おいおい、お金があるねぇ。
韓国、世界最大「K-半導体クラスター」構築へ…622兆ウォン投入して雇用346件創出(1)
2024.01.15 14:36
サムスン電子・SKハイニックスなど民間企業が622兆ウォン(約68兆円)を投入して京畿道南部一帯に構築する世界最大「半導体メガクラスター」に対して韓国政府も支援を強化する。グローバル半導体主導権確保競争が「クラスター間対抗戦」に展開する現実で、韓国が超格差技術競争の優位を占めるための戦略だ。
中央日報より
……メガクラスターって、何?
インフラ整備は間に合うのか
産業の集積で開発を加速
記事を読んでいくと「メガクラスター」のことについて、どんな構想なのか触れられている部分があった。
実際、グローバル半導体産業戦争はクラスター国家対抗戦の形態で展開している。日本は台湾TSMCの投資誘致のために最大規模の補助金(12兆ウォン)を支給するなど熊本県を「日本半導体産業再建クラスター」に造成する計画だ。台湾は従来のTSMC新竹科学団地と周辺地域を結びつけて「大シリコンバレー」造成プロジェクトに着手した。米国も設計から製造への転換を通じた全国土のクラスター化に、ドイツは欧州連合(EU)半導体リーディングクラスター造成のための投資に拍車を加えている。
中央日報より
何々、あー、日本の真似がしたいと。まねっこかー?
要は、韓国にも半導体産業の集積地みたいなものを作りたいらしい。それにしても「メガ」というところが面白いな。
しかし、日本の場合は熊本に計画しているのはパワー半導体が主流なので最先端というわけではない。台湾ではTSMC中心に新竹科学団地に半導体産業の集積地を形成し、更に拡大する予定である。
アメリカやドイツでも計画があるらしいので、「遅れてなるものか」ということなんだろう。
具体的に▼インフラ・投資環境▼生態系▼超格差技術▼人材の4大重点課題を中心に2ナノ(nm)以下基盤のファブレス・ファウンドリーなどシステム半導体の全生態系が集積された最先端システム半導体ハブを構築する計画だ。
中央日報より
そして、やりたいのが2nm以下の基盤か……。
サムスンのおねだり?
そういえば、サムスンが2nm以下プロセス量産のロードマップを出していたっけ。
サムスンが米韓の自社イベントで2nmプロセスの細部にわたるロードマップを初披露
2023.07.07
韓国Samsung Electronics(サムスン電子)は、2023年6月27・28日に米シリコンバレー、7月3・4日には韓国ソウルのそれぞれで、「Samsung Foundry Forum(SFF) 2023」と「Samsung Advanced Foundry Ecosystem Forum(SAFF) 2023」を開催した。
~~略~~
サムスン電子は両フォーラムを毎年秋に開催していたが、2023年は早期に顧客を誘致するためか6月末から7月初めに前倒しして開催した。同社は2022年6月に世界初とうたう「GAA(Gate-All-Around)」技術による3nmプロセスの先端半導体の量産を開始した。2024年には第2世代の3nmプロセス量産、そして2025年からは2nmプロセスの量産を目指している。
日経XTECHより
確か、3nmのプロセスにも結構苦戦していたハズなんだけど、アレはなんとかなったのだろうか。
Samsung、最新プロセスにおける歩留まりで苦戦か
半導体売上でIntelから世界一を奪還した韓国のSamsung Electronicsだが、最先端プロセスの歩留まり率では、台湾のTSMCとの差はまだまだあるようだ。
同社では「MBCFET(Multi Bridge Channel FET)」と呼ぶGAA(Gate-All-Around)トランジスタ構造を適用して、2022年前半に3nmプロセスの生産を開始している。しかしながら、現在の良品率は10%〜20%に留まっているとwccftechは報じている。これは同社4nmプロセスの35%と言われる良品率を大幅に下回っている。
GNCより
えーとこれ、いつの記事なんだ?

去年の10月頃の情報でも、若干苦戦しているというような話だったが、それでもかなり改善したということなのかも知れない。
で、TSMCがこの分野では先行しているので、おそらくは巻き返したいという意図があるんだろう。で、その為に韓国政府を巻き込むと。うーん、戦略としては正しいのかも。大規模事業をやるには、政府を巻き込みたいよね。
ラピダスも2nm世代を目指す
なお、日本のラピダスも2nmを目指すということなんだけど、こっちはサムスンよりも分が悪い可能性がある。何しろ、実績がないからね。
ラピダスが目指す2nm世代のGAAって何?、半導体微細化10の疑問
2023.02.14
日本半導体はGAA(Gate All Around)のような新技術を獲得できるか。2022年に設立された、半導体製造企業Rapidus(ラピダス、東京・中央)。同社が2027年の量産開始に向けて製造を目指すのが、GAAという先端技術を使った2nm世代プロセスのロジック半導体である。
~~略~~
現状、日本企業が量産できる範囲は40n~60nmプロセス程度。この状態を一気にキャッチアップし、2nm世代に移行するのは実際どれほど難しいのか。トランジスタの基礎から順に追っていこう。
日経XTECHより
アレだよ、子供に「将来の夢は」と聞いて「アメリカの大統領」とか答えるヤツだ。
まあ、日本国内には優秀な企業が幾つもあるんだけど、じゃあ、最先端のプロセスに対してノウハウがあるかといえば、無い。IBMと組んでも、どこまでいけるのか?という感じだね。IBMも生産しているわけではないから。
流石にサムスンはラピダスは眼中にない感じかもしれないんだけど、TSMCには対抗心を燃やしている。ラピダスは大穴にもなれないかな……、残念だけど半導体産業に関して、日本は先進国とは呼べないんだよね。
ところが、日本の半導体工場における生産能力は、台湾と比べて、それほど劣っているわけではない。市場調査会社Knometa Research(アメリカ)によれば、2021年末時点での最新の数字は15%程度である(図3)。つまり、日本を本社とする半導体企業の半導体製品出荷額は9%のシェアしかないのにもかかわらず、日本国内の工場の生産能力は台湾の21%シェアに対して15%といい勝負をしていることを表している。これは国内にMicron TechnologyやTexas Instruments, UMC, Onsemiなど外資系企業の工場も生産しているからだ。
TELESCOPEより
ただ、全く勝算がないというわけではない。ただ、流石に令和9年にスタートを切るのは相当シンドイだろう。
このブログの読者には詳しい方もいるので、この辺り、余り突っ込まないようにしておくが。
サムスンがSKハイニクスと組む?!
で、中央日報はかなり景気の良い話をしているのだが、大丈夫か?
韓国の半導体メガクラスターは京畿道平沢・華城・龍仁・利川・安城・城南、板橋・水原など京畿南部の半導体企業と関連機関が密集した地域一帯に造成されている。現在19カ所の生産ファブ(工場)と2カ所の研究ファブが集まるこの地域に、2047年までに計622兆ウォンの民間投資を通じた計16件の新規ファブ(生産13カ所、研究3カ所)を新設する計画だ。
具体的にサムスン電子とSKハイニックスがそれぞれ龍仁南四と龍仁遠三に新規造成中のシステム半導体クラスターとメモリー半導体クラスターに360兆ウォン、122兆ウォンを投資する。またサムスン電子は高徳半導体キャンパス増設に120兆ウォンを、器興次世代半導体研究開発(R&D)団地増設に20兆ウォンを追加投資する。全体の民間投資のうち500兆ウォンをサムスン電子がするということだ。
中央日報より
実際には、サムスンとSKハイニクスが金を出す話になるんだけれども、韓国政府はコレを後押しするということになるのか。サムスンとSKハイニクス、呉越同舟ということになると、そりゃ「メガクラスター」という規模になるんだろうね。
これに対し韓国政府は速度戦のために電力・用水など核心インフラを適期に供給し、「国家基幹電力網拡充特別法」制定を通じて送電線路建設期間を30%以上短縮する計画だ。また半導体など先端産業設備投資税額控除率を最大25%に引き上げ、先端産業容積率特例(350→490%)を導入するなど投資環境を形成し、今年の半導体予算を昨年比およそ2倍の1兆3000億ウォンに増やして支援する。
中央日報より
だが、インフラ整備がネックにはなりそうだ。
……インフラ整備?大丈夫なのか?韓国電力、かなりヤバイんだけど。


赤字を垂れ流してきた韓国電力公社だが、10四半期ぶりに黒字化を達成。それはめでたい話なんだけど、これは電気料金引き上げの結果であり、一息付けた感じではあったんだけど、自己資本の5.628倍の負債を抱えている状況であることも明らかになっている。
おそらくは連結決算でも赤字を出すことはほぼ確定で、これがどこに影響するかというと、設備投資なのである。半導体を作るためには電力と水の確保は必須。ところが、韓国は電力も水も確保に苦労する土地柄である。そして、電力はこのザマでなかなか発電所建設も送電線の整備にも苦労している。
とはいえ、これ以上の電気代値上げをやると、韓国の産業に打撃が大きい。痛し痒しである。
……空手形にならなきゃ良いけど。
そして、ナビタスのことを考えると日本もなかなかこの話、他人事じゃないんだよね。北海道の泊原発動かせれば良いんだけど。
韓国政府は前向き
なおこの件、韓国政府はかなり前向きらしい。そりゃまあ、産業育てないとジリ貧だからねぇ。産経新聞もこの記事に触れているが、中身は中央日報の内容を簡略化しただけ。新しいことは何もない。
韓国半導体に68兆円投資 ソウル近郊、京畿道に最大規模拠点 大統領が表明
2024/1/15 17:45
韓国の尹錫悦大統領は15日、ソウル近郊の京畿道に造成する世界最大規模の半導体拠点への投資総額が、2047年までに計622兆ウォン(約68兆円)に上ると発表した。昨年3月公表のサムスン電子による300兆ウォンの投資計画に加え、SKハイニックスなども製造拠点建設を計画。次世代技術に欠かせない半導体の研究開発、教育などの拠点を含む一大集積地とする。
産経新聞より
しかし、それにしたって68兆円規模の投資かぁ。サムスン電子もSKハイニクスも随分と巨額の投資を計画しているけど、結構赤字で苦労していたはず。一所に集めることで、集積効果を狙うのかもしれないけれど、巨大な工業団地を作るのってかなり大変だよね。世界ではここまでの規模の集積は避けられる傾向にある。むしろ、ある程度分散しているんだが、もう複数拠点作るだけの体力が無いと言うことかも知れない。
果たして、本当に投資できるだけの体力があるのだろうか?


まあ、投資をしなければ半導体業界ではあっという間に置いて行かれてしまう。投資が出来る体力があるウチに、大きな計画を立てておかねばならないのだろう。
追記
コメントを頂いて、追記しておく方が良い情報を頂いたので紹介しておきたい。
サムスン、オランダASMLの保有株売却 3300億円分
2023年8月17日 16:40
韓国サムスン電子がオランダの半導体製造装置大手ASMLの保有株の一部を売却したことがわかった。ASMLの355万株(株式数の0.9%に相当、約3300億円)を売却した。サムスンは2012年にASMLの株式2.9%分を取得したが、16年以降に段階的に売却を進めている。
サムスンが韓国金融監督院に提出した事業報告書によると、6月末のASML保有株比率は0.7%で3月末時点の1.6%から減少し、2兆9960億ウォン(約3300億円)分の株式を現金化した。
サムスンは売却理由についてコメントを避けた。同社の半導体部門は活発な設備投資を続けており、売却で得た資金を投資の財源に充てるとみられる。
日本経済新聞より
サムスンが資金調達に苦戦しているという話は聞き及んでいて、それがASMLの株式売却にまで手を付けなければならない状況だったという話が去年の8月の出来事。
韓国サムスン電子、ASMLやシャープなど4社の保有株売却
2016年9月19日午後 4:26
韓国のサムスン電子<005930.KS>は18日、オランダの半導体製造装置大手ASMLホールディングや米ハードディスク駆動装置(HDD)大手シーゲイト・テクノロジーなど4社の保有株式を売却したことを明らかにした。中核事業向け投資資金の確保が狙い。
同社の声明によると、ASML株は約半分を売却、シーゲイト株は保有する4.2%すべてを売却した。
このほか、シャープ<6753.T>の株式0.7%と米半導体開発ラムバスの株式4.5%もすべて売却した。
ロイターより
ラムバスなどの株式を売却した時点では新規事業投資に邁進という格好だったが、ASMLの株式はこの時も半分残していた。それを更に切り売りしたのが去年の8月の話で、サムスンが守勢に回ったことを印象づけた出来事だったと思う。
ラムバスとは特許関係で揉めていて、その関係もあって株式を購入していたのだと思っていたが。
ただまあ、サムスンとしても指を咥えて見ているだけでは、世界でも有数な企業に成長出来るわけはない。戦略的に動いているのだとは思う。
ASMLとSamsung、次世代EUV装置によるR&Dファブを共同設立へ
2023年12月15日 11時30分
ASMLとSamsung Electronics(以下、Samsung)は2023年12月12日(オランダ時間)、次世代EUV(極端紫外線)リソグラフィ装置による先端半導体プロセス技術開発のR&D(研究開発)ファブを韓国に設立するMoU(協業覚書)を締結した。両社は、ファブ設立に向け、1兆ウォン(約7億7500万米ドル)を共同出資する。
eetimesより
このニュースは半導体クラスターの話と関連すると思うが、こうした動きは積極的に見せてはいるからだ。
ただ、インテルからNAND製造部門を90億ドルで買収した辺りからどうも裏目に出ている気がしてならない。あ、買収したのはSKハイニクスか。
ワケありだった中国工場、インテルは韓国SKハイニックスにババを掴ませたのか
2023.3.6(月)
韓国の2大半導体メーカー、サムスン電子(Samsung Electronics)およびSKハイニックス(SK hynix)は、2022年の世界半導体メーカー売上高ランキングで(台湾TSMCをランキングに入れなければ)、それぞれ1位および3位となった(図1)。
~~略~~
特に、2020年10月20日に90億ドルで米インテルのNANDフラッシュメモリ事業を買収したSKハイニックスの先行きはかなり厳しい。そして、この買収は、もしかしたらインテルの策略によって、SKハイニックスがババをつかまされたのではないかと勘繰っている。
JBpressより
サムスンもSKハイニクスも支那に巨大工場を建てたのだが、コレがどうにも宜しくない。SKハイニクスは特にインテルのNANDフラッシュメモリ事業関連の工場が丸ごと支那にあって、これがアメリカ政府の規制に引っかかって大ダメージになると言われていた。

ユンユンの活躍でお目こぼしをもぎ取ったようだが、アメリカの方針が変わればこの特権も直ぐに奪われてしまう。
先端半導体パッケージ関連特許、TSMCをサムスンとインテルが追走
2023年8月2日午後 2:02
先端半導体パッケージ技術を巡る特許権取得レースは、先頭を走っているのが台湾積体電路製造(TSMC)で、サムスン電子がこれを猛追し、さらにインテルが続いている――。レクシスネクシスが7月に公表したデータでこうした構図が明らかになった。
先端半導体パッケージは最新設計の半導体から最大限の機能を引き出すために不可欠で、半導体受託生産契約を獲得する上でも重要な集積化の技術。
レクシスネクシスのデータによると、TSMCとサムスン電子は何年も前から着実にこの技術に投資をしてきた一方、インテルはやや出遅れていることが分かる。
ロイターより
特許関連でも頑張っているようではあるが、TSMCの持っている強い特許があって、これのバーターにどれだけ自分の特許を差し出せるか?というようなやりとりがある様に漏れ聞いている。
自国の半導体クラスター獲得は、サムスンにとってもSKハイニクスにとってもかなり重要な話。なのだが……、下手するとこれ、支那から横槍が入る案件なんだよね。「俺にも分け前を寄越せ」と。何故ならば、巨大工場が握られているから。
追記2
コメントを頂いて、「常識的な話だよ」という感じで書いてしまったことに気がついたので、ちょっと追記しておきたい。
文政権の「非常識な水政策」が招いた水不足被害…光州市民40日分の水が失われた
記事入力 : 2023/04/03 16:37
文在寅政権が4大河川の堰の解体を決定するなど非常識な水政策を取った結果、湖南地方(全羅道)を襲った水不足の被害をさらに拡大させたという分析が2日までに示された。
朝鮮日報より
この話は、2MBことアキヒロ(李明博氏)が目指した4大河川事業が失敗した話の延長にある話で、前政権を批判しがちな韓国がムン君が大統領の時代にやらかした事案だ。
4大河川事業に関してはこんな感じでこのブログでも取り扱っている。朝鮮半島は大きな河川がそこそこあるので、水不足という感じで切り取ると、「そうなの?」と突っ込みが入ってしまうかも知れない。
しかし、朝鮮半島は日本列島のように安定して恵みの雨が降るような環境にはなく、渇水と豪雨に悩まされるという面倒くさい土地だ。
「30年後の韓半島、水量・水質ともに悪化した水不足国に」
2019.06.04 11:20
「雨が降らないのではないが、水が不足しています。ソウルはそれでも状況は良いが最近大邱と太白などでは給水車を待つ市民が列を作っています。飲み水が不足しているのに、栽培する水はどうしますか。田植えをしなければならない水田は亀の甲羅のように割れています。八堂ダムや昭陽江ダムの水位はダムに近い一部を除いては底をついています。昨年の晩夏には梅雨と台風で水田が水に浸り、ソウルの漢江市民公園が泥水だらけになったが、気まぐれな天候が本当に恨めしいです。雨が1度降れば豪雨のようにあふれるが、雨が降らない日は年を追うごとに増えています」。
国会未来研究院と中央日報の共同企画「2050年から来た警告」の食糧・水資源部門予測のうち30年後に起きる可能性が最も大きいシナリオだ。事実「水不足国家大韓民国」はいまも現在進行形だ。現在と2050年の異なる点は、日照りと豪雨が繰り返される現在の現象は時間が経つほどさらに激しくなるということだ。総降水量は今後も増え続けるとみられるが、降水量の季節的偏差、蒸発量増加などにより実際に利用できる淡水量は多少減ると予想される。特に地域間格差が深刻化し、淡水量不足に陥る地方はさらに多くなると予測される。
中央日報より
特に北朝鮮側ではなく韓国側はこの兆候が顕著である。朝鮮半島は日本よりも寒い地域が多いが、雪は殆ど降らない。つまり、冬季は水が不足しがちだ。
つまり、水資源対策は極めて重要である。アキヒロはその辺りを心得てはいたのだけれど、どういうわけかおかしな方向に突っ走り始めて、結果、4大河川事業は大失敗した。それをムン君が攻撃したのだけれど、治水政策は長いスパンでの政策立案が大切なので、「全部悪い」と切り捨てたのは大失敗だった。
全羅道の水不足はさらに長期化する見通しだ。4-5日には全国的に降雨が予想されているが、水不足の解消には至らない見通しだ。延世大の趙元チョル名誉教授は「気候変動の余波で各国が洪水と水不足の被害に見舞われている状況で、巨大な水がめである堰をより効率的に活用する方案を探るべきだ」と話した。
朝鮮日報より
4大河川事業を復活させることは難しいのだけれど、半導体工場に必要な水は膨大である。SKハイニックスの「龍仁半導体クラスター」は1日約65万tも水が必要になる。今回計画している半導体クラスターは1日約110万tだといわれているが、少なく見積もってもその倍は必要だと思われる(龍仁半導体クラスターも計画では1日約25万tの水が必要だとされた)。
水の確保はどうするんですかねぇ。
追記3
やったー!水が確保できたって!
韓国、「半導体の命の水」超純水の国産化に成功…早ければ8月から導入へ
記事入力 : 2024/01/17 08:40
「半導体の命の水」と呼ばれる超純水(ultrapure water)が韓国で国産化に成功し、早ければ今年8月にも韓国の半導体工場で初めて使われることになる。超純水とは、水を構成する水素と酸素だけを残し、無機質やバクテリアなどを全て除去した水のことで、半導体ウエハー(原板)の不純物を洗浄するのに使われる。半導体製造工程に必須だが、韓国がウエハーを初めて生産した1983年から51年間にわたり日本から輸入してきた。
朝鮮日報より
イヤー良かった良かった。
コレで水問題解消だよ!
与党・国民の力の李周桓議員が韓国環境部から16日に受け取った資料によると、韓国の半導体企業と韓国水資源公社は超純水の国産化に成功したとのことだ。慶尚北道亀尾市のSKシルトロン第2工場で今年8月初めに超純水のテストを終え、本格的なウエハー生産に利用する計画だ。韓国水資源公社は今年5月までに水質検証を終える予定だ。
朝鮮日報より
今年5月までに水質検証を終えるんだって!
……あれ?まだ検証が終わってないのに、「出来た」ってどういうこと?
というか、水問題はそういうことじゃないね、ハイ、そうでした。
コメント
サムスン電子はハーマンインターナショナルを買収するためにASMLやラムバス等の株式を売却した、サムスンは車載用エンターテインメント用半導体は作れるが自動車制御用は不可能。
そして、次世代のメモリーを作るための特許料が・・・
おー、そういえば、資金調達のためにASMLの株式売却っていうニュースがありましたね。
忘れておりました。
追記しておきたいと思います。
しかし、次世代メモリーを作るための特許ですか。どこが握っているんでしょうねぇ(棒)
こんにちは。
>……インフラ整備?大丈夫なのか?韓国電力、かなりヤバイんだけど。
電気もそうですが、水は大丈夫なのでしょうかね?って思ったら……
>韓国は電力も水も確保に苦労する土地柄である。
……まあ、常識ですよね、半島ウォッチャーとしては。
>ナビタスのことを考えると
こっちもなんか、揉めてましたね。大量の水使う件で。
>ASMLの株式売却
カネがないのは、首がないのと同じですなぁ……株主待遇で設備を無理くりどうこうする必要はないってことですかね。
とはいえ、土壇場でしぶとく生き残り、息を吹き返すのが韓国企業の真骨頂。油断せず、生暖かい目で見守りましょう。
こんにちは。
そう、水もなんですが、「常識レベル」と考え書いていた節がありましたから、追記させて頂きましたよ。
水が潤沢な熊本であれば色々と都合が良いのでしょうが、北海道はちょっと苦戦しそうですね。
サムスンとSKが組んで圧倒的な大量生産、低価格でインテルやキオクシア、WDといったライバル企業を潰すつもりなのでしょう
サムスンとSKが組んで国策半導体を作って敵対勢力に打撃を与える。
それはそれで戦略としては正しいのだと思いますよ。
……出来るか出来ないかは別の話ですが。
かつて、同じ手でDRAM市場を焼け野原にしましたが、果たして……