救いのない社説だなぁ。
「世界スカウトジャンボリー」一発で国から予算2800億円を獲得した全羅北道、その見返りは「恥さらし」【8月10日付社説】
記事入力 : 2023/08/10 10:00
ボーイスカウト・ガールスカウトの祭典「第25回世界スカウトジャンボリー」のずさんな運営は、女性家族部をはじめとする韓国の中央部処(省庁)の責任と共に、ジャンボリーを招致した全羅北道の責任も大きい。
朝鮮日報より
もう、ジャンボリー大会の件に触れるつもりはなかったんだけど、今朝見かけた朝鮮日報の社説が、余りに救いのない内容だったので、軽く突っ込みを。
韓国は何故国際的なイベントに成功できないのか
韓国開催を選んだこと自体が間違い
皆さんはあまり興味もないか韓国という国の病巣を示す内容だったので、整理するには良いかもしれない。
世界スカウトジャンボリー大会というのは、ボーイスカウトをする青年達がキャンプする大きな大会で、出会いの場、という意味合いもあって、それなりに意義のある大会である。
なお、ボーイスカウトという団体に巣食う闇について、ここで突っ込む予定はない。大きな組織運営をすれば、色々なところが歪になることは避けられない。
が、今回はそういったボーイスカウトの団体が問題だったというよりは、韓国開催という選択をしたことが大きな間違いだった。
何もないセマングム
開催場所は、全羅北道扶安郡セマングム。
このセマングムという場所は本当に何もないところで、干潟を埋め立てて巨大なリゾート地を作ろうという構想があった場所だ。
改めて膨らんだセマングム原罪論
登録:2023-08-10 07:55 修正:2023-08-10 08:47
2023セマングム世界スカウトジャンボリーが参加団の会場からの撤収で事実上早期に幕を下ろした中、ずさんな運営の根源的背景だとしてセマングム開発事業が再び批判を浴びている。
~~略~~
セマングム事業は1987年、盧泰愚大統領の選挙公約として産声をあげた。コメが不足しているわけでもないのに「農地確保」という時代錯誤的な目的を掲げて1991年11月にくわ入れがなされ、紆余曲折の末に2010年4月にようやく防潮堤工事が完了した。2013年9月には専門の中央行政機関、セマングム開発庁が設立された。しかし、防潮堤内の埋め立てと開発は遅れている。収益性の低い農耕地にするのではなく企業誘致を試みたものの、期待には遠く及んでいない。全羅北道は、企業と投資を誘致するためには空港、港湾、道路などの社会間接資本(SOC)の早期確保が必要だとみて、突破口を開くために世界ジャンボリー誘致に乗り出した。
ハンギョレより
ところが、開発計画は失敗した。


かつては夢のような計画を幾つも打ち立てていたのだけれど、防潮堤までは作ってみたものの、開発計画は遅々として進まず暗礁に乗り上げたような感じになっている。
前回も触れているが、その失敗を何とか埋めようとして太陽光発電に手を出したり風力発電に手を出したり、そして失敗したり。
中国に事業権譲渡し7千倍の収益上げようとした韓国の教授…セマングム風力発電の事業権剥奪
記事入力 : 2022/12/12 10:53
韓国・全羅北道沖のセマングム風力発電の事業権を取得後、それを中国企業に700億ウォン(約73億円)で譲渡しようとした全北大教授の事業権が剥奪された。
産業通商資源部傘下の電気委員会は12日、セマングム風力発電の事業権を持つ特殊目的法人「ザ・ジオディ」に対する事業認可を撤回することを決めた。
朝鮮日報より
まあ、散々である。
そしてキャンプを口実に公金チュウチュウ
で、今回はジャンポリー大会を誘致した。

周りを見渡しても何もない場所である。

こんな感じの場所にテントを立てたんだけど、ここって湿地なんだよねぇ。


よくもまあこんなところでキャンプさせる気になったものである。田んぼかと思ったよ。テントは二人用で、どういうわけかプラスチックパレットがそれぞれに用意されていたらしい。何故なら、ぬかるんでいるところが多かったから。
でも、こんな湿地帯でキャンプをやるというのはそもそも狂気の沙汰である。更に海に面して防風林も無い。日陰も無い。どうしようもないな。
会場を行き来する現場スタッフが「こんなところでキャンプをするのか」と心配した時も全羅北道は知らん顔をしていた。オリンピックとは違い、ジャンボリーは会場の造成が難しいわけでもない。今考えてみると、全羅北道は当初からジャンボリーをうまくやるのが目的ではなかったように思える。ジャンボリー招致を大義名分に、韓国政府から巨額の予算を獲得するのが主な目的だった。だから問題が起こらない訳がなかったのだ。
朝鮮日報より
いやいや、ダメだと思ったのなら止めようよ。
歴代政権は支援
だが、韓国政府は今回の計画を支持していたようだ。
全羅北道は2015年、江原道高城郡を破って韓国国内の招致候補地に決まった。それ以降、「ジャンボリーをセマングム干拓地開発の起爆剤にする」という全羅北道の考えを歴代政権はすべて支援してきた。
朝鮮日報より
ソレを良いことに、全羅北道は「未だ開発の済んでいない干潟」を会場にすることに決定。
招致決定時、ジャンボリーの会場はまだ開発が済んでいない干潟だった。このため、全羅北道内でも反対が多かった。既に造成が済んでいたセマングム内のほかの用地に木を植え、基盤施設を設置していたら問題はなかっただろう。しかし、こうした警告や懸念の声を無視して干潟を干拓地化する無理な手段を取った。干拓工事は2020年に始まり、ジャンボリー開催8カ月前の昨年12月になってようやく終わった。事前チェックのため昨年8月に行うはずだった「プレ・ジャンボリー」も開催2週間前に突然中止になった。新型コロナウイルス感染症の流行拡大を口実にしたものの、実は排水施設などが備わっていないためだった。その結果、木が1本もなく、水はけの悪い泥だらけの干拓地で国際的な一大イベントが開催されたのだ。
朝鮮日報より
2020年から干拓工事を始めて、開催8ヶ月前(2022年12月)に漸く工事が完了。
で、事前チェックの為に去年8月に行うはずだったプレ・ジャンボリー(テスト的に人を集めてキャンプをする大会。恐らく国内のスカウトでキャンプすることになったはず)も中止になった。
そりゃ、2022年12月に工事が完了したのだから、2022年8月にテストイベントが出来るはずがない。
メインセンターの建物は完工できなかった
ちなみに、前の記事では跡地に建てるような報道を見かけたが、僕が「世界大会をやるんだから、せめて緊急避難できる建物を建てておくとかそういうことを考えなかったのか」と書いたのだけれど、流石にそういう計画はあったらしいのだ。
だが、出来なかった。
韓国は世界中に恥をさらしたが、全羅北道はジャンボリーをきっかけに少なくとも2兆6000億ウォン(約2845億円)規模の直接的・間接的予算という恩恵にあずかることになった。ジャンボリーに必要なメインセンターの建物には480億ウォン(約53億円)の予算がかけられたが、ジャンボリーまでに完工もできなかった。完工は来年の予定だ。
朝鮮日報より
完工しなかったようなのだ。53億円もかけていたのに。

なんかこう、予算配分がおかしいのがよく分かる図だね。
干拓費用2000億ウォン(約220億円)や、1000億ウォン(約110億円)を超えるジャンボリー予算のほかにも、ジャンボリー招致後に着工された高速道路には4239億ウォン(約464億円)の予算がかけられ、これに関連する道路建設に約1兆1000億ウォン(約1204億円)が追加投入される予定だ。2029年開港目標のセマングム国際空港にも8077億ウォン(約884億円)が投入される。今、誰がこれに納得するというのだろうか。
朝鮮日報より
上に紹介した写真の中に高速道路のインターがあったのだが、ジャンボリー招致後に着工されて概ね完成しているようだね。
……いやいや、会場を先に作ろうよ。え?道路が無いと資材が運べないから、道路を先に作った?そんなアホな。
それどころか、これに関連して次々と予算が投入される予定だったらしい。韓国に多すぎな国際空港も作る予定だったらしい。いや、作るなら大会前に作ろうよ。
過去の失敗が活かされない
前の記事でも触れたんだけど、国際的なイベントで何度も失敗してきたのに、又同じ流れで失敗したという。
国際的なイベントをエサに大規模な国家予算を獲得する自治体の「一発主義」は今回が初めてではない。全羅南道霊岩郡のフォーミュラワン(F1)サーキットは税金4300億ウォン(約470億円)をつぎ込み、世界で大恥をかいて終わった。光州広域市は2019年の「第18回世界水泳選手権」招致合戦で公文書偽造までした。こうしたことはセマングムでのジャンボリーで終わりにしなければならない。
朝鮮日報より
F1開催の失敗や、世界水泳選手権の失敗に言及されているが、冬季五輪も失敗していたよね。
何故、こんな失敗が繰り返されるのか?といえば、大会の成功を目標として誘致されないからである。欲しいのはその結果得られる経済効果なのだ。
セマングムジャンボリーは文化強国、経済大国に成長した韓国を世界の青少年たちと共有する良い機会であるだけに、経済的効果も侮れない。
全北研究院は、大会期間中に1198億ウォンの生産、1098人の雇用、406億ウォンの付加価値という経済的効果が国家レベルで発生すると予想した。全羅北道には755億ウォンの生産、812人の雇用、265億ウォンの付加価値が創出されると期待している。
セマングムジャンボリー期間中には満14~17歳の青少年スカウト隊員の他にも補助進行要員や一般観光客まで7万人余りが訪れることになる。6月末現在、扶安郡の人口が約4万9800人という点を考慮すれば、1.5倍近い人出が扶安セマングムを訪問わけだ。
亜洲経済より
こうした「実」が得られれば、成功しても失敗してもあまり関係ないのである。そういう意味では、全羅北道の策略は成功した。
誘致して、公金を投入してインフラ整備をし、色々な美味しい部分を吸い取って、失敗した尻ぬぐいは政府にやって貰う。
ジャンボリー大会は失敗しても、全羅北道としては成功だったわけだ。こうした事例が後を絶たない。このような構図こそが、国際的な大会が失敗する理由なのだろう。
追記
ちょっと記事に貼るのは気が引けたので触れなかったのだけれども、リンク先に行って頂けると、一体何が問題だったか分かり易い。

これで「先進国です」というのは説得力が無い。
追記2
まさか、未だ爆弾が仕込まれていたとは。流石、韓国である。
政府「明日午前までだけジャンボリー公式支援」… それぞれ出国日程で「宿所を求める」戦争
入力2023. 8. 11. 11:51修正2023. 8. 11. 12:03
行政安全部が12日午前まで「2023セマングム世界スカウトジャンボリー」参加者を支援するという方針を定めたため、参加国ごとにそれぞれの出国日程により、現場では「宿所を求める大混乱」が発生している。
~~略~~
11日、行安部などによると、政府はジャンボリー閉営日の翌日の12日午前、宿舎から空港への移動を支援することを最後に公式支援を終えることにした。だが、国ごとに出国日程が組まれ、遅くは17日に出国予定の国もある。これらの中には宿舎・移動手段をあらかじめ確保していない隊員たちも相当数に上る。
~~略~~
ある公務員は「セマングムキャンプ場で閉会をすればキャンプを続けることができるため、別途宿舎を確保していない隊員が多い」と説明した。ある自治体の関係者は「ジャンボリーが閉会すればその時から本格的な混乱が始まるだろう」とし「外で事故が発生すれば誰が責任を負うのか、素材も不明であるだけでなく、繁忙期に大規模な宿舎を個別に確保する阿修羅場が広がるだろう」とした。
Daumより
セマングムのキャンプ場はジャンボリー大会が終わった後も各国に解放を約束していたことが問題になりそうだ、という記事である。
これ、契約違反で訴えられても仕方のない話なんだけど、とはいえ、衛生面でも問題のあるキャンプ場に留まり続けることも問題がありそうだ。台風通過後のキャンプ場はかなり荒れているだろうしね。
ただでさえ、キャンプ場から別の宿泊施設に移動して、移動費やら宿泊費やらで揉めているようだが、更に12日以降も問題が発生しそうだという報道なんだけど、これって何時もそうなんだろうか?流石に他の国で開催する時は、一斉に退去しないだろうから時間差で会場から出るような手はずになっているような。
しかし、そもそもこの話は、キャンプ場から避難しなければならない事態を主催した全羅北道が想定していなかった事が問題である。政府が12日まで支援する方針を発表したのは、ある意味当然だと言えよう。ただ、韓国各地に散らばって宿泊しているスカウト隊員達の安全を含めた対応を
しかし、そもそもこの話は、キャンプ場から避難しなければならない事態を主催した全羅北道が想定していなかった事が問題である。政府が12日まで支援する方針を発表したのは、ある意味当然だと言えよう。ただ、韓国各地に散らばって宿泊しているスカウト隊員達の安全を含めた対応を全羅北道に丸投げするのも違うだろうから、結局は韓国政府が出て行くしかなさそうなんだけどね。
韓国 台風6号で1人死亡 1万4000人以上避難 警戒呼びかけ
2023年8月10日 19時36分
台風6号は10日午前、韓国に上陸したあと、朝鮮半島を縦断する形で北寄りに進んでいます。韓国ではこれまでに1人が死亡し、1万4000人以上が避難したということで、土砂崩れや道路の冠水などが各地で相次ぐ中、韓国政府や自治体が警戒を呼びかけています。
NHKニュースより
台風の爪痕が残る中、ジャンボリー大会の後始末もしなければならないのは結構大変だとは思うけれども。
韓半島に16時間滞在…台風6号、平壌付近で消滅
2023.08.11 09:57
韓半島(朝鮮半島)を貫通した台風6号が11日、消滅した。
韓国気象庁国家台風センターは、「台風6号が同日午前6時、平壌南東約80キロ付近の陸上で熱帯低圧部によって弱まった」と発表した。
台風6号は前日午前9時20分ごろ慶尚南道巨済付近に上陸した後、約16時間韓国に滞在して被害を与えた後、同日午前1時ごろ休戦ラインを越えて江華北東に移動した。
中央日報より
台風6号は11日には熱帯低気圧に変わったらしいけど。
コメント
ここまで酷いとボーイスカウトの団体の責任も問われるのでは。選定の時、会場を下見しなかったのか、韓国の各種運営能力を調べなかったのか…まさか袖の下で決めたわけでもないとは思いますが…
いやおそらく、袖の下でしょう。
な、ななんすか? あの沼地みたいの?
呆れて空いた口が塞がりません。
地震か何かで液状化でもした土地?
何をどう考えても不衛生です。
てか、何かあったらどうするんで??
世界からお子さんを預かるのですよね?
無責任にも程がある。
腹が立ってきた。
酷い話ですが、韓国メディアが報じた内容なのですね。
記事では触れませんでしたが、虫刺されもかなり酷い状況で、体調を崩した子供もかなりいたというのが実情のようです。それなのに体調を崩した子供達を看る施設が足りずに、きちんと看られなかったという話も。イギリスが早期撤退を決めた背景にもそうした話があったらしいですね。
彼方では“経済効果”のことを“ポッケナイナイ”と理解しているのでは、と思えてならない笑
ところで、今回の騒動、朝鮮日報はヤフーニュースで見る限りは突出してと言えるほど精力的に報じてますよね。それとなく文在寅政権下での誘致から問題は始まった、というニュアンス。たいしてハンギョレは社説などで積弊精算をしてる場合で無い、現政権の対応のまずさをまずは追求すべき、と云った感じ。これもまた“党争”のネタ化しそうな雰囲気です。
そもそも韓国を選んだ人が悪い
間違いなく今回のことは韓国の政治案件になるんでしょう。
でも、スタートはソコじゃ無いと思うんですよね。記事でも書きましたが、これ、民間案件なんですよね。政府が見て見ぬふりというのはダメな感じの状況になりましたが。
https://n.news.naver.com/article/018/0005549795
無事K-POPコンサートが終わった様です。バナナのくだりはジョークだと思われるのでノーコメントです。
改めて、韓国が国際水準を満たさない粗野な国家であること、
国の品格が低劣であることを再認識したね。
例えばね、韓国ではこんな話すらあるんですよ。
「日本向けの韓国製マカロンに大腸菌混入」
https://v.daum.net/v/20230415100105428
なにをどうやったら焼き菓子に大腸菌が混入するのかね?
話を戻すと、中止になったスカウトジャンボリー開催地からの帰途、
オーストリアだかスイスだかのチームを乗せたリムジンバスが、
車両衝突事故を起こしたとか。参加された世界のみなさん、乙。
文前大統領「ジャンボリーで国格を失い、招致大統領として謝罪」(8/14中央)
https://japanese.joins.com/JArticle/307741?sectcode=200&servcode=200
早速、与野党間で責任の擦り合いがはじまった! 今回も民主党ブーメランのようだ