今のタイミングでこんなことして何の得があるんだよ……。
尖閣諸島近くのEEZ内、中国が新たに海洋調査ブイ…潮流データを海警船が活用か
2023/09/18 05:00
尖閣諸島(沖縄県)近くの日本の排他的経済水域(EEZ)内で、中国が海洋調査ブイを新たに設置したとして、日本政府が中国側に抗議したことがわかった。同諸島の接続水域(領海の外側約22キロ)では昨年、中国海警船の航行日数が過去最多の336日に上っており、実効支配を目指す中国側の動きが加速している。ブイで波高や潮流などのデータを集め、海警船の運用に活用している可能性がある。
讀賣新聞より
支那が海洋進出を進めていて、その一環として尖閣諸島の方にもちょっかいをかけている事はよく知られていると思う。が、今回はサラミを厚めに切ったようだ。
外交安全保障のあり方をしっかりと示せ
海洋調査ブイの設置
今回、岸田政権の反応が極めて悪かった。
政府関係者によると、海上保安庁の巡視船が7月11日、日中のEEZの境界にあたる日中中間線から日本側に約500メートル入った海域で黄色いブイを確認した。現場は同諸島・魚釣島から北西に約80キロの海域で、ブイには「中国海洋観測浮標QF212」と書かれていた。海底に重りを下ろして固定しているとみられる。
讀賣新聞より
海上保安庁の巡視船が発見したのは7月11日なので、もう2ヶ月も前の話になる。

この海洋調査ブイ(写真のモノかは不明)は、日本の主張するEEZより500m日本側に入った位置に設置された。
そして、これまでもこうした問題は幾度かあったようだ。過去のケースでは漂流してきた扱いで日本側が回収して分解、調査をしてから返却したらしい。
なかなかふざけた話なのだが、過去の対応がソレで正しかったのかどうか。
そして、今回はどうしたのやら。
設置は7月上旬か
7月11日も上旬には違いないのだが、この海洋調査ブイは7月2日に設置したと見られている。

さらに船舶自動識別装置(AIS)のデータを分析したところ、直径10メートルの大型ブイを運搬・設置できるとされる作業船「向陽紅22」が7月2日、現場で活動していた。中国当局によると、同船は19年に中国初の大型ブイ作業船として就役したものだ。遠山氏は「向陽紅22の動きから、衛星画像の物体は中国が設置したブイの可能性が高い」と語る。
讀賣新聞より
問題は、こうしたことがあって7月には分かっていたにもかかわらず、報道発表は今になってしまったことだ。そして、それをどうしたのかは報道されていない。回収したのか、返却したのか、或いは破壊したのか。
その後、松野官房長官は19日の記者会見で、7月に海保が日本のEEZ内に中国のブイが設置されていることを確認した後、中国側に抗議するとともに即時撤去を求めたと表明しています。
The Liberty Webより
もちろん、「タイミング」という事を考える必要は、外交上もあると思う。思うのだが、日本国民にしっかり知らせた上で「抗議をした」という報道をしなかったことは、対応を決めかねていた可能性が高い。岸田政権の優柔不断ぶりが発揮されたというべきかもしれない。
掘削装置の曳航を発表
更に、こんな話が出てきた。
中国 掘削装置を尖閣周辺にえい航へ 日中中間線を大きく越える海域…政府関係者が危機感「外交問題に発展するだろう」
2023年9月21日 16:13
中国当局が日本時間23日までに天然ガスなどを掘削する作業装置を沖縄県尖閣諸島の周辺海域に運ぶことがわかりました。一帯は「日中中間線」から日本側に大きく入り込んだ海域にあたり、日本政府関係者は危機感を示しています。
中国の海事局は日本時間の21日午後6時から天然ガスなどを掘削する作業装置「勘探8号」を船でえい航して東シナ海の目標海域に運ぶと発表しました。指定された目標海域は沖縄県尖閣諸島の大正島から北東におよそ140キロの海域で、23日午後6時までに到達する予定を示しています。
日テレNEWSより
21日になって、海底を掘削する装置を曳航して尖閣諸島周辺に運ぶと言い出したのである。
位置的には海洋調査ブイが設置された場所にほど近いようで、より日本に対する対応を強めてきたという風に理解出来る。
撤回へ
ところが、流石にやり過ぎたと思ったのか、これを撤回したというニュースがさっき入ってきた。
中国、東シナ海に移動式掘削船と発表し撤回
共同通信9/21(木)17:28
中国海事局は21日、天然ガスなどの資源を採掘する移動式掘削船が21〜23日に東シナ海で活動すると発表し、その後撤回した。
dmenuニュースより
なんだよ、撤回って。ちょっと意味が分からないが、とりあえず報道では「撤回した」ということにはなっている。
実は、過去にも試掘を行うための掘削船を移動させたことはあって、その時には実際に試掘もしている。結構な騒ぎになったように記憶している。
東シナ海にまた中国掘削船 3カ月ぶり、試掘準備か 外務省は抗議
2018/9/29 08:49
東シナ海の日中中間線付近で中国が一方的に進めるガス田開発をめぐり、中国が新たに移動式掘削船(リグ)を設置したことが28日、外務省への取材で分かった。同海域でリグの停船が確認されたのは6月以来3カ月ぶりで、外務省は中国側に抗議した。今後、試掘を進め、開発を加速化させる恐れがある。
産経新聞より

ただ、過去の事例では流石に日本のEEZ内での作業には至っておらず、今回はEEZを越えて掘削するという話だったので、日本としても強硬な対応をせざるを得ないという態度を示したのだろう。慌てて撤回したという事になったようだ。
強く出るしかない
今回、岸田政権が一体どんな反応を示したのかは不明だ。
日本のEEZへの中国掘削船派遣、管轄権侵害なら受け入れられず=官房長官
2023年9月21日午後 4:52
松野官房長官は21日午後の会見で、中国が日本の排他的経済水域(EEZ)内の東シナ海に掘削船を派遣すると表明していることに対し、日本の管轄権を侵害する行為を行うのであれば断じて受け入れられないとの見解を示した。
~~略~~
松野官房長官は、引き続き関係省庁で緊密に連携しながら関連の動向を注視するとともに「わが国の領土、領海、領空を断固として守り抜くとの考えのもと、毅然かつ冷静に対処していく」とした。
ロイターより
ただ、遺憾砲を撃ったというわけではなく、具体的な発言をしたようだ。「断固として守り抜く」「毅然かつ冷静に」という単語は今までなかったようだが、これは表向きの話。
おそらくは外交ルートでは更に強い言葉、覚悟を見せただろう事が予想される。
今回の不可解な支那の行動。果たして「撤回」が本当なのかも良くわからない。
ただ、「断固とした態度を見せる」ことこそが、防衛に繋がるという意味でも、支那に対しては時に強く出るべきであろう。海洋調査ブイの時にもっと強く言っていれば、今回のようなことにはならなかったのだろうよ。
だが、大切なのは今後はもっとこうした「挑発行為」が頻繁に行われる可能性が高いと予想されることだ。間違いなく揺さぶりをかけてくる。日本政府が手をこまねいていると、あっという間に強い対応で押し切ってくる。しっかり対処して欲しい。
コメント
おはようございます。
ちょっとフェイクニュースっぽい匂いがしますが
支那の台湾侵略は、沖縄侵略とセットで、邪魔すりゃ日本中に核ミサイル打ち込むと言ってる。
ttps://twitter.com/jenniferzeng97/status/1703192543544930487?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1703192543544930487%7Ctwgr%5E1fad430e6058ba61c8bc55dff4de7f5f57de5d30%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fhosyusokuhou.jp%2Farchives%2F48952210.html
繰り返しますが、フェイクニュースっぽいですが、中共軍の一部のはねっかえり? の本心のような気がする。
>今のタイミングでこんなことして何の得があるんだよ……。
これの前哨戦と言うか警告というなら意味あるかも(苦笑)
こんな戦争すれば、台湾半導体は壊滅で、すると世界中の工業も殆ど壊滅、最も被害が大きいのは「世界の工場(笑)」支那ですが、上記はねっかえりやキンペーの認知症で始まりそうで怖い。
ちゅうか、、、ポーランドのウクライナ支援中止! インド・カナダの紛争直前 来年の米国大統領選挙
きなくさい話が近頃多すぎて、このごろ怖い
こんばんは。
なかなか香ばしいニュースですが、本心でしょうね。
少なくとも、台湾侵略と沖縄侵攻はセットですから、沖縄本島から邪魔が入るようならミサイルをぶち込むくらいはするでしょうね。
支那としては経済が左前でかなりヤバイ状況です。ここで「侵略するかもー、ホレホレ」とやる意味が分からないのですよね。
ブレーキが効かなくなっているからこそ、ミサイル部隊の上層部更迭したという話もありますから、なかなかきな臭いです。
このブイは、支那の”十段線”と何か関係があるのかね。
それと、デニー玉城が悪名高い国連人権理事会で、米軍が沖縄にいると沖縄の平和が脅かされると支那寄り発言しているんだが。阿吽の呼吸か?
https://news.yahoo.co.jp/articles/630e78a1315a97135036b941e4e8c8009929190e
阿吽の呼吸なのか、何も考えていないのか、何も考えられないのか。
もう、玉城デニー氏は訳が分かりません。
こんにちは。
ブイどころか掘削船まで……までは知ってましたが、撤回まではまだ知りませんでした。
どう考えても、末端の統制が取れていない気がしてなりません。
今に始まったことではありませんが……
地方財政のお手盛り報告書と同じノリで軍事侵攻かまされては、周辺国として迷惑千万極まりないのですが……
こんばんは。
この話を末端との統制がとれていないと見るか、計画的に脅しをかけていると見るかですが、どちらも捨てがたい。
地方財政がヤバイこととリンクしているとなると、かなり宜しくないですね。
おはようございます
昨日22日のロイター電に、台湾国防部長のコメントが取り上げられていて、最近の支那軍の動きが妙に活発だそうです。
https://www.reuters.com/world/asia-pacific/taiwan-says-detects-24-chinese-military-aircraft-air-defence-zone-2023-09-22/
支那の沿岸警備部は海軍の付属機関ですから、一連の出来事は連動しているとみておいたほうが良いのではないかと思われています。
こんばんは。
台湾国防部長のコメントは興味深く拝見しました。
確かに、異常なほど挑発してきている状況は他のニュースからも確認できます。先日は防空識別圏に103機も支那軍機飛来という話もありましたし。
支那の動きは本当に統制が効いているのか不安になりますね。
掘削船を派遣する発表は「ミス」なんだそうですよ。