蓋がブスカシでのコンタクトにより剥がれて出血、汗ともに滲むという笑い話。
        後に、捲土重来として某宗教団体から金をもらって、氷河に眠るノアの箱舟を探しに行きましたが、現地で当局に拘束された上、尋問の将校から、
        「お前らはアホか?
        氷河というのは表層と深層で流れる速度が違う。数千年前の木造船なら流速の差でバラバラになってるわ!」
        と言われて愕然。

        教訓)冒険などというものは、自ら求めるとロクな結果にならない(笑)

    • 七面鳥 より:

      遅れコメですが、一応。
      小口径弾、5.45x39mm弾はAK74系ですね。本家も分家も無許可もバリーション多すぎて追っかけられません。
      ベースは7.62x39mm弾のAK47系で、本家も分家も以下略。
      あんだけ全長も口径もバリエーションがあって、工作精度も作動環境も千差万別なのに作動不良の文句を聞かないあたり、カラシニコフをたたえよ!という所ですか。
      ※作動不良した奴はもうしゃべれない、と言うのはさておきましょう。

      >実物を手に入れてくれたら現金で100万円相当を支払う
      CIAでしょうねぇ……

      • 河太郎 より:

        七面鳥様ありがとうございました。
        あ、たしかにAKってやたらと種類ありますね。バリエーション豊富というか、パーツつけてのカスタムうじゃうじゃという点ではAR.M16・M4系統と同じと。たぶん精度としてはM16系統に軍配が上がるのでせうが、異常なまでの頑丈さは評価できます。
        結局、この2系統アサルトライフルが最大ヒット商品なのでしょうねぇ。