前の記事の追記でも良かったのだが、少し時間が経ってしまったので、新しい記事にしておく。
中国湖南省で山崩れ、１２人死亡 台風３号の影響で宿泊施設に土砂押し寄せる
2024/7/28 18:20
中国湖南省衡陽市の山間部で２８日朝、大雨に伴う山崩れの土砂が宿泊施設に押し寄せ、巻き込まれた１２人が死亡、６人が負傷した。国営中央テレビが伝えた。
産経新聞より
産経新聞の記事はやけにあっさりしているが、かなりの影響があったようだよ。
台風の影響か治水の失敗か
台風3号の影響
前回の記事のリンクを貼っておく。
台湾もフィリピンも随分と被害を受けたようで、その規模の大きさを心配はしていたが、支那に上陸する前にある程度勢力が落ちていたようなので、然程大きな影響は出ないのでは？と考えていたが、そうではなかったようだ。
/cloudfront-ap-northeast-1.images.arcpublishing.com/sankei/ABLLGKCYVBMCDFSF6UZF7BNE5U.jpg)
まあまあ心配な情報は出ていたんだけどね。
湖南省湘潭市で堤防が決壊 3832人が無事避難し、現時点で死傷者の報告なし
2024年07月29日16:27
湖南省郴州資興市の多くの郷と鎮は今月26日から記録的な豪雨に見舞われている。一部の観測地点では、24時間の降水量が湖南省の過去最多記録を塗り替えている。その影響で、山奥に位置する八面山郷は他地域に通じる道路が寸断され、孤立している。また八面山郷が管轄する10村のうち8村とは連絡が取れない状況となっていた。29日朝、救援隊10グループが連絡が取れなくなっていた村に徒歩で到達し、被害状況を調べたほか、被災者が安全な場所に避難できるようサポートしている。
人民網より
これがまた、な仮大きな影響が出たらしく、湖南省では豪雨によって堤防が決壊してしまったようだ。
台風１つでこの状況である。
治水の失敗か
既に河川の水量が多かった状態で、更に豪雨に見舞われたということなのだろうとは思うのだけれども、それにしたって酷い被害を受けたようだ。
28日夜、湖南省湘潭市新塘村では堤防が決壊し、一部の樹木や家屋が浸水する被害が発生した。29日早朝3時58分の時点で、堤防の決壊した箇所の長さは77メートルにまで拡大した。浸水被害発生後、現地の救援隊が現場に向かい、被災者を安全な場所へ避難させたほか、緊急災害救助作業を展開した。中国応急管理部(省)自然災害活動緊急時救援センターは各地から専門の救助隊員200人を派遣したほか、専用の装置110台を緊急調達し、決壊現場に輸送した。
人民網「湖南省湘潭市で堤防が決壊」より
湖南省と言えば、洞庭湖が決壊したニュースを以前紹介したのだが。あのあとどうなってしまったのか。
復旧が完了したというようなニュースを見かけたが、今回の騒ぎでは特に問題がなかったのか、関連ニュースは見当たらない。
そして、台風3号の話は7月25日～26日の話であったのに、今頃になって「堤防決壊」というニュースが伝わってきたことに疑問を感じる。29日の報道であったが、27日には熱帯低気圧に変わっていたハズなのだ。
堤防決壊は28日夜だったというから、温帯低気圧に変わった後にも影響が続いたという風に見るべきか。それとも、そもそも治水の失敗だったと判断すべきか。
今年は4月頃から支那各地で豪雨の話や干魃の話をチラホラと聞いていたのだけれど、これが天候のせいで被害が拡大した「だけ」の話かどうか。
今回、電力や通信を行うためのケーブルなどが切れて、通信途絶したという話もあったのだが、未だに被害の全容が明らかになっていないということだとしたら、支那の内情もかなりヤバイよね。
追記
こちらのニュースも紹介しておこう。
南から北 東から西 中国大部分の地域が水に浸かっている
2024年7月26日
中国では深刻な水害が発生しており、台風３号の到来はさらに追い打ちをかけています。中国の多くの地域が水に浸かっており、首都北京も洪水被害を免れることができず、2.5万人以上が緊急避難しました。
visiontimesより
北京も水に浸かり始めているのだとか。
Money1様のところでも扱っていたのだが、支那は全体が水に浸かり始めている感じになりつつあるね。Vison times は26日のニュースとして使われているけれど、今もまだ状況は解消していない模様。
7月25日午前6時までに、福建省の20の県、104の郷鎮で、累積降水量が50ミリを超え、そのうち9県25郷鎮では100ミリを超えました。最大降水量は福鼎市管陽鎮の178.7ミリでした。7月25日午前7時までに、福建省では15.68万人が避難し、73の客渡運航路線が運航停止となり、97便のフライトがキャンセルされました。
中国水利部の予測によると、台風３号は上陸後約6日間続き、広範囲に影響を与えるとされています。浙江省南部、福建省大部分、広東省東部などで大雨から豪雨、福建省北東部では250ミリから500ミリの特大豪雨が予想されています。
visiontimesより
現在はどうなっているか？というと。
低気圧がいて、前線が停滞している感じなので、南部の雨は続きそうな感じになっている。前線に沿って雨雲が流れ込む感じの状況なので、雨はしばらく続くかも知れない。
こちらの方が分かり易いかな？
追記２
そう言えば、今年は「豊作」とかいうニュースを見かけたんだが。
中国の今年の夏収穫穀物生産量は前年比2.5%増の豊作
2024-07-12 14:52:53
国家統計局のデータによると、2024年の夏収穫穀物の作付面積は安定しており、単位当たりの生産量は若干増加しました。夏収穫穀物の生産量は1億4977万9000トンで、前年に比べて2.5%増加しました。
中国の25の夏収穫穀物生産省（自治区・直轄市）の調査によると、2024年の中国の夏収穫穀物は1ヘクタール当たり135.4キログラムで、前年より2.5%増加しました。中でも小麦の単位当たり収穫量は1ヘクタール当たり、150.4キログラム増加し、前年より2.6%増加しました。地域別に見ると、夏収穫穀物の単位当たり収穫量はほとんどの省（自治区・直轄市）で増加しました。
CRI Onlineより
うん、本当に？
コメント
想うんですが、北京五輪からヨウ素銀だかを空中散布して強引に降雨させるの好きですよねあの国は。
江南から華北へ水を送る為の巨大水路を完成させてたはずですが、それが逆に（工業用水などで）江南地域を水不足にして、習氏は前述の人工降雨を頻繁に行ってきました。それが自然のバランス崩したのが水害連発のトリガーなのでないですかねぇ？？
大都市を水害から護る為に、規模の小さい都市や町の上流で放流したり、堤防を切ったりしてますからねぇ。気候変動がどうとかより、どっちにしても、かなりな部分が人災な気がします。
付記）大都市部を護る為も有るのでしょうが、もう一つ思うのはサーバーを大量に集積したデータセンターを護る為というのも頭をよぎりますねぇ。
中国が電脳大国化してるといえ、ようはサイバー空間って、エンドユーザーの端末がサイバーなだけで、ケーブルと発電とサーバーの物理的インフラで支えられますよね。大電力が必要だし、巨大な排熱装置が必要になる。
すると、大都市圏の近郊にある大きなダム周辺に置かれる可能性があり、そこが壊れると国民の監視システムが死にますから、上流の小規模ダムや堤防を切り崩しているのでないすかね。
何にせよ華北の水不足対策を解消する為が中国南部の工業用水不足を産んでしまい、後先を考えずに人口降雨を盛んに行った事は無関係ではないと思います。
サーバーを守りたいという話は当然にあると思います。
ただ、そこはもっと堅牢な構造物で災害に備えている気もしますが……、どうなんでしょうね。
サーバーが水没したらちょっとドコロではない騒ぎになると思います。
人工降雨実験ですか。
確かに結構頻繁にやっているみたいですね。
砂漠に雨を降らせたいとか、そういう文脈でやっているみたいなのだけれど、自然のバランスというヤツはそんなことだけでは決まらないとは思います。地球規模での気候変動が起きているのは間違いなくて、しかしそれは二酸化炭素排出量がどうとか言う話ではなくて、単にそういう気候周期に入っているという話なのだろうなと。
もともと支那では洪水が頻繁に起きていましたから、今年特別にという話でもないのでしょう。
ただ、わかっているならもっと積極的に治水工事をヤレよと……。
こんにちは。
「上は大雨、下は干魃、なーんだ？」
お後がよろしいようで。
※つい最近まで、早期干魃でヒーヒーいってませんでしたっけ?
https://japanese.cri.cn/2024/06/12/ARTICg3silWRNXnYZNVJj4QR240612.shtml
こんにちは。
しかし、日常的に洪水が起きるのなら、対策をなされば宜しいのにと思いますが、どうなんでしょ。
＞対策をなされば
河太郎様のおっしゃる通り、運河作って全部ダメにする国と政府ですから……
※旧ソ連が、カラクム運河でアラル海を日干しにしたってのに、学ばない奴らだ……
華北が水不足なのは黄河文明が雑穀中心に芽生えた時からなのですが、なんせ巨大水路を計画したのが毛沢東なもんで、60年越しの開通。
んで習さんは毛沢東推しですから、どんどん流せい！でして。
でも60年前とは江南地域の工業化は視野に入れてなかったので、工業用水で江南の取水量が半端なく拡大してるの計算に入れなかった。割と習近平氏も抜けてますね。
あ～……
毛主席の肝いりじゃ、仕方ないですね……(なくない)
※全然関係ないですが、漫画家「荒川弘」氏の「RAIDEN18」で毛沢東(けざわひがし)ネタは爆笑でした。ブラックにも程がある、良いぞもっとやれ。
https://d-manga.net/arakawa-hiromu-raiden18
ああ、中国で海賊版を作られて激怒して、「絶対に作れなくしてやる！」と描いたアレですね。
さすがは荒川弘先生。
結果論として、治水の失敗なんでしょうね。
支那の平野部は、ここ数年慢性的に、ときに大規模に、洪水に見舞われている状況ですが、
紅皇帝は、対策と復旧を地方政府に丸投げしているので、治水する気がないとみえます。
今回の台風3号関連の洪水でも、牛や豚が濁流を泳いでいましたが、穀物はどうでしょう？
深刻な経済不況の最中にあって、都市へ避難した人たちはホームレス化しているとも。
やっぱり地方に丸投げなんでしょうね。
スポンジシティ構想を頑張って推進していたっぽいのですが、随分中抜きされたみたいで。
しかし、今年は食料順調だって話だったんですが、どうなるのやら。