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自動運転に常時接続は必要か?アメリカは警戒を始める

北米ニュース
この記事は約7分で読めます。

当然、警戒すべきなんだけれども、この話は結構大きな影響が出るかも知れないね。

米政権、つながる車から中国製ソフト排除へ 安全保障懸念に対応

2024年9月24日午前 2:04

米商務省は23日、安全保障上の懸念を理由に、インターネットに常時接続するコネクテッドカー(つながる車)や自動運転車に中国製のソフトウエアやハードウエアの搭載を禁止する措置を発表した。

ロイターより

そもそも、インターネットに常時接続して自動運転するという発想がイマイチ良く分からない。

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妥当と言うしかない

支那製ソフトウェアやハードウェアを排除

映画やマンガ、小説のネタとしては、運転が乗っ取られるなんて話は、割とありがちである。

アメリカでは政府が、「支那製のはちょっと」と拒否感を示しているのだけれど、正直、国産であってもクラックされたら同じだろう。

今後数年間で、米国および外国の主要自動車メーカーに対し、国内で販売する自動車から主要な中国製ソフトウエアやハードウエアを排除させる。

バイデン政権は、中国企業がコネクテッドカーを通じて運転者やインフラに関するデータを収集したり、インターネットやナビゲーション・システムに接続された自動車を外国から遠隔操作される可能性を懸念。ホワイトハウスは2月、潜在的な危険性について調査を命じた。

ロイター「米政権、つながる車から中国製ソフト排除へ」より

とはいえ、ソフトウェアやハードウェアの「支那製」を排除するってことは、試みとしては悪くないとは思う。

この措置は、中国の自動車メーカーが米国の道路で自動運転車の試験をできないようにし、ロシアなど他の米国の敵対国が製造した車両ソフトウエアやハードウエアにも適用される。

ロイター「米政権、つながる車から中国製ソフト排除へ」より

正直、自動運転の技術を実現できる国は、世界で然程多くはない。具体的に自動運転技術の実用可能なレベルに到達しているのは、アメリカと支那の2カ国のみ。

遅れて日本、ドイツ、イスラエル辺りが何とか追従しようとしているようだ。

【国別】自動運転、2024年の業界展望&超重要トピックス一覧 | 自動運転ラボ
着々と社会実装の域を広げる自動運転。数年前に各国企業が発表した目算からは遅れているものの、じわりじわりと技術を向上させ、実証や実用化の波はしっかりと押し寄せている。2024年は各国でどのような動きがあるのか。徹底解説。

実際の進行度合いはサッパリ分からないのだが、一部ではテスト運用が始まっているらしい。

で、アメリカでは支那製のハードウェアもソフトウェアもちょっと遠慮してね、という方向性になった。

アメリカの自動運転タクシー

数年前から、完全無人タクシーと呼ばれる自動運転タクシーがテストされている。

ドライバーがいない?衝撃の完全無人タクシーとは?

2023年4月24日

夜道を颯爽と駆け抜ける白い車体のタクシー。

しかし、よく見ると…運転席には誰も乗っていません。

ドライバーのいない完全自動運転のタクシーが世界でいち早く商用化され、街なかを走っているアメリカ・サンフランシスコ。そのすごさを実際に体験してみました。

NHKニュースより

これが、今年の6月には一般人にも開放される運びとなった。

Waymo、サンフランシスコにて自動運転タクシーを遂に一般開放 ~現地レポートを交え~ | SOMPOインスティチュート・プラス
6月25日、Google系列のWaymo(ウェイモ)は、カリフォルニア州サンフランシスコで自動運転タクシーサービスを一般開放すると発表。天候を問わず24時間運行可能で、最高時速は65マイル(約104km)まで認められている。一般開放されるの...

ただ、トラブルは度々発生しているようで、これが何を以て解決という話になるのは良く分からない。

完全無人タクシーが女性をひいて体の上に停車 米サンフランシスコ

2023年10月4日 10時58分

米サンフランシスコ中心部で2日夜、米ゼネラル・モーターズ(GM)傘下のクルーズの自動運転車が、他の車がはねた歩行者をひく事故が起きた。同市では8月に自動運転車による「完全無人タクシー」の24時間営業が認可されたばかりだった。

朝日新聞より

この事件など、別に有人運転でも避けられない事故だといえるんだけど、問題は自動運転車が移動できなかったことなんだけどね。

現地報道や消防、クルーズによると、市内中心部で2日午後9時半ごろ、無人で運行していたクルーズの自動運転車の隣を走っていた車が女性をはね、その女性をクルーズがひいた。自動運転車は女性の体の上に乗ったまま停車し、女性は救助隊が来るまで下敷きとなった。

朝日新聞「完全無人タクシーが女性をひいて体の上に停車」より

ただ、動画も見たんだけれども、下手に動くと更にひいてしまう状況だったと思うと、自動運転車だからダメってことではないと思う。

米グーグル系の自動運転タクシー車両、群衆に破壊され炎上…米サンフランシスコ中華街で

2024/02/13 11:14

米グーグル系「ウェイモ」が運営する自動運転タクシーの車両が10日、米サンフランシスコの中華街で群衆に破壊されて炎上した。車内に乗客はおらず、けが人はいなかった。同社が12日、読売新聞の取材に明らかにした。

讀賣新聞より

ただ、民度低い系の人々に囲まれてぼこぼこにされるケースもあるらしいので。

民度の方は自動運転とは無関係なんだけど。

支那の自動運転

一方の支那もかなり技術は進歩しているらしい。

無人タクシー、じわり浸透 武漢は400台超、市民の足に―運転手「仕事奪われる」と不安・中国

2024年08月18日07時05分配信

中国各都市で運転席に誰もいない無人の自動運転タクシーの導入に向けた動きが急速に進んでいる。中でも、湖北省武漢市では最も広い地域で商用サービスが許可され、新たな「市民の足」として定着しつつある。一方で、仕事を奪われかねない一般タクシー業界は危機感をあらわにしており、既存産業とのあつれきも表面化し始めた。

~~略~~

運賃は有人タクシーと比べ、4割ほど安い。導入当初、安全面を不安視していた市民からの評判も上々だ。ただ、乗車・降車地点があらかじめアプリ内で限定されているなど実際の利用には制約もあり、利便性には解決すべき課題も残る。

時事通信より

驚くことに料金は4割ほど安く、アプリを使って利用可能らしい。こちらはエリア制限はあるが時間制限はないらしい。

百度は北京など11都市でサービスを展開しており、今年4月中旬までに総走行距離は1億キロを突破。600万回のサービスを提供した。懸念される安全面では「無人タクシー側が原因となった事故はゼロ」と主張している。

時事通信「無人タクシー、じわり浸透」より

事故などを起こさない極めて安全なタクシーらしいね。それを信じるかどうかは人それぞれ違うんだろうけれど。

ただ、コレを他国に持ち込めるか?というと、少なくともアメリカはお断りをしたようだ。

お断り!

で、お断りの話が本格的に出始めたのが、8月のこと。

米、自動運転車で中国製ソフト禁止提案へ 数週間内に=関係筋

2024年8月5日午前 10:05

米商務省が自動運転車やコネクテッドカー(つながる車)への中国製ソフトウエア搭載禁止を数週間内に提案する見通しだと複数の関係筋が明らかにした。

米国内でレベル3以上の自動運転車への中国製ソフト搭載を禁止する案を示す方針で、中国企業が生産した自動運転車の路上試験を米国で行うことも禁止する効果を持つという。

また、中国が開発した高度無線通信モジュールを搭載した車両についても米国内の路上での禁止を提案する方針だ。

ロイターより

で、この話が正式に決まったよと言うのが、冒頭の話である。そりゃまあ、当然だよね。

タクシーに爆弾を詰め込んで自動運転されたら、テロ実行も可能である。

ソフトウエアの禁止は2027年モデルから、ハードウエアの禁止は30年モデルまたは29年1月から実施する。

商務省はこの提案について30日間の意見公募を行い、来年1月20日までに最終決定したいとしている。

レモンド商務長官は「外国の敵対勢力が自動車製造向けのソフトウェアを開発すれば、車両の監視に利用できるほか、遠隔操作が可能となり、道路上の米国人のプライバシーや安全が脅かされる」と指摘。「極端な状況では、外国勢力が米国内で運行している全ての車両を同時に停止もしくは制御し、衝突事故を引き起こしたり道路を封鎖したりする可能性もある」という認識を示した。

ロイター「米政権、つながる車から中国製ソフト排除へ」より

正直、アメリカ国内にテロリストを招き入れるのと、然程変わらない。そうでなくとも、カメラを搭載して情報収集させるなどの使い方も割と簡単である。

ゼネラル・モーターズ(GM)、トヨタ自動車、現代自動車などの大手自動車メーカーが所属する米国自動車イノベーション協会は、ハードウエアやソフトウエアの変更は時間が要すると指摘。コネクテッドカーのハードウエアとソフトウエアは中国を含む世界各国で開発されているとしたが、中国製部品が米国モデルでどの程度使用されているかについて具体的な説明はしていない。

ロイター「米政権、つながる車から中国製ソフト排除へ」より

まあまあ、恐ろしい話で。

ん?「現代自動車」だと?

現代自動車・起亜、中バイドゥと「コネクテッドカー」協力

入力2024.04.29 04:43

現代車グループが中国のビッグテック会社であるバイドゥと手を取り、中国コネクテッドカー市場攻略に乗り出す。

現代車・起亜は去る27日、中国北京ヨセミテホテルでソン・チャンヒョン現代車AVP(未来車プラットフォーム)本部長社長、王ウィンパンバイドゥグループ副総裁などが参加した中で’中国コネクテッドカー戦略的協力了解覚書(MOU)’を結んだ。バイドゥは中国でコネクティビティをはじめ、AI(人工知能)、自律走行、検索エンジン分野で最高水準の技術力を保有したという評価を受ける。

朝鮮日報より

オチ担当は、韓国さんでしたね。

コメント

  1. 七面鳥 より:

    こんにちは。

    常時ネットワーク接続は、車々間や路車間通信による情報取得、自車周囲監視などの目的で、自車センサだけでは得られない情報を得るために必要ではあります。
    ※例:PA/SAや料金所からの本線合流時、防音壁等の向こうは自車センサでは絶対に見えないので。
    逆に言うと、こいつをだまくらかすと、とんでもないことが起きるという……

    技術だのインフラだのは、原則として性善説で開発・運用されるので、悪意の破壊工作にはめっぽう弱いんですよね……

    • 木霊 木霊 より:

      こんにちは。

      いや、常時接続して得られる情報が飛躍的に増えるのは理解しているんですが、コントロールを奪われるリスクがあるのはちょっと、と。
      この辺りは軍事技術でも一緒なのでしょうけれど。

      • 七面鳥 より:

        コントロール奪うどころか「そこには人なんて居ないよ」って周辺情報書き換える(特定のIDやフラグを無効化する)だけで……

        ※テスラの事故は、主にこの手のバグが原因かと。