支那、日本産水産物の輸入再開する気はサラサラない

誤報じゃねーか！

【詳報】中国 日本産水産物の輸入再開へ 日中両国が合意

2024年9月20日 21時15分

東京電力福島第一原発にたまる処理水の海洋放出をめぐり、岸田総理大臣は記者団に対し、IAEAの枠組みのもとでの追加的なモニタリングの実施を踏まえ、中国が安全基準に合致した日本産水産物の輸入を再開させることで日中両国が合意したことを明らかにしました。

NHKニュースより

何か、あたかも支那が水産物輸入を再開するような記事になっているけれども、支那は輸入再開する気なんかサラサラないぞ。

そして、記事の構成が冒頭の部分だけ読むと、支那の譲歩で関係が改善したように見えるから巧妙である。NHKは騙す気満々だな。

報道、大丈夫か？

検査は支那が独自に行う

NHKニュースにはこのような文脈が書かれている。

その上で「関連して中国との間でも事務レベルで協議してきており、きょうまでに一定の認識を共有するに至った」と述べ、追加的なモニタリングの実施を踏まえ、中国が自国の食品に関わる安全基準に合致した日本産水産物の輸入を再開させることで日中両国が合意したことを明らかにしました。

NHKニュース「中国 日本産水産物の輸入再開へ」より

岸田氏は退任間近になって功を焦った印象が強いが、支那は「自国の食品に関わる安全基準に合致した日本産水産物の輸入を再開させる」と言っているだけで、日本の検査結果を信用して輸入再開するなどとは一言も言っていない。

それどころか、「追加的なモニタリングの実施を踏まえ」とある。このモニタリングの手法をどうする気なのかは知らないが、完全に主導権をあちら側に渡した状況である。

また中国がどのような安全基準で対応するのかについて「既存の食品安全性や品質にかかる基準を指すものと思うが、特定の国に差別的なものでない旨、中国側から確認した」と述べました。

NHKニュース「中国 日本産水産物の輸入再開へ」より

この話、本当に前に進んだのかね？

福島県は不安を吐露

当然ながら、福島県としても「変化があったこと」は喜ばしいとは思いつつも、不安を口にしている。

中国、日本産水産物輸入再開へ　福島県内漁業者に期待と不安

9/21(土) 8:31

中国が日本産水産物の輸入を再開する方針を示したことを受け、福島県内の漁業関係者は中国向け輸出再開への前向きな動きと評価した。一方で本県産も対象となるのかと疑問視する声も聞かれた。

「輸入再開は歓迎するが、段階的な再開で福島県が最後になることを危惧している」。県水産加工業連合会の小野利仁代表（67）は複雑な心境をのぞかせた。

Yahooニュースより

そりゃまそうだろう。

IAEAの枠組みのもとでのモニタリングには、中国や韓国、それにフランスなど8か国の専門家が参加してきました。

採取した海水などのサンプルを各国の研究機関に持ち帰って分析し、その結果を比較する手法で、安全性を確かめていました。

NHKニュース「中国 日本産水産物の輸入再開へ」より

だって、これまでも支那が参加した十分に科学的な検査をやってきたのである。これ以上何を調べるのかって話。

19日の合意では、これを拡充し、今後はサンプルを採取するポイントを2か所から3か所に増やすほか、希望した国は直接、海水などを採取できるようになります。

これにより、IAEAの枠組みは維持したまま、中国を含む各国が調査・分析に関わる機会が増えることになります。

NHKニュース「中国 日本産水産物の輸入再開へ」より

そして、支那が「調べたら安全でした！」とか言うわけがないのだ。独自調査をして、「だめだった」と騒ぐに決まっている。

決まったポイントから採取したデータが、支那だけ違うという状況でなく、支那だけが独自に調査したポイントだけで異常値が出る。まあ、そんなこったろうね。

国内向けの報道は

ちなみに、支那国内ではどんな事を言っているかというと……。

中国と日本、福島第一原子力発電所の汚染水の海洋放出問題で合意に達した

2024-09-20 14:30

2023年8月24日、日本政府は福島第一原子力発電所からの核汚染水の海洋放出を一方的に開始した。中国は最も重要な利害関係国の一つとして、この無責任な行為に断固として反対する。

『中国 外交部』公式サイト「中日双方就福岛第一核电站核污染水排海问题达成共识」より

おわかりだろうか。これが今回のニュースに対する支那国内の公式報道なのである。

４．中国は、関連する中国の法令及びWTOの規定に基づき、日本原産の水産物につき、緊急の予防的及び暫定的措置をとったことを示した。 国際原子力機関（IAEA）の枠組みの下での長期的な国際監視に効果的に参加し、参加国による自主的なサンプリングなどの監視活動を実施した後、中国は科学的証拠に基づいて関連する措置の調整を進め、規制に適合した日本産水産物の輸入を徐々に再開する予定である。

『中国 外交部』公式サイト「中日双方就福岛第一核电站核污染水排海问题达成共识」より

参加国による独立したサンプリング「その他」の監視活動に「効果的に参加」した後、って……。

これ、日本側に更に要求を突きつけて、「再開したかったら、この条件を呑め」ってな感じの交渉をやる気満々のように見えるんだが、流石に僕の心が曇っているだけだろうか。

また、日本産水産物の輸入停止措置について毛報道官は「目的は国民の健康を守ることだ」とした上で、「今回の両国の合意はただちに全面的に日本産水産物の輸入を再開することを意味しない」と述べ、段階的な輸入再開については中国側が提示する要求を十分に満たすという前提のもとで実施する方針を示しました。

NHKニュース「中国 日本産水産物の輸入再開へ」より

NHKニュースにも、注意深く読むとちゃんと書いてあるけれど、結局のところ、「再開する、再開するとは言ったが、その時と場所までは指定していない。どうかそのことを諸君らも思い出していただきたい。つまり…我々がその気になれば輸入再開は10年20年後ということも可能だろう」ということだ。