近況は「お知らせ」に紹介するようにしました。
スポンサーリンク

支那が日本のミサイル保有を批判する

中華人民共和国ニュース
この記事は約10分で読めます。

面白いこと言っているなぁ。

【観察眼】平和のためにミサイルの後ろ盾はいらない

2024-09-17 16:49:09

フィリピンとの合同演習を口実に、同国に地上配備型の中距離ミサイル発射装置(MRC)を配備した米国が、今度は日本をターゲットにしている。

CRI Onlineより

中距離ミサイル発射装置が、何だって?

スポンサーリンク

寝言満載

継戦能力の強化

ええと、先日、日本で「大型の弾薬庫の新設をする」というようなニュースが報じられた。

こちらの記事ではモスボール保管に関する話をしたのだが、引用した記事の最後のところにこんな一節がある。

継戦能力の確保に向けては、弾薬・ミサイルの備蓄強化に6502億円を求めた。海上自衛隊舞鶴基地(京都府)、佐世保基地(長崎県)、鹿屋基地(鹿児島県)、陸上自衛隊瀬戸内分屯地(鹿児島県)で火薬庫新設の適地を調査する。

時事通信より

自衛隊が継戦能力に著しく欠けるという話は結構有名で、流石にこのような決断は「遅いよ」という感じがするわけだが、それだけ事態は切迫しているといっても良い。

ただ、今年、備蓄の強化をやって、いつ、武器弾薬が増えるのか?というと、数年後である。

この手の話は、去年の年末にもあった。

京都、本州の補給拠点に 火薬庫、陸・海自衛隊共同使用―増設に102億円計上・防衛省予算

2023年12月24日07時13分

防衛省は反撃能力(敵基地攻撃能力)や、補給を切らさない継戦能力を保有するのに伴い、取得するミサイルや弾薬の保管場所を確保するために、陸上自衛隊の祝園分屯地(京都府精華町など)を整備し、陸自だけでなく、海上自衛隊の弾薬も保管できるようにする方針を固めた。政府関係者への取材で分かった。

時事通信より

ただ、この時の予算はまだ8棟程度の増設だったので、大した金額では無かった。

同省は2024年度予算案に祝園分屯地内にある関西補給処祝園弾薬支処の火薬庫を8棟増設する設計・工事費102億円を計上。安保3文書に基づく個別の火薬庫整備の予算額としては、これまでで最高となる。

~~略~~

祝園分屯地がある精華町は京都、大阪、奈良の3府県にまたがる関西文化学術研究都市の中心地で、町内には多くの企業の研究施設や国立国会図書館関西館が立地する。分屯地近くでも企業誘致計画が進められており、大規模な火薬庫増設は地元の反発を招く可能性もある。

時事通信「京都、本州の補給拠点に」より

時事通信は「地元に反発しろ」と言っているが、活動家にとっても全国規模で拡張されると、対応に手一杯になるだろう。

ミサイル能力も拡充

この手の話は、現防衛大臣の木原氏が頑張ってくれている話に関連していて、アメリカからトマホークを買うぜ!という流れになっていた。

コレの他に、長距離巡航ミサイルの開発も急いでいて、将来的には国産の長距離巡航ミサイルが手に入れられるだろう。

ただ、トマホークを400発程度購入したところで、日本の防衛力が大幅に強化されるか?というと、そんなことはない。

取り敢えず買ってみたけど、今後頑張って揃えていこう的な意識が見えた程度なんだよね。

この情報は、すぐに国際社会の関心を集め、議論を巻き起こした。自衛隊との合同軍事演習を口実とした中距離ミサイル発射装置の配備は、現地住民の生活に影響を与え、地域情勢の緊迫化をエスカレートさせる。日本国内からは「日本列島は『ミサイル列島』と化したのではないか」と懸念する声が出ている。現在、日本の防衛省は大分県の他にも、沖縄本島、奄美大島、宮崎県、京都府などでもミサイルを保管できる大型弾薬庫の新設に着手している。

CRI Online「平和のためにミサイルの後ろ盾はいらない」より

なんか言っているけど、正直、たいして増えてないよ、武器弾薬は。当面、ミサイルを保管できる大型弾薬庫を増やしたところで、周辺住民の方々にご心配をかけるような話にはならない。

経済大国だから、なに?

更にここら辺りの下りがなかなか面白い。

世界第3位の経済大国である日本が、なぜ中距離ミサイル発射装置を配備しなければならないのか。同盟国の米国に「NO」と言えないのか。日米は真の同盟国といえるのか。第二次世界大戦後、日米同盟という関係が生まれた。それから70年以上を経て、日米同盟は空前の強化が進んでいる。米国はアジア太平洋地域に中距離ミサイルを配備する計画を同盟国の安全確保のためだと美化している。このやり方は地域の平和発展の願いに背く上、国際戦略のバランスを酷く破壊する。

CRI Online「平和のためにミサイルの後ろ盾はいらない」より

うーん、どの口が言うのかな。

ええっと、支那は核兵器を凄い勢いで増やしているんだが、それはどう説明するのかね。

中国国防相、核兵器開発で「目覚ましい進展」 先制使用を否定

2022年6月12日午後 2:49

中国の魏鳳和国防相は12日、新たな核兵器の開発で「目覚しい進展」が見られたとした上で、使用は自衛目的のみに限定し、決して先制使用しないと主張した。シンガポールで開催中のアジア安全保障会議(シャングリラ対話)で述べた。

中国の核兵器を巡っては昨年、新疆ウイグル自治区東部に100カ所以上の格納施設が建設されたと米紙が報道。米国務省は中国の核武装が想定以上に進んでいると懸念を示していた。

報道に関する質問に魏氏は「(中国は)自国防衛のために核戦力を開発する適切な道を常に追求してきた」と述べ、2019年の建国70周年軍事パレードで披露した大陸間弾道ミサイル「DF-41」の発射装置などは運用可能な状態で配備していると説明した。

ロイターより

自分のところの大量破壊兵器は「自国防衛のため」というのに、他国に対しては中距離ミサイル配備しただけで、他国の安全を脅かす危険行為とでも言うような主張をするのか。

「中国は50年以上にわたり開発を続けてきた。目覚ましい進歩があったと言ってよい」とし「中国の方針は一貫している。自衛のために使用する。核(兵器)を最初に使うことはない」と述べた。

ロイター「中国国防相、核兵器開発で「目覚ましい進展」」より

先制使用を否定されたところで、誰が信用するというのか。なかなかのダブスタぶりである。

支那のロジックでいくと、アメリカと組んでの日米同盟の強化こそが害悪みたいなことになるようだ。

自分だけが相手に届く槍を持っていて、他国には「持つな」と。そりゃ、支那は安全だろうよ。ただそれ、「地域の平和発展の願い」とは言わないよね。

そもそも、世界第2位の経済大国は支那なんだが。

「世界第2位の経済大国である支那が、なぜ大量の大陸間弾道ミサイルを配備しなければならないのか」と、ソックリそのままお返しするぜ。

500発以上保有

なお、支那の核兵器は2022年の報告では100箇所以上だったが、2023年には500発以上ということになっている。

中国の核弾頭、過去1年で大幅増 約500発が運用可能=米政府報告書

2023年10月20日

アメリカの国防総省は19日、中国の軍事力に関する報告書を公表した。中国がこの1年で核備蓄を大幅に増やし、現在では運用可能な核弾頭を約500発保有しているとの見方を示した。

米国防総省が19日に公表した報告書によると、中国政府は2030年までに核備蓄量を倍増させ、1000発以上の核弾頭を保有しようとしている。

アメリカの予測を上回る増加幅だったが、それでも保有量はロシアやアメリカを下回っているという。

BBCより

この発表に関して、支那は否定をしていない。国防において必要な兵器だという姿勢を崩してはいない。

BBCでは、それでもアメリカやロシアよりも少ないとしている。

ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)によると、ロシアは5889発、アメリカは5244発の核弾頭を保有している。

BBC「中国の核弾頭、過去1年で大幅増」より

これがまた安心材料とは言えないんだよね。

アメリカもロシアもご存じの通り、凶暴な国家である。世界最悪最強なのはアメリカで、凶暴なのはロシアである。が、だからといって支那が平和国家である事にはならない。

持っている数が少ない程度で安心できるハズもない訳で。というか、多くの国家は核兵器を保有していないのだから、「使わないから安心して」とか言われても困る。寧ろ、「使わないなら、処分しろよ」と。

あくまで政策上の話

なお、先制攻撃に使わないと強調しているが……、よくもまあこんな台詞が吐けるな。

周知のように、「人類が破滅的な核戦争に最も近づいた出来事」とされる1962年のキューバ危機も、中距離ミサイルの配備がきっかけであった。今回の米国の日本へのミサイル配備も、全く同じだ。米国政府は、これから配備する地上発射型中距離ミサイルは通常弾頭用で、核弾頭の使用は考えていないと説明した。しかし、これはあくまで政策上の話であり、能力的には、その気になればいつでも核弾頭を使用できる。かつて原爆を落とされた日本の人々にとって、戦争の歴史を再現させないことは日本国民の強い願いであるはずだ。それは、世界の人々の共通の願いでもある。

CRI Online「平和のためにミサイルの後ろ盾はいらない」より

これ、主体を入れ替えたら、支那にソックリそのまま当てはまるんだが。色々、ブーメラン刺さっているぞ。

具体的に入れ替えてみようか。

今回の支那の日本を狙うミサイル配備も、全く同じだ。支那共産党は、これから配備する大陸間弾道ミサイルは通常弾頭用で、核弾頭の先制使用は考えていないと説明した。しかし、これはあくまで政策上の話であり、能力的には、その気になればいつでも核弾頭を使用できる。

~~略~~

支那の行動は、地域の安全を維持し、国を守るためのものなのだろうか。ただ、覇権的地位を獲得するために、周辺国に火種をまいているだけなのではないか。

違和感ゼロである。

正しい歴史認識

そして、歴史認識を日本に対して改めろと言うけれども、どの口が言うのか。

戦争を防ぐには、正しい歴史認識が必須だ。第二次世界大戦後の日本国憲法は「戦争の放棄」を約束した。それは日本の外交政策の礎である。平和主義はほとんどの日本人の民族的精神に浸透している。これらが、日本経済の急速な成長の前提条件となった。中距離ミサイル発射装置の配備は、日本国憲法に明らかに背いている。

CRI Online「平和のためにミサイルの後ろ盾はいらない」より

というか、ロジックがメチャクチャである。

ふーん、支那はそれなりに理路整然と論理を組み立てる方だと思っていたが、これはちょっと。

正直、戦争を防ぐ為に正しい歴史認識が必要って、意味が分からない。ロシアがどんなロジックでウクライナを侵略したか忘れたのだろうか?

支那が言いたいのは、「日本は武装解除して黙って従え」という暴論である。「俺に楯突くな」「それは平和に繋がらない」と。

でも、支那の言う通り黙って武装解除して、チベットがどうなったか?それこそ、正しい歴史認識が必要である。

威嚇を続ける

空き缶空母で威嚇

そして、こんなことを言いながらも日本や台湾を威嚇するあたり、けつの穴が小さいというか。

中国海軍空母など3隻 一時 日本の接続水域に入る 空母航行は初

2024年9月18日 16時47分

防衛省は18日未明、中国海軍の空母など3隻が沖縄県の与那国島と西表島の間を航行し、一時、接続水域に入ったと発表しました。中国海軍の空母が日本の接続水域を航行したのは初めてで、防衛省が警戒と監視を続けています。

NHKニュースより
img

与那国島と西表島の間を航行したのだけれど、別にこのルートを通過する必要はないのだ。威嚇行動であることは間違いあるまい。

中国海軍の空母が日本の接続水域を航行したのは初めてです。

接続水域は、領海のすぐ外側にある海域で、国際法上、外国の船も航行できますが、沿岸国は領海内での違法行為を防ぐため、必要な措置をとることができると定められています。

防衛省によりますと、今回、領海への侵入や危険な行動などはなかったということです。

NHKニュース「中国海軍空母など3隻」より

国際法上は違法じゃないとはいえ、事前通告は必要だし、日本としてはこんなところを通られるのは受け入れられない。

中国報道官「空母航行は中国国内法と国際法に合致」 初の接続水域航行

2024/9/18 17:57

中国外務省の林剣報道官は18日の記者会見で、中国海軍の空母「遼寧」が沖縄県の与那国島と西表島の間の接続水域を航行したとの日本防衛省の発表を巡り、航行は合法だとの認識を表明した。「関連する活動は中国国内法と国際法に合致している」と述べた。

産経新聞より

当然、支那は「問題ない」と言うんだが……、それにしても、なんだって?「国際法に合致している」はイイ。そこは事実なんだが、問題は、「支那国内法に合致する」の方だ。ああん?日本の領海通過するのに、なんでテメーの国の法律が関係あるのか。

とんでもない破落戸国家だな。

コメント

  1. 砂漠の男 より:

    弾道ミサイルに通常弾頭を搭載するなんて、きわめてコスパの悪い運用方法でしょう。
    支那の核戦術は、弾道ミサイルによる飽和攻撃です。だから増やしています。
    液体燃料の代わりに水を充填するような洒落はところはあるものの、始まったら恐怖心で躊躇せず撃ち尽くしそうでもあります。その素人さが怖いところ。

    日本は支那共産党にとって憎悪の対象です。
    支那の日本への憎悪の表れには、核ミサイルだけでなく、”日本人のみ”を標的とする遺伝子研究もあります(米国からリークされてきたらしいです。南方科学技術大学だったはず。そこの研究者が「遺伝子編集した」双子を創り出し、懲役刑を食らった話がありましたね。)

    昨日、支那の空母「遼寧」が日本の接続水域を初航行しました。深圳市で日本人小学生が、支那人にナイフで切り付けられました。日本大使が支那への非難声明を発表しています。
    米海軍作戦部長が、「2027年までに中国と戦争する可能性に備える」新戦略を構築すると発表しました。

    いまの日本はレッドゾーンに踏み込む直前です。
    抑止力を最大限に高める矢継ぎ早の防衛政策が必要です。ぼんやりしていてはいけません。

    • 木霊 木霊 より:

      弾道ミサイルなんて、迎撃容易ですから波状攻撃か飽和攻撃するしかなくて、着弾すれば強力な打撃を与える核弾頭を使うことは確定的なんですよね。
      戦略上はどうしたって核弾頭を使うわけで。
      これを「防衛的に使う」というのは、反撃能力があるから攻撃されないという相互確証破壊の理論を持ち出す話になりますが、先制攻撃に使わないという話は説得力がありません。

      日本は本当に危ない状況です。

  2. 河太郎 より:

    批判するとは、嫌がってる証拠であり、
    嫌がってるとは、奴らが思ったほど(現実には)優位に立ち辛いということであり、
    従って、どんどん嫌がる事をしよう!ております。

  3. 七面鳥 より:

    こんにちは。

    昨日、NHKの昼の映画で「博士の異常な愛情」やってまして。
    NHKはこういうのだけやってれば良いんだよ、ってのは置いておきまして。
    中国って、本当に「周回遅れ」ですよね。
    あるいは、「周回遅れの国々なのに、先頭集団だと思い込んでる」のか。
    まあ、「キミとボクは友達だ!先頭集団だ!」ってやってる国がチラホラいますけど……
    ※ジャガイモとカエル喰い、お前らだ!いいから仲よくケンカしてろ!

    「井の中の蛙」なのは間違いなのですが、隣の赤くて寒い国も含め、井戸がクソでかくてカエルもクソでかいのが大問題なのですよね。ウシガエルどころじゃなくうるさい。
    うるさくしていれば周りが引っ込む、と思い込んでいるあたりが二流、周回遅れの証左なのですが、何事にも限度ってものはある、という事を、いいかげん知るべき、というか、骨身に染みるまで教えて差し上げたいものです。

    • 木霊 木霊 より:

      こんにちは。

      「博士の異常な愛情」名作ですよね。
      それはさておき、やっていることはヤバイのですが、周辺国もアノ国が近代国家だと錯覚しているところが問題なのですよ。
      民主主義の尺度で物事を考えているから、対等に付き合えると勘違いしています。