支那あるあるだと思ってスルーしてきたニュースだったけれど、話が大きくなってきたな。
中国 未洗浄のタンクローリーで食用油輸送 刑事責任追及へ
2024年8月26日 4時46分
中国で、燃料を運んだタンクローリーがタンク内を洗浄せずに食用油の輸送に使われていたと報じられたことについて、中国政府は事実だと認定した上で関係者の刑事責任を追及すると明らかにしました。食の安全への意識が高まる中、厳格に対応する姿勢をアピールするねらいもあるとみられます。
NHKニュースより
最近、何かとやらかしているNHKニュースからの引用だが、この記事に関してはニュースの背景を含めて良く捉えていると感じる。
タダの食品汚染事件ではない
見せしめのための刑事訴追
このニュースは、7月に報じられていて、日本人は多分、「ああ、支那なら納得だ」と思っただろう。
食用油を燃料トラックで輸送、汚染の恐れ 中国当局が調査へ
2024.07.10 Wed posted at 19:50 JST
香港(CNN) 中国の大手国有企業が石油用のタンクローリーを食用油の輸送にも使っていたことが分かり、当局が調査に乗り出した。
問題が指摘されているのは、穀物備蓄大手の中国儲備糧管理(シノグレイン)と穀物、食用油企業の匯福糧油集団(ホープフル)。
政府系の国内紙「新京報」が先週報じたところによると、運送業界ではコスト削減のため、燃料や液体薬品を運んだトラックを洗浄せずに食用油やシロップの輸送に流用することが「公然の秘密」になっているという。
CNNより
支那国内で報じられたのは7月2日のことだったらしいが、SNSではそのちょっと前から騒ぎになっていたようだ。
当局は「調査する」と言ったものの、いつも通りに有耶無耶で終わらせるのではないか?と、個人的には疑っていたのだが、どうやらこの話、大規模におこなわれていたようで、市場に広く流通していた可能性が高いとされている。
中国では2008年、粉ミルクに化学物質メラミンが混入し、6人の乳児が死亡する事件が発生。メーカーの幹部数人に死刑判決が下された。その後も地溝油を再利用した食用油や、漬物の不衛生な製造過程などが問題になっている。
専門家によると、トラック流用で汚染された食用油はすでに長期間、大量に供給されてきたと考えられ、家庭での使用を避けようとしても難しいことから、粉ミルク事件以来の大規模な不祥事に発展する可能性がある。
CNN「食用油を燃料トラックで輸送、汚染の恐れ」より
いつ頃から始まって、どんな影響があるのかは現時点では不明であるものの、かなり広く行われて、そして健康被害などを調査することも困難なようだ。
公然の秘密
さて、とはいえ、業者自身は知っていたはずなので、そんな食用油が流通していて、心配はしなかったのだろうか?
記事によると河北省と天津市で、石炭を原料にした液体燃料を運搬したタンクローリーが、タンク内を洗浄しないまま食用油の輸送にも使われていた。ある運転手は記者に対し、洗わないことは業界内の「公然の秘密」だと証言したという。
朝日新聞より
「業界内の公然の秘密」などと書かれているが、コレが本当ならば大規模に行われていたことになる。
これ、どうやって火消しをするのかと思っていたが、どうやら冒頭のように逮捕者を出して、話を終息させる狙いがあるようだ。
国営の新華社通信によりますと、この問題について、中国政府の食品安全部門と警察などの合同調査チームが25日、調査結果を公表し、「極めて悪質で基本的な常識にも反する違法な犯罪行為だ」として報道の内容を事実だと認定しました。
その上でタンクローリーの運転手の刑事責任を追及するほか、輸送を依頼した業者などには罰金などの行政処分を科すと明らかにしました。
そして「食用油の輸送には専用の車両を使用することを徹底し、違法行為は厳しく取り締まる」と強調しています。
NHKニュース「中国 未洗浄のタンクローリーで食用油輸送」より
以前、地溝油騒ぎとか、ニセ騒ぎとか、人毛醤油事件とか、段ボール肉まん事件とか、日本では随分と騒ぎになったし、有機リン系殺虫剤「メタミドホス」入りの毒餃子事件(2008年1月)など実害を被ったこともあった。
だから、支那における食の安全については極めて懐疑的な人が多い。
だからこそ、今回のニュースも「ああ、まだやってたのね」という印象で聞いていた人が多いと思う。
農林水産省もこんな文章を掲載するくらいだから、日本の役人も苦々しく思っているのだろう。
https://www.maff.go.jp/primaff/kanko/review/attach/pdf/120531_pr47_04.pdf
が、今回は支那国内で人民の不満が高まっていることもあって、「なかったこと」にすることは得策ではないと考えたようだ。
行政的なアピール
そんなわけで、NHKもこんな風に結んでいる。
市民の間で食の安全への意識が高まる中、メディアの調査報道を受けて政府が対応をとった形で、政府としては食をめぐる不正に厳格に対応する姿勢をアピールするねらいもあるとみられます。
NHKニュース「中国 未洗浄のタンクローリーで食用油輸送」より
まあ、妥当な見立てだと思う。
そして、心配なのはこの手のアピールが他にも行われている様に思われる点である。
定期的に支那経済がヤバイという情報を紹介しているが、「そんなこといっても、経済破綻しないよ」と言われる方もいるとは思う。
でも、考えてみて欲しいのである。若年失業率は既に5割近くはあるとされていて(公式には17.1%)、日本では完全失業率は2.6%(2022年統計)、若年失業率は2.2%(2022年統計)だというから、実感としては分かりにくいと思うが、仕事を得ていない暇な状態の人間は碌な事を考えない。特に、どれだけ努力しても就職ができないという状況では、他者に責任を求めがちなのだ。
更に宜しくないのが、退役軍人の職業率が低いという点である。
こういった状況は、国内で不満の発露を求めるのだが、コレを解消するために行われがちなのが他国への挑発行為だ。
直接的に関係するのかどうかは不明だが、少なからず影響している事案だと思われる。まだ、憶測の段階だし、証拠がある話ではないのだけれどね。
こちらも無関係と断ずるには、少々ね。
台湾は有事に備える
当然、こうした話に危機感を覚えているのが台湾で、リアルな危機感を感じているのだろう。
台湾初の「中国侵攻」ドラマ、議論沸騰 プロデューサー「事態は切迫」高橋一生さんも出演
2024/8/9 17:40
台湾で初めて中国による浸透工作と武力侵攻を扱ったテレビドラマ「零日攻撃(ゼロ・デイ)」が、高橋一生さんら日本や香港の俳優も参加して制作中だ。中国メディアは「若者を扇動し台湾独立のために戦わせようとしている」などと反発。台湾でも論争が起きている。話題作の狙いをプロデューサー兼脚本統括の鄭心媚氏(48)に聞いた。
産経新聞より
テレビドラマの題材として、こういうものを選べるというのは日本では考えられないことだが、台湾ではこうした物語もタブーではないのだ。
そして、防衛費もそれなりに積み上げている。
台湾 来年の予算案に過去最高額の防衛費計上 2兆8000億円余
2024年8月7日 6時17分
台湾の頼清徳総統は来年の予算案に過去最高額の防衛費を盛り込むことを明らかにしました。来月から開かれる議会・立法院で審議されますが、野党が過半数の議席を占めるなか、順調に成立するかどうか注目されます。
NHKニュースより
日本人は危機感が足らないよね?政府はそれなりに考え始めているようだけれど、日本国内の世論はまだピンぼけしたものが多いように思う。
結局のところ、支那国内における食品汚染事案は、今に始まったことではないのだけれど、今は時期が宜しくない。下手すると、支那共産党への批判の目を向けないために「敵を作り出す」ようなことをやらかす可能性すらあるのだ。
おそらく本気で仕掛けてくることはないと思うが、日本は準備を急いだ方が良い。戦える防衛力を整備するには、もはや待った無しなのだ。
コメント
ダンボール肉饅や、下水のラーメン背脂、
毒入り餃子事件……から何も変わってのいなぁ。この国は。
それでも、放置できないので、「羊」を用意したのでしょう。
羊は羊でも「両脚羊」ですね、わかります(違
ヤンシャオロウですか。
またグロい話を。
こんにちは。
そんな矢先に!
NHKはTEMU推しの電波を垂れ流す始末。
https://x.com/takeuchikumiffy/status/1827954182151983123
中国が改心することは向こう千年あり得ないでしょうから、国内の賊の淘汰を進めないと、本当にダメでしょう。
こんにちは。
このtemuの話、酷いですよね。
僕のブログも一時期、temuだらけになって色々と手を打ったのですが、完全に駆逐はできませんでした。
あれ、どうしたらいいんですかね。
で、この不祥事はNHKなんですが、まあ解体するしかないでしょう。