うーん、徴兵制度は維持にコストがかかる上に、兵士としての能力を期待できないという問題点があるハズなんだけど。
ヨーロッパで徴兵制復活の動き、ドイツ国防相「兵役停止は誤りだった」…デンマークなどは女性も対象
2024/04/30 07:20
欧州各地で長く停止していた徴兵制を復活させたり、兵役の対象者を拡大したりする動きが広がっている。ドイツで兵役再開の是非が議論されているほか、すでに再開した国もある。ウクライナ侵略を続けるロシアへの警戒感に加え、北大西洋条約機構(NATO)の同盟国である米国への信頼低下が背景にある。
讀賣新聞より
どうしてなんだろうか。
強制的ではない徴兵制度
広がる徴兵制度復活
事実として、徴兵制度を復活している国は結構あるようで。

ロシアの脅威があるため、ヨーロッパの国々が軍備拡大の方向に舵を切るという状況にあることは理解できる。しかし、徴兵制度を採用することが国防に資するか?という点には疑問を抱かざるを得ない。
確かに、兵員不足に悩んでいるという実情があるのは事実だろう。
欧州では冷戦後、大半の国が兵員規模を縮小させてきた。ロシアのウクライナ侵略をきっかけに各国が軍備増強に転じる中、いかに兵員不足を補うかが喫緊の課題となっている。
讀賣新聞「ヨーロッパで徴兵制復活の動き、ドイツ国防相「兵役停止は誤りだった」」より
しかし、本当に必要なのは使える兵士であって、短期間の兵役を課したところで何の意味があるというのだろうか。
軍隊に対する理解が進む、という面はあるかも知れないが……。
すでに徴兵制がある国でも、制度の強化と拡充の動きが見られる。
バルト海を挟んでロシアと向き合う北欧デンマークは今年3月、26年から女性を徴兵対象に加えると発表した。英BBCによれば、欧州で女性に兵役を義務付けるのはスウェーデンとノルウェーに続いて3か国目だ。デンマークのメッテ・フレデリクセン首相は「戦争をしたいからではなく、避けたいから再軍備するのだ」と抑止力強化の意図を強調した。
讀賣新聞「ヨーロッパで徴兵制復活の動き、ドイツ国防相「兵役停止は誤りだった」」より
抑止力強化ねぇ。日本でも自衛隊の隊員不足はなかなか深刻のようなのだけれど、コレに加えて「お客さん」をもてなす仕事を押しつけられてはたまったものではないと思うのだが。
良心的兵役拒否
尤も、ヨーロッパの国々で行われている徴兵制に関しては、「良心的兵役拒否」という仕組みが導入されている。
一部の国は宗教上の事情などを理由に「良心的兵役拒否」を容認し、社会奉仕への従事などを義務付けている。
讀賣新聞「ヨーロッパで徴兵制復活の動き、ドイツ国防相「兵役停止は誤りだった」」より
国家の方針によっても随分と違うのだが、たとえばノルウェーで行われている徴兵制度では、対象者の15%程度が入隊する状況である様だ。

思った以上に緩い感じとなっている。
個人の選択と同意に基づく制度はスカンジナビア方式と呼ばれるようで、こういった方式だからこそ徴兵制度を導入するハードルを下げているのだろう。
一方で、徴集兵は技能と規律を身につける間に衣食住が約束され、給与も支払われるため、兵役が事実上の職業訓練や失業対策の役割を果たしている場合もある。
讀賣新聞「ヨーロッパで徴兵制復活の動き、ドイツ国防相「兵役停止は誤りだった」」より
また、兵役に事実上の職業訓練や失業対策の側面を持たせているようなので、一概に「兵力増強」に結びつくとも言えないが、兵士を増やす事に一役買っている可能性も否定できない。
とはいえ、それだけのコストをかけて徴兵制度を導入して、果たしてそのコストに見合う効果が得られるのか?
実のところ、スカンジナビア方式を採用する背景には、そういったコストの面の問題を加味しているのだと言われている。いってみれば、興味のある方向けのお試し期間を設ける程度の意味合いようだ。
韓国がやっている様な、一部の例外を除いて基本的には全員が兵役を体験しなければならないシステムにすると、社会的な負担も大きい。だから、ヨーロッパ諸国では採用されていない。
「オウベイガー」と叫ぶ方々は、こういったニュースはどう思われるんだろうか?
コメント
こんにちは。
「国民の義務」としての徴兵なら、このご時世ですし、男女差別なくやって欲しいですね、マジで。
ただ、それやると、間違いなく少子化に拍車かけますが。
こんばんは。
「国民の義務」ですか…。個人的には流行らないと思うんですよね。多分、欧州スタイルの方が平和で良いような。
やっぱりコストとリターンの釣り合いが。ほんの少し、自由応募のハードルを下げるような試み、体験できます的な話だけで良いように思いますよ。
男女差なしに徴兵に私は反対します。
戦闘時に無駄な死者を出すからです。
ぶっちゃけですが、私は自衛隊時代に選抜射手だった事があります。スナイパーでないですよ。当時は自衛隊に狙撃手いない。程度の良い64式に10倍のスコープをつけ、観測手はなく、分隊からの単独行動もない。で、習ったのですよ。北部方面隊でしたからソ連が仮想敵です。
「アカは女も戦闘員で来るから、侵略後の統治の為に混成部隊もあり得る。
接敵した時に混成なら『女から』撃て」
と習いました。
理由は簡単で、男女が混成または協力して戦闘する時に、仲間の女が撃たれると男性隊員は必死に助けようとして出てくる。そこを狙って撃てという訳です
これは米軍やイスラエルで報告された事例と合致しますし、ギャングが警察と撃ち合いになった時に、やはり女性警官から狙うらしいんですよ。まぁ女性の仲間が倒れたら助けに行きますわね男は。
しかし射手の視点で見れば『美味しい』って事です。なので私は男女公平に前線へ送るのは反対ですね。
>各位
連休明けご無沙汰であります。
「男女差別なく」は、あくまで『そっち界隈』への皮肉なので、それはさておき。
そういう意味も含め、やはり「メス」の方が「オス」より強いんですよね、人類の場合は……
ところで、10倍スコープですか。
程度の良い64式は相当中ると聞いてますので、これはおっかない……
※七面鳥は、サバゲでは固定4倍を使う事をモットーとしてます(可変倍率に良さを感じない)。サバゲならこの程度で充分。
※10倍ともなると、依託射撃でないとブレちゃってどうにもならないのでは、って思います。
おっしゃる事は解ります。
ただアメちゃんと合同演習するとM4アサルトカービンや
M16で1000ヤード先に当てるような兵士がいるんですよ。
アサルトライフルたから狙撃できないというのはアレで、実際には300〜400mくらいならやります。エアガンは距離を近くで良いから的を小さくして、精密射撃的な練習に役立ちますよ。普通の狩猟用ハーフライフルやエアライフルで5倍くらいですか。立射はきついですがあぐら座りして銃を胸元で抱え込む撃ち方で400くらいでしたかね。片膝での膝射より命中度は高いですよ。
日本は意外と樹林冠が高く、その下の下生えに笹が多い。
だから迷彩は意外とタイガーストライプが有効ですし、なによりスコープのぞくと肉眼より明るく見えますよね?
その明るさの為もあるんです。
レンズ光径と倍率で明るさは増しますから。ちょっとした下生えの暗がりくらいなら平気でした。
依託は状況によりけりでしょうね。多いのはスリング射撃ですね。フラップに通した時に、一挙動で撃ちやすい位置に来るようにスリングを調節してました。
アメリカでスプリングフィールドM1A1(フォアグリッパ付)を撃ちましたが、M4でバーストでパラパラ撃つよりずぅとヒットは多かったですね。
でもやはり若さは大事かと。
一つに眼の調節機能が衰えてきて、瞬きせずに集中できない。2つ目は体幹筋力が衰えて
姿勢を維持し続けられない。
最後にトリガーを引く決断が鈍る。サバゲーやる方なら、スコープの+の交点にゼロインが来るとは限らないの御理解いたはだけますよね。
交点とのズレを予測して、着弾が予測される位置で引金をおろすのですが、その時の「ここだ!」という意識と、指を動かすタイミングにズレが来るようになりました。鉄砲撃ちやめたのはそれです。
勉強になります!
前にフランス式の「軍事教練ない軍隊生活」で就職支援を…を提案コメした事があるんてすけど。実戦部隊としてならパスですね。兵隊ってモノになるのに2、3年かかるんですね。電子機器のない二次大戦当時でも、空挺部隊が訓練からノルマンディー周辺でデビュー戦まで2年半かかってます。
ブラックウォーター社とか雇う方が早いんでないですかね。南アの会社にも実戦経験豊富なのあったし。
ただ軍隊は戦闘部隊だけでのですからね。土木作業だの衛生だの調理だの色々とありますから、一般社会と共通するような部門を技能訓練をかねて招集するのは意味あるかも知れません。
とはいえコスト……とくに集める際の公平性やら担保して、ガラス張りにしつつ、
それらを実行するとなると、事務費が。
またどっかの人材派遣会社がボロ儲けするだけなんてないですかね?
フランスは本格的な徴兵制を検討しているみたいですね。
ただ、ご指摘のように徴兵制度では兵士を養成することは難しいと思っています。
ブラックウォーター社ですか。なんか日本にも支部があるとかなんとか。
さておき、ヨーロッパは色々と追い詰められているので、もがいている感じなのでしょうね。日本も政府はずいぶんと本腰を入れ始めていますが、国民は割と危機感が足りていない感じがしています。